松山と小倉を結ぶ航路「松山・小倉フェリー」は、2025年6月30日(月)をもって、同航路の運航を終了することを発表しました。

松山〜小倉航路 運航終了のお知らせ|松山・小倉フェリー

上記発表資料によりますと、2020年以降、新型コロナウイルスの影響により、旅客及びトラックの乗船が大幅に減少、加えて船舶燃料油価格の高騰や、船舶の老朽化により、これ以上の運航継続は困難と判断し、航路廃止の決断に至った、とのことです。


同航路は、かつて関西汽船及び同社を合併したフェリーさんふらわあにより運航されてきましたが、10年ほどまでに、石崎汽船の子会社となり、運航が続けられてきました。

直接航路で結ぶのが距離的にメリットの大きい、松山・小倉間ですが、コロナ禍以降の利用者が戻らないこともあってか、今年7月からは「フェリーくるしま」の1隻体制で、隔日の運航となっていました。

そんな見直しを実施したものの、やはり経営は好転しなかったようで、今回2025年6月30日をもって運航を終了することとなりました。

今後、同区間(松山・北九州間)を結ぶ交通機関としては、伊予鉄高速バス「道後エクスプレスふくおか号」があることから、徒歩客にとっては代替手段は確保されている、といえるでしょう。
(参考)
伊予鉄高速バス【公式予約】松山〜福岡

とはいえ、フェリーが同区間をほぼ直線で結ぶのに対し、高速バスは今治、尾道と西瀬戸自動車道を経由することから、かなり大回りで結び、所要時間もフェリーとほぼ変わらないものとなっています。
トラックの運転手も不足するなか、道路だと迂回するルートを短絡するフェリーは、もっと活用されても良いような気もしますが、採算性、持続可能性という意味ではなかなか厳しいのかも知れませんね…

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▲松山・小倉フェリーの「フェリーくるしま」。
(同社Webサイト(http://www.matsuyama-kokuraferry.co.jp/contents/ship02.html)より引用)
船舶の老朽化も、運航終了の理由のひとつとされています。