JR九州・日豊本線は北九州市の小倉から大分、宮崎を経由して鹿児島に至る、九州の東側を南北に結ぶ主要幹線であります。
これだけ長い路線ですので、沿線人口等の状況に応じた本数や種別の列車が走っていますが、その中でも、普通列車が1日1往復半しか走らない区間があります。
その区間とは、佐伯(大分県)〜延岡(宮崎県)間で、この区間を通して運行する普通列車は下り1本、上り2本しか存在しません。
(注:別途、佐伯〜重岡間の区間運転が1.5往復あります。)
ただ、この区間には普通列車以外に特急「にちりん」「にちりんシーガイア」が1〜2時間に1本程度運転されていますので、結局、宮崎県内と大分県内の都市間を連絡するダイヤが中心で、地域輸送となる普通列車は完全に最低限の本数を確保している状態となっています。
その中でも、レア中のレアとなる、佐伯発延岡行きの普通列車(2761M)に乗ってようと、前の日に佐伯駅近くに宿泊し、早朝から乗車してみることにします。
▲早朝の佐伯駅から、普通列車延岡行きに乗車します。
これだけ長い路線ですので、沿線人口等の状況に応じた本数や種別の列車が走っていますが、その中でも、普通列車が1日1往復半しか走らない区間があります。
その区間とは、佐伯(大分県)〜延岡(宮崎県)間で、この区間を通して運行する普通列車は下り1本、上り2本しか存在しません。
(注:別途、佐伯〜重岡間の区間運転が1.5往復あります。)
ただ、この区間には普通列車以外に特急「にちりん」「にちりんシーガイア」が1〜2時間に1本程度運転されていますので、結局、宮崎県内と大分県内の都市間を連絡するダイヤが中心で、地域輸送となる普通列車は完全に最低限の本数を確保している状態となっています。
その中でも、レア中のレアとなる、佐伯発延岡行きの普通列車(2761M)に乗ってようと、前の日に佐伯駅近くに宿泊し、早朝から乗車してみることにします。
▲早朝の佐伯駅から、普通列車延岡行きに乗車します。
この2761Mですが、下記記事でもご紹介したように、グリーン車が連結されており、しかもグリーン券は車内で購入することとなっています。
(参考)
一方で対となる上り列車(2760M、2762M)にはそのような案内が無いことから、謎を呼ぶ案内となっています。
その種明かしは、充当されるこの車両をご覧になればおわかりかと思います。
この2761Mに充当されるのは、ご覧のとおり787系特急形電車であります。
この787系の1号車前方がグリーン席となっており、利用する際にはグリーン券を購入することとなります。
そして、車内に入ると、2号車以降の後方には乗車することができません。
▲1号車と2号車の境目には、このように「立入禁止」の表示が設けられ、入ることができません。
すなわち、この普通列車は先頭車両(延岡行きは1号車、佐伯行きは4号車)のみ利用可能となっています。
そして、下り延岡行き2761Mについては、1号車にグリーン車もあるので一緒に営業している、というのが、一連の種明かしというわけです。
折角の機会ですので、佐伯から延岡まで、グリーン席を利用してみることにします。
▲787系の1号車「クロハ786」のグリーン席。
「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」のグリーン席と何ら変わることはありませんが、普通列車として乗車できるのは、今回の佐伯〜延岡間に加え、博多〜吉塚間(特急「かささぎ104号」末端区間)がありますが、博多〜吉塚間がわずか数分の乗車であることを考えると、「787系による普通列車グリーン席」というものをじっくり楽しめるのは、実質この佐伯⇒延岡間の2761Mだけと考えられます。
▲ちなみに電源コンセントは、通路側の足元に備え付けられています。
普通列車として運用している場合でも、通常通り使用できました。
6時18分、延岡駅に向けて出発しますが、下記にて収録した車内放送でも、「1号車のみ利用可能」「1号車前方は別途料金が必要」な旨を案内しています。
この日は月曜日で、乗車したのは私も含めて3名、そのうちグリーン席に乗車しているのは私だけです。
夏の朝日を浴びる宗太郎越えの様子を、車内から記録していきます。
といっても、車窓そのものは日中に1〜2時間毎に走る「にちりん」「にちりんシーガイア」と特に違うわけではなく、強いて言えば早朝の時間帯がレア、というところでしょうか。
▲グリーン席の車内で、のんびり乗車を楽しみます。
途中の重岡駅で、上り方面の南延岡発佐伯行き(2760M)とすれ違いますが、反対側ホームには高校生が10名ほど列車を待っていました。
ここ重岡駅は県境に近い集落で、ここから佐伯市街地へ通学する学生のための列車が上り1本、下り2本(佐伯発重岡行き)が設定されている、というわけです。
この日は既に夏休みに入っていたので、通常の平日ならば、もう少し乗車する人数は多かったのかも知れません。
重岡からは、いよいよ宗太郎駅へ向かいます。
宗太郎駅に到着しますと、何故か2名ほど乗車してきましたが、様相から地元の利用者では無さそうです。
峠を越えて、宮崎県に入ると、下り勾配となり、そのまま延岡市の中心街へ向かいます。
日向長井を出てから、車掌が巡回してきましたので、待望?のグリーン券を購入します。
このとおり、車内補充券ですが、「自由席Bグリーン」で、料金は1,000円です。
この列車でしか買えない、貴重な「JR九州の自由席Bグリーン券」、これを購入するためにこの列車に乗車する価値もありそうですね。
7時23分、およそ1時間の乗車で延岡駅に到着しました。
結局この列車から降りてきたのは、私も含めて数名でした。
夏休み期間に入っているので、通常は高校生等の利用者もあるのか、というと、延岡発佐伯行きの次の列車は20時7分となりますので、高校生の通学手段として利用するのも事実上困難といえるでしょう。
乗ってきた787系は、およそ30分の後、特急「ひゅうが7号」として、宮崎空港へ向かうのでありました。
以上が、一日一本だけの日豊本線・佐伯発延岡行き普通列車の乗車記でした。
2018年3月のダイヤ改正で、突然この区間の普通列車に登場した「グリーン車」マークに騒然となったのも、今や過去の思い出ですが、当該改正から6年、実際に乗車体験ができたのは、本当に嬉しく感じました。
長年気になっていたこの区間の普通列車、そして何故か下りの1本だけグリーン車が営業している理由も、このように現地を訪問することで明らかにできました。
かつてはキハ220形気動車が1両で運行していたこともあったようですが、今や完全に運用の都合で787系特急形電車が使用されています。
この運行形態がいつまで続くのかは分かりませんし、そもそもこの区間の普通列車そのものが、いつまで走り続けるものなのかも、重岡〜延岡間が上下合わせて1日3本という現況からみて、何らかの見直しの時期が未来永劫来ない、とは決して言い切れないことだけは確か、といえるでしょう。
それだけに、今回前後の旅程を調整して、この普通列車に乗ることができたのは、大変有意義だったと感じた次第であります。
去る7月20日から、今年夏の「青春18きっぷ」の利用時期が開始となっていますが、この18きっぷを使ってこの宗太郎越えの普通列車に乗る方もおられるかも知れませんので、そんな方の参考にもなれば嬉しいな、とも感じた乗車でありました。
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(参考)
一方で対となる上り列車(2760M、2762M)にはそのような案内が無いことから、謎を呼ぶ案内となっています。
その種明かしは、充当されるこの車両をご覧になればおわかりかと思います。
この2761Mに充当されるのは、ご覧のとおり787系特急形電車であります。
この787系の1号車前方がグリーン席となっており、利用する際にはグリーン券を購入することとなります。
そして、車内に入ると、2号車以降の後方には乗車することができません。
▲1号車と2号車の境目には、このように「立入禁止」の表示が設けられ、入ることができません。
すなわち、この普通列車は先頭車両(延岡行きは1号車、佐伯行きは4号車)のみ利用可能となっています。
そして、下り延岡行き2761Mについては、1号車にグリーン車もあるので一緒に営業している、というのが、一連の種明かしというわけです。
折角の機会ですので、佐伯から延岡まで、グリーン席を利用してみることにします。
▲787系の1号車「クロハ786」のグリーン席。
「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」のグリーン席と何ら変わることはありませんが、普通列車として乗車できるのは、今回の佐伯〜延岡間に加え、博多〜吉塚間(特急「かささぎ104号」末端区間)がありますが、博多〜吉塚間がわずか数分の乗車であることを考えると、「787系による普通列車グリーン席」というものをじっくり楽しめるのは、実質この佐伯⇒延岡間の2761Mだけと考えられます。
▲ちなみに電源コンセントは、通路側の足元に備え付けられています。
普通列車として運用している場合でも、通常通り使用できました。
6時18分、延岡駅に向けて出発しますが、下記にて収録した車内放送でも、「1号車のみ利用可能」「1号車前方は別途料金が必要」な旨を案内しています。
この日は月曜日で、乗車したのは私も含めて3名、そのうちグリーン席に乗車しているのは私だけです。
夏の朝日を浴びる宗太郎越えの様子を、車内から記録していきます。
といっても、車窓そのものは日中に1〜2時間毎に走る「にちりん」「にちりんシーガイア」と特に違うわけではなく、強いて言えば早朝の時間帯がレア、というところでしょうか。
▲グリーン席の車内で、のんびり乗車を楽しみます。
途中の重岡駅で、上り方面の南延岡発佐伯行き(2760M)とすれ違いますが、反対側ホームには高校生が10名ほど列車を待っていました。
ここ重岡駅は県境に近い集落で、ここから佐伯市街地へ通学する学生のための列車が上り1本、下り2本(佐伯発重岡行き)が設定されている、というわけです。
この日は既に夏休みに入っていたので、通常の平日ならば、もう少し乗車する人数は多かったのかも知れません。
重岡からは、いよいよ宗太郎駅へ向かいます。
宗太郎駅に到着しますと、何故か2名ほど乗車してきましたが、様相から地元の利用者では無さそうです。
峠を越えて、宮崎県に入ると、下り勾配となり、そのまま延岡市の中心街へ向かいます。
日向長井を出てから、車掌が巡回してきましたので、待望?のグリーン券を購入します。
このとおり、車内補充券ですが、「自由席Bグリーン」で、料金は1,000円です。
この列車でしか買えない、貴重な「JR九州の自由席Bグリーン券」、これを購入するためにこの列車に乗車する価値もありそうですね。
7時23分、およそ1時間の乗車で延岡駅に到着しました。
結局この列車から降りてきたのは、私も含めて数名でした。
夏休み期間に入っているので、通常は高校生等の利用者もあるのか、というと、延岡発佐伯行きの次の列車は20時7分となりますので、高校生の通学手段として利用するのも事実上困難といえるでしょう。
乗ってきた787系は、およそ30分の後、特急「ひゅうが7号」として、宮崎空港へ向かうのでありました。
以上が、一日一本だけの日豊本線・佐伯発延岡行き普通列車の乗車記でした。
2018年3月のダイヤ改正で、突然この区間の普通列車に登場した「グリーン車」マークに騒然となったのも、今や過去の思い出ですが、当該改正から6年、実際に乗車体験ができたのは、本当に嬉しく感じました。
長年気になっていたこの区間の普通列車、そして何故か下りの1本だけグリーン車が営業している理由も、このように現地を訪問することで明らかにできました。
かつてはキハ220形気動車が1両で運行していたこともあったようですが、今や完全に運用の都合で787系特急形電車が使用されています。
この運行形態がいつまで続くのかは分かりませんし、そもそもこの区間の普通列車そのものが、いつまで走り続けるものなのかも、重岡〜延岡間が上下合わせて1日3本という現況からみて、何らかの見直しの時期が未来永劫来ない、とは決して言い切れないことだけは確か、といえるでしょう。
それだけに、今回前後の旅程を調整して、この普通列車に乗ることができたのは、大変有意義だったと感じた次第であります。
去る7月20日から、今年夏の「青春18きっぷ」の利用時期が開始となっていますが、この18きっぷを使ってこの宗太郎越えの普通列車に乗る方もおられるかも知れませんので、そんな方の参考にもなれば嬉しいな、とも感じた乗車でありました。
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