JR九州では、2022年秋頃開業予定の九州新幹線の武雄温泉〜長崎間(以下、「九州新幹線長崎ルート」)について、新幹線の列車名と導入車両を決定したことを発表しました。

九州新幹線(武雄温泉・長崎間)新幹線の名称と導入車両が決定!!|JR九州

概要は以下の通りです。

●列車名:
「かもめ」

●導入車両:
N700S 6両編成
(※)JR東海が営業投入しているN700S(16両編成)を6両編成に短編成化したもの

●内外装イメージ:
jrkyushu_kamome_exterior
▲エクステリアイメージ

jrkyushu_kamome_interior_1
▲インテリアイメージ(2+2列)

jrkyushu_kamome_interior_2
▲インテリアイメージ(2+3列)

(いずれも上記発表資料(https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/10/28/201028nagasaki_aishou.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



九州新幹線長崎ルートについては、下記のとおり2022年秋頃の開業見込みとなることが、既に発表されています。
九州新幹線(武雄温泉・長崎間)完成・開業時期の見通しについて|JR九州

開業まであと2年程度となったなか、本日その列車名と導入車両が発表されました。

列車名は「かもめ」。
現在、博多〜長崎間を中心に運行するJR九州の特急列車名が、そのまま新幹線に使用されることとなります。

「かもめ」の名称は、上記発表資料にもあるようん、1961年から約60年に渡り、長崎駅を目的地とする特急列車の名称として使用されてきましたが、今回遂に新幹線の列車名として使われることとなります。

一方「かもめ」という愛称に使われてきた車両に目をやると、「客車」(1937年〜1943年、1953年〜1961年)、「気動車」(1961年〜1975年)、「電車」(1976年〜現在)、とこれまで全ての動力方式の車両で使用されてきましたが、今回これに「新幹線」が加わることになります。

これら4種類全てで使用された列車名称という観点では、臨時列車を含める(「つばさ」)、あるいは漢字・ひらがな表記の両方を含む(「あおば」)事例は過去にはありましたが、「定期列車のみ」で「完全一致」のケースとなると、恐らく「かもめ」が初めてになるのではないかと思われます。
これも、「かもめ」という名称がいかに長く使われてきて、そして今後も使われ続けることの証なのかな、と思うと、嬉しく思った次第であります。



時折このブログでも触れていますが、私の両親が長崎県の島原半島出身ということもあり、博多〜諫早間でこの「かもめ」に幼少の頃から乗車する機会に恵まれていました。
そのせいもあり、この「かもめ」という名称には、他の列車名には無い、特別な親近感を抱き続けてきたわけですが、その名称が、遂に新幹線で見られる時代があと2年後にやってくることを思うと、感慨深いものを感じずにはいられません。


一方、新幹線「かもめ」で使用される車両に目をやると、JR東海で既に投入されているN700Sが導入されることとなります。
N700Sは、下記記事で過去にご紹介したように、床下機器の配置を最適化することで、16両編成の基本設計をそのまま用いて短編成化することが可能となっていますが、その設計思想が早速「かもめ」で活用されることとなります。

翻って、N700S「かもめ」のデザインをみると、足回りに赤色が施されているのが特徴的でありますし、その他ロゴ等の配置も、JR九州のこれまでの車両デザインを踏襲したものとなっており、「標準仕様」のN700Sでありますが、大きく印象が異なるものとなっており、実車の登場が楽しみであります。


九州新幹線長崎ルートは、武雄温泉以東、佐賀県内の整備方針が決まっておらず、仮に今後決定したとしても整備に相当の時間がかかることことから、少なくとも数十年スパンの期間で、武雄温泉〜長崎間を折り返す運行が続くものと思われます。
個人的には、新大阪駅で「かもめ|長崎」という行先表示をいつの日か見ることができれば、非常に嬉しいものがありますが、九州新幹線長崎ルートの佐賀県内の整備に関する議論を見ていると、私の生きている間に整備されるのも怪しいくらいに思えてくるところはあります。

とはいえ、新幹線として「かもめ」が走り出すのは間違いない訳ですし、それ自体嬉しいことでありますので、2年後の開業時には是非とも乗りにいけるよう、楽しみにしたいと感じたニュースでありました。




●関連ニュースサイト:
長崎行きの九州新幹線西九州ルート 列車名は「かもめ」に決定 車両はN700S | 乗りものニュース
JR九州、九州新幹線長崎ルートの列車名を「かもめ」に N700Sを導入 - TRAICY(トライシー)
長崎行き新幹線の名は『かもめ』…西九州ルートに N700S を投入 | レスポンス(Response.jp)
JR九州,九州新幹線(武雄温泉—長崎間)の列車名は“かもめ”に|鉄道ニュース|2020年10月28日掲載|鉄道ファン・railf.jp
九州新幹線 武雄温泉〜長崎の名前が「かもめ」に決定。N700Sを6両編成 - トラベル Watch
九州新幹線西九州ルートの列車名は「かもめ」、JR九州 - 鉄道コム
二線級から新幹線へ 飛躍する特急「かもめ」 - 鉄道コム



●関連ブログ:
【速報】長崎新幹線の愛称は「かもめ」に決定!N700S系6両編成を導入 | 鉄道プレス
【JR九州】九州新幹線(武雄温泉〜長崎間)新幹線の名称と導入車両が決定へ - kqtrain.net(京浜急行)



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