静岡県を走る大井川鐵道が、次期社長として現在えちごトキめき鉄道(新潟県)の社長を務める鳥塚亮氏を内定したことが、本日各メディアで報じられました。
大井川鉄道、鳥塚亮氏が社長に 現えちごトキめき鉄道社長 - 日本経済新聞
【発表】大井川鉄道の新社長に鳥塚亮氏…いすみ鉄道などローカル鉄道の改革を手掛ける実績。|日テレNEWS NNN
【発表】大井川鉄道の新社長に鳥塚亮氏…いすみ鉄道などローカル鉄道の改革を手掛ける実績。(Daiichi-TV(静岡第一テレビ)) - Yahoo!ニュース
鳥塚氏は航空会社などの勤務を経て、2009年に千葉県の「いすみ鉄道」が公募した社長に就任し、キハ52形などの気動車を譲受し、なつかしい鉄道風景を再現するなどして、鉄道ファンは勿論、それ以外の観光客の誘致を実現させるなどの実績を残しました。
2019年には新潟県の「えちごトキめき鉄道」の社長に就任し、JR西日本から譲受した413系・455系を懐かしい国鉄急行色に塗り替えた「観光急行」として走らせ、こちらもまたファンの人気を集めています。
その鳥塚氏が、3社目の鉄道会社の社長として就任するのが、大井川鐵道となります。
この大井川鐵道は、かつてからSL運転で有名で、近年では「きかんしゃトーマス」とのコラボ列車を毎年走らせており、家族連れを中心に人気を集めています。
一方で、2022年9月に発生した台風15号による被害で、現在でも大井川本線の川根温泉笹間渡〜金屋間が運休となっており、再開の見込みが立っていません。
私も昨年9月にこの大井川鐵道を訪問し、特に運休が続く大井川本線の様子は下記ブログ記事でもご紹介したところです。
(参考)
大井川本線・井川線いずれも沿線人口が希薄で、観光利用が主体となる大井川鐵道ですが、更に主力の大井川本線では半分ちかくの区間が災害による運休が続き、その復旧工事についても、その見通しが立っていない状況となっています。
(参考)
鉄道としての復旧を行うためには、沿線自治体等から費用面の支援が欠かせないわけですが、沿線住民の利用者は僅少。その一方で大井川鐵道が走ることによる観光客による経済効果は大きいものがあるだけに、復旧のための財政支援の方向性を得るのにも容易ではないことが考えられます。
そんな中で、これまで地方鉄道の活性化を手がけてきた鳥塚氏が社長に就任することで、全線復旧の道筋が見えてくるのか、あるいはまた別の方向性となるのか。
これまで色々なアイデアを実現させて注目されてきた人だけに、過去の2社とは比べものにならない苦境に立たされている大井川鐵道で、どのような方策を打ち出してくるのか、注目したいと思います。
大井川鉄道、鳥塚亮氏が社長に 現えちごトキめき鉄道社長 - 日本経済新聞
【発表】大井川鉄道の新社長に鳥塚亮氏…いすみ鉄道などローカル鉄道の改革を手掛ける実績。|日テレNEWS NNN
【発表】大井川鉄道の新社長に鳥塚亮氏…いすみ鉄道などローカル鉄道の改革を手掛ける実績。(Daiichi-TV(静岡第一テレビ)) - Yahoo!ニュース
鳥塚氏は航空会社などの勤務を経て、2009年に千葉県の「いすみ鉄道」が公募した社長に就任し、キハ52形などの気動車を譲受し、なつかしい鉄道風景を再現するなどして、鉄道ファンは勿論、それ以外の観光客の誘致を実現させるなどの実績を残しました。
2019年には新潟県の「えちごトキめき鉄道」の社長に就任し、JR西日本から譲受した413系・455系を懐かしい国鉄急行色に塗り替えた「観光急行」として走らせ、こちらもまたファンの人気を集めています。
その鳥塚氏が、3社目の鉄道会社の社長として就任するのが、大井川鐵道となります。
この大井川鐵道は、かつてからSL運転で有名で、近年では「きかんしゃトーマス」とのコラボ列車を毎年走らせており、家族連れを中心に人気を集めています。
一方で、2022年9月に発生した台風15号による被害で、現在でも大井川本線の川根温泉笹間渡〜金屋間が運休となっており、再開の見込みが立っていません。
私も昨年9月にこの大井川鐵道を訪問し、特に運休が続く大井川本線の様子は下記ブログ記事でもご紹介したところです。
(参考)
大井川本線・井川線いずれも沿線人口が希薄で、観光利用が主体となる大井川鐵道ですが、更に主力の大井川本線では半分ちかくの区間が災害による運休が続き、その復旧工事についても、その見通しが立っていない状況となっています。
(参考)
鉄道としての復旧を行うためには、沿線自治体等から費用面の支援が欠かせないわけですが、沿線住民の利用者は僅少。その一方で大井川鐵道が走ることによる観光客による経済効果は大きいものがあるだけに、復旧のための財政支援の方向性を得るのにも容易ではないことが考えられます。
そんな中で、これまで地方鉄道の活性化を手がけてきた鳥塚氏が社長に就任することで、全線復旧の道筋が見えてくるのか、あるいはまた別の方向性となるのか。
これまで色々なアイデアを実現させて注目されてきた人だけに、過去の2社とは比べものにならない苦境に立たされている大井川鐵道で、どのような方策を打ち出してくるのか、注目したいと思います。
▲大井川鐵道・大井川本線金谷駅に停車中の21000系ズームカー。
同社には、南海、近鉄、十和田観光鉄道(元・東急)から譲受した車両が現役で運行されており、こういった古い車両を活かした企画も考えられそうです。
▲井川駅に停車中の井川線の列車。
千頭から先を走る井川線は、大井川の上流に向けて、急峻な地形を急カーブや勾配でクリアしていく、まさに秘境といえる路線であります。
これまで鳥塚氏が就任した両社にはなかった秘境を走る路線なだけに、こういった沿線の資産をどう活かしていくのか、というのも注目でありましょう。