大阪市交通局のバス部門を引き継いだ「大阪シティバス」では、この12月から来年2月の毎週金曜日の地下鉄終了後に、大阪駅前から守口車庫前行きの深夜急行バスを運行することを発表しました。

期間限定!深夜バス「守口金曜深夜便」を運行します | 大阪シティバス株式会社

概要は以下の通りです。

●運行経路:
大阪駅前発 守口車庫前行き(34系統と同一の運行路線)
(※)乗車は大阪駅前と地下鉄中津のみで、その後の停留所は降車のみ

●運行時間:
大阪駅前24:25発→地下鉄中津24:29→(以降、降車のみ)→守口車庫前

●運行期間:
2019年12月6日〜2020年2月28日の毎週金曜日
(※)2020年1月3日は除く

●運賃・支払い方法:
大人420円(現金もしくはLINE Pay)
小児210円(現金のみ)
(※)定期券、ICカード、回数カード、回数券、1日乗車券等、敬老パスは使用不可
また、バス前方扉から乗車し、運賃は前払い。


その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


大阪市交通局の民営化により、バス部門を引き継いだ「大阪シティバス」ですが、2019年7月に策定された、Osaka Metroグループ最初の経営指針である「2018〜2024年度中期経営計画」において、「特別料金のデスク付き指定席サービス開始」「深夜バス導入」「観光バス事業参入」といった事業が重点施策として挙げられています。

参考:
Osaka Metro Group 2018〜2024年度 中期経営計画について|Osaka Metro

osakametro_2018plan_p17
▲Osaka Metro Group 2018〜2024年度中期経営計画内、バス事業重点施策
(同計画Webサイト内資料(https://subway.osakametro.co.jp/news/library/2018_2024_ckk/2018_2024_ckk.pdf?_ga=2.252351817.1537381222.1572759652-1026152100.1572088422)より引用)

今回の「守口金曜深夜便」は、このうち「深夜バス導入」についての試験運転との位置づけで、大阪市内随一の繁華街である梅田から、これまた大阪シティバスの主要路線である34系統(守口車庫前行き)のルートで、地下鉄終了後の深夜時間帯で、なおかつ深夜の利用が多い金曜日の深夜に運行することとなっています。


かつての大阪市営バスでは、観光バスを運行していたことはありましたが、深夜バスの運行は記憶にありません。
ただ、大阪市内からの深夜急行バスとしては、南海バスや奈良交通で、梅田・難波から大阪南部や奈良方面への路線を、随分前から運行しています。
参考:
南海バス|深夜バス情報
深夜急行バス「はんな号」|奈良交通

今回の大阪シティバスの深夜急行バスは、これらの路線よりもずっと短い運行区間ではありますが、新たなサービスとして需要の有無等を確認し、今後の定期運行への可能性を検証する運行となっているとのことであります。

路線をみますと、大阪シティバスでも利用者の多い路線で、かつ金曜日の深夜となれば、定着すれば一定の利用は見込めるものと思われますが、如何せん「金曜の終電後に深夜急行バスが走る」ことをどれだけの利用者に周知することができるのか、といったことが、事業可能性の鍵なのかな、とも思ったりしました。


上記中期経営計画によれば、大阪シティバスでは観光バスや指定席サービスといった、新たな取り組みも検討しているようなので、それがどのような形で我々の目にすることができるのか、楽しみにしつつ、まずはこの深夜急行バスの動向を注視しておきたいな、と思ったニュースでありました。




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