2025年3月15日ダイヤ改正について、JR西日本の近畿エリアの改正内容について、ご紹介していきます。
2025 年3月15日ダイヤ改正を実施します|JR西日本 近畿統括本部
近畿エリアの主な改正内容は以下のとおりです。
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
例年12月中旬に発表されるJRグループダイヤ改正。
今回のダイヤ改正でも、様々な発表があります。
当ブログでは例年のとおり、順を追ってご紹介していきたいと思います。
その際、当ブログでは例年「おおざっぱに・わかりやすく」を目標に記していきます。
極端にマニアックな考察に拘泥するよりも、ざっくり大枠をご紹介することが、この春以降の旅行や通勤などにお役立ていただけるのかな、と思っていますので、是非ご活用ください。
まずは、個人的に最も影響の大きいJR西日本近畿エリアの改正内容をご紹介します。
今回の発表では、ダイヤ改正に加え、2025年4月から10月にかけて開催される「大阪・関西万博」関係の輸送についての内容も発表されています。
注目の万博輸送ですが、新大阪〜桜島間で「エキスポライナー」が設定されます。
「エキスポライナー」は、新大阪・大阪とユニバーサルシティ・桜島を直結するもので、概ね1時間に1本の運転、所要時間は20分程度(列車によって変動あり)で運転します。
万博の来場者数に比べると、1時間に1本というのは少なすぎる、という声もあるかも知れませんが、そもそも万博への主要アクセスが大阪メトロ中央線であるとともに、新大阪〜西九条間は特急「はるか」「くろしお」と線路を共有することもあり、これくらいの本数が限度、かも知れません。
ともあれ、「エキスポライナー」と表示された323系は、間違いなく万博輸送の象徴となるでしょうから、是非見てみたいと思います。
もう一つの着目点は、「有料座席サービス」の拡充・テコ入れでしょうか。
まず「拡充」の点では「うれしート」が挙げられます。
既に事前発表のあったように、嵯峨野線、JR宝塚線、琵琶湖線・JR京都線で新設されますが、注目は奈良線で、「平日・土休日のすべての快速列車(「みやこ路快速」「快速」「区間快速」)」にうれしートが設定されることになり、現在の平日3本から、早朝から深夜に渡るまで、毎日「うれしート」を選ぶことが可能となります。
奈良線では、通勤・通学輸送に加え、外国人も多く訪問する京都・奈良を直結する観光路線であること、そして快速列車での全区間通しで45分程度の所要時間を要すること、加えて京阪電鉄との乗り換え駅である「東福寺」駅での利用も多いこと等、他の線区に比べると、有料座席サービスが終日求められる環境にある、といえますが、まさか「全日・全快速列車」にいきなり拡充とは、これまた非常に驚きました。
当ブログで、拡大が発表される度に「うれしート」を取り上げているものの、実際に乗車したことは、実は一度も無いのですが、今回奈良線に終日設定されることから、改正後に是非乗車してみたいと思います。
一方の「テコ入れ」では、「こうのとり」「らくラクやまと」の停車駅増加が挙げられます。
まず、「こうのとり」については、下記記事で、コロナ禍からの利用者の回復が、「くろしお」「やくも」に比べて遅く、その理由として三田〜大阪間の高速バスの拡充が考えられるとしています。
(参考)
JR西日本とて手をこまねいている訳ではなく、「乗った後でも買えるチケットレス」「サブスクサービス」といった、テコ入れ策を実施してきました。
(参考)
そして今回、これまで「こうのとり」の停車していなかった「中山寺」「川西池田」に停車し、既存の快速列車に加え、併走する阪急宝塚線からも、着席サービス提供による利用者開拓を目指すこととしています。
そして、「こうのとり」以上に状況が厳しいと考えられる「らくラクやまと」は、「柏原」「八尾」に新たに停車することとしています。
この2駅は、快速(「大和路快速」「区間快速」も含む)は現在は全て通過していることから、天王寺〜王寺間に限って見れば、「快速よりも停車駅の多い特急」が実現してしまうことになってしまいます。
「もはや種別間の序列なんて知ったこっちゃない」ともいえる停車駅追加ですが、一方で、柏原駅にはかつて設定のあった同駅始発の快速が消滅しており、朝ラッシュ時の着席チャンス確保の余地があること、また、八尾駅についても、他線と接続の無い単独駅としては、利用者も多く、有料座席サービス提供の余地はありそうです。
これら両駅から、大阪駅や新大阪駅の直通列車としても機能することから、低迷が続いているものと思慮される「らくラクやまと」の抜本的なテコ入れ策、と考えられます。
「らくラクやまと」についても、「乗った後でも買えるチケットレス」が導入されている上に、今回の柏原・八尾停車といった、相次ぐカンフル策が打ち出されましたが、これでも利用状況が好転しなければ、いよいよ列車そのものの存在も危うくなるような気もしないでもありません。
(参考)
「大阪・関西万博」は必ず一度は見にいくので、その際に「エキスポライナー」に乗ってみたいと思いますし、「有料座席サービス」にしても、「うれしート」「らくラクやまと」と乗り比べて、実際の利用状況をレポートしていきたいと思います。
2025 年3月15日ダイヤ改正を実施します|JR西日本 近畿統括本部
近畿エリアの主な改正内容は以下のとおりです。
【万博アクセス輸送】
・「エキスポライナー」(新大阪〜桜島)設定
・大阪環状線、JRゆめ咲線、阪和線で増発
【有料座席サービス】
・「快速 うれしート」拡大
琵琶湖線・JR 京都線・嵯峨野線・JR 宝塚線でサービスを開始とともに、JR神戸線・奈良線で本数拡大
(参考)
阪和線の沿線から : 【JR西日本】「快速うれしート」設定線区等拡大(2025年春)嵯峨野線、JR宝塚線にも新設
・特急「こうのとり」が新たに朝夕通勤時間帯に「中山寺」「川西池田」に停車
・通勤特急「らくラクやまと」が新たに「柏原」「八尾】に停車
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
例年12月中旬に発表されるJRグループダイヤ改正。
今回のダイヤ改正でも、様々な発表があります。
当ブログでは例年のとおり、順を追ってご紹介していきたいと思います。
その際、当ブログでは例年「おおざっぱに・わかりやすく」を目標に記していきます。
極端にマニアックな考察に拘泥するよりも、ざっくり大枠をご紹介することが、この春以降の旅行や通勤などにお役立ていただけるのかな、と思っていますので、是非ご活用ください。
まずは、個人的に最も影響の大きいJR西日本近畿エリアの改正内容をご紹介します。
今回の発表では、ダイヤ改正に加え、2025年4月から10月にかけて開催される「大阪・関西万博」関係の輸送についての内容も発表されています。
注目の万博輸送ですが、新大阪〜桜島間で「エキスポライナー」が設定されます。
「エキスポライナー」は、新大阪・大阪とユニバーサルシティ・桜島を直結するもので、概ね1時間に1本の運転、所要時間は20分程度(列車によって変動あり)で運転します。
万博の来場者数に比べると、1時間に1本というのは少なすぎる、という声もあるかも知れませんが、そもそも万博への主要アクセスが大阪メトロ中央線であるとともに、新大阪〜西九条間は特急「はるか」「くろしお」と線路を共有することもあり、これくらいの本数が限度、かも知れません。
ともあれ、「エキスポライナー」と表示された323系は、間違いなく万博輸送の象徴となるでしょうから、是非見てみたいと思います。
もう一つの着目点は、「有料座席サービス」の拡充・テコ入れでしょうか。
まず「拡充」の点では「うれしート」が挙げられます。
既に事前発表のあったように、嵯峨野線、JR宝塚線、琵琶湖線・JR京都線で新設されますが、注目は奈良線で、「平日・土休日のすべての快速列車(「みやこ路快速」「快速」「区間快速」)」にうれしートが設定されることになり、現在の平日3本から、早朝から深夜に渡るまで、毎日「うれしート」を選ぶことが可能となります。
奈良線では、通勤・通学輸送に加え、外国人も多く訪問する京都・奈良を直結する観光路線であること、そして快速列車での全区間通しで45分程度の所要時間を要すること、加えて京阪電鉄との乗り換え駅である「東福寺」駅での利用も多いこと等、他の線区に比べると、有料座席サービスが終日求められる環境にある、といえますが、まさか「全日・全快速列車」にいきなり拡充とは、これまた非常に驚きました。
当ブログで、拡大が発表される度に「うれしート」を取り上げているものの、実際に乗車したことは、実は一度も無いのですが、今回奈良線に終日設定されることから、改正後に是非乗車してみたいと思います。
一方の「テコ入れ」では、「こうのとり」「らくラクやまと」の停車駅増加が挙げられます。
まず、「こうのとり」については、下記記事で、コロナ禍からの利用者の回復が、「くろしお」「やくも」に比べて遅く、その理由として三田〜大阪間の高速バスの拡充が考えられるとしています。
(参考)
JR西日本とて手をこまねいている訳ではなく、「乗った後でも買えるチケットレス」「サブスクサービス」といった、テコ入れ策を実施してきました。
(参考)
そして今回、これまで「こうのとり」の停車していなかった「中山寺」「川西池田」に停車し、既存の快速列車に加え、併走する阪急宝塚線からも、着席サービス提供による利用者開拓を目指すこととしています。
そして、「こうのとり」以上に状況が厳しいと考えられる「らくラクやまと」は、「柏原」「八尾」に新たに停車することとしています。
この2駅は、快速(「大和路快速」「区間快速」も含む)は現在は全て通過していることから、天王寺〜王寺間に限って見れば、「快速よりも停車駅の多い特急」が実現してしまうことになってしまいます。
「もはや種別間の序列なんて知ったこっちゃない」ともいえる停車駅追加ですが、一方で、柏原駅にはかつて設定のあった同駅始発の快速が消滅しており、朝ラッシュ時の着席チャンス確保の余地があること、また、八尾駅についても、他線と接続の無い単独駅としては、利用者も多く、有料座席サービス提供の余地はありそうです。
これら両駅から、大阪駅や新大阪駅の直通列車としても機能することから、低迷が続いているものと思慮される「らくラクやまと」の抜本的なテコ入れ策、と考えられます。
「らくラクやまと」についても、「乗った後でも買えるチケットレス」が導入されている上に、今回の柏原・八尾停車といった、相次ぐカンフル策が打ち出されましたが、これでも利用状況が好転しなければ、いよいよ列車そのものの存在も危うくなるような気もしないでもありません。
(参考)
「大阪・関西万博」は必ず一度は見にいくので、その際に「エキスポライナー」に乗ってみたいと思いますし、「有料座席サービス」にしても、「うれしート」「らくラクやまと」と乗り比べて、実際の利用状況をレポートしていきたいと思います。
▲久宝寺駅に停車する特急「らくラクやまと」。
来年3月のダイヤ改正で、新たに「柏原」「八尾」に停車することになりました。