産経新聞の独自報道として、阪急電鉄では、大阪市内を南北に走り、南海・JR線と接続する「なにわ筋線」の開業に合わせて、同線開業と同時期に新大阪からの阪急の連絡線、なにわ筋線を経由して関西空港を直接結ぶ列車の運行を開始させる方針であることが、報じられていますので、ご紹介します。

<独自>阪急、2031年に関空直通へ 急行を乗り入れ - 産経ニュース

阪急電鉄が、大阪市内を南北に走る新線「なにわ筋線」の開業に合わせ、2031(令和13)年に新大阪から阪急の連絡線、なにわ筋線を経由して関西国際空港を直接結ぶ列車の運行を開始させる方針であることが16日、分かった。新大阪―関空間で1時間あたり6本ほどの急行を走らせ、なにわ筋線以南の関空に向かうルートは南海電気鉄道、JR西日本双方の路線への乗り入れを検討している。(略)

阪急電鉄の上村正美(まさよし)専務取締役が産経新聞のインタビューに明らかにした。阪急は新大阪から十三、十三からなにわ筋線の始発駅であるJR大阪駅をつなぐ2本の連絡線を13年に開業する計画で、関空への直通ルートは「それと合わせて開設を目指す」(上村氏)。

特急ではなく、急行を走らせる理由として上村氏は「関空だけでなく、十三から新大阪、またなにわ筋線の各駅などに移動する通勤客なども取り込むため、予約が不要な急行列車の方が適していると判断した」と語る。阪急の列車を使って移動する場合、十三から関空までは約57分、神戸三宮から関空までは約1時間20分、京都河原町から関空 までは約1時間35分などとなる見通し。

なにわ筋線は「狭軌」と呼ばれる、現在の阪急とは異なるレール幅を採用しているため阪急は新型車両を開発するが、上村氏によれば「基本的に南海電鉄と共通の構造とし、メンテナンスは南海に依頼する方針」だ。一方で「阪急のシンボルである『マルーンカラー』にはしたい」としている。
(略)

上記記事(https://www.sankei.com/article/20230816-3SVKK4WLGJME7H3JQW3JF4FWYQ/)より引用、太字下線は管理人による。


ポイントは、上記引用文中の太字下線の箇所でしょうか。
即ち、
・阪急の連絡線は、なにわ筋線と同時開業
・阪急からの乗り入れは、1時間に6本(約10分間隔)の急行
・車両は南海と共通構造だが、「マルーンカラー」を堅持

といったところでしょうか。

既に阪急電鉄では、なにわ筋線の整備に向けて協力することとしており、これと関連して、大阪駅うめきた地下ホームから十三方面への調査・検討を進めることとしていました。


なにわ筋線の整備が進む中、阪急のなにわ筋連絡線がどのような形になるのか、鉄道ファンならずとも気になるところでしたが、今回産経新聞の報道により、上述のとおり阪急方面から関西空港への運行形態や車両に関する構想が、かなり具体的な姿で見えてきました。

阪急とJR・南海とで線路幅が異なるので、直通用の車両を別途用意することは自然な流れといえますが、特筆する点と言えば、その「カラー」でしょうか。
上述引用記事にもあるように、「阪急のシンボル」である「マルーンカラー」にしたい意向が報じられています。

即ち、マルーンカラーの阪急電車が、南海線(難波〜泉佐野)や阪和線(天王寺〜日根野)を走る姿が、あと8年もすれば見られる、ということになります。


阪急のシンボルである「マルーンカラー」。
これまでこの「マルーンカラー」の車両は、相互直通運転する大阪市営地下鉄(大阪メトロ)、神戸高速鉄道、山陽電鉄の各社局の路線に乗り入れた実績はありますが、大手民鉄路線への乗り入れは今までありませんでした。
しかし今回、大手民鉄路線の中で、南海電鉄で初めて営業運転での「マルーンカラー」車両が走ることとなります。
(※)営業運転以外では、阪急電鉄の車両を能勢電鉄に譲渡するのに際し、改造のため阪神電鉄の尼崎車庫へ回送した、という実績があったようです。
(参考)
あれ?阪神線路に阪急車両 史上初、ファン興奮|鉄板記事|神戸新聞NEXT


マルーンカラーに統一された車両が、北摂・阪神地区といった住宅地を走るシーンは、まさに阪急電鉄の文化を象徴するシーンであったかと思います。
その「阪急ブランド」を象徴するマルーンカラーの電車が、我が地元にほど近い、阪和線や南海線を走ることになるとは、大阪府南部で生まれ、育ち、そして数年間を除きずっと住み続けている私にとっても、改めて衝撃に感じました。

「マルーンカラー」に施されたイメージの阪急電車が、まさか大阪府南部の街々を走る抜けるとは、生粋の阪急ファンにとってどのように感じられるのか、私にとっても想像ができません。
関西民鉄の雄として、そのブランド力を構築してきたマルーンカラーの阪急電車が、よりによってそのブランド力では足元にも遠く及ばない大阪府南部の街々を走ることに、もしかしたら屈辱感を感じる方もおられる…と書くと少し言い過ぎかも知れませんが、そんな屈折した感情を有する方も、もしかしたらおられるかも知れません。

ただ、いくら阪急電鉄がブランド力に磨きをかけてきたからといっても、国際空港へのアクセス鉄道がポンと完成するわけでは決してないので、それはそれ、これはこれとして、マルーンカラーの阪急電車が、関西空港駅に到着し、沢山の外国人に「Amazing!!」と喝采を浴びるシーンを想像してみますと、それは阪急ファンにとっても喜ばしい話なのかな、と思ったりするのですが、はたしてどうでしょうか。


ともあれ、まだまだ報道段階の構想ですので、今後どのように計画が具現化していくか。
あと8年程度ですが、残された時間は長いようで短いように感じますので、2031年のなにわ筋線開業と同時に、阪急電鉄の車両が無事関空まで乗り入れることができるのか。
今後の報道や公式発表を引き続き注目していきたいと思います。


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▲阪急神戸線1000系「ハチワレ号」
まさか「ハチワレ号」の塗装が関空まで乗り入れることは無いかと思いますが、このマルーンカラーが阪和線、南海線を走るシーンを想像すると、その未来にはワクワクしてくるように感じました。





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