三重県四日市市に本社のある三岐鉄道では、JR西日本のICOCAシステムを北勢線に導入することを発表しました。
三岐鉄道北勢線でICOCAが利用可能になります!|三岐鉄道
三岐鉄道北勢線でICOCAが利用可能になります!:JR西日本
概要は以下のとおりです。
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
三岐鉄道北勢線は、かつて近鉄北勢線として運営されていましたが、近鉄の経営撤退を受けて、地域で協議した結果、近隣して走っている三岐鉄道が運営を引き継ぐこととなりました。
北勢線が三岐鉄道に引き継がれ、既に20年も経過しているという時の流れに今更驚く次第ですが、今回この三岐鉄道北勢線にICOCAが導入されることとなりました。
(参考)
三重県内を走る鉄道でありますので、JR西日本の「ICOCA」だけでなく、JR東海の「TOICA」も選択肢になり得るのかも知れませんが、西桑名で接続する近鉄がICOCAを導入していることもあり、また、定期券システムも同時に導入することも踏まえて、「ICOCA」に落ち着いたのではないのかな、と感じました。
北勢線に導入されるICOCA定期券は、「三岐鉄道北勢線と近畿日本鉄道等の定期券は、各社それぞれでご購入して頂く必要がございます」とあるように、伊賀鉄道で導入されたICOCA定期券(定期券情報をカード券面に印刷せず、「定期券内容控」に印刷するタイプ)と同様のシステムを導入するものと考えられます。
(参考)
近鉄から三岐鉄道へ移管されて既に20年が経過し、すっかり「三岐鉄道北勢線」として定着した本路線。
一方で老朽化した車両の置き換えなどが課題となっていますが、同線が線路幅の狭い「ナローゲージ」を採用しており、特殊な車両を調達する必要があることから、費用の面や、そもそも発注に応じることのできるメーカーがあるのか、といった問題もあります。
この北勢線に関しては、この5月に沿線自治体等で構成する「北勢線事業運営協議会」が、「三岐鉄道北勢線の今後の在り方の検討」を発表しています。
北勢線事業運営協議会|「三岐鉄道北勢線の今後の在り方の検討に向けた基礎調査業務」の中間報告について
ここでは、2025年度以降の北勢線の検討に向けて、2023年度・2024年度の2年間で調査を実施しており、今回発表されたのは、「基礎調査」として、北勢線の現状分析や今後の見通しを踏まえて、問題を整理するものとして発表されています。
この調査では、北勢線の抱える問題としては、営業費用の増加、営業収入の減少により北勢線の営業損益が悪化し、沿線市町の補助額が増加する見込みで、北勢線沿線地域の交通の将来にわたる確保が必要としています。
そして、今年度の調査としては、北勢線のまちへの多面的他外部効果を整理するとともに、既存インフラの維持管理を整理、そして鉄道改良や他モードとの比較を行うこととしています。
「他モードとの比較」では、「鉄道存続」「LRT・BRT等」「バス代替」の大きく分けて3つのパターンの中で、例えば「鉄道存続」でも「現状維持(ナローゲージ)」「狭軌等への改軌」「DMV化」「非電化化」「自動運転」といったように、更に分類した、合計10のケースで調査することとしています。
このように、ICOCA導入とは別に、北勢線の今後を大きく左右することにもなり得る調査が実施されていることは、今回のニュースを機に、併せて心に留めておきたいな、とも感じつつ、まずは来年度からサービス開始される「ICOCA」が北勢線の利用者にも普及するのを期待したいな、と感じたニュースでありました。
三岐鉄道北勢線でICOCAが利用可能になります!|三岐鉄道
三岐鉄道北勢線でICOCAが利用可能になります!:JR西日本
概要は以下のとおりです。
【サービス開始時期】
2025年3月(予定)
【サービス開始路線】
三岐鉄道北勢線(西桑名〜阿下喜)
(※)同社三岐線(近鉄富田〜西藤原)には導入せず
【提供サービス】
・ICOCA利用サービス(チャージによるSF利用)
・ICOCA定期券サービス
三岐鉄道北勢線の定期券ときっぷ機能を併せ持つサービス。
北勢線のICOCA定期券と近鉄等の鉄道定期券を1枚のICOCAで利用可能
(※)三岐鉄道北勢線と近鉄等の定期券は、各社それぞれで購入する必要あり
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
三岐鉄道北勢線は、かつて近鉄北勢線として運営されていましたが、近鉄の経営撤退を受けて、地域で協議した結果、近隣して走っている三岐鉄道が運営を引き継ぐこととなりました。
北勢線が三岐鉄道に引き継がれ、既に20年も経過しているという時の流れに今更驚く次第ですが、今回この三岐鉄道北勢線にICOCAが導入されることとなりました。
(参考)
三重県内を走る鉄道でありますので、JR西日本の「ICOCA」だけでなく、JR東海の「TOICA」も選択肢になり得るのかも知れませんが、西桑名で接続する近鉄がICOCAを導入していることもあり、また、定期券システムも同時に導入することも踏まえて、「ICOCA」に落ち着いたのではないのかな、と感じました。
北勢線に導入されるICOCA定期券は、「三岐鉄道北勢線と近畿日本鉄道等の定期券は、各社それぞれでご購入して頂く必要がございます」とあるように、伊賀鉄道で導入されたICOCA定期券(定期券情報をカード券面に印刷せず、「定期券内容控」に印刷するタイプ)と同様のシステムを導入するものと考えられます。
(参考)
近鉄から三岐鉄道へ移管されて既に20年が経過し、すっかり「三岐鉄道北勢線」として定着した本路線。
一方で老朽化した車両の置き換えなどが課題となっていますが、同線が線路幅の狭い「ナローゲージ」を採用しており、特殊な車両を調達する必要があることから、費用の面や、そもそも発注に応じることのできるメーカーがあるのか、といった問題もあります。
この北勢線に関しては、この5月に沿線自治体等で構成する「北勢線事業運営協議会」が、「三岐鉄道北勢線の今後の在り方の検討」を発表しています。
北勢線事業運営協議会|「三岐鉄道北勢線の今後の在り方の検討に向けた基礎調査業務」の中間報告について
ここでは、2025年度以降の北勢線の検討に向けて、2023年度・2024年度の2年間で調査を実施しており、今回発表されたのは、「基礎調査」として、北勢線の現状分析や今後の見通しを踏まえて、問題を整理するものとして発表されています。
この調査では、北勢線の抱える問題としては、営業費用の増加、営業収入の減少により北勢線の営業損益が悪化し、沿線市町の補助額が増加する見込みで、北勢線沿線地域の交通の将来にわたる確保が必要としています。
そして、今年度の調査としては、北勢線のまちへの多面的他外部効果を整理するとともに、既存インフラの維持管理を整理、そして鉄道改良や他モードとの比較を行うこととしています。
「他モードとの比較」では、「鉄道存続」「LRT・BRT等」「バス代替」の大きく分けて3つのパターンの中で、例えば「鉄道存続」でも「現状維持(ナローゲージ)」「狭軌等への改軌」「DMV化」「非電化化」「自動運転」といったように、更に分類した、合計10のケースで調査することとしています。
▲「三岐鉄道北勢線の今後の在り方の検討に向けた基礎調査業務」中間報告より引用
(http://www.hokuseisen.com/news/20240531.html)
このように、ICOCA導入とは別に、北勢線の今後を大きく左右することにもなり得る調査が実施されていることは、今回のニュースを機に、併せて心に留めておきたいな、とも感じつつ、まずは来年度からサービス開始される「ICOCA」が北勢線の利用者にも普及するのを期待したいな、と感じたニュースでありました。
▲東員駅に停車中の北勢線車両。
この東員駅は、三岐鉄道への継承後、スピードアップを図るための駅整理により、新たに設けられた駅であります。