来る3月16日(土)にJRグループダイヤ改正が実施されます。
(参考)
このダイヤ改正内容を新幹線・特急列車だけでなく、快速・普通列車等まで掲載した時刻表が、先月下旬に発売されました。
私は、長年の習慣から毎回JTB時刻表を使用しており、今回も2024年3月号のJTB時刻表を購入しました。
今回の改正内容は、既に当ブログでも紹介・解説していますが、時刻表として眺めてみて、改めて気になった点をご紹介したいと思います。
【北陸新幹線・サンダーバード・しらさぎ】
今回のダイヤ改正の一番の目玉である、北陸新幹線・金沢〜敦賀間の開業。
新幹線が延伸するだけでなく、大阪・名古屋〜金沢間の利用においても、「サンダーバード」「しらさぎ」と北陸新幹線との乗継が発生するため、これらを時刻表でどのように掲載していくのかが気になっていました。
実際どのように掲載されているのか。当該ページを引用してみます。
ご覧のとおり、東京〜敦賀の「北陸新幹線」、東京〜新潟の「上越新幹線」の下に、敦賀のりかえの特急列車として「サンダーバード」「しらさぎ」の時刻が掲載されています。
これにより、例えば大阪〜敦賀〜金沢・富山といった「つるぎ」乗継パターンだけでなく、大阪〜敦賀〜長野・東京方面の「かがやき」「はくたか」乗継パターンも一目で確認することができます。
【ハピラインふくい・IRいしかわ鉄道】
一方、北陸新幹線延伸に伴い、JR西日本・北陸本線が「IRいしかわ鉄道」「ハピラインふくい」に移管されます。
両社の時刻はこのように、敦賀〜福井〜金沢間で一体で掲載されています。
これにより、「IRいしかわ鉄道」の時刻表は、金沢を境に、この「ハピラインふくい」「あいの風とやま鉄道」「JR七尾線」の3箇所に分かれて掲載されることとなります。
(それぞれ、列車の行先が異なるので当然ではありますが。)
【京都丹後鉄道KTR8500形は「たんごリレー」で運用】
京都丹後鉄道がJR東海より昨年譲り受けた「キハ85系」。
京都丹後鉄道では、新たに「KTR8500形」という型式名称が付けられ、今後線内特急予備車として運用されることが発表されています。
(参考)
今後の運用開始が気になるところですが、JTB時刻表では特急列車の車両形式を掲載しており、京都丹後鉄道を運行する「はしだて」「たんごリレー」のページでも、車両形式が明記されていました。
右上を見ますと、「◎・・・京都丹後鉄道KTR8000系/KTR8500系」と表記されており、「◎」のついた列車(「たんごリレー」全列車)で、現在運用されているKTR8000形と共通で運用されることとなっています。
上述のとおり、KTR8500形はあくまで「特急予備車」として運用されるので、毎日見られるものではないことに注意が必要ですが、ともあれ3月16日ダイヤ改正以降にはKTR8500形が運行されることが確かであることは、大きな情報といえるでしょう。
(参考)
丹鉄「KTR8500形」の時刻表・運用まとめ|2024年3月改正版 - 鉄道プレス
【JR北海道・快速「エアポート」号数問題はどう解決したか?】
札幌市内などからの新千歳空港アクセスとして運行されている、JR北海道の快速「エアポート」。
現在は1時間に5往復運転(日中時間帯等の最大本数)されていますが、今回の改正で一部時間帯のみの運行だった「特別快速」の運行時間帯拡大、また「区間快速」を新設(既存の普通列車からの置き換え)で1時間に6往復運転(同)することとなっています。
元よりJR北海道の儲け頭である「エアポート」、コロナ禍後回復しつづけるインバウンド需要に対応すべく、今回の増強となり、嬉しい限りであります。
ただ、この増発により、これまで発車時間帯と発車順により、規則的で分かりやすく表記されていた「エアポート」号数が、今回の増発により、その規則性が成立しなくなるという問題(ここでいう「号数問題」)が発生することになります。
具体的には、現在の「エアポート」の号数は、
ご覧のとおり、この表記ですと1時間に5本までしか対応できず、6本になった途端に破綻してしまうものであります。
昨年12月のダイヤ改正発表時でも、この「エアポート」の号数をどう記載するかは、特に言及が無かったことから、今回の時刻表発売まで明らかになっていませんでした。
そんなこともあり、今回JTB時刻表の当該ページを見てみることにしました。
ご覧のとおり、札幌→新千歳空港の初発は「10号」、次に何故か「14号」に飛んで、以降「16号」「18号」…と続きます。
新千歳空港→札幌についても、初発は「11号」、次は何故か「23号」に飛び、以降「25号」「27号」…と続きます。
ただ、この後も号数が飛んでいる時間帯もあるのが不思議なところです。
まとめますと、以下のとおりです。
こう眺めてみますと、10号台の一部と100号台、そして170〜180号台の偶数(札幌→新千歳空港)の一部でそれぞれ欠番が発生していることがわかります。
それぞれ欠番を設けている理由について、私なりに推測してみますと、
ともあれ、今回のダイヤ改正で最後まで気になっていた、この快速「エアポート」号数問題。
蓋を開けてみれば、一部の欠番の理由が分からないところはあるものの、全体的に見ればオーソドックスかつ、今後の拡大にも備えた、現実的な対応ではないかと感じました。
ダイヤ改正実施まで、本日であと2週間となりました。
見られなくなる鉄道の風景を記録するのも大事ですが、改正後に見られる新しい鉄道の風景にワクワクできるのも、この時期の風物詩といえます。
改正ダイヤ実施までの間、更に時刻表を読み込み、新たな「楽しみ」が発見できればいいな、と思っています。
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(参考)
このダイヤ改正内容を新幹線・特急列車だけでなく、快速・普通列車等まで掲載した時刻表が、先月下旬に発売されました。
私は、長年の習慣から毎回JTB時刻表を使用しており、今回も2024年3月号のJTB時刻表を購入しました。
今回の改正内容は、既に当ブログでも紹介・解説していますが、時刻表として眺めてみて、改めて気になった点をご紹介したいと思います。
【北陸新幹線・サンダーバード・しらさぎ】
今回のダイヤ改正の一番の目玉である、北陸新幹線・金沢〜敦賀間の開業。
新幹線が延伸するだけでなく、大阪・名古屋〜金沢間の利用においても、「サンダーバード」「しらさぎ」と北陸新幹線との乗継が発生するため、これらを時刻表でどのように掲載していくのかが気になっていました。
実際どのように掲載されているのか。当該ページを引用してみます。
(JTB時刻表2024年3月号より引用)
ご覧のとおり、東京〜敦賀の「北陸新幹線」、東京〜新潟の「上越新幹線」の下に、敦賀のりかえの特急列車として「サンダーバード」「しらさぎ」の時刻が掲載されています。
これにより、例えば大阪〜敦賀〜金沢・富山といった「つるぎ」乗継パターンだけでなく、大阪〜敦賀〜長野・東京方面の「かがやき」「はくたか」乗継パターンも一目で確認することができます。
【ハピラインふくい・IRいしかわ鉄道】
一方、北陸新幹線延伸に伴い、JR西日本・北陸本線が「IRいしかわ鉄道」「ハピラインふくい」に移管されます。
両社の時刻はこのように、敦賀〜福井〜金沢間で一体で掲載されています。
(JTB時刻表2024年3月号より引用)
これにより、「IRいしかわ鉄道」の時刻表は、金沢を境に、この「ハピラインふくい」「あいの風とやま鉄道」「JR七尾線」の3箇所に分かれて掲載されることとなります。
(それぞれ、列車の行先が異なるので当然ではありますが。)
【京都丹後鉄道KTR8500形は「たんごリレー」で運用】
京都丹後鉄道がJR東海より昨年譲り受けた「キハ85系」。
京都丹後鉄道では、新たに「KTR8500形」という型式名称が付けられ、今後線内特急予備車として運用されることが発表されています。
(参考)
今後の運用開始が気になるところですが、JTB時刻表では特急列車の車両形式を掲載しており、京都丹後鉄道を運行する「はしだて」「たんごリレー」のページでも、車両形式が明記されていました。
(JTB時刻表2024年3月号より引用)
右上を見ますと、「◎・・・京都丹後鉄道KTR8000系/KTR8500系」と表記されており、「◎」のついた列車(「たんごリレー」全列車)で、現在運用されているKTR8000形と共通で運用されることとなっています。
上述のとおり、KTR8500形はあくまで「特急予備車」として運用されるので、毎日見られるものではないことに注意が必要ですが、ともあれ3月16日ダイヤ改正以降にはKTR8500形が運行されることが確かであることは、大きな情報といえるでしょう。
(参考)
丹鉄「KTR8500形」の時刻表・運用まとめ|2024年3月改正版 - 鉄道プレス
(※)
ところで、JTB時刻表上では「KTR8500系」となっていますが、京都丹後鉄道のWebサイト等では「KTR8500形」と、表記にずれが見られます。
どちらが正しい表記なのかはさておき、本記事では車両そのものを指す場合は「形」、JTB時刻表記載内容に触れる場合は「系」と使い分けていますので、ご了承ください。
【JR北海道・快速「エアポート」号数問題はどう解決したか?】
札幌市内などからの新千歳空港アクセスとして運行されている、JR北海道の快速「エアポート」。
現在は1時間に5往復運転(日中時間帯等の最大本数)されていますが、今回の改正で一部時間帯のみの運行だった「特別快速」の運行時間帯拡大、また「区間快速」を新設(既存の普通列車からの置き換え)で1時間に6往復運転(同)することとなっています。
元よりJR北海道の儲け頭である「エアポート」、コロナ禍後回復しつづけるインバウンド需要に対応すべく、今回の増強となり、嬉しい限りであります。
ただ、この増発により、これまで発車時間帯と発車順により、規則的で分かりやすく表記されていた「エアポート」号数が、今回の増発により、その規則性が成立しなくなるという問題(ここでいう「号数問題」)が発生することになります。
具体的には、現在の「エアポート」の号数は、
・百の位、十の位:札幌駅及び新千歳空港の発車時間帯となっています。
・一の位:両駅発車する順番(新千歳空港発:1→3→5→7→9、札幌駅発:0→2→4→6→8の順番)
ご覧のとおり、この表記ですと1時間に5本までしか対応できず、6本になった途端に破綻してしまうものであります。
昨年12月のダイヤ改正発表時でも、この「エアポート」の号数をどう記載するかは、特に言及が無かったことから、今回の時刻表発売まで明らかになっていませんでした。
そんなこともあり、今回JTB時刻表の当該ページを見てみることにしました。
(JTB時刻表2024年3月号より引用)
ご覧のとおり、札幌→新千歳空港の初発は「10号」、次に何故か「14号」に飛んで、以降「16号」「18号」…と続きます。
新千歳空港→札幌についても、初発は「11号」、次は何故か「23号」に飛び、以降「25号」「27号」…と続きます。
ただ、この後も号数が飛んでいる時間帯もあるのが不思議なところです。
まとめますと、以下のとおりです。
【札幌→新千歳空港】
10号・(×12号)・14号〜98号・(×100号〜108号)・110号〜174号・(×176号)・178号・(×180号)・182号・(×184号)・186号
【新千歳空港→札幌】
11号・(×13号〜21号)・23号〜99号・(×101号〜109号)・111号〜195号
(注)「×」は欠番を指します。
こう眺めてみますと、10号台の一部と100号台、そして170〜180号台の偶数(札幌→新千歳空港)の一部でそれぞれ欠番が発生していることがわかります。
それぞれ欠番を設けている理由について、私なりに推測してみますと、
・10号台の欠番は、早朝時間帯の増発用に確保といったことになるのではないか、と思われます。
(普通列車が多い時間帯ですが、今後「エアポート」を増発する際、後の列車の号数を変更しなくて済むための措置と思われます。)
・170〜180号台偶数の欠番は、深夜時間帯の新千歳空港方面への増発用に確保
(夜の空港方面の列車ですが、出発便の少ない時間帯のため「エアポート」の本数も少ないのですが、深夜出発の国際線等、今後深夜時間帯の空港アクセスが増加した際に対応するために確保しているものと思われます。)
・100号台の欠番は、理由不明
(更なる増発のために確保する空き号数なのかも知れません。)
ともあれ、今回のダイヤ改正で最後まで気になっていた、この快速「エアポート」号数問題。
蓋を開けてみれば、一部の欠番の理由が分からないところはあるものの、全体的に見ればオーソドックスかつ、今後の拡大にも備えた、現実的な対応ではないかと感じました。
ダイヤ改正実施まで、本日であと2週間となりました。
見られなくなる鉄道の風景を記録するのも大事ですが、改正後に見られる新しい鉄道の風景にワクワクできるのも、この時期の風物詩といえます。
改正ダイヤ実施までの間、更に時刻表を読み込み、新たな「楽しみ」が発見できればいいな、と思っています。
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