JR西日本では、同社が保有している建築限界測定車「オヤ31形」客車を、動態車両として新潟県のえちごトキめき鉄道へ譲渡し、同社で引き続き活用されることになったことを発表しました。

オヤ31形客車(建築限界測定車)の車両譲渡について:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【譲渡車両】
オヤ31形客車31号機 1両

【譲渡先】
えちごトキめき鉄道

【譲渡時期】
2023年1月以降


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



「建築限界測定車」とは、新たに線路を敷設したり、新たに電化工事を行った際に、列車が構造物や人に接触しないように定められた幅(建築限界)が確保されているかを確認する車両のことです。

特にこの「オヤ31形」は、車端部及び中央部に矢羽根が取り付けられ、この矢羽根で構造物に接触していないかどうかを測定するわけですが、その姿が花魁(おいらん)に見えることから、「オイラン車」(「おいらん車」)とファンからは称されています。

この「オイラン車」オヤ31形31号機は、今年7月から8月にかけて、京都鉄道博物館の引込線で展示されており、私もその様子を見にいきました。



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▲京都鉄道博物館で展示されていたオヤ31形31号機


京都鉄道博物館での展示は8月に終了し、その後の動向が気になっていたところですが、その答えはまさかの「えちごトキめき鉄道に譲渡」というものでありました。
しかも、えちごトキめき鉄道では「動態車両として」譲渡し、「引き続き活用する」(いずれも上記発表資料より引用)ことが発表されています。

上記発表資料内PDFにも記載のとおり、このオヤ31形、1937年にスハフ32として新製後、1957年にはオヤ31に改造されて、今に至っています。
改造後であっても60年以上が経過しており、まさか通常の測定で使用することはまず考えにくいと思うので、あくまでファン向けの臨時列車で走らせたりするのかも知れません。

「矢羽根」が特徴のオヤ31形が、えちごトキめき鉄道でその歴史的価値を伝える役割を担うとは、思いもしませんでしたが、よく考えてみれば同鉄道では521系七尾線導入まで活躍した413系・455系を譲り受けており、JR西日本から車両の譲渡を受けるのは今回が2車種目、といえるでしょうか。

今回のオヤ31形を、えちごトキめき鉄道ではどのように活用し、そしてどのように利用者の増加に繋げたいのか、興味が惹かれるところでありますので、引き続き情報をご紹介していきたいと思います。



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JR西日本、オヤ31形客車(建築限界測定車)えちごトキめき鉄道に譲渡 | マイナビニュース
JR西日本,オヤ31 31(建築限界測定車)を,えちごトキめき鉄道に譲渡|鉄道ニュース|2022年12月7日掲載|鉄道ファン・railf.jp



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