昨年10月より毎週末に掲載してきた「阪和線全駅データベース」。
昨日の和歌山駅の投稿で、全駅の写真や乗車人数、開業及び改称年月日などのデータを掲載してきました。
当ブログのデータベースを元に、阪和線の各駅の様子を少しでも知っていただければ幸いに思っています。

さて折角ですので、今回集めたデータのうちのいくつかをまとめて、感想めいたものを「阪和線コラム」として紹介してみたいと思います。

まずはじめに、「乗車人数」からご紹介します。



【概要】
今回の「全駅データベース」で使用した乗車人数の統計データは、いずれも2018年と2022年、即ちコロナ禍前後のデータを利用しましたが、各年の乗車人数を多い順に並べたのが、こちらになります。
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【乗車人数の多い駅】
乗車人数が最も多いのは、やはり「天王寺」なのですが、他線(大阪環状線、大和路線)も含んだ数値であるため、純粋な阪和線乗車人数はこれよりも少なくなります。

それでも阪和線内で最も乗車人数が多いのが天王寺駅なのは、間違いないといえるでしょう。

2位以下の乗車人数は、以下のとおりです。
【2018年】
2位:三国ヶ丘
3位:鳳
4位:和歌山
5位:和泉府中
6位:堺市
7位:東岸和田
8位:熊取
9位:杉本町
10位:日根野

【2022年】
2位:三国ヶ丘
3位:鳳
4位:和泉府中
5位:和歌山
6位:堺市
7位:東岸和田
8位:熊取
9位:杉本町
10位:上野芝


となっています。

このうち、「和歌山駅」は上述の天王寺と同様、他線(紀勢本線、和歌山線)も含む数値ですので、純粋な阪和線利用者はこれより少ないことに留意が必要ですが、それでも相当の利用者があることは間違いないでしょう。

上記では、10位以内の駅を記載してみましたが、快速通過駅で最も多いのは「杉本町」(2018年・2022年ともに9位)となっています。
駅に隣接して大阪公立大学の杉本キャンパスがあり、同キャンパスへの利用者が多いことから、快速停車駅の「日根野」を差し置いた乗車人数となっています。

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▲杉本町駅の画像。
快速通過駅の中では最多の乗車人員を記録しています。


ただ、2025年度には大阪公立大学の森之宮キャンパスがオープンすることで、今後乗車人数に影響が出てくるかも知れません。



【乗車人数の少ない駅】
逆に、乗車人数の少ない駅は、次のとおりです。

【2018年】
36位:山中渓
35位:紀伊中ノ島
34位:長滝
33位:東佐野
32位:和泉鳥取
31位:浅香
30位:東貝塚


【2022年】
36位:山中渓
35位:紀伊中ノ島
34位:長滝
33位:東佐野
32位:和泉鳥取
31位:浅香
30位:新家


最も少ないのは、やはり「山中渓」です。
他の阪和線の各駅のように駅周辺が市街地となってるのとは大きく異なり、山あいの集落の中に位置する駅で、桜の時期を除き終日静かな駅となっていちます。
利用者数が阪和線で最も少ないのも納得の駅であります。
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▲山中渓駅の画像。
ご覧のような雰囲気で、阪和線で最も少ない乗車人員であることも納得といえます。



その次に少ないのは「紀伊中ノ島」
和歌山駅から1km程度の距離と、市街地にある駅であるにも関わらず、乗車人員がこれほど少ないのも意外にも思えますが、すぐ近くに和歌山駅があることなどが理由なのかも知れません。
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▲紀伊中ノ島駅の画像。
和歌山市内で、周囲も住宅が多いのですが、乗車人員は山中渓駅に次いで少なくなっています。


それ以降、乗車人員の少ない駅を順にみますと、「長滝」「東佐野」「和泉鳥取」と、大阪府南部に位置する郊外の駅が続きますが、その次にランクされているのが「浅香」(堺市)というのも、意外といえます。

ただ浅香駅の周辺をみますと、駅の北側には大和川が流れていることから、駅周辺で利用可能な土地が他の駅に比べて少ないことが影響しているものと考えられます。

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▲浅香駅の画像。
ホームの向こう側(北側)は大和川が占めており、他の駅に比べて住宅や建物が少なくなっていることが、乗車人員の少なさに繋がっているのでしょうか。


参考までに、浅香駅の周辺地図をGoogleマップから引用してみます。

ご覧のとおり、駅北側が「川」なので、当然の話ですが、住宅やビルなどの建物がありません。



今回は「乗車人数」のデータをご紹介しました。
次回は、また別のデータから、阪和線の各駅の姿をみていきたいと思いますのでお楽しみに。