京都丹後鉄道(丹鉄)では、JR東海よりキハ85系を譲り受け、今後営業車両として導入することが報じられており、このブログでも下記記事でご紹介していました。
阪和線の沿線から : JR東海「キハ85系」京都丹後鉄道へ譲渡の中日新聞・鉄道プレスネット報道
阪和線の沿線から : 京都丹後鉄道へ移籍のキハ85系、4両譲渡のうち2両は部品取りの「乗りものニュース」報道

この度公表された丹鉄の「安全報告書2022」において、このJR東海キハ85系導入の様子及び今後の活用方法が記されていましたので、ご紹介します。

「安全報告書 2022」|京都丹後鉄道

概要は以下のとおりです。

【譲渡車両】
・キハ85-3、キハ85-12(営業車両)
・キハ85-6、キハ85-7(部品取り車)

【北近畿タンゴ鉄道所属車両への型式名称変更】
JR東海85系車両⇒北近畿タンゴ鉄道(※)KTR8500形
キハ85-12⇒KTR8501(営業車両)
キハ85-3⇒KTR8502(営業車両)
キハ85-6⇒KTR8503(部品取り車両)
キハ85-7⇒KTR8504(部品取り車両)

【KTR8500形車両 今後の予定】
全般検査等、北近畿タンゴ鉄道(※)仕様に改修後、線内特急予備車として運用開始

(※)管理人注:
丹鉄の車両は、同線区の施設を保有する北近畿タンゴ鉄道が所有し、丹鉄を運営するWILLER TRAINSへ貸し付けています。このため安全報告書でも「北近畿タンゴ鉄道」として記載されています。


詳細は、上記資料をご覧下さい。



これまで各種メディアの報道とファンのSNS投稿で明らかとなっていた、キハ85系の丹鉄への譲渡ですが、この度「安全報告書」での記載という形で、公式に明らかとなりましたが、譲渡そのものの事実に加え、「車両番号」「活用方法」も明らかになりました。

車両番号は、KTR8500形、KTR8501〜KTR8504という車番が付与されています。
「8500」というのはまぎれもなく、キハ85系から取った番号で、そこから連番という形になります。

よく見ますと、営業車両となるKTR8501、8502は勿論、部品取り車両として譲り受けた2両にもKTR8503、8504という車番が振られているのも興味深いところです。
このあたり、例え部品取り車両であっても、本線上に留置させるためには車番を振らないといけないという取り決めがあるのかも知れませんね。


そしてもう一つの注目が「活用方法」。
上記安全報告書によれば、「線内特急予備車として運用」するとのことです。
丹鉄の線内特急列車は「たんごリレー」という名称で福知山〜豊岡、網野、宮津間を1日6往復運転しています。
現在はJR直通特急「はしだて」「まいづる」とともにKTR8000形「丹後の海」が充当されていますが、多客期には5編成あるKTR8000形(2両1編成)のうち4編成が運用に充当されることから、予備車の確保、という意味でも今後の活躍が期待できそうです。

勿論、今回のKTR8500形の導入により運用に余裕ができてくることから、観光客向けの臨時列車の運行など、より柔軟な車両運用も期待できそうです。


ともあれ、営業運転後の活用方法も明らかになったKTR8500形。
運用開始のニュースを心待ちにしたいところです。


20230610_123853_R
20230610_123901_R
▲先日、西舞鶴駅の近くを通った際、ついでに同駅構内に留置されているKTR8500形を敷地外から見てきました。
車両番号は改番前の「キハ85」が記されたままでした。
また、KTR001形「タンゴエクスプローラー」車両も留め置かれており、その隣にKTR8500形が止まっていました。
KTR8500形の導入により、このKTR001形も役割を終えるものと思われます。




【関連ブログ】
【丹鉄】キハ85形の運用計画を発表…2両は部品取り車に - 鉄道プレス
KTR8500形は予備車: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



【関連ニュースサイト】
譲渡されたキハ85系は「KTR8500形」に 特急車両の予備車両として活躍予定 - 鉄道コム
活用法が明らかに! 京都丹後鉄道へ移籍の「キハ85系」 JR西日本で現車講習も実施 | 乗りものニュース
JR東海から譲渡「KTR8500形」京都丹後鉄道の「線内特急予備車」に | マイナビニュース



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム