Osaka Metro(大阪メトロ)では現在、ICカードを用いて地下鉄(ニュートラムを含む)、バス、いまざとライナーを乗り継いで利用する際に適用される乗継割引について、一部カードをを除き終了するとともに、新たに「乗継ポイント」としてOsaka Pointを付与するサービスを実施することを発表しました。

Osaka Point新サービス「乗継ポイント」の開始とICカードでの地下鉄・バス・いまざとライナー乗継割引の終了について|Osaka Metro

概要は以下のとおりです。

【「乗継ポイント」概要】
・サービス開始日:
2025年4月1日(火)利用分より

・ポイント付与対象券種
e METRO会員登録済みのPiTaPaまたはICOCA
(※)モバイルICOCA、Apple PayのICOCA、定期券利用(PiTaPaまたはICOCA)等は対象外

・ポイント付与条件及び付与数
[地下鉄⇔バス]
90分以内:120ポイント
90分超:60ポイント

[バスまたはいまざとライナー⇔バスまたはいまざとライナー]
90分以内の異なる系統:230ポイント
(90分超は対象外)

[地下鉄⇔いまざとライナー]
90分以内:180ポイント
90分超:90ポイント

【乗継割引の終了】
・サービス終了日:
2025年3月31日(月)
但し「敬老優待乗車証」、「特別割引用ICカード」、「回数カード」(発売終了済み)については現行の乗継割引を継続

・現行の制度概要:
[地下鉄⇔バス]
100円割引

[バスまたはいまざとライナー⇔バスまたはいまざとライナー]
90分以内の乗継で210円割引

[地下鉄⇔いまざとライナー]
160円割引


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



現在大阪メトロ及び大阪シティバスで実施されているICカード利用での地下鉄・バス乗継割引は、大阪市交通局時代から実施されてきた、歴史のある制度でありました。

いずれも、ICカード導入前から実施されており、地下鉄・バスの乗継割引は、乗継乗車券を購入(バスの場合は車内で購入)することで、バスの運賃が半額となるもので、またバスどうしの割引は、降車時に発行されたバス乗継券を利用して、乗継先のバスが無料で利用することができる、というものでした。

現在はいずれも、ICカードで乗り継いで利用することで自動的に乗継割引が適用されるという、便利なものとなっていますが、今回この乗継割引について、ポイント制にするとともに、乗継時間によってポイント付与が変化することとなったのが、今回発表の趣旨であります。


元々、大阪メトロの乗継割引は、バスどうしを除いて、乗継の時間制限が無かったことから、乗継駅での買い物や仕事等、本来の乗継以外の目的であっても適用されていました。

乗り方を考えれば、実質的には乗継でなくとも割引が適用されることから、利用者に取ってはおトクな一方で、本来の制度趣旨にもとる利用方法であったことも確かといえました。

そこで今回の「乗継ポイント」では、現在のバスどうしの乗継で適用される「90分」の時間を境に、それ以内での乗継利用には従来よりも多くのポイントを付与する一方、90分を超える乗継利用の場合は半分のポイントを付与することとしました。
これにより、乗継利用による付与であるという制度趣旨を明確化するとともに、これまで割引適用されていた一部の利用者の急激な負担増を緩和させることを両立させることとなった、といえるでしょう。

登録には、予め「e METRO」会員に登録し、利用するICOCAまたはPiTaPaを登録しておく必要がありますので、乗継利用が見込まれる方は、予め登録・アプリのインストールをしておいた方がよいでしょう。

大阪メトロでは、既に回数カードの新規発売を終了し、ICOCAプリペイド利用によるポイントサービスを今年3月から実施していますが、これに加え、乗継割引もポイント付与に移行することとなりました
(参考)
ICOCAでの新ポイントサービス開始と回数カード及び北急連絡回数券の発売終了について|Osaka Metro
回数カード|Osaka Metro

既に回数割引などが廃止となっている他事業者に比べると、ポイント制度に移行したとはいえ、制度そのものを残していることは、素直に評価できれば、と思っていますし、個人的には本来の乗継利用にポイントを厚く付与することによる、制度趣旨の明確化も評価したいと思っています。

逆に言えば、ポイント制度等を導入することで、従前よりもより柔軟な割引設定が可能となっているのも、時代の流れ、ともいえますね…

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▲中央線・弁天町駅に到着する大阪メトロ400系。
ここ弁天町駅からも大阪シティバスが発着していますが、これらに乗り継ぐ場合、現在はICカード利用で100円が割り引かれますが、来年4月以降は、e METRO会員登録が必要となります。




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