2024年元日の16時過ぎに、能登半島を震源として発生した最大震度7を記録した地震。
「令和6年能登半島地震」と称されることとなったこの地震では、震度5強を超える地震が群発し、家屋の倒壊や火災にとどまらず、道路網の寸断や通信網の断絶など、非常に大きな被害が発生しています。
(参考)
令和6年能登半島地震の関連情報|気象庁 Japan Meteorological Agency

今なお(記事執筆時点)で人的被害さえもその全貌が把握できておらず、安否不明者も現在211名(1月6日9時現在)を数える状況となっています。

人的被害が把握できていない現状、いわんや物的被害をや、といったところで、倒壊等の被害を受けた家屋や施設なども、今後状況が明らかになるにつれ更に増えていくものと思われます。


そんななか、鉄道インフラについても、地震発生直後は北陸地方を中心に運休が発生したものの、その後の点検で異状のない線区を中心に運転を再開しています。

一方で震源地となる能登半島を走る「のと鉄道」「JR七尾線」では、記事執筆時点で、高松〜和倉温泉、七尾〜穴水間で運転再開の見込みが立っていない状況となっています。


特に震源地に最も近い線区である「のと鉄道」では、1月5日に同社のSNSにおいて、復旧の見込みが立っていないこと、近く外部専門家の調査があること、そして職員が全員無事であることを発表しています。



この「外部専門家」は、独立行政法人鉄道・運輸機構が組織する「鉄道災害調査隊」(RAIL-FORCE)のことで、1月9日(火)〜1月10日(水)の日程で、鉄道の整備について豊富なノウハウを有する職員7名を現地に派遣し、被害概況の把握や施設被害状況調査を実施するとともに、復旧方法について技術的助言等行うこととしています。
(参考)
報道発表資料:国土交通省職員及び(独)鉄道・運輸機構「鉄道災害調査隊(RAIL-FORCE)」の派遣について<br>〜 令和6年能登半島地震で被災した、のと鉄道を支援します 〜 - 国土交通省

今後、この鉄道災害調査隊の調査により、被害の全容が把握されるとともに、助言された復旧方法をもとに、のと鉄道では復旧を進めていくことになりますが、今回の地震の規模からすれば、相当の被害があり、またその復旧には相当の時間と費用がかかることは容易に推察されます。


こののと鉄道については、つい先頃となる昨年11月に、観光列車「のと里山里海号」に乗車するとともに、テレビアニメ「花咲くいろは」の劇中のモデルとなった「西岸駅」を訪問しました。



営業距離が28.0kmと、さほど長くはない路線であり、乗車時間も1時間程度という限られた中で、能登半島の原風景ともなる里海や里海の風景を眺めることができ、また、かつて全国の津々浦々で郵便物を届けてきた「郵便車」を眺めることができる、「のと里山里海号」。

能登半島観光の魅力的なコンテンツの一つとして、乗車して改めて実感し、来春の北陸新幹線・金沢〜敦賀間延長開業で再び注目されることを期待していたのですが、今回の地震で長期間に渡る運休が余儀なくされたことに、地方鉄道路線の活性化を願っている者の一人としては、非常に心を痛めています。

今後、具体的な復旧の見込みなどが明らかになってくるのでしょうが、やはり復旧費用と、運休に伴う減収は避けられないかと思われます。
そのため、のと鉄道を費用面で支援する動きが出てくれば、当ブログでも積極的にご紹介していきたいと考えています。

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▲能登中島駅に停車中の、のと鉄道観光列車「のと里山里海号」。

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▲「のと里山里海号」でビューポイントとして一時停車する「深浦地区」の風景。
今回の地震の影響で、こういった里山・里海の風景が残っているのか、という点も気がかりです。
勿論、そこに住まわれている方の生命と財産が無事かどうかが気がかりなのは言うまでもありません。




一方、JR七尾線でも、上述のとおり高松〜和倉温泉間で運転取り止めとなっています。
このうち、高松〜羽咋(はくい)間は、運転再開には1月5日時点で少なくとも2週間はかかる見込みで、羽咋〜和倉温泉間では、線路設備の被害が大きく運転再開の見込みが立っていないとのことです。
(参考)
地震の影響による、七尾線の運転計画について|JR西日本(1月5日時点)
2024010611-02-18
2024010611-02-19
(上記JR西日本発表資料より引用)

上記引用のとおり、レールの歪みや架線柱の傾斜、ホームの亀裂や笠石(ここではホームの最も上に積まれている石のこと)のせり出しなど、即座に復旧できない数多くの被害が確認できます。

ここ七尾線では、3月16日ダイヤ改正で特急「能登かがり火」号が多客期に1往復設定されるなど、北陸新幹線・金沢〜敦賀間延伸開業での利用者増加を見込みダイヤ改正が予定されています。
(参考)

しかし、これだけの被害が既に判明している現状、3月16日までの復旧ができるかどうかは、現時点では断言は難しい状況であることだけは確かといえます。

特急列車だけでなく、地域の通勤・通学輸送も担うJR七尾線でありますので、安全を確保した確実な復旧作業を前提に、早期の運転再開を応援したいと思います。

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▲和倉温泉駅に停車中の特急「能登かがり火」(上)と、七尾駅に停車中の521系普通列車(下)。
金沢方面との通勤・通学輸送も多く担っていることから、その復旧は沿線の利用者にとっても、生活再建の意味でも重要ですので、早期の復旧を応援したいと思います。




最後になりましたが、今回の地震でお亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方のお見舞いを申し上げます。
また、今なお多数おられる安否不明者の消息が少しでも早く判明することを願っています。



【関連ニュースサイト】
のと鉄道、復旧見込み立たず - 鉄道災害調査隊「RAIL-FORCE」派遣 | マイナビニュース



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