「響け!ユーフォニアム」という小説及びアニメ作品は、これまでこのブログでも何度もご紹介してきました。

作品の概要としては、既にご存じの方も多いと思いますが、架空の高校(北宇治高校)の吹奏楽部を舞台に、コンクールをはじめとする吹奏楽に打ち込む高校生の青春の姿を描いた作品であります。

この作品は、2013年に小説として発表され、2015年にアニメ作品として放送されましたが、特にアニメ作品に関しては、舞台のモデルとなった京都府宇治市にほど近い「京都アニメーション」が制作を担ったこと、そして実際の吹奏楽の音や動き、また宇治市や京阪電鉄等といった作中舞台の風景が忠実に再現されていること等から、アニメファンは勿論、吹奏楽ファンや鉄道ファンも注目する作品となり、高い人気を集めることになりました。

2016年にはアニメ2期、2019年には劇場版「誓いのフィナーレ」も上映されました。
劇場版「誓いのフィナーレ」上映とともに原作小説も完結したことから、ファンの注目としては、原作小説で描かれた「久美子3年生編」の発表に期待がかかっていたと思われます。
阪和線の沿線から : 劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」を鑑賞しました(2019.4.19、ネタバレあり) #anime_eupho

ところが、この年の7月、下記記事でも触れたように、「響け!ユーフォニアム」を制作してきた「京都アニメーション」の放火事件が発生し、多数の優秀・有望な社員の命が奪われるという、痛ましい事件が発生しました。
阪和線の沿線から : 京都アニメーション

社屋・機材はもとより、アニメ制作に欠かせない「人材」をこういった不本意な形で失ったことから、今後の「響け!ユーフォニアム」アニメ化は果たして京都アニメーションで可能なのか、個人的にも厳しい予想しか考えられませんでした。

一方で、「響け!ユーフォニアム」を完結させることが、この放火事件から京都アニメーションが完全に復活できたことを広く知らしめることになるのではないか、と考えると、どれだけ時間がかかっても構わないので、単に興味本位ということを越えて、この作品を是非とも、京都アニメーションが製作するアニメとして完結させてほしい、と個人的に願ってきました。



今回ご紹介する発表内容は、そういった個人的、そして上述したアニメファン、吹奏楽ファン、京阪電鉄ファンの方々にとって、待ち遠しいお知らせになったのではないかと思います。


「久美子3年生編」TVシリーズ放送決定&「アンサンブルコンテスト編」Blu-ray発売・劇場特別上映決定!!:NEWS | 『響け!ユーフォニアム』公式サイト

概要は以下のとおりです。

【中編アニメーション『響け!ユーフォニアム』アンサンブルコンテスト編】
2023年 Blu-ray発売、劇場特別上映

【TVシリーズ『響け!ユーフォニアム』久美子3年生編】
2024年 放送決定

【イメージイラスト】
euph_2023_2024
(上記発表資料(http://anime-eupho.com/news/?id=432)より引用)




詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



「響け!ユーフォニアム」の新作、そして「久美子3年生編」と記されているとおり、小説で描かれている、久美子3年生の終わりまで、再来年の2024年にアニメで描かれることが発表されました。
小説に描かれた内容は、下記記事でまとめていますが、ネタバレ内容となっていますので、ご注意ください。
阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 前編」を読む(2019.4.21)【ネタバレ注意】
阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 後編」を読む(2019.6.23)【ネタバレ注意】


この3年生編については、既に製作決定は発表されていたものの、上述の放火事件により、当然ではありますが、その後の具体的な発表はできない状況となっていたと考えられます。

そんな事情もあったことから、改めて「久美子3年生編」のスケジュールが発表されたことから、喜び、そして安堵したファンは多かったのではないのでしょうか。


そして、「久美子3年生編」に先んじて、2023年にBlu-ray発売及び劇場上映が発表された「アンサンブルコンテスト編」ですが、こちらは、下記の短編集「北宇治高校吹奏楽部のホントの話」に収録されたストーリーのうちの一編です。



響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 (宝島社文庫) [ 武田綾乃 ]
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 (宝島社文庫) [ 武田綾乃 ]

上級生の引退後、久美子が部長就任後、新たな企画として実施した「アンサンブルコンテスト」。
部内でグループを組み、曲を決め、そして素晴らしいと思ったグループに投票するという、これまでの吹奏楽コンクールをテーマとした本編とはまた違う面白さがありますが、それも京都アニメーションによるアニメ作品として描かれるとなると、こちらも楽しみであります。


個人的なことで恐縮ですが、かつて30年以上前に中学・高校で吹奏楽をしていたころ、この北宇治高校と同じく、上級生が引退して新部長が就任、そしてコンクールや演奏会イベントが手薄となる秋から冬にかけては、このようにアンサンブルコンテストを部内で実施していました。

わずか数人、そして指揮者もいない中で、自分たちで演奏を作り上げ、そして奏でることは、全体合奏とはまた違う緊張感、そして楽しみがあったように覚えています。

その当時の記憶も思い出しながら、響け!ユーフォニアムの「アンサンブルコンテスト編」も楽しんで視聴できればな、と思いました。


ともあれ、来年、そして再来年に相次いで新作アニメの発売・上映・放送が発表された「響け!ユーフォニアム」。
同作品で多く描かれてきた京阪電鉄でも、作品完成が近づくにつれて、新たなコラボ企画が実施されることが期待されますので、そういった情報も今後このブログで取り上げていければな、と思ったニュースでありました。





【関連ニュースサイト】
アニメ『響け!ユーフォニアム』、23年に新作BD発売!24年に新TVシリーズ | マイナビニュース

響け!ユーフォニアム:4年ぶり続編「アンサンブルコンテスト編」制作 テレビアニメ「久美子3年生編」2024年放送 - MANTANWEB(まんたんウェブ)



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