JR西日本では、観光庁が実施する「Go To トラベル」で配布される「地域共通クーポン」利用者に限定した「自由周遊きっぷ」を発売することを発表しました。

Go To トラベル「地域共通クーポン」でご利用いただける「自由周遊きっぷ」の発売:JR西日本
Go To トラベル 地域共通クーポン限定 自由周遊きっぷ│トクトクきっぷ:JRおでかけネット

概要は以下のとおりです。

●利用期間:
2020年10月1日(木)〜2021年2月1日(月)
(※)連続した2日間有効、2021年1月31日利用開始分までの発売

●発売期間:
2020年10月1日(木)〜2021年1月31日(日)
乗車日前日または当日に限り発売

●発売場所:
各エリア特定の駅及び隣接の日本旅行店舗で発売

●周遊エリア・価格(大人、小児は半額)・発売駅・利用可能クーポン:
【富山・石川エリア】
価格:2,000円
発売駅:金沢、新高岡、富山、黒部宇奈月温泉
使用可能クーポン:富山県・石川県の2県を含む
その他:特急券の購入で在来線特急、新幹線を利用可能

【福井エリア】
価格:1,500円
発売駅:敦賀、福井、芦原温泉
使用可能クーポン:福井県を含む
その他:特急券の購入で在来線特急を利用可能

【滋賀エリア】
価格:1,500円
発売駅:米原、大津、京都
使用可能クーポン:京都府、滋賀県、三重県の3府県を含む

【京・阪・神エリア】
価格:1,500円
発売駅:京都、新大阪、大阪、天王寺、西九条、JR難波、三ノ宮、神戸
使用可能クーポン:兵庫県、大阪府、京都府の3府県を含む

【京・阪・奈エリア】
価格:1,500円
発売駅:京都、新大阪、大阪、天王寺、西九条、奈良
使用可能クーポン:大阪府、京都府、奈良県の3府県を含む

【和歌山エリア】
価格:2,000円
発売駅:和歌山、御坊、紀伊田辺、白浜、新宮
使用可能クーポン:和歌山県を含む
その他:特急券の購入で在来線特急を利用可能

【岡山エリア】
価格:2,000円
発売駅:岡山、新倉敷、倉敷、総社、備中高梁、新見、児島、福山、尾道、新尾道
使用可能クーポン:岡山県、広島県の2県を含む
その他:特急券の購入で在来線特急を利用可能(山陽新幹線は不可)

【広島エリア】
価格:2,000円
発売駅:福山、尾道、新尾道、三原、広島
使用可能クーポン:広島県、山口県の2県を含む
その他:JR西日本宮島フェリー(宮島〜宮島口)も利用可能

【山口エリア】
価格:3,500円
発売駅:新山口、下関
使用可能クーポン:山口県、島根県の2県を含む
その他:周遊エリアで特急列車の普通車自由席の利用可能(山陽新幹線は利用不可)
路線バス(中国JRバス、防長バス、萩循環まぁーるバス、スーパー萩号)を利用可能

【鳥取・島根エリア】
価格:4,000円
発売駅:鳥取、松江、米子
使用可能クーポン:鳥取県、島根県の2県を含む
その他:周遊エリアで特急列車の普通車自由席の利用可能

●その他留意事項:
紙クーポンのみ利用可能(電子クーポン不可)
・地域利用クーポンを1枚以上利用する場合に購入可能
・地域共通クーポンと現金・クレジットカードを併用して利用可能
・地域共通クーポンの有効期間がきっぷの利用開始日を含む場合に購入可能
・購入日に利用開始日(当日または翌日)の指定が必要


その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



政府の観光需要喚起施策の「Go To トラベル」事業で、この10月1日より利用開始となった「地域利用クーポン」については、下記記事でご紹介したところです。
【Go To トラベル】10月1日から開始の「地域共通クーポン」についてまとめてみました : 阪和線の沿線から

要は、旅行代金の15%相当額がクーポンとして配布されるわけですが、今回JR西日本より発表のあった「自由周遊きっぷ」は、この「地域共通クーポン」を使ってJR西日本の各府県エリアが乗り放題となるきっぷとなっています。

上記の記事でも説明しているように、「地域共通クーポン」は、利用できる都道府県が、宿泊地(日帰りの主たる目的地)及びそれに隣接する都道府県として、宿泊地等の都道府県毎に定められています。
この「自由周遊きっぷ」でも、「地域共通クーポン」に記載された府県に、各周遊エリアの府県が全て含まれている必要があります。

基本的に、各周遊エリアの府県に宿泊していれば購入可能になっていますので、宿泊して翌日以降に各エリアを移動するすることが多い場合は、非常にお買い得なきっぷといえるでしょう。

周遊エリアも、各県等の単位でエリアが定められており、特に広範なエリアでは、別途料金を支払うことで特急列車が利用できるようになっていますし、また「山口エリア」「鳥取・島根エリア」では、特急券なしで特急列車自由席にも乗車できることとなっています。
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▲倉吉駅に入線した特急「スーパーおき」と、停車中のキハ47形普通列車。
倉吉駅を含む「鳥取・島根エリア」の「自由周遊きっぷ」では、特急列車の自由席も利用可能です。


加えて、「山口エリア」では、JR線のみならず、中国バスや防長交通が運行する、秋芳洞や萩方面のバスも利用できるようになっており、非常におトクなきっぷとなっています。
また、「和歌山エリア」でも、きのくに線では和歌山から新宮までエリアとなっていますが、この区間の普通運賃は3,740円となっていることから、別途特急料金を支払ったとしても、和歌山県内に宿泊して、そこを拠点として県内を列車で移動するのには、非常におトクなものとなっています。
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▲特急「くろしお」289系(周参見〜紀伊日置)
「和歌山エリア」の「自由周遊きっぷ」は、別途特急券を購入すれば、特急列車が利用可能です。


また、有効日数は2日間となっており、利用開始日が地域共通クーポンの有効期間に含まれている必要があるので、県内の宿泊地を転々とする場合も、利用価値がありそうなきっぷといえるでしょう。


注意すべき点としては、この「自由周遊きっぷ」は、「紙クーポン」のみ可で、「電子クーポン」で購入することができない点でしょうか。

「紙クーポン」と「電子クーポン」との違いは、先のエントリー記事で既にご紹介していますが、これらについては、旅行者の側からどちらかを選択することはできないので、宿泊予約等を行う場合、どちらのクーポンが配布されるのかを、先に確認しておく必要があります。


ともあれ、「Go Toトラベル」事業で配布される「地域共通クーポン」を用いた、JR西日本のおトクなきっぷが発売されています。
元々政府の支援事業であることから、クーポン配布に旅行者の負担が無い上に、クーポン利用をした価格も非常におトクなものとなっていますので、Go To トラベルで宿泊した際に、これらのきっぷを利用する行程を考えてみてもいいのかも知れないな、と感じたニュースでありました。



●関連ブログ:
「Go To トラベル」の「地域共通クーポン」でJR西日本のフリー切符: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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