京阪電鉄グループの持株会社である京阪ホールディングスでは、この度グループの長期経営戦略及び中期経営計画を策定したことを発表しました。

京阪グループ長期経営戦略・中期経営計画の策定について|京阪ホールディングス

詳細は、上記発表資料をご覧いただきたいのですが、その中で鉄道ファンとしても注目すべき内容が記載されていましたので、ご紹介します。

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(上記発表資料(https://www.keihan-holdings.co.jp/ir/upload/230330_keihan-holdings.pdf)より引用)


中期経営計画の中で、運輸業における経営戦略が紹介されていますが、その中で注目は以下の2点でしょうか。

プレミアムカーの増備を実施
●観光列車の導入検討


2017年8月に営業を開始した京阪「プレミアムカー」。
京橋駅や七条駅といった途中駅からの着席ニューズが確保できるとともに、一般席に比べて広い空間でゆったり過ごせることから、利用者はコロナ禍で一旦は減少に転じたものの、その後はコロナ前以上に利用者を確保することに成功しています。

上掲資料にもあるように、年度を通じて運行されるようになった2018年度と比較しても2022年度はおよそ1.5倍の利用実績を稼ぎ出した「プレミアムカー」。
シーズンや時間帯によっては満席の列車が続出するなど、1両しか無いことによる機会ロスも増えてきているように思えるなか、今回「プレミアムカー」増備、という大きな内容が発表されました。


とはいえ、「増備」というのは具体的にどのように行うのか。
その答えらしきものが、京都新聞で報じられていましたので、記事を引用してご紹介します。
京阪電気鉄道は30日、特急の有料の指定座席車両「プレミアムカー」について、2025年秋をめどに一部列車で連結数を現在の1両から2両に増やす計画を発表した。運賃と別に料金を払えば利用できる座席サービスが浸透し、利用も好調なため、増設する。

 紺と白を基調とした3000系車両で、8両のうち2両をプレミアムカーにする。1両あたりの座席数は40席で、現在の平均乗車率は8割前後という。

京阪特急「プレミアムカー」1両→2両に拡大へ、利用好調 2025年秋から一部列車で|経済|地域のニュース|京都新聞 ON BUSINESS、下線・太字は管理人による。


上記記事で下線太字で記した箇所が答えのようで、即ち「2025年秋をめどに3000系のプレミアムカーを2両に増結」するということのようです。

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▲京阪3000系プレミアムカー。
2025年秋には2両に増結されることが報じられています。


現在、3000系のプレミアムカーは、淀屋橋〜出町柳間の「快速急行」を中心に充当されていますが、2両に増結するのであれば、より着席ニーズの高い「特急」でより多く運用する可能性も高そうです。
しかし、現状8000系も10編成あることから、果たしてこれら両系式をどのようにやりくりするのか、ちょっと読めないところはありそうです。


とはいえ、あと2年半も経てばその答えが明らかになる京阪「プレミアムカー」の増備。
近年、首都圏・関西圏の事業者がこぞって手がけるようになった「有料着席サービス」の中では、理想的な成功例の一つ、といえそうですが、今後どのように変化していくのか、引き続き注目していきたいと思います。




【関連ブログ】
【京阪】3000系プレミアムカーを2両に増やす予定(観光列車の導入検討も) | Stella Rail Side
列車番号T-TAKE(てぃーていく) : 京阪特急3000系、プレミアムカー2両化、でも2025年秋は遅すぎる
[京阪]プレミアムカーを一部編成で2両化。2025年秋から。京都新聞などが報じる: 鉄道ダイヤ改正ニュース
京阪、「プレミアムカー」を2両に: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



【関連ニュースサイト】
京阪電気鉄道「プレミアムカー」を増備へ - 観光列車の導入も検討 | マイナビニュース
大手私鉄、有料着席サービスの拡充続く。京王、京阪が車両増備へ | タビリス
京阪3000系「プレミアムカー」増備へ、新たな観光列車の導入も検討 | 鉄道ニュース | 鉄道チャンネル
京阪「プレミアムカー2両化」へ 3000系を対象に増備 「観光列車」検討も 中期経営計画 | 乗りものニュース



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