2022年も残すところあとわずかとなりました。
本年も当ブログ「阪和線の沿線から」に多数のご訪問をいただきまして、本当にありがとうございました。
管理人から御礼を申し上げます。
ということで、今年も恒例となりつつある、今年のブログ記事から一年を振り返ってみたいと思います。
2022年初頭から感染か拡大した「新型コロナウイルス感染症」。
丸3年間コロナと向き合ってきましたが、今年になりようやく「アフターコロナ」を見据えた動きが鉄道を初めとした公共交通で見えてきたのではないか、そう感じた一年でした。
具体的には、「コロナ前の水準に利用者は戻らない」ことを前提に、ダイヤや運賃制度の見直しが目に見えて動き出したことが挙げられます。
いくつか具体例を挙げてみます。まず運賃・料金の値上げの記事からです。
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】京阪神エリアの特定区間運賃を一部見直し。天王寺〜和歌山間は870円→890円へ
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】運賃値上げ申請を発表(2023年10月実施予定)初乗り160円→180円に、難波〜中百舌鳥間は特定運賃を設定
●阪和線の沿線から : 【近鉄】普通運賃の値上げ申請を発表(2023年4月実施)。併せて一般車両の新造投入も実施へ(2024年度〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】山陽新幹線「のぞみ」「みずほ」指定席特急料金の値上げを実施(2023.4.1購入分〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】在来線特急料金の一部値上げを発表。B特急料金・岡山以西での乗継割引を廃止へ(2023.4.1〜)
●阪和線の沿線から : 【JR四国】運賃値上げを発表(2023年春から)初乗りは170円→190円へ、全体で約13%の値上げへ
少なくない鉄道事業者が運賃・料金の値上げを発表しました。
南海・近鉄に関しては30年近く運賃の値上げを行ってきませんでしたが、元より少子高齢化で利用者の減少トレンドが続いていた中で、コロナ禍による行動変容が追い打ちをかけ、既存の運賃では持続的な運営が困難になることから、運賃の値上げを発表しました。
「値上げ」関連でいえば、回数券の廃止が相次いだのも今年の出来事でした。
●阪和線の沿線から : 【JR北海道】普通回数乗車券の発売を終了(2022.11.30限り)JRグループ全社で発売が終了に
●阪和線の沿線から : 【阪急・阪神・山陽・能勢】ICOCAによるポイント還元サービス開始。回数券廃止も併せて発表。
コロナ禍前には想像さえできませんでしたが、今年11月でJRグループから「普通回数券」が廃止となりました。
つい最近まで、おトクなきっぷの代名詞であった「普通回数券」。まさかこんな早いスピードで消滅するとは、全く予想できませんでした。
また回数券の廃止はJRグループに限った話ではなく、上述のとおり阪急・阪神・山陽・能勢の各社でも回数券を廃止し、ポイントサービスへ移行することが発表されました。
回数券廃止に至る背景は、各ニュース記事でも触れていますが、ICカードサービスの普及による代替サービスの提供が可能になったことが大きいでしょうか。
また、回数券のメリットの一つであった「持参人有効」という仕組みが、各事業者の収益の圧迫をもたらしていたのも、要因としては考えられます。
ともあれ、「回数券の廃止」は、歴史的な出来事として、今後語り継がれるかもしれない、そんなターニングポイントな年だった、となるかも知れません。
「値上げ」関連では、「鉄道駅バリアフリー制度」が各社での導入が発表されたのも今年の出来事でした。
●阪和線の沿線から : 【JR東日本】バリアフリー設備整備促進のため「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用。電車特定区間で10円(普通運賃)加算に(2023年3月〜)
●阪和線の沿線から : 【阪急・阪神】バリアフリー設備整備推進に向け運賃値上げ(2023.4.1〜)鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、普通券で10円の値上げ
●阪和線の沿線から : 【京阪】鉄道駅バリアフリー料金制度による値上げを実施(2023.4.1〜)定期外で大人10円を加算
●阪和線の沿線から : 【Osaka Metro】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを発表(2023.4.1〜)2026年度以降は御堂筋線に低床車両導入も計画
●阪和線の沿線から : 【山陽電鉄】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを実施(2023.4.1〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】鉄道駅バリアフリー料金制度による値上げを実施(2023.4.1)2025年度からは料金収受エリア拡大を予定
●阪和線の沿線から : 【神戸電鉄】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを実施(2023.4.1〜)大手民鉄・JRグループ以外では初めての発表
今年の4月にJR東日本がこの制度の導入を発表して以降、関東地方のみならず多くの鉄道事業者が本制度の導入による料金徴収を発表しました。
関西地区でも上記リンクで挙げた各社が導入を発表しています。
徴収した財源を元に、ホームドアの整備等が進められることとなっており、今後より安全で快適な鉄道駅が実現していくことが期待されます。
その成果を日々の利用で注目していきたいと思いますが、それに加えて料金徴収により、更に複雑化するJRグループ運賃制度についても、値上げ後の時刻表をじっくり見てみたいと思ったりしました。
コロナ禍で鉄道事業者が利用者減少の影響を受けましたが、特に影響が大きかったのは「国際空港アクセス特急」でした。
コロナ禍により海外との行き来が大きく制限された結果、出入国者数はどん底にまで減少し、その影響は空港アクセス特急にまで及びました。
こちら関西空港でも特急「はるか」(JR西日本)、「ラピート」(南海電鉄)が大幅な減便を強いられました。
しかし今年になり、これら減便された列車が徐々に運行再開し、「はるか」「ラピート」ともに所定のダイヤどおりの運行が再開されました。
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】特急「ラピート」全列車運転再開(2022.5.2〜)5月2日は運転再開列車の乗客にノベルティグッズを配布
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】特急「はるか」全列車運転再開(2022.11.1〜)コロナ禍を経て2年半ぶりの再開
特に「はるか」は、日中の運転が殆ど行われていなかったこともあり、鳳や日根野で多数の編成が留置される姿を見て、痛々しくも感じました。
しかし、今年の11月からはコロナ前と同様の本数での運行が再開されました。
ただ、コロナ前には全列車9両編成での運転計画であったものが、一部時間帯を除き6両編成となっており、増結用に投入された「271系」は未だ本来の活躍ができていない事実もあります。
今後「アフターコロナ」の施策が進み、より多くの外国人観光客が戻ってくると、「はるか」全列車9両編成の復活もそう遠くない話になればいいな、と思っています。
「ラピート」の話題つながりでは、こちらも見逃せない話題でした。
泉北高速鉄道の特急「泉北ライナー」に、「ラピート」形の南海50000系が充当され、今年11月から運用を開始しています。
●阪和線の沿線から : 【泉北高速鉄道】50000系車両(ラピート)を特急「泉北ライナー」として運行(2022.11.1〜)試乗会も実施。高野線の「自由席特急」は運行終了
●阪和線の沿線から : 【泉北高速】「ラピート」車両の「泉北ライナー」に乗ってきました(2022.11.2)
「泉北ライナー」に「ラピート」形が投入されるようになった経緯は、下記のとおり、高野線の小原田車庫で南海30000系「こうや」が線路支障を発生させ、長期間の離脱となったことがはじまりでした。
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】小原田車庫での車両トラブルによる「こうや」「りんかん」運休・両数変更を発表。引き続き自由席特急の運転は継続。
このトラブル対応から、10月下旬まで2000系による「自由席特急」が運行されました。
●阪和線の沿線から : 【南海高野線】2000系による自由席特急列車をみる(2022.5.27)小原田車庫での線路支障による「こうや」「りんかん」の代走として運行。
●阪和線の沿線から : 【南海高野線】2000系自由席特急の撮影(2022.5.29、我孫子前〜浅香山)
阪和線の沿線から : 南海高野線の自由席特急に乗車する(2022.6.12)
自由席特急の代走が長期化するなか、特急用車両の検査の必要も生じてきたからでしょうか、11月に「ラピート」50000系を「泉北ライナー」に投入し、その玉突きとなる11000系は「りんかん」に、そして浮いた編成を検車していく、という一連の流れのなかで、50000系「泉北ライナー」が誕生したと考えられます。
登場後28年を経て、まさか泉北高速鉄道の特急列車として充当されるとは、誰が想像したでありましょうか…
泉北高速鉄道に関して言えば、新型通勤車両「9300系」の導入も注目を集めました。
●阪和線の沿線から : 【泉北高速鉄道】新型通勤車両「9300系」導入を発表(2023年夏)5000系等のラインカラーもブルーのみに統一へ
●阪和線の沿線から : 泉北高速鉄道9300系の甲種車両輸送を和歌山市駅でみる(2022.12.21)
既に導入が続いている南海8300系の泉北高速鉄道版とも言うべき車両ですが、塗色からみるとむしろ
「小田急」という声も多かったことで、これまた関西のみならず関東のファンからも注目を集めました。
●阪和線の沿線から : 「小田急に似ている」泉北高速鉄道9300系を考察したOdapediaさんの記事のご紹介。そしてなぜ「9300」という型式名なのかについても考えてみました。
泉北高速鉄道9300系の営業運転は来年夏を予定していますので、その様子も来年のブログでご紹介できればいいなと思っています。
そして今年は、地方鉄道のあり方についてどうあるべきか、各地で話し合いが始められるきっかけの年、といえたでしょう。
今年の7月、国土交通省の検討会が、地方鉄道の今後の方向性についての提言書を取りまとめ、公表しました。
●阪和線の沿線から : 地方鉄道の在り方に関する提言とりまとめが発表。輸送密度1,000人未満の線区では国が協議会を設置することも可能に【国土交通省】
地方鉄道の見直しについては、これまでもこのブログでご紹介してきましたが、今年、国から具体的な提言がまとめられ、そして地域と鉄道事業者はどう動いていくべきか、がまとめられたのは、各地で同様の問題で頭をなやましている地方自治体や鉄道事業者にとって、建設的な意見交換や今後のあり方の決定に関して非常に有意義であったかと思います。
この提言に基づき協議していくことで、廃止を選択する鉄道路線も勿論生じるかも知れませんが、それは地域が実情に応じて判断した、ということでその選択を尊重してく必要があると考えています。
勿論、鉄道として存続するのであれば、鉄道ファンというからには、寄付などの何かしらの金銭的支援をしていく必要もあるかな、と考えています。
今後数年間で、国内ローカル線の姿が大きく変わろうとしているだけに、今後の各地域の議論の状況にも注目していきたいと思っています。
そして、この提言とは関係なしに「廃止」というキーワードが突如発生したのが、広島県の新交通システム「スカイレールサービス」の廃止でしょうか。
●阪和線の沿線から : 【スカイレールサービス】2023年末目途に運行終了との報道
この「スカイレールサービス」、実は今年の5月のGWに乗車しようとして現地に向かったはいいのですが、その現地で運休を知るという事態に遭遇してしまいました。
●阪和線の沿線から : 【スカイレールサービス】2022年4月29日〜5月3日は運休。公式Webサイトが無い路線で事前に運休日を確認する方法とは?
この時は、まだ廃止方針が発表されていなかっただけに、いつか再訪できればいいな、と思っていたのですが、この11月の廃止報道で、そんなのんびりした猶予は奪われ、廃止までに乗車のスケジュールを立てないといけない事態となってしましました。
それもこれも、5月の連休に運休していることをちゃんと確認していなかった当方に原因があるわけですが、来年中に乗らないといけない、新年の目標が早々にできあがった、ともいえるニュースでありました。
以上、鉄道関係にまつわる今年の話題をかいつまんでお届けしましたが、当ブログの運営的にも、今年は大きな節目を迎えることができました。
今年11月に、当ブログの記事数が1万件を達成しました。
●阪和線の沿線から : 【ご報告】当ブログの記事数が「1万件」に達しました!
2004年9月に開設したこのブログですが、通勤も含めた日々の乗車記録もアップしていることもあって、記事数だけはかなり多いブログではないか、と思っていました。
とはいえ、日々の積み重ねの結果、1万件の達成というのは、我が事ながら恐縮ですが、今後のブログ運営でも誇っていきたいな、と感じています。
勿論、これだけの記事数を執筆し続けることができたのも、多くの皆さんが繰り返し当ブログへご訪問していただいたことには間違いありません。
皆様にご訪問いただいた結果がPV数として数値化され、それが更新の励みになっているのは紛れもない事実ですので、これまでご訪問いただいた方々に深く感謝するとともに、今後とも引き続き、ご訪問をお願いできればと思います。
以上、この一年を鉄道関係の出来事を中心に振り返ってみました。
新型コロナウイルス感染症も三年目となりましたが、「アフターコロナ」に向けてようやく動き出したのは、交通関係にとってはようやく見えてきた明るい兆し、と思えました。
勿論、この12月に感染者も急増しており、引き続き感染対策は重要ですが、コロナ感染拡大直後のような、どの列車も空気輸送という、見るも悲惨な光景は、もう二度と見たくもないですし、そのためには、正しい知識をもって感染症に対応していくことが大事なのかな、と思っています。
来年は、ブログ19年を迎え、いよいよ20年に向けてのカウントダウンが始まる年、といえます。
とはいえ、引き続き読者の皆さまの少しでもお役に立つ情報をお届けできればと思っています。
最後になりましたが、本年も当ブログ「阪和線の沿線から」をご覧いただきありがとうございました。
来年も引き続き、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
【追伸】
今年も記事を執筆するにあたり、様々な鉄道系ブロガーさんの記事を参考にさせていただきました。
本当にありがとうございました。
御礼の意味も込めて、今年一年の総括記事へのリンクを貼らせて頂きました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。
↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓

本年も当ブログ「阪和線の沿線から」に多数のご訪問をいただきまして、本当にありがとうございました。
管理人から御礼を申し上げます。
ということで、今年も恒例となりつつある、今年のブログ記事から一年を振り返ってみたいと思います。
2022年初頭から感染か拡大した「新型コロナウイルス感染症」。
丸3年間コロナと向き合ってきましたが、今年になりようやく「アフターコロナ」を見据えた動きが鉄道を初めとした公共交通で見えてきたのではないか、そう感じた一年でした。
具体的には、「コロナ前の水準に利用者は戻らない」ことを前提に、ダイヤや運賃制度の見直しが目に見えて動き出したことが挙げられます。
いくつか具体例を挙げてみます。まず運賃・料金の値上げの記事からです。
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】京阪神エリアの特定区間運賃を一部見直し。天王寺〜和歌山間は870円→890円へ
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】運賃値上げ申請を発表(2023年10月実施予定)初乗り160円→180円に、難波〜中百舌鳥間は特定運賃を設定
●阪和線の沿線から : 【近鉄】普通運賃の値上げ申請を発表(2023年4月実施)。併せて一般車両の新造投入も実施へ(2024年度〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】山陽新幹線「のぞみ」「みずほ」指定席特急料金の値上げを実施(2023.4.1購入分〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】在来線特急料金の一部値上げを発表。B特急料金・岡山以西での乗継割引を廃止へ(2023.4.1〜)
●阪和線の沿線から : 【JR四国】運賃値上げを発表(2023年春から)初乗りは170円→190円へ、全体で約13%の値上げへ
少なくない鉄道事業者が運賃・料金の値上げを発表しました。
南海・近鉄に関しては30年近く運賃の値上げを行ってきませんでしたが、元より少子高齢化で利用者の減少トレンドが続いていた中で、コロナ禍による行動変容が追い打ちをかけ、既存の運賃では持続的な運営が困難になることから、運賃の値上げを発表しました。
「値上げ」関連でいえば、回数券の廃止が相次いだのも今年の出来事でした。
●阪和線の沿線から : 【JR北海道】普通回数乗車券の発売を終了(2022.11.30限り)JRグループ全社で発売が終了に
●阪和線の沿線から : 【阪急・阪神・山陽・能勢】ICOCAによるポイント還元サービス開始。回数券廃止も併せて発表。
コロナ禍前には想像さえできませんでしたが、今年11月でJRグループから「普通回数券」が廃止となりました。
つい最近まで、おトクなきっぷの代名詞であった「普通回数券」。まさかこんな早いスピードで消滅するとは、全く予想できませんでした。
また回数券の廃止はJRグループに限った話ではなく、上述のとおり阪急・阪神・山陽・能勢の各社でも回数券を廃止し、ポイントサービスへ移行することが発表されました。
回数券廃止に至る背景は、各ニュース記事でも触れていますが、ICカードサービスの普及による代替サービスの提供が可能になったことが大きいでしょうか。
また、回数券のメリットの一つであった「持参人有効」という仕組みが、各事業者の収益の圧迫をもたらしていたのも、要因としては考えられます。
ともあれ、「回数券の廃止」は、歴史的な出来事として、今後語り継がれるかもしれない、そんなターニングポイントな年だった、となるかも知れません。
「値上げ」関連では、「鉄道駅バリアフリー制度」が各社での導入が発表されたのも今年の出来事でした。
●阪和線の沿線から : 【JR東日本】バリアフリー設備整備促進のため「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用。電車特定区間で10円(普通運賃)加算に(2023年3月〜)
●阪和線の沿線から : 【阪急・阪神】バリアフリー設備整備推進に向け運賃値上げ(2023.4.1〜)鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、普通券で10円の値上げ
●阪和線の沿線から : 【京阪】鉄道駅バリアフリー料金制度による値上げを実施(2023.4.1〜)定期外で大人10円を加算
●阪和線の沿線から : 【Osaka Metro】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを発表(2023.4.1〜)2026年度以降は御堂筋線に低床車両導入も計画
●阪和線の沿線から : 【山陽電鉄】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを実施(2023.4.1〜)
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】鉄道駅バリアフリー料金制度による値上げを実施(2023.4.1)2025年度からは料金収受エリア拡大を予定
●阪和線の沿線から : 【神戸電鉄】鉄道駅バリアフリー料金制度活用による値上げを実施(2023.4.1〜)大手民鉄・JRグループ以外では初めての発表
今年の4月にJR東日本がこの制度の導入を発表して以降、関東地方のみならず多くの鉄道事業者が本制度の導入による料金徴収を発表しました。
関西地区でも上記リンクで挙げた各社が導入を発表しています。
徴収した財源を元に、ホームドアの整備等が進められることとなっており、今後より安全で快適な鉄道駅が実現していくことが期待されます。
その成果を日々の利用で注目していきたいと思いますが、それに加えて料金徴収により、更に複雑化するJRグループ運賃制度についても、値上げ後の時刻表をじっくり見てみたいと思ったりしました。
コロナ禍で鉄道事業者が利用者減少の影響を受けましたが、特に影響が大きかったのは「国際空港アクセス特急」でした。
コロナ禍により海外との行き来が大きく制限された結果、出入国者数はどん底にまで減少し、その影響は空港アクセス特急にまで及びました。
こちら関西空港でも特急「はるか」(JR西日本)、「ラピート」(南海電鉄)が大幅な減便を強いられました。
しかし今年になり、これら減便された列車が徐々に運行再開し、「はるか」「ラピート」ともに所定のダイヤどおりの運行が再開されました。
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】特急「ラピート」全列車運転再開(2022.5.2〜)5月2日は運転再開列車の乗客にノベルティグッズを配布
●阪和線の沿線から : 【JR西日本】特急「はるか」全列車運転再開(2022.11.1〜)コロナ禍を経て2年半ぶりの再開
特に「はるか」は、日中の運転が殆ど行われていなかったこともあり、鳳や日根野で多数の編成が留置される姿を見て、痛々しくも感じました。
しかし、今年の11月からはコロナ前と同様の本数での運行が再開されました。
ただ、コロナ前には全列車9両編成での運転計画であったものが、一部時間帯を除き6両編成となっており、増結用に投入された「271系」は未だ本来の活躍ができていない事実もあります。
今後「アフターコロナ」の施策が進み、より多くの外国人観光客が戻ってくると、「はるか」全列車9両編成の復活もそう遠くない話になればいいな、と思っています。
▲新大阪駅に停車中の「はるか」271系。
この列車は朝ラッシュの輸送も兼ねているため、所定9両編成となっており、このように271系も使用されています。
とはいえ全列車9両編成まではまだ利用者の回復が進んでいませんので、このような姿が終日見られる日が再来することを願いたいところです。
「ラピート」の話題つながりでは、こちらも見逃せない話題でした。
泉北高速鉄道の特急「泉北ライナー」に、「ラピート」形の南海50000系が充当され、今年11月から運用を開始しています。
●阪和線の沿線から : 【泉北高速鉄道】50000系車両(ラピート)を特急「泉北ライナー」として運行(2022.11.1〜)試乗会も実施。高野線の「自由席特急」は運行終了
●阪和線の沿線から : 【泉北高速】「ラピート」車両の「泉北ライナー」に乗ってきました(2022.11.2)
「泉北ライナー」に「ラピート」形が投入されるようになった経緯は、下記のとおり、高野線の小原田車庫で南海30000系「こうや」が線路支障を発生させ、長期間の離脱となったことがはじまりでした。
●阪和線の沿線から : 【南海電鉄】小原田車庫での車両トラブルによる「こうや」「りんかん」運休・両数変更を発表。引き続き自由席特急の運転は継続。
このトラブル対応から、10月下旬まで2000系による「自由席特急」が運行されました。
●阪和線の沿線から : 【南海高野線】2000系による自由席特急列車をみる(2022.5.27)小原田車庫での線路支障による「こうや」「りんかん」の代走として運行。
●阪和線の沿線から : 【南海高野線】2000系自由席特急の撮影(2022.5.29、我孫子前〜浅香山)
阪和線の沿線から : 南海高野線の自由席特急に乗車する(2022.6.12)
自由席特急の代走が長期化するなか、特急用車両の検査の必要も生じてきたからでしょうか、11月に「ラピート」50000系を「泉北ライナー」に投入し、その玉突きとなる11000系は「りんかん」に、そして浮いた編成を検車していく、という一連の流れのなかで、50000系「泉北ライナー」が誕生したと考えられます。
登場後28年を経て、まさか泉北高速鉄道の特急列車として充当されるとは、誰が想像したでありましょうか…
▲泉北高速鉄道 栂・美木多駅に到着する南海50000系「ラピート」使用の特急「泉北ライナー」。
一体誰が、「ラピート」が泉北高速鉄道の特急として運行される日が到来することを予想できたでしょうか。
かつて泉北高速鉄道沿線に住んでいた私にとっても、これは衝撃以外の何者でもありませんでした。
泉北高速鉄道に関して言えば、新型通勤車両「9300系」の導入も注目を集めました。
●阪和線の沿線から : 【泉北高速鉄道】新型通勤車両「9300系」導入を発表(2023年夏)5000系等のラインカラーもブルーのみに統一へ
●阪和線の沿線から : 泉北高速鉄道9300系の甲種車両輸送を和歌山市駅でみる(2022.12.21)
既に導入が続いている南海8300系の泉北高速鉄道版とも言うべき車両ですが、塗色からみるとむしろ
「小田急」という声も多かったことで、これまた関西のみならず関東のファンからも注目を集めました。
●阪和線の沿線から : 「小田急に似ている」泉北高速鉄道9300系を考察したOdapediaさんの記事のご紹介。そしてなぜ「9300」という型式名なのかについても考えてみました。
泉北高速鉄道9300系の営業運転は来年夏を予定していますので、その様子も来年のブログでご紹介できればいいなと思っています。
▲車両メーカーから輸送され、和歌山市駅に到着した泉北高速鉄道9300系。
南海電鉄8300系をベースにしているとはいえ、ご覧のとおり「小田急」に近い印象を抱いた方は決して少なくないでしょう。
来年夏の営業運転開始に向けて、引き続きその様子をご紹介していきたいと思います。
そして今年は、地方鉄道のあり方についてどうあるべきか、各地で話し合いが始められるきっかけの年、といえたでしょう。
今年の7月、国土交通省の検討会が、地方鉄道の今後の方向性についての提言書を取りまとめ、公表しました。
●阪和線の沿線から : 地方鉄道の在り方に関する提言とりまとめが発表。輸送密度1,000人未満の線区では国が協議会を設置することも可能に【国土交通省】
地方鉄道の見直しについては、これまでもこのブログでご紹介してきましたが、今年、国から具体的な提言がまとめられ、そして地域と鉄道事業者はどう動いていくべきか、がまとめられたのは、各地で同様の問題で頭をなやましている地方自治体や鉄道事業者にとって、建設的な意見交換や今後のあり方の決定に関して非常に有意義であったかと思います。
この提言に基づき協議していくことで、廃止を選択する鉄道路線も勿論生じるかも知れませんが、それは地域が実情に応じて判断した、ということでその選択を尊重してく必要があると考えています。
勿論、鉄道として存続するのであれば、鉄道ファンというからには、寄付などの何かしらの金銭的支援をしていく必要もあるかな、と考えています。
今後数年間で、国内ローカル線の姿が大きく変わろうとしているだけに、今後の各地域の議論の状況にも注目していきたいと思っています。
そして、この提言とは関係なしに「廃止」というキーワードが突如発生したのが、広島県の新交通システム「スカイレールサービス」の廃止でしょうか。
●阪和線の沿線から : 【スカイレールサービス】2023年末目途に運行終了との報道
この「スカイレールサービス」、実は今年の5月のGWに乗車しようとして現地に向かったはいいのですが、その現地で運休を知るという事態に遭遇してしまいました。
●阪和線の沿線から : 【スカイレールサービス】2022年4月29日〜5月3日は運休。公式Webサイトが無い路線で事前に運休日を確認する方法とは?
この時は、まだ廃止方針が発表されていなかっただけに、いつか再訪できればいいな、と思っていたのですが、この11月の廃止報道で、そんなのんびりした猶予は奪われ、廃止までに乗車のスケジュールを立てないといけない事態となってしましました。
それもこれも、5月の連休に運休していることをちゃんと確認していなかった当方に原因があるわけですが、来年中に乗らないといけない、新年の目標が早々にできあがった、ともいえるニュースでありました。
▲今年5月にスカイレールサービスに乗車しようと現地に向かいましたが、残念ながら設備点検のため終日運休となっていました。
この時はまだ廃止の方針は明らかとなっていませんでしたが、その後廃止が明らかになり、早急に再訪・乗車しなければならないことになりました。
来年は是が非でも乗車したいと思います。
以上、鉄道関係にまつわる今年の話題をかいつまんでお届けしましたが、当ブログの運営的にも、今年は大きな節目を迎えることができました。
今年11月に、当ブログの記事数が1万件を達成しました。
●阪和線の沿線から : 【ご報告】当ブログの記事数が「1万件」に達しました!
2004年9月に開設したこのブログですが、通勤も含めた日々の乗車記録もアップしていることもあって、記事数だけはかなり多いブログではないか、と思っていました。
とはいえ、日々の積み重ねの結果、1万件の達成というのは、我が事ながら恐縮ですが、今後のブログ運営でも誇っていきたいな、と感じています。
勿論、これだけの記事数を執筆し続けることができたのも、多くの皆さんが繰り返し当ブログへご訪問していただいたことには間違いありません。
皆様にご訪問いただいた結果がPV数として数値化され、それが更新の励みになっているのは紛れもない事実ですので、これまでご訪問いただいた方々に深く感謝するとともに、今後とも引き続き、ご訪問をお願いできればと思います。
以上、この一年を鉄道関係の出来事を中心に振り返ってみました。
新型コロナウイルス感染症も三年目となりましたが、「アフターコロナ」に向けてようやく動き出したのは、交通関係にとってはようやく見えてきた明るい兆し、と思えました。
勿論、この12月に感染者も急増しており、引き続き感染対策は重要ですが、コロナ感染拡大直後のような、どの列車も空気輸送という、見るも悲惨な光景は、もう二度と見たくもないですし、そのためには、正しい知識をもって感染症に対応していくことが大事なのかな、と思っています。
来年は、ブログ19年を迎え、いよいよ20年に向けてのカウントダウンが始まる年、といえます。
とはいえ、引き続き読者の皆さまの少しでもお役に立つ情報をお届けできればと思っています。
最後になりましたが、本年も当ブログ「阪和線の沿線から」をご覧いただきありがとうございました。
来年も引き続き、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
【追伸】
今年も記事を執筆するにあたり、様々な鉄道系ブロガーさんの記事を参考にさせていただきました。
本当にありがとうございました。
御礼の意味も込めて、今年一年の総括記事へのリンクを貼らせて頂きました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。
●【ご挨拶】2022年もありがとうございました。 | Osaka-Subway.com
●Msykの業務(鉄道)日誌:2022年の纏めに
●2022年 年末のご挨拶 : JR阪和線つれづれ記
●2022年もありがとうございました。 | 夜行バス・高速バス・鉄道乗車記サイト「ひろしプロジェクトWEB」
●本年もありがとうございました : コクゴ鉄道ニュース
●年末のご挨拶 - kqtrain.net(京浜急行)
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