南海電鉄では、南海線の特急「サザン」指定席車両の電源装置に不具合があることから、当該不具合の修理対応のため、特急「サザン」の一部列車を運休することを発表しました。

特急サザンの一部運休について|南海電鉄

概要は以下のとおりです。

【期間】
2025年5月17日(土)から当分の間
(6月7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)は除く)

【運休列車】
(平日、土休日ともに対象列車は同一)
サザン11号(難波9:45発)
サザン21号(難波12:20発)
サザン22号(和歌山市11:00発)
サザン32号(和歌山市13:30発)

上記特急「サザン」に代わり、全車両自由席の特急(6両編成)を運行

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



特急「サザン」の指定席車は、1985年に登場した10000系と、2011年に登場した12000系が運用されています。
今回、電源装置に不具合があった車両が、どちらの系式かは明らかにされていませんが、「当分の間」運休が続くことを考えると、1編成だけでなく複数の編成に不具合がある、とも考えられそうです。

そしてその対応で、特記すべきは、「全車両自由席の特急の運行」でありましょうか。
南海電鉄の特急には現在、基本的に指定席が設定されているため、「全車両自由席」の特急は、何か特別なことがないと運行されることはありません

直近では、2022年5月、高野線の小原田車庫で特急用車両の脱線が発生し、2000系による自由席特急が運行されたことが記憶に新しいところです。
(参考)


もう少し遡ると、2012年夏に節電対策で設定された南海線の全車両自由席がありました。
(参考)


人身事故等、突発的なダイヤ乱れにより急遽設定されることはあるようですが、車両不具合等で予め設定される「自由席特急」でいえば、これらの事例以来、ということになりますでしょうか。

運行は「当分の間」となっていますので、これも貴重な記録、ということで、近所で撮影することができれば、と思ったニュースでした。
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▲2012年夏に設定された、南海線の「自由席特急」。
今回の自由席特急の設定は、事故等のダイヤ乱れを除けば、この時以来になりますでしょうか…




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