福岡県に路線網を有する西日本鉄道(西鉄)では、同社の主要路線である天神大牟田線のダイヤ改正を、来る3月13日(土)に実施することを発表しました。

2021年3月13日(土) 天神大牟田線ダイヤ改正|西日本鉄道

概要は以下の通りです。

【改正内容】
●平日ダイヤ:
・終電時刻を約15〜30分繰り上げるとともに、夜間時間帯(21時以降)の減便を実施。
(例:西鉄福岡(天神)発大牟田行きの最終列車は23:00発→22:45発に15分繰り上げ)
・昼間時間帯の福岡〜小郡間の急行列車を減便し、福岡〜大牟田間の特急列車を急行列車に変更。
(11時〜14時台の西鉄福岡(天神)駅発の本数は、特急2本・急行4本・普通6本→急行4本・普通6本に減便)
西鉄福岡(天神)〜大牟田間の所要時間は、特急64分→急行73分と9分増加

●土曜ダイヤ:
・深夜時間帯の終電時刻繰り上げ、減便
・朝時間帯の福岡発着便の減便

●日祝ダイヤ:
・土休日共通のダイヤから、利用実態に合わせるため日祝ダイヤを新設。
・夜間帯の終電時刻繰り上げ、福岡発着便中心に減便
・朝時間帯の福岡発着便の減便


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



今年の春のダイヤ改正では、新型コロナウイルス感染症による利用実態を踏まえた改正が各地で実施され、もはや少々の減便では驚かないところに感覚が麻痺しているのでは、と自分自身を省みなければならないところはあります。

今回ご紹介した西日本鉄道でも、深夜時間帯の終電繰り上げ、減便等が実施されますが、それに加え、平日の昼間時間帯において、優等列車(特急・急行)の見直しが実施されます。

具体的には、現在特急2本(福岡〜大牟田)、急行4本(福岡〜花畑2本・福岡〜小郡2本)が、急行4本(福岡〜大牟田2本、福岡〜花畑2本)となります。

西鉄の特急列車といえば、かつて2000形や8000形といった特急用車両が投入されていたりと、同社のフラッグシップでもあると感じていましたが、まさかそんな存在である特急列車が、平日日中とはいえ、全面的に運行されない事態になるとは、驚かざるを得ない改正内容でありました。


もっとも、大牟田方面へは引き続き急行列車が1時間に2本運行されることから、所要時間が9分程度伸びるとはいえ本数の確保は行われているので、利用者にとっても利便性が大きく損なわれるわけではなさそうです。

とはいえ、福岡と大牟田という福岡県内の南北の主要都市をおよそ1時間で結び、かつては並行するJR鹿児島本線の特急列車とスピード・設備・福岡市内へのアクセスの点で競争を行っていた西鉄特急でさえも、これだけの見直しをせざるを得ないところに、輸送の落ち込みの状況の厳しさを感じたニュースでありました。




●関連ニュースサイト:
西鉄電車 平日の特急22本減便 終電繰り上げ 土曜ダイヤ誕生 3月改正 | 乗りものニュース
西鉄天神大牟田線、3/13ダイヤ改正 - 平日11〜14時台の特急が0本に - JR・私鉄各社、2021年3月13日ダイヤ改正(55) | マイナビニュース
西鉄 天神大牟田線 ダイヤ改正(2021年3月13日〜) - 鉄道コム



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【西日本鉄道】ダイヤ改正でデータイム特急消滅 | 鉄道プレス



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