JR北海道では、来春に向けてダイヤ見直しの検討を行っていますが、本日、現時点で検討している項目の概要を発表しました。

来春のダイヤ見直しについて|JR北海道

概要は以下の通りです。

【見直しポイント】
・特急「おおぞら」283系(6本)を全て261系へ置き換え(22両)、オール261系化

・H100形の追加投入(30両)
根室線(新得〜帯広〜釧路間):54本全てを置き換え
石北線(旭川〜上川間):24本中19本を追加置き換え

・学園都市線「ロイズタウン駅」開業に併せたダイヤ見直し
全84本のうち、ダイヤ制約のある中で最大限の9割の停車を計画

・宗谷線「名寄高校前」設置に伴うダイヤ見直し
東風連駅を名寄駅方向に1.6km移設し、改称

・特急「おおぞら」閑散期の編成短縮(4両編成)

・札幌圏のダイヤ見直し
土休日に普通列車10本程度を運休
学園都市線の日中時間帯や夕通勤時間帯の本数・両数を見直し

・札幌圏以外の普通列車の見直し
減車、土休日運休を計20本程度で実施

・利用の極端に少ない駅の見直し
花咲線1駅、宗谷線5駅、函館線5駅の計7駅を廃止の方向で関係自治体と協議中

【経費節減効果】
動力費・・・年間約7,000万円
駅廃止・・・年間約1,000万円
合計・・・約8,000万円
(人件費、清掃費等については精査中)

【実施時期】
2022年春予定



詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR北海道では、コロナ禍前より厳しい経営状況の中、同社自身の経営努力に加え「持続可能な交通体系の構築」「北海道新幹線の収支改善」「地域と利用者に理解をお願いする課題」の3つの経営課題をクリアするため、「開発・関連事業の拡大による事業構造の変革」「輸送サービスの変革」「鉄道オペレーションの変革」の3つの戦略により、2031年度の経営自立を目指す「長期経営ビジョン」及び、これに基づいた2023年度までの設備投資を実施する計画「中期経営計画2023」を策定しています。




中期経営計画では、主な設備投資計画として、「721系の733系への更新」「特急「北斗」のオール261系化」「H100形投入によるメンテナンスコスト削減」等が示されています。


今回発表された、来春のダイヤ見直しでは、このうち「261系」「H100形」の追加投入による見直しが注目されます。

とはいっても、中期経営計画では「北斗」のオール261系化だったものが、今回の発表では、「北斗」に先んじて「おおぞら」の261系化が実施されることになった点が、注目でもあり、衝撃であったかと思われます。

「おおぞら」(かつては「スーパーおおぞら」)283系は、1997年に営業運転が開始され、札幌〜釧路間の所要時間短縮に大きく貢献しました。
一方で、ただでさえ気象条件の厳しい北海道で、札幌〜釧路間をロングランで運用する「(スーパー)おおぞら」の運用は、車両にとってかなり過酷でもあったようでもあり、それが281系を差し置いての引退に繋がった、とも考えられるかも知れません。
1997年の営業運転開始から24年。リニューアルを行い30年以上使用されることも多い鉄道車両としては、決して長い活躍、とはいえませんが、上述の気象条件と運用条件を考えると、もはや限界だった、と考えられるでしょう。


一方、根室本線方面では「おおぞら」の261系化に加えて、新得〜帯広〜釧路間の普通列車が、全てキハ40からH100形に置き換えられることも同時に発表されています。
H100形は、JR北海道に多数残っているキハ40を置き換えるべく、道内各地に投入されており、既に函館線・小樽〜長万部間では、201系気動車で運転される一部の列車を除く全列車で置き換えが実施されたところです。



次なる投入線区とその置き換え規模が気になるところでしたが、その答えは上述のとおりで、しかも現在キハ40で運行されている列車を全て置き換えるわけですから、先に述べた「おおぞら」オール261系化も加えて、道東の鉄道風景は一気に変化することが明らかになりました。

思えば今から5年前、2016年の夏に、新得駅で283系「スーパーおおぞら」に乗車しました。
その際、待ち時間を利用して283系やキハ40を撮影していたわけですが、それから5年の後に、この光景が一気に変化するとは、その当時は想像だにできなかったのが、正直なところです。
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▲新得駅に入線する「スーパーおおぞら」283系。
これが私自身、最後の283系乗車になりそうな感じです。

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▲新得駅構内に留置中のキハ40。
駅構内に停車中の車両は、全てキハ40でしたが、これが全てH100形に置き換わることになるとは思ってもみませんでした。

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▲キハ40のサボも見納めです。

根室本線等、道東地区への再度の訪問は、距離的にも難しいところですが、機会があれば、261系に置き換えられた「おおぞら」に、見たり乗ったりすることができればいいな、とも思っています。


また、下記記事でもご紹介した学園都市線「ロイズタウン駅」ですが、今回の発表によれば「約9割の列車が停車」することが発表されています。



てっきり全列車が停車するものと思っていましたが、ロイズタウン駅を通過する列車も設定されるとのことが意外でした。
恐らく、工場への通勤・見学客が少ない時間帯は通過することで、動力費の削減を見込んでいるものとも思われますが、今後の利用者増加により、全列車停車が実現することを願いたいな、とも思った次第です。


ともあれ、283系やキハ40といった、長年北海道の鉄道を支えてきた車両が大量に置き換えられることとなる来春の改正ですが、今後も引き続き路線を維持するためには、必要な投資、といえるでしょう。
間もなくお別れとなる車両に惜別の思いを寄せつつ、気候はもとより経営環境も厳しい状況ではありますが、新たに投入される車両を願いたいところであります。



【関連ニュースサイト】
特急「おおぞら」から振り子式のキハ283系引退 計7駅の廃止も JR北海道方針 | 乗りものニュース
特急『おおぞら』からキハ283系撤退、新得-釧路間ローカルはH100化…JR北海道2022年春のダイヤ見直し | レスポンス(Response.jp)
JR北海道「おおぞら」キハ283系の運行終了へ - 閑散期は4両編成に | マイナビニュース
JR北海道H100形30両追加投入、根室本線新得〜釧路間すべて置換えに | マイナビニュース
JR北海道「ロイズタウン駅」約9割停車を計画 - 7駅を廃止で協議中 | マイナビニュース
JR北海道,2022年春に行なうダイヤ見直しの概要を発表|鉄道ニュース|2021年9月18日掲載|鉄道ファン・railf.jp



【関連ブログ】
JR北海道、2022年春のダイヤ改正の概要を発表: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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