JR西日本では、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」と映画「STAND BY ME ドラえもん2」(公開日未定)とタイアップしたキャンペーンを実施することを発表しました。
そのキャンペーンの一つとして、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」をモチーフにした「どこでもドアきっぷ」の発売を発表しました。

映画ドラえもん公開記念 「『どこでもドア』で、どこいこう。」キャンペーン開催:JR西日本

概要は以下の通りです。

■どこでもドアきっぷ概要:
●利用期間:
2020.10.1〜2020年12月25日(金)
(2日間用は12月24日(木)まで、3日間用は12月23日(水)までの発売)

●商品種類・価格
・JR西日本全線(※)2日間乗り放題(指定席6回利用可能)
おとな:
土休日12,000円・平日15,000円
こども:
全日2,000円

・JR西日本・九州・四国全線(※)3日間乗り放題(指定席6回利用可能)
おとな:
土休日18,000円・平日20,000円
こども:
全日3,000円

・「おとな」は各価格に5,000円プラスでグリーン車用の設定あり。
・「土休日」は2日間乗り放題は金・土・日・祝と11月2日の出発日、3日間乗り放題は金・土と11月1日、22日の出発日に発売
・こどものみの発売・利用は不可
(※)智頭急行線(特急を含む)とJR西日本宮島フェリーを含む

●効力・発売条件:
・2名以上が同一行程利用の場合に限り発売
・指定席の予約(6回まで)は、きっぷの受け取り前はe5489で、受け取り後はみどりの券売機で取り扱い。
・e5489、JR九州インターネット列車予約サービスで「どこでもドアきっぷ」を購入する場合は、Go To トラベルの対象外。
旅行会社で旅行商品として購入する場合の適用可否は、各旅行会社へ要確認。

●発売箇所:
JR西日本ネット予約「e5489」、「JR九州インターネット列車予約」
JR西日本・九州・四国の主な旅行会社
(駅のみどりの窓口では発売せず)

●キャンペーンイメージ:
jrw_dokodemodoor_campain
(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/200914_00_dokoikou.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



政府の旅行需要喚起事業「Go To トラベル」が実施されているとは言え、JR各社の利用状況は未だ低い状態が続いています。
特に中・長距離の都市間・観光需要を担う新幹線・特急列車の利用状況は回復の兆しさえも見せない状況が続いています。

JR各社でも、勿論手をこまねいているわけでは決してなく、当ブログでも逐次ご紹介しているように、新型コロナウイルス感染症が収まりつつあるいま、一人でも多くの方々に鉄道で旅行をしてもらおうと、感染症対策の対応をPRしながら、様々な割引商品を発売するなど、色々と知恵を絞っていることが見て取れます。


今回の「どこでもドアきっぷ」も、そういった新型コロナウイルス感染症の影響による需要喚起の一つ、と言える商品で、その特徴は、2日間あるいは3日間、JR西日本またはJR西日本・九州・四国の特急・新幹線含む全線乗り放題で、かつ指定席は6回まで利用可能である点であります。
それでいて価格は、2日間で大人12,000円(土休日)あるいは15,000円(平日)、3日間で18,000円(土休日)あるいは20,000円(平日)、こどもに至っては2日間2,000円、3日間3,000円という、破格のきっぷとなっています。

おトクな価格で、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」のごとく、どこにでも乗り放題で行けるきっぷですし、特に子供連れだと、非常に安い価格となっています。
このきっぷを利用して、これまで新型コロナウイルス感染症の影響で旅行を控えていた方も、ちょっと家族で新幹線・特急列車を使って遠出してみては、いかがでしょうか。



ところで、このきっぷには、上記概要で記したように、「2名以上が同一行程利用の場合に限り発売」となっており、1人での利用は不可となっています。

JR西日本のおトクなきっぷでは、往々にしてこのような「2人以上利用の制限」が課せられており、「ぐるりんパス」等の乗り放題系のきっぷでは、結構な頻度で見られるような感じがします。
遡ってみると、2009年に高速道路1,000円乗り放題に対抗する商品として「西日本パス」が発売された際も、2人以上利用の制限が課せられていました。
JR西日本、「西日本パス」発売へ : 阪和線の沿線から

更に振り返ってみると、民営化直後に発売された、京阪神地区を中心に日曜日・祝日のみ1日乗り放題の「フレッシュホリデーきっぷ」でも、2人以上の利用が条件となっており、この手の利用制限は、今に始まった話ではなく、JR西日本発足直後から続いている施策、と理解してよさそうです。
【過去のきっぷから】フレッシュホリデーきっぷ(JR西日本) : 阪和線の沿線から


「2名以上利用の制限」については、グループ旅行に使ってもらえることによる利用者の増加や、複数人での行動によることからフリーきっぷの濫用の防止等、事業者にとっての様々な利点があることから、例え1人での利用を制限することによる収益を逸失したとしても、トータルではメリットがあると判断して、このような利用制限が行われてきたことと推測されます。

勿論、私自身も、1人向けのおトクなフリーきっぷを願望しながらも、一方では、上述のような状況も理解できることから、これまでJR西日本で行ってきた「2人以上の利用制限」についても、一定の理解はしてきたつもりです。


しかし、それはあくまで「新型コロナウイルス感染症」前の話であって、所謂「コロナ後」の「新しい生活様式」における旅行については、感染防止の観点から、なるべく小グループでの旅行や、もっといえば、感染リスクが最も低い一人旅が推奨されてしかるべきなのではないかと考えています。

そうなれば、JR西日本とて、今回の「どこでもドアきっぷ」のような家族連れのきっぷは勿論ですが、エリアが広範な一人旅向けの需要創出のためのフリーきっぷを用意してもいいのにな、とも思う次第であります。

一人用フリーきっぷとなれば、例えば出張等のビジネス利用等といった、きっぷの設定趣旨から外れた利用が行われる懸念もあると考えられます。
しかし、「特急券は別途購入」「複数人利用より高めの設定」「平日と土休日での価格差の設定」等々の本来の趣旨を逸脱した利用を予め防ぐ発売・利用条件を設定することで、そういった懸念はある程度払拭できるものとも考えられるだけに、そういった点も今後検討いただければな、と思った次第です。


ともあれ、新型コロナウイルス感染症の影響が相当響いていることが、こういったきっぷの設定にも現れてきているのかな、とも思いますので、利用条件に合致するのであれば、是非とも積極的に利用していただき、JR西日本他の各社が新型コロナウイルス感染症の後でも持続できるよう、少しでも貢献できればいいな、と思った次第であります。




●関連ニュースサイト:
JR西日本全線2日間12000円 四国九州含めた3社3日間版も 「どこでもドアきっぷ」発売 | 乗りものニュース
JR3社の特急・新幹線が1日あたり6,000円で乗り放題 「どこでもドアきっぷ」登場 - TRAICY(トライシー)
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