毎年3月に実施されているJRグループのダイヤ改正。
来年(2023年)の改正は、3月18日(土)に実施されることが発表されました。

当ブログでも例年どおり、各社の発表内容を取り上げ、その中で気になる内容をコメントしていきたいと思います。

まず当記事では、JR西日本の改正内容をご紹介します。

2023年春のダイヤ改正について:JR西日本
2023 年3 月18 日(土)ダイヤ改正について|JR西日本
2023年3月18日にダイヤ改正を実施します|JR西日本近畿統括本部
2023年春のダイヤ改正について|JR西日本中国統括本部

概要は上記発表資料をご覧いただき、以下では発表内容のうち個人的に注目した内容をピックアップします。



【大阪駅うめきたエリア開業】
既に下記記事でご紹介した内容ですので、詳細は下記記事をご覧下さい。
阪和線の沿線から : 【JR西日本】大阪駅・うめきたエリア開業に伴う運行体系を発表。「くろしお」「はるか」に加え「おおさか東線」も乗り入れへ



【特急「はるか」日根野・和泉府中駅停車の拡大】
・はるか12号(日根野9:51発、和泉府中10:02発)
・はるか43号(和泉府中17:36着、日根野17:47着)
の上下各1本が新たに日根野・和泉府中に停車します。
これまでよりも更に、朝は1本遅い、夕方は1本遅い「はるか」がこれら両駅に停車します。
通勤・通学はもとより、新たに開業する大阪駅(うめきたエリア)地下ホームへの買い物にも使えるので、積極的に利用していきたいと思います。



【新快速「Aシート」拡大】
20221216_001
(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221216_00_press_daiyachuto.pdf)より引用)


現在、1日2往復の「新快速」に設定されている指定席「Aシート」。
私も下記記事のとおり223系「Aシート」に昨年11月に乗車しました。
阪和線の沿線から : JR西日本・新快速の「Aシート」に乗車する(2021.11.28)

今回、この「Aシート」が1日2往復から6往復に拡大されることとなります。
加えて、上記発表資料イメージに注目です。
イメージに描かれている車両は、現行「Aシート」の223系ではなく「225系」
しかも窓割りが均一であることから考えると、改造車ではなく、2扉の新造車として投入されることが濃厚といえます。

2019年3月のサービス開始から4年となり、ようやく「次の動き」が見えてきたようにも見えるこの「Aシート」。
今回の設定拡大から、本格導入に進むのか、今後の方針にも注目です。
また、225系「Aシート」車にも是非とも乗車したいと思います。



【特急「はまかぜ」の運転区間の見直し】
大阪〜浜坂・香住・鳥取間で運行されている特急「はまかぜ」。
現在、各々の行先は以下のとおりとなっています。
<下り>
・はまかぜ1号:大阪9:38発→浜坂13:09着
・はまかぜ3号:大阪12:23発→香住15:32着
・はまかぜ5号:大阪18:04発→鳥取22:31着
<上り>
・はまかぜ2号:鳥取6:00発→大阪10:01着
・はまかぜ4号:浜坂13:30発→大阪17:05着
・はまかぜ6号:香住16:32発→大阪20:05着


このうち、下線を引いた各列車の行先等が変更となります。
改正後のダイヤは以下のとおりです。
<下り>
・はまかぜ1号:大阪7:48発→鳥取12:08着
・はまかぜ3号:大阪12:23発→香住15:32着
・はまかぜ5号:大阪18:04発→豊岡21:04着
<上り>
・はまかぜ2号:城崎温泉7:13発→大阪10:01着
・はまかぜ4号:鳥取12:57発→大阪17:05着
・はまかぜ6号:香住16:32発→大阪20:05着


つまり、
・はまかぜ1号の運転時刻繰り上げ(約2時間)
・鳥取発着列車の入れ換え
(深夜鳥取行き、早朝鳥取発→昼の鳥取発着に変更)
・1往復の運転区間短縮(浜坂発着→豊岡・城崎温泉発着)

と変更になります。

これまで鳥取発着列車は利用者の少ない時間に運行されていたものが、今回の改正で、昼前後の城崎〜鳥取での観光に大変便利なダイヤに入れ替わることとなりました。
考えてみれば、特に深夜・早朝の鳥取〜浜坂間では空気輸送も想定される現行のダイヤよりも、よっぽど活用しがいがある新ダイヤですが、これまで実現されなかったのが不思議、とも思えます。

おいそれとすぐに乗車することは難しいかも知れませんが、兵庫県北部・鳥取県東部の広域観光に便利な列車として、注目しておきたいと思います。



【大阪駅発着「ひだ」にHC85系投入】
今年5月に岐阜新聞が報じた「HC85系」の「大阪ひだ」投入のニュース。
当ブログでも下記記事でご紹介しました。
阪和線の沿線から : 【JR東海】HC85系「ひだ」は7月1日より営業運転開始。大阪発着「ひだ」投入検討の報道も。

今回、報道どおり大阪駅発着の「ひだ25号」「ひだ36号」に新型車両「HC85系」が投入されることが発表されました。

「大阪ひだ」は過去に新大阪〜美濃太田で乗車しましたが、新大阪駅に入選してくる「キハ85系」の姿も、次の3月までとなりました。
DSC_1557_R
▲新大阪駅に停車中の「ひだ25号」。

一方で、今回の発表では名古屋〜紀伊勝浦間の特急「南紀」については、特に言及がありませんでした。
また、新宮〜紀伊勝浦間についても、特に言及が無いことから、次回改正以降も、新宮〜紀伊勝浦間で引き続き「キハ85系」による特急「南紀」の姿が見られることになります。

DSC08401_R (2)
▲新宮〜三輪崎間を走るキハ85系「南紀」。
来年3月以降も引き続きこの姿が見られますが、HC85系投入も進んでいることから、早めの記録が大事であります。



【和歌山駅・昼間時間帯の御坊方面・和歌山市方面の発車時刻統一】
最後に地元・和歌山ネタですが、昼間時間帯のきのくに線・御坊方面と、紀勢線・和歌山市方面の発車時刻が統一されます。
(いわゆる「パターンダイヤ」)

具体的には、
[きのくに線(11時台〜16時台)]
毎時0分:御坊行き
毎時30分:箕島・湯浅行き

[紀勢線(9時台〜15時台)]
毎時45分:和歌山市行き


現行ダイヤでは、毎時22分・55分で、かつ御坊行きのない時間帯もありましたが、今回の改正で分かりやすいダイヤとなります。



以上、JR西日本のダイヤ改正の中から、個人的に注目したい話題をセレクトしてみました。
今回も一部路線の減便は実施されますが、これまでの改正ほどの規模ではなく、改善すべきところを改善している印象を抱きました。

そして、最大のポイントは「Aシート拡大」でしょうか。
新製車両も投入される見込みであることから、今後の展開、要注目といったところでしょうか。




【関連ブログ】
2023年春『JRダイヤ改正』まとめ - 鉄道プレス
wap ONLINE:JRグループ、2023年3月18日ダイヤ改正の概要を発表
【JR西日本】「Aシート」用に225系片開き2ドア車が爆誕? - 鉄道プレス
2023年3月ダイヤ改正発表(4)(JR西日本、JR四国): たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



【関連ニュースサイト】
N700S追加やAシート拡大など、JR各社の動き 2023年春のダイヤ改正 - 鉄道コム
特急「ひだ」全列車がHC85系に、大阪発着は継続 2023年春のダイヤ改正 - 鉄道コム
新型特急「HC85系」大阪へ! 高山本線「ひだ」全列車に投入 キハ85系は撤退 3月ダイヤ改正 | 乗りものニュース
JR西日本、新快速「Aシート」上下各6本に増発 - 着席サービス拡大 | マイナビニュース
JR西日本「はまかぜ」運転区間変更「はまかぜ1・4号」鳥取駅発着に | マイナビニュース
JR西日本,3月18日にダイヤ改正を実施|鉄道ニュース|2022年12月16日掲載|鉄道ファン・railf.jp
225系2ドア車導入で、新快速「Aシート」増発へ 新造車両の仕様はどのように? - 鉄道コム
新快速「Aシート」が6往復に! 最も早朝は網干5:45発 帰りも大阪発21時まで | 乗りものニュース
JR西日本、和歌山駅で昼間の箕島・御坊方面と和歌山市行の時刻統一 | マイナビニュース




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