JR西日本では、芸備線の沿線自治体(岡山県、広島県、新見市、庄原市)と、地域の公共交通計画の他策定、見直しに向けた現状分析やニーズ等の把握や利用促進を実施することとしています。
これを踏まえて、JR西日本ではこの秋に芸備線の三次〜備後落合〜新見間に臨時列車を運転することを発表しています。
芸備線庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議を踏まえた秋の臨時列車等の運転について(備後落合〜三次駅間など) :JR西日本
芸備線庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議を踏まえた秋の臨時列車等の運転について(新見〜備後落合駅間):JR西日本
この秋に運転される芸備線の臨時列車は以下のとおりとなります。
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
広島駅と備中神代駅(列車は新見駅まで直通する)芸備線では、特に三次〜新見間の山間部での利用者が非常に少ない現状があります。
この度更新された「データで見るJR西日本」では、芸備線の平均通過人員(1日1kmあたりの人数)は、以下のとおりとなっています。
広島近郊区間である下深川〜広島間と、それ以外の区間での利用状況の落差が激しいに加え、三次以東の区間の利用者の少なさがより一層はっきりしているデータであるといえます。
特に、備後庄原以東は100人/日に満たない区間であり、そもそも鉄道として存続させる社会的必要性すら議論され得る状況となっています。
![DSC01591_R](https://livedoor.blogimg.jp/hanwa0724/imgs/b/2/b2ad0369-s.jpg)
▲三次駅の駅名標。
この駅名標は三江線廃線前のもので、「尾関山」の駅名が残っています。
この「八次」以遠の区間の利用者が少なく、存廃が議論される状況となっています。
そんな中、特に利用者の少ない備後庄原〜備中神代間の沿線自治体に対し、JR西日本では「地域公共計画に関する申し入れ」として、鉄道の課題を踏まえた地域公共計画策定・見直しに向けた検討の場の設定または参加を検討してほしい旨の申し入れを行っています。
芸備線沿線の地域公共交通計画に関する申入れについて:JR西日本
今回、この申し入れに基づく利用促進として、秋の観光シーズンである10月下旬から12月上旬にかけて、臨時列車の運行を実施することとなりました。
臨時列車のダイヤは上記のとおりですが、通常ダイヤでは土休日には特に利用しづらい昼間の時間帯に臨時列車が設定されており、通常ダイヤでは不可能だった日中の下記の乗り継ぎが可能となっていますので、芸備線乗りつぶしを考えておられる方には朗報ともいえるでしょう。
運転日に限定されるとはいえ、「奥出雲おろち号」との接続も図られることになることから、芸備線を乗り通す以外にも使えることは、今回の臨時列車の有意義な点といえるのではないのでしょうか。
また、「庄原ライナー」をはじめとした今回の臨時列車設定に伴い、庄原市では様々なイベント・ツアーを実施しています。
JR芸備線の秋季臨時増便と増便に伴うツアーなど | 広島県庄原市のホームページへようこそ
![DSC01582_R](https://livedoor.blogimg.jp/hanwa0724/imgs/4/b/4bdc8c80-s.jpg)
▲「庄原ライナー」に使用されるキハ47形。
三次以東にキハ47形が入線するのは通常ダイヤでは設定がなく、この「庄原ライナー」はそういう意味でも珍しい列車といえます。
特に、「庄原ライナー」を片道利用(帰路は高速バス)を使用したツアー(帝釈峡や木次線三段スイッチバック体験等)も用意されていますので、特に広島在住の方々は、芸備線を利用した秋の旅を楽しむのに持ってこいといえます。
芸備線×高速乗合バス 日帰り旅|庄原観光ナビ 【公式】広島県庄原市観光情報サイト
これらの施策で、それこそ利用者の桁数が増えるほどの大幅増が見込めるかと、そうは簡単ではありませんが、路線の利用促進という意味では、沿線地域がこういった行動を起こしていくのは大事な点なのかな、とも考えます。
JR西日本の経営も厳しいなか、利用者数が僅少な芸備線の一部線区の運営は非常に厳しいものがあるかと思いますが、こういった臨時列車を設定し、少しでも利用促進を図るという具体的な動きとして実現しているという点では、存続の声を上げるだけよりもよっぽど価値があることに感じますし、この動きが今後どのように同線区の存廃に結びついていくのか、引き続き注目していきたいと思います。
【関連ニュースサイト】
快速 庄原ライナー 運転(2021年10月23日) - 鉄道コム
JR西日本、快速「庄原ライナー」など芸備線で土休日に臨時列車運転 | マイナビニュース
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これを踏まえて、JR西日本ではこの秋に芸備線の三次〜備後落合〜新見間に臨時列車を運転することを発表しています。
芸備線庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議を踏まえた秋の臨時列車等の運転について(備後落合〜三次駅間など) :JR西日本
芸備線庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議を踏まえた秋の臨時列車等の運転について(新見〜備後落合駅間):JR西日本
この秋に運転される芸備線の臨時列車は以下のとおりとなります。
【1】快速「庄原ライナー」
・広島10:05発〜三次11:30発〜備後庄原11:56着
運転日:10月23日(土)〜12月12日(日)間の土曜日・休日 計18日間
【2】備後落合〜三次間の臨時列車
・三次9:58発〜備後落合11:21着
・備後落合13:40発〜三次15:16着
運転日:10月23日(土)〜12月5日(日)間の土曜日・休日 計16日間
【3】備後落合〜新見間の臨時列車
・備後落合12:30発〜新見13:54着
・新見10:57発〜備後落合12:21着
運転日:10月23日(土)〜12月5日(日)間の土曜日・休日 計16日間
【4】三次〜備後庄原間の臨時列車
・三次18:37発〜備後庄原19:14着
・備後庄原19:23発〜三次19:56着
運転日:10月23日(土)〜12月12日(日)間の土曜日・休日 計18日間
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
広島駅と備中神代駅(列車は新見駅まで直通する)芸備線では、特に三次〜新見間の山間部での利用者が非常に少ない現状があります。
この度更新された「データで見るJR西日本」では、芸備線の平均通過人員(1日1kmあたりの人数)は、以下のとおりとなっています。
備中神代〜東城:80人/日
東城〜備後落合:9人/日
備後落合〜備後庄原:63人/日
備後庄原〜三次:348人/日
三次〜下深川:929人/日
下深川〜広島:8,444人/日
(出典:「データで見るJR西日本」(https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2021_08.pdf)
広島近郊区間である下深川〜広島間と、それ以外の区間での利用状況の落差が激しいに加え、三次以東の区間の利用者の少なさがより一層はっきりしているデータであるといえます。
特に、備後庄原以東は100人/日に満たない区間であり、そもそも鉄道として存続させる社会的必要性すら議論され得る状況となっています。
![DSC01591_R](https://livedoor.blogimg.jp/hanwa0724/imgs/b/2/b2ad0369-s.jpg)
▲三次駅の駅名標。
この駅名標は三江線廃線前のもので、「尾関山」の駅名が残っています。
この「八次」以遠の区間の利用者が少なく、存廃が議論される状況となっています。
そんな中、特に利用者の少ない備後庄原〜備中神代間の沿線自治体に対し、JR西日本では「地域公共計画に関する申し入れ」として、鉄道の課題を踏まえた地域公共計画策定・見直しに向けた検討の場の設定または参加を検討してほしい旨の申し入れを行っています。
芸備線沿線の地域公共交通計画に関する申入れについて:JR西日本
今回、この申し入れに基づく利用促進として、秋の観光シーズンである10月下旬から12月上旬にかけて、臨時列車の運行を実施することとなりました。
臨時列車のダイヤは上記のとおりですが、通常ダイヤでは土休日には特に利用しづらい昼間の時間帯に臨時列車が設定されており、通常ダイヤでは不可能だった日中の下記の乗り継ぎが可能となっていますので、芸備線乗りつぶしを考えておられる方には朗報ともいえるでしょう。
広島7:53発〜三次9:52着・9:55発〜備後落合11:21着・12:30発〜新見13:54着
また、備後落合12:57発「奥出雲おろち号」にも乗り継ぎ可能(運転日に限る)
新見10:57発〜備後落合12:21着・13:40着〜三次15:16着・15:29発〜広島17:14着
また、備後落合12:36着「奥出雲おろち号」から乗り継ぎ可能(運転日に限る)
(※)下線部が今回設定される臨時列車
運転日に限定されるとはいえ、「奥出雲おろち号」との接続も図られることになることから、芸備線を乗り通す以外にも使えることは、今回の臨時列車の有意義な点といえるのではないのでしょうか。
また、「庄原ライナー」をはじめとした今回の臨時列車設定に伴い、庄原市では様々なイベント・ツアーを実施しています。
JR芸備線の秋季臨時増便と増便に伴うツアーなど | 広島県庄原市のホームページへようこそ
![DSC01582_R](https://livedoor.blogimg.jp/hanwa0724/imgs/4/b/4bdc8c80-s.jpg)
▲「庄原ライナー」に使用されるキハ47形。
三次以東にキハ47形が入線するのは通常ダイヤでは設定がなく、この「庄原ライナー」はそういう意味でも珍しい列車といえます。
特に、「庄原ライナー」を片道利用(帰路は高速バス)を使用したツアー(帝釈峡や木次線三段スイッチバック体験等)も用意されていますので、特に広島在住の方々は、芸備線を利用した秋の旅を楽しむのに持ってこいといえます。
芸備線×高速乗合バス 日帰り旅|庄原観光ナビ 【公式】広島県庄原市観光情報サイト
これらの施策で、それこそ利用者の桁数が増えるほどの大幅増が見込めるかと、そうは簡単ではありませんが、路線の利用促進という意味では、沿線地域がこういった行動を起こしていくのは大事な点なのかな、とも考えます。
JR西日本の経営も厳しいなか、利用者数が僅少な芸備線の一部線区の運営は非常に厳しいものがあるかと思いますが、こういった臨時列車を設定し、少しでも利用促進を図るという具体的な動きとして実現しているという点では、存続の声を上げるだけよりもよっぽど価値があることに感じますし、この動きが今後どのように同線区の存廃に結びついていくのか、引き続き注目していきたいと思います。
【関連ニュースサイト】
快速 庄原ライナー 運転(2021年10月23日) - 鉄道コム
JR西日本、快速「庄原ライナー」など芸備線で土休日に臨時列車運転 | マイナビニュース
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