JR東日本では、2020年春に常磐線の一部区間で新たにSuicaの取扱を開始することを発表しました。

Suicaご利用可能エリアの拡大について 〜2020年春より常磐線の一部区間で新たにSuicaをご利用いただけるようになります〜|JR東日本

概要は以下の通りです。

●新たにSuicaが利用可能となる駅:
・常磐線
首都圏エリア・・・草野、四ツ倉、久ノ浜、末続、広野、(臨)Jヴィレッジ、木戸、竜田、富岡、夜ノ森、大野、双葉、浪江の計13 駅
仙台エリア・・・磐城太田、小高の計2駅
(※)各エリア内完結の利用となり、首都圏エリアと仙台エリアをまたがっての利用は不可
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▲常磐線でのSuicaエリア拡大イメージ
(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2019/20191029_ho04.pdf)より引用)

●「大都市近郊区間」の拡大:
Suica利用駅が増えることに合わせて、首都圏エリア及び仙台エリアの「大都市近郊区間」を拡大。
・拡大となる区間:
東京近郊区間・・・常磐線 いわき〜浪江間
仙台近郊区間・・・常磐線 原ノ町〜小高間


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。

今回Suicaエリアが拡大する常磐線の区間では、東日本大震災の影響により富岡〜浪江間で運転を見合わせていますが、今回のエリア拡大は、この運転見合わせの区間についても、運転再開時に営業を再開した上で、Suicaエリアになることとなっています。
下記ブログ記事でご紹介したように、この区間では全線運転再開時には特急列車の直通運転が実施されることが既に発表されています。


これに加えて、今回のSuicaエリアが拡大されることとなり、これで東日本大震災以来運転見合わせの続いていた区間も、ようやく他の線区と同様なレベルにの復旧が果たせたなるのかな、とも感じました。

一方で、拡大エリアをみてみると、首都圏エリアは浪江まで、仙台エリアは小高までと、その途中となる浪江〜桃内〜小高間は、Suicaエリアの対象外となります。
これらもSuicaエリアに含めると、Suicaの首都圏エリアと仙台エリアがつながってしまうことから、間に一駅(この場合は桃内駅)を含めることで、何とかエリアを分割するような形となっています。

一方で、JR西日本では、かつては「石川」「近畿圏」「岡山・広島・山陰・香川」の3つの独立したエリアで分かれていて、エリアをまたがっての利用は不可でありましたが、昨年9月からエリアまたがりの区間でもICOCAに対応し、各エリアを一体化した一方で、ICOCAでの利用は原則営業キロ200kmまでとすることとし、エリアまたがりの問題を解決しています。


端から見れば、JR東日本でも同様な解決方法を取れば、首都圏・仙台の両エリアをまたがって利用できない問題が解決できそうな気もするのですが、Suicaエリアでは民鉄との相互直通運転も多いだけに、おいそれと対応できない事情があるのかも知れません。


ともあれ、特急列車に加え、ICOCAも利用できるようになることが発表された、常磐線のいわき〜原ノ町間。
東日本大震災により長期間の運転見合わせを余儀なくされてきた区間でありますが、運転再開を機に、これだけ新しい取り組みが実施されるのは、嬉しくも思ったニュースでありました。




●関連ニュースサイト:
常磐線でSuica利用可能エリアを拡大、JR東 - 鉄道コム
JR東日本「Suica」常磐線いわき〜原ノ町間の途中15駅も利用可能に | マイナビニュース



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