下記記事でご紹介したように、2025年の鉄道友の会ブルーリボン賞はJR西日本273系(やくも)に、ローレル賞は近鉄8A系及び福岡市交通局4000系に決定されました。
(参考)


その2025年ブルーリボン賞・ローレル賞の東洋結果が、先般発行された鉄道友の会機関誌「RAIL FAN」に掲載されていました。

同誌によりますと、得票数は以下のとおりでした。

第1位:JR西日本273系 795票
第2位:近鉄8A系 561票
第3位:阪急2300系 478票

第4位:JR東日本E8系 350票
第5位:福岡市交通局4000系 246票
第6位:熊本市交通局2400形 169票
第7位:JR西日本DEC700形 146票
第8位:JR東日本サロE233形0代・サロE232形0代 129票
第9位:仙台市交通局3000系 120票
第10位:JR西日本キハ189系7000番代 104票
第11位:JR九州2R形 56票

合計:3154票
投票率:57.72%

(同誌P4より引用)



今回の結果で特徴的なのが、第1位〜第3位がいずれも大阪市内に本社を置く事業者の車両であったことが挙げられるでしょう。

ある意味人気のバロメーターでもあるこの得票数ですが、例年人口が多く、それ故に会員数も多いと推測される、首都圏の車両がどうしても上位を占めることが多いわけですが、今年は首都圏の事業者のノミネート車両が非常に少なく、民鉄事業者に至っては皆無、ということもあってでしょうか、そういった首都圏の会員の投票が、相当数これら関西地区の車両に流れた、とも考えられます。

確かに、首都圏の会員にしてみれば、身近な車両がほとんどノミネートされていない中で、2車種を選ばないと投票無効になる、となればやはり在阪各社の車両に投票することになる、といのはある意味当然の流れ、といえるかも知れませんが…


そして今回の投票結果での課題はやはり投票率の低さでありました。

投票率は57.72%。
これが国や自治体の選挙なら決して低くない投票率といえるのかも知れませんが、この鉄道友の会の投票は、年会費を払っている会員全てに投票権のあるものです。

投票を棄権するということは、鉄道友の会会員の最も大きな権利である「ブルーリボン賞」選考への関与を放棄するものであり、果たして一体何のために会費を払っているのか、とも言わざるを得ません。

勿論、転居や入院、その他やむを得ない事情で投票できなかった方が一定数おられることは承知しています。
また、投票期間の短さや、ハガキによる投票のみを認めるというアナログな方式に改善の余地が十二分にある、といのも認識していますので、そのあたりの課題は鉄道友の会事務局に改善をお願いしたいところであります。

その一方で、半数弱が棄権している状況は、そういった会員以外の要因だけにその理由を求めるにしてはは、あまりにも棄権率が高すぎる、と思わざるを得ません。

会員のみなさまには、来年のブルーリボン賞投票については、是非忘れず投票するようにして欲しい、と思います。
勿論私も、来年の投票は忘れずに行いますし、投票期間中には当ブログその他のメディアで投票を広く呼びかけたいと思います。


ブルーリボン賞が、今でもこれだけ世間の注目を集めることができるのも、誰か特定個人の意見ではなく、会員の一人ひとりの選考結果が授賞に結びついているという、客観的な結果があるからこそ、ではないのでしょうか。

そういったブルーリボン賞に対する社会の信頼を、友の会会員自身で毀損させることの無いようにしていきたいものでありますし、投票率の改善に、個人的にできることをしていきたいな、と感じたところです。

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▲2025年ブルーリボン賞・ローレル賞の投票結果が掲載された「RAIL FAN」2025年6月号。
今回の投票率が6割を切っており、半数弱の会員が棄権している状況は、危機的な状況と言わざるを得ないので、次回投票の際には少しでも改善して欲しいところです。