能勢電鉄では、9月20日(金)に国土交通省近畿運輸局に鉄道旅客運賃の上限変更認可申請(値上げ)を行ったことを発表しました。

鉄道旅客運賃の改定申請について |能勢電鉄

概要は以下のとおりです。

【実施予定日】
2025年1月19日

【改定率】
・定期外:11.8%
・通勤定期:18.0%
・合計:13.4%
(通学定期は改定せず)

【普通旅客運賃の比較(現行⇒申請)】
・0.0km〜2.0km:160円⇒180円
・2.1km〜4.0km:190円⇒220円
・4.1km〜6.0km:230円⇒260円
・6.1km〜8.0km:270円⇒300円
・8.1km〜10.0km:290円⇒320円
・10.1km〜12.0km:320円⇒350円
・12.1km〜:330円⇒360円

【サービス向上のための今後の取り組み内容、費用及び期間】
・駅施設のバリアフリー・美装化
約8億円(2024年度〜2027年度)

・車両のリニューアル
製造から60年を超えた高経年の車両を更新することにより、省エネルギー化、二酸化炭素の排出量を抑えるとともに、信頼性を高め、輸送の安全性向上およびお客様の快適な車内環境を提供
約8億円(2023年度〜2025年度)

・継続的な安全対策
約1億8千万円(2024年度〜2027年度)

・サービス改善及び老朽機器の更新
約1億6千万円(2024年度〜2027年度)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



このところ、関西民鉄でも運賃改定の動きが進んでおり、大手の中では近畿日本鉄道や南海電鉄、その他の事業者では泉北高速鉄道、水間鉄道、叡山電鉄が既に運賃改定を実施しています。
(参考)






今回の能勢電鉄は、これに続くものとして申請されており、予定ではら来年の1月19日に実施することとしています。
この日は大阪メトロ中央線・コスモスクエア〜夢洲間が開業し、それに併せて北大阪急行電鉄でも乗継割引運賃制度の改定が実施されることとなっていますが、この日に併せて、能勢電鉄でも運賃の改定が実施される、ということになりそうです。
(参考)


発表資料の「申請理由」をみますと、「1995年より現在に至るまで・・・現行の運賃水準を約30年にわたり維持」してきたのですが、輸送人員は「1995年度のピーク時に比べ54%程度に減少」していること、そして「この傾向は今後もつづくもの」であることに加え、「電気料金や資材の価格高騰に加え、金利の上昇など、少子高齢化以外にも、当社を取り巻く経営環境はさらに厳しいものとなることが予測」しており、流石に30年前の運賃水準を維持するわけにはいかない、というのは素人目にも分かります。

一方、運賃値上げ申請を行うことによるサービス向上の今後の取り組みの中では「車両のリニューアル」が目を引きます。
発表内容によりますと、「製造60年を超えた高経年の車両を更新」とあることから考えると、下記特別サイトにもある1700系(元・阪急2000系)を来年度にも置き換えることが考えられます。
(参考)
能勢電鉄1700系誕生60周年記念|ファンページ|鉄道情報|のせでん【能勢電鉄】

となれば、1700系が能勢電鉄で見られるのも、長くてあと1年半程度になりそうですので、半世紀に渡り阪急グループ両社で運行し続けた歴史を記録するのも、今のうちになるものと見込まれるのではないでしょうか。

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▲能勢電鉄1700系(1755F)。
デビューから60年が経過した歴史ある車両ですが、運賃改定の資料によりますと、来年度中の更新が計画されています。
記録や乗車は今のうちに済ませておきたいものですね。




【関連ブログ】
能勢電鉄 運賃改定を申請 | 旅するマネージャーのブログ



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