東京都立川市に本社を置く「多摩都市モノレール」では、現在上北台〜多摩センター間で営業を行っていますが、この度上北台〜箱根ヶ崎間の延伸について、軌道法に基づく特許を申請したことを発表しました。

多摩モノレール延伸(上北台〜箱根ケ崎)の軌道事業特許申請について|多摩都市モノレール

概要は以下のとおりです。

【特許申請日】
2024年7月23日(火)

【線路の起終点】
起点:東京都東大和市上北台一丁目5番2
終点:東京都西多摩郡瑞穂町大字箱根ケ崎字狭山253番2

【線路の延長】
7.0km

【建設費】
インフラ外部(多摩モノレール施行):約358億円(税抜)
インフラ部(東京都施行):約900億円(税込)
総額:約1,290億円(税込)

【開業時期】
2030年代半ばの開業を目指す

【位置図】
2024072621-01-302
(上記発表資料(https://www.tama-monorail.co.jp/240723_pressrelease.pdf)より引用)

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



東京都の多摩地区を南北に走る多摩都市モノレール。
この地域では、東西を結ぶ鉄道網は充実しているものの、南北間の移動はもっぱらバスに頼ることが多いのですが、そういった状況を解消したのが、この多摩都市モノレールであったといえます。

私も阪和線の沿線に移り住む前は、JR中央線の沿線に住んでいましたが、丁度多摩都市モノレールが延伸していく頃でしたので、開業により便利になっていく様子を目の当たりにしていました。

路線が現在の姿になってから間もなく四半世紀になろうとしていますが、今回北側の終点である上北台から、八高線の箱根ケ崎の延伸の手続きが始まりました。

開業は、これから約10年後の2030年代半ばとなりますが、完成すれば、これまで鉄軌道の無かった武蔵村山市を走る初めての鉄軌道となるのは勿論、JR八高線が唯一の鉄軌道アクセスであった瑞穂町についても、多摩地区の拠点都市である立川と結ばれることから、都市としての利便性が向上することは間違いないでしょう。


私が住んでいた中央線沿線でも、多摩都市モノレールの開業を期に街並みが大きく変化したエリアも見受けられ、特に甲州街道(日野市)の周辺は、かつては最寄りの鉄道駅からかなり距離のある地域でしたが、この多摩都市モノレール開業により、立川や高幡不動といった鉄道駅と直結することとなったことから、現在では住宅やマンションが多く建ち並んでおり、モノレールがもたらした街並みの変化を地図上からでも容易に観察することができます。
koshukaido_map
▲甲州街道駅周辺の国土地理院地図
(左:平成6年12月発行、右:平成30年6月発行、出典は今昔マップ on the webより)

上北台〜箱根ケ崎間の延伸開業後にも、沿線ではこのような街並みの変化が見られるのかも知れないと考えると、その変化がどのようなものとなるのか、今からワクワクします。

それ以前に、鉄軌道全線完乗を目指す者にとっては、約10年後に延伸開業することを予定に入れておき、無事延伸区間の完乗を目指すべく、これまた開業を楽しみにしておきたいところだな、と感じたニュースでありました。