マスコミ各社が本日報じたところによれば、東海道・山陽新幹線「のぞみ」の自由席について、現在3両のところを、来春のダイヤ改正から2両に減らすことを検討しているとのことです。

新幹線「のぞみ」自由席削減へ 3号車を指定席に 来春ダイヤ改定(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
新幹線「のぞみ」自由席削減へ=来年春から、JR東海・西日本 | 時事通信ニュース
新幹線「のぞみ」自由席 3両から2両に減らす方向で検討 | NHK | 鉄道

各社の報じるところをまとめますと、
・現在3両ある「のぞみ」自由席を1両を削減し、自由席を2両とする。
2025年3月に予定されているダイヤ改正で自由席の削減を実施。
・新たに指定席となるのは3号車
・スマートフォンなどから指定席をネットで予約するニーズの高まりなどに対応するのが狙い



「のぞみ」の自由席は、2003年10月のダイヤ改正で自由席が設定されてから以降、現在に至るまで3両となっていましたが、2023年の年末より、年末年始・ゴールデンウイーク・お盆の多客期については、全席指定席として運行するようになっています。
(参考)



この「繁忙期の全席指定」も、次の年末年始で4回目となります。
全席指定席化当初は、自由席が無いことによる混乱も懸念されていましたが、実際運用されると特に大きな混乱もなく、その後も引き続き繁忙期には全席指定として運行されています。


ネット予約「エクスプレス予約」の普及により、窓口に並ぶことなく指定席が購入できるようになったことや、ネット予約会員でなくとも各駅の券売機で指定席特急券が購入できるようになったことなど、利用者が指定券を購入しやすくなった環境が整備されてきていることも踏まえると、利用者の指定席ニーズは確かに高まっているものと思われます。

加えて、事業者側としても、車内での改札が基本的に不要な指定席への誘導することで、車内改札が省力化でき、メリットも大きいものと推察されますが、そんな中、今回「のぞみ」の自由席が1両削減されることとなりました。

今後、更に指定席へのニーズの高まりが続けば、近いうちに年間通じて全列車で全席指定、すなわち「自由席廃止」が実現するのかも知れません。

その際課題となるのは、新幹線定期券「FREX」「FREXパル」利用者の取り扱いとなるでしょうが、「のぞみ」最混雑区間である新横浜〜名古屋間をまたぐ定期券がそもそも設定されていないことから考えると、仮に「のぞみ」自由席廃止となったとしても、FREX利用者に限り空いた席を利用できるように取り扱うことにするのかも知れません。


勿論、「のぞみ」自由席廃止は仮の話ではありますが、「繁忙期の全列車全席指定席」に続く「全期間自由席削減」と続けば、次なる見直しとしては「自由席廃止」となるのは、恐らく自然の流れといえるでしょう。

「のぞみ」自由席削減には、賛否両論が早速巻き起こっていますが、自由席の削減・廃止は、指定席の座席数が増えるわけですので、基本的に指定席を確保しないと気が気でならない私にとっては賛成の立場なので歓迎する方向性と感じています。
(但し、上述のとおり、「FREX」「FREXパル」利用者に対する何らかの救済措置は必要)

今後、「のぞみ」自由席の更なる削減、そして廃止はあり得るのか、今後も引き続き、動向に注目していきたいと思います。

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▲新岩国駅を通過する「のぞみ」N700系。
2025年春に予定されているダイヤ改正により、自由席が3両から2両に削減されることが報じられています。




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