南海バスでは、同社と庄内交通(山形県)と共同運行している高速バス「大阪・京都〜鶴岡・酒田線」について、2024年12月1日に廃止することを発表しました。
※なお当該路線は、2021年4月19日より運休しています。

高速バス「大阪・京都〜鶴岡・酒田線」の廃止について(2021年4月から運休中) | 南海バス

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



新型コロナウイルス感染症に起因する利用者激減と、その後の運転士不足により、高速バスの休廃止が未だ続いている路線もあり、今回ご紹介した南海バス「大阪・京都〜鶴岡・酒田線」(酒田線)もその一つでした。

コロナ禍後の需要回復もあり、南海バスの高速バスでも多くの路線で運転再開となった一方、「大阪・京都〜秋葉原・成田空港・銚子線」(銚子線)「神戸・なんば・京都〜立川線」(立川線)と、この酒田線の3路線は、コロナ渦中からの運休が今年になっても継続していました。

「いつか運転再開になるのでは?」という期待もむなしく、銚子線については2020年4月から運休中のところ、2024年9月1日に廃止されました。
(参考)


残る二路線、立川線と酒田線の動向が気になるところで、上記記事の終わりの触れていたのですが、やはりといいましょうか、酒田線も続いて廃止が発表されました。

この酒田線、運行開始は2017年4月に運行開始した路線で、かつて関西と庄内地方を結んでいた寝台特急「日本海」以来の両地域を直行する交通機関として、多くの期待を集めて開業しました。
また、下記「ひろしプロジェクト」様の記事によりますと、「一度南海バスから庄内交通へ路線開設の打診のあったものの諸事情により実現しなかった」のですが、その後「庄内交通側から南海バスへ路線開設を打診し、めでたく運行が実現した」という経緯があったようです。
(カギ括弧内は下記Webサイトより引用)


全区間通しで乗車すると14時間近くというロングランの路線は、特に庄内地方から京都、大阪、そしてUSJに直接乗り入れることのできる路線として、個人的にも期待をしていました。
コロナ禍による需要激減の合間、2021年3月から4月の間、わずか1ヶ月ほどでしたが、運転再開された時期があったようで、その際にも下記のとおり、「ひろしプロジェクト」さんが当路線を乗車されていました。
(参考)

この時の乗客は、上記記事によれば6名とのことでしたが、コロナ渦の最中であれば仕方がなく、今後の需要回復によって、再び走ることもあるのでは?と思っていましたが、運転再開には至らず、廃止となってしまいました。

廃止の理由は明言されていませんが、片道14時間近くの路線ですので、昨今バス事業者を取り巻く運転士不足に起因することは想像に難くありません。
来年は大阪・関西万博が開催されることで、仮に万博開催時に運行されていたとすれば、来場者にとって利用価値の高い路線であったのには違いありません。
そう考えると勿体ないとも思うのですが、やはり「運転士不足」には背に腹はかえられないのかな、と感じました。


残る「立川線」の今後の動向が気になるところですが、運転士不足に改善の兆しが見られない中、こちらも厳しい判断が下されるのかな、とも思うのですが、動きがあれば改めてご紹介できればと思います。



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