近畿日本鉄道(近鉄)では、新型コロナウイルスの影響による利用者の状況を勘案し、5月30日(土)から当分の間、土・休日に運転する一部の特急列車を運休することを発表しました。

土・休日に運転する特急列車の一部運休について|近畿日本鉄道

概要は以下の通りです。

●運休日:
2020年5月30日(土)から当分の間の土・休日

●運休内容:
特急合計446本中75本が運休(運休率17%)

(運転区間別内訳)
・大阪〜名古屋:
72本中6本運休(運休率8%)

・大阪〜伊勢志摩:
69本中2本運休(運休率3%)

・名古屋〜伊勢志摩:
78本中2本運休(運休率3%)

・京都〜伊勢志摩:
12本中1本運休(運休率8%)

・大阪〜奈良:
32本中2本運休(運休中6%)

・京都〜奈良:
60本中14本運休(運休率23%)

・京都〜橿原神宮:
57本中18本運休(運休率32%)

・大阪〜吉野:
66本中30本運休(運休率45%)

※観光特急の「しまかぜ」(大阪・名古屋・京都〜伊勢志摩)、「青の交響曲」(大阪〜吉野)は運転



詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



新型コロナウイルス感染症の影響により、JRグループ各社では新幹線や在来線特急列車の運休を実施していますが、この度近鉄でも特急列車の土休日の運休を実施すること発表しました。

運休するのは土休日ダイヤのみとなっており、また運転区間による運休状況にも差があるのが、今回の発表の特徴といえます。

まず、大阪〜名古屋や大阪〜伊勢志摩といった運転区間では、運休率は10%未満に抑えられています。

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▲新型名阪特急「ひのとり」。
「ひのとり」大阪〜名古屋間の充当列車では1往復(大阪難波16:20発、名古屋16:25発)が運休となります。

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▲「アーバンライナー」21000系
名阪特急では、夕方の大阪難波発、名古屋発の列車の一部に運休が生じます。

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▲「伊勢志摩ライナー」では、大阪難波・名古屋発着の各1往復が運休となります。

一方、運休率が最も高いのは大阪〜吉野間の特急列車で、ほぼ半数の特急列車が運休となり、日中は通常30分間隔のところが、ほとんどの時間帯で60分間隔での運転となります。
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▲26000系「さくらライナー」を含む大阪阿部野橋〜吉野間の特急列車の内、ほぼ半数が運休となります。

現在、近鉄特急の特急券前売り発売日は、新型コロナウイルス拡大の状況を踏まえて、通常の1ヶ月前のところを、1週間前に変更されています。
(参考)
当分の間、特急列車の前売り発売開始日を 1 カ月前から1週間前に変更します|近畿日本鉄道

そのため、今回運休が発表された特急列車の特急券はまだ発売されていないので、払い戻し等は発生しない訳ですが、必要至急の用事で近鉄特急を利用される際には、運休列車の発生に注意しておきたいところです。

もっとも、緊急事態宣言が既に多くの県で解除され、現在継続中の都道府県においても、一部では感染状況が収束しつつある状況もあることから、利用者の回復状況から運休実施を中止する可能性もありますので、こちらも併せて注意しておきたいところです。



●関連ニュースサイト:
近鉄特急 土休日に一部運休へ 名阪は8%減 吉野は45%減 新型コロナ影響で30日から | 乗りものニュース
近鉄特急、土休日に一部運休へ - 「ひのとり」「しまかぜ」は運転 | マイナビニュース



●関連ブログ:
【近鉄特急】「アーバンライナー・ひのとり」や「さくらライナー」等、土日列車を一部運休へ | 鉄道プレス
近鉄、5月30日からの休日、一部の特急を運休: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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