南海電鉄と泉北高速鉄道では、年末年始の運行ダイヤについて、南海線の最終列車時刻を実施する等の内容を発表しました。

年末年始の運行ダイヤについて|南海電鉄
年末年始の運行ダイヤについて|お知らせ|泉北高速鉄道

概要は以下の通りです。

●南海線の大みそかの運転:
最終列車の発車時刻を通常から延長して運転。
(下り)難波発2:00(普通羽倉崎行き)まで時刻を延長して運転
(上り)羽倉崎発1:58発(普通難波行き)まで時刻を変調して運転。
(※)上下線とも、難波〜住ノ江間は約15〜20分間隔、住ノ江〜羽倉崎間は約20分〜50分間隔で運転。
(注)本年は終夜運転実施せず。

●高野線・泉北高速鉄道線の大みそかの運転:
通常の土休日ダイヤで運転。
(注)本年は終夜運転及び最終列車の時刻延長は実施せず。

●正月三が日の住吉大社駅臨時停車:
・1月1日(金・祝)〜1月3日(日)3日間、10時〜16時20分の間の空港急行・臨時急行が停車

●年末年始の運行ダイヤ:
12月30日(水)〜1月3日(日)は全線土休日ダイヤで運転


その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



これまで毎年、南海電鉄では、南海線、高野線(泉北高速鉄道含む)で大みそかの終夜運転を実施してきました。
しかし、今回の発表では、今年の大みそかの終夜運転は、南海線、高野線・泉北高速鉄道線を含めて実施しないこととしています。
また、最終列車の時刻延長についても、沿線に比較的大きい神社(住吉大社)のある住吉公園駅を含む南海線のみで実施することが、併せて発表されています。

他の関西地区大手民鉄でも、既に阪急、阪神、京阪で終夜運転の取りやめを発表しています。
大晦日の臨時列車の運転 および 年末年始の運転ダイヤについて|阪急電鉄
大みそかの運転と年末年始のダイヤについて|阪神電鉄
年末年始の列車運転について|京阪電鉄

一方、伊勢神宮、橿原神宮等等、沿線に大規模な神社等を抱える近鉄では、12月上旬頃の発表することとしています。
年末から年始にかけての臨時列車の運転および特急券の発売について|近畿日本鉄道
また、JR西日本では、現在のところ終夜運転の実施について発表はありません。


かように、今年の大みそかの終夜運転を取りやめするのは、紛れもなく新型コロナウイルス感染症の影響であるといえます。
新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点に加え、特に密宗・密接が発生しやす深夜の初詣やカウントダウンイベント等が軒並み縮小が予想されることによる需要の減少も踏まえて、取りやめの実施を発表しているものと考えられます。


長年、「初詣」という日本の習慣とともに続いてきた「終夜運転」。
年に一度だけ、夜を通して列車が走り続けるという、一種のワクワク感を抱いて新年を車内で迎えた方もおられたかも知れません。

しかし、今回の新型コロナウイルス感染症が、長年続いてきた終夜運転を取りやめするきっかけになるとは、一体誰が予想できたか、といったところであります。

勿論、都心部では終夜運転に対して一定のニーズもあることから、Osaka Metroでは、全線の終夜運転を実施することを既に発表していますが、これとて例年に比べると大幅に縮小しての運行となっています。
「おおみそかの終夜運転」及び「年末年始運行ダイヤ」等のお知らせ|Osaka Metro


ともあれ、例年とは大きく異なることが考えられる今年の「初詣」。
例年、1月2日には橿原神宮前駅周辺で「初詣号」などの撮影記録をご紹介していますが、それとて今回はどうなるのか、全く予想がつきませんが、感染症の状況も踏まえて、可能な限り今回も記録できればいいな、と感じた次第であります。



●関連ニュースサイト:
大晦日の終夜運転「しません」 私鉄が相次ぎ表明 大きく変わりそうな初詣風景 | 乗りものニュース



●関連ブログ:
【京阪】2020年末の終夜運転は取りやめへ…正月ダイヤは実施される | 鉄道プレス
【阪急】終夜運転をとりやめへ…「長岡天神行き」など終電延長で対応 | 鉄道プレス
列車番号T-TAKE(てぃーていく) : 新年の終夜運転



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