京阪電鉄では、八幡市〜男山山上駅間を結ぶ鋼索線(現・男山ケーブル)について、リニューアル工事に併せて車両デザインを一新するとともに、通称・駅名を変更することを発表しました。

国宝・石清水八幡宮への参道となるケーブルカー 鋼索線の車両デザインを一新します 〜通称は「石清水八幡宮参道ケーブル」に変更〜|京阪電鉄

概要は以下の通りです。

●車両デザインの変更:
・変更時期:
2019年6月19日(水)
(一部、10月1日(火)に変更する箇所あり)

・新デザイン(外装):
keihan_cablecar_newdesign
▲ケーブルカーの新デザイン
(上記発表資料(https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2019-05-14_cable.pdf)より引用)

・新デザイン(内装):
keihan_cablecar_newdesign_inside
▲内装デザイン
(上記発表資料(https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2019-05-14_cable.pdf)より引用)


●鋼索線の通称・駅名変更:
・変更時期:
2019年10月1日(火)
(同日に京阪線の八幡市駅を「石清水八幡宮」駅に名称変更)

・変更内容:
通称・・・
男山ケーブル → 石清水八幡宮参道ケーブル(略称:参道ケーブル)

駅名・・・
八幡市 → ケーブル八幡宮口
男山山上 → ケーブル八幡宮山上

●リニューアル工事:
・工事内容:
巻上装置の制御装置及び誘導無線の交信、索条(ロープ)の交換、車両デザインの変更等

・代行タクシー輸送期間(運転休止期間):
2019年5月27日(月)〜6月18日(火)の23日間


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


今回ご紹介する鋼索線のリニューアル・駅名等変更については、既に先のエントリーで、京阪線の八幡市駅、深草駅の駅名変更についてご紹介した際に、関連ニュースとしてご紹介しています。
参考:【京阪電鉄】八幡市・深草駅の駅名変更を発表。「石清水八幡宮」「龍谷大前深草」へ変更(2019.10.1〜) : 阪和線の沿線から

本日のエントリーではその詳細について触れたものですが、やはり注目はデザインの大幅な変更でありましょうか。
これまで、京阪特急の旧塗装のカラーだったデザインが、これまた大きく変更となり、これで京阪電鉄で京阪線の他、大津線、鋼索線で連綿と受け継がれてきた旧特急色は遂に見納め、となります。
鋼索線のリニューアル前最終運行は、5月26日(日)となりますので、最後に一目見ようと考えられている方は、気をつけて最後の訪問を行ってみてはいかがでしょうか。


ところで、この鋼索線、石清水八幡宮への参拝ルートとしての路線でありますが、その石清水八幡宮といえば、高校の古典の授業でも出てきた「徒然草」があまりにも有名でありましょう。

改めて内容に触れてみると、仁和寺の法師が石清水八幡宮にお参りに行った時、男山山麓の極楽寺と高良神社にお参りしたわけですが、これらを八幡宮と勘違いし、山上にある(本当の)八幡宮には参らずじまいとなったことを教訓に、些細なことでも、そのことについて導いてくれる人が必要である教訓を説くものであります。


この仁和寺の法師さんの行動を今風に置き換えると、京阪八幡市駅で降りたけどケーブルカーには乗らずじまいで帰ってしまった、ということになろうと思います。

今回の駅名変更で「石清水八幡宮」駅というのが誕生し、その近辺に高良神社があることから、これまた位置関係を勘違いして現在版「仁和寺の法師」が発生するのかどうかは知る由もありませんが、ともあれ、今回の駅名変更や車両デザインリニューアルを気に、石清水八幡宮にも観光客の注目が集まると面白いな、と思ったりしました。

最後に、参考までに、石清水八幡宮のWebサイトに掲載されている「徒然草」第52段を引用しておきます。
徒然草第52段

仁和寺(にんなじ)にある法師、年寄るまで、石羶紊鯒劼泙兇蠅韻譴弌⊃瓦Δ覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。極樂寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比(としごろ)思ひつること、果たし侍(はべ)りぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」と言ひける。

すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。




(口語訳)

仁和寺にいた、ある法師が、年をとるまで石清水八幡宮をお参りしたことがないことを情けなく思い、ある時思い立ち、一人、徒歩でお参りにいった。(山麓の)極楽寺と高良神社をお参りし、(八幡宮へのお参りは)これだけだと思い込み帰路の途についた。

帰った後、傍輩に向って、「ずっと(心に)思っていたこと(八幡宮へのお参り)を果たせた。聞いていた以上に尊さ(八幡大神の御神威)を感じた。ところで、他の参詣者が皆、山へ登っていったが、何か山上にあるのだろうか。行ってみたいとは思ったが、お参りすることが本義であるからと思い、山上までは見に行かなかった。」と言った。

小さなことにも、案内者(指導者)は欲しいものである。


石清水八幡宮Webサイト(http://www.iwashimizu.or.jp/story/kj.php?seq=17&category=1)より引用





●関連ニュースサイト:
京阪鋼索線、車両デザインを一新 10月には通称「男山ケーブル」と駅名も変更 | 乗りものニュース
京阪,6月19日から鋼索線の車両デザインを一新 通称は「石清水八幡宮参道ケーブル」に変更|鉄道ニュース|2019年5月14日掲載|鉄道ファン・railf.jp
ケーブルカーの車両デザインを変更、京阪 - 鉄道コム



●関連ブログ:
あの法師さんもこれならば。 | ファゴット吹きの日記 - 楽天ブログ
【京阪】さよなら旧京阪特急色。男山ケーブルがデザイン・名称・駅名をリニューアルへ | いまどきの鉄道サイトの作り方



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