JR西日本では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、そして「社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保」への対応の一環として、JR京都線・JR神戸線等で、定期券と併せて利用可能なチケットレス特急券を期間限定で発売することを発表しました。

朝・夕時間帯における分散乗車の取り組みについて:JR西日本

概要は以下の通りです。

●名称:
「期間限定 定期券併用チケットレス特急券」(e5489限定発売)

●利用期間:
2020年6月1日(月)〜2020年6月30日(火)
(※)土休日を除きます。

●発売期間:
2020年5月31日(日)〜2020年6月30日(火)
JR西日本のネット予約「e5489」で発売。
利用日の前日及び当日に限り予約可能。

●対象列車:
(上り)
はるか2号・4号・40号・44号
サンダーバード1号・3号・5号・7号・35号・37号・39号・41号・43号
スーパーはくと2号・12号
はまかぜ6号
らくラクはりま

(下り)
はるか3号・7号・11号・51号
サンダーバード2号・4号・34号・36号・38号
スーパーはくと1号・3号
はまかぜ5号
らくラクはりま

(※)対象列車が運転休止の場合あり。

●設定区間:
近江今津〜大阪、草津〜天王寺、新大阪・大阪〜姫路

●発売額:
300円(大人1名、普通車指定席・片道利用)

●利用条件:
別途、利用区間を含む定期乗車券(フレックス定期券を除く)が必要。
対象列車の指定席については、定員の5割程度を上限として発売。


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



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▲京都駅に停車中の281系「はるか」。
「はるか」の一部列車でも、「期間限定 定期券併用チケットレス特急券」が利用できます。


緊急事態宣言が解除され、徐々に経済活動も再開し始めているところですが、従前とは違い、新型コロナウイルスの感染予防のため、「社会的距離」の確保が求められています。

厚生労働省のサイトによれば、「身体的距離の確保」として、「人との感覚はできるだけ2m(最低1m)空ける」ことや、公共交通機関の利用における生活様式として、「混んでいる時間帯は避けて」利用することが示されています。
新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました(新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省

とはいえ、元より利用者の多い区間では、特に朝夕の時間帯においては、そういった社会的距離を確保するのも難しいのですが、それでも少しでも感染のリスクを下げられるよう、今回定期券利用者限定に、特急列車指定席を格安で利用できる特急券が発売されることとなりました。

料金は「300円」と、これまでの「J-WESTチケットレス」よりも割安な、まさに破格の料金であります。
これらの特急列車は、出張・観光といった中長距離の移動需要が低迷していることもあり、利用者が少ない状況が続いています。
その空席を埋めるべく、社会的距離の観点から格安商品で利用者を誘導するのは、なるほど上手い方法だと感じた次第です。

また、特急列車指定席の快適さを味わえば、キャンペーンが終了した後も、引き続き「J-WESTチケットレス」を使ってもらえる可能性もあるだけに、まさにお試しキャンペーン、という意味もありそうな商品設定であるといえます。


同様の商品が、「くろしお」の運転区間である阪和線・きのくに線でも設定されないか、と思うところですが、果たして同様の趣旨の商品が出てくるのか、注目しておきたいところです。




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京阪神のJR特急300円でOK 「期間限定チケットレス特急券」で通勤時間帯の分散乗車促進 | 乗りものニュース



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