大阪・新大阪〜奈良間で土休日を中心に運行されている、特急「まほろば」。
遡ると、2010年の「平安遷都1300年」の際の観光列車として運行され、その後2019年から現在に至るまで奈良方面への観光利用を目的に運行されてきました。

2019年以降、「くろしお」で使用されている287系3両編成による運行が続いてきましたが、今年4月からは683系を改造した専用車両が投入されるとともに、年間通じて毎週末の運行に拡充されることとなりました。
(参考)


更に、これまで大阪駅・新大阪駅午前発・奈良駅夕方発の1往復の運行だったものが、大阪駅・新大阪午後発、奈良駅発昼発の1往復を増発することとなり、車両、ダイヤともに今年度から拡充されました。


かつては「JR線のある都道府県で唯一JRの特急が無い県」として知られていた奈良県に、通勤特急「らくラクやまと」と合わせて毎日JRの特急列車が走るようになるとは、時代の変化を感じるしかありませんが、訪日外国人旅行者を中心とした観光移動の変化の結果、ともいえるでしょう。


既に第1編成「安寧」の投入から半年ほど経過しましたが、今回初めて「まほろば」専用編成に乗車することができましたので、その様子をご紹介したいと思います。



今回乗車したのは、大阪14時15分発の「まほろば92号」です。
上述のとおり、今年度から増発された列車となっています。

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▲大阪駅うめきた地下ホームに停車中の「まほろば92号」。
本日充当されたのは、第1編成「安寧」編成でした。

先月運行開始した第2編成「悠久」編成ではなかったものの、こちら「安寧」編成も運行開始して半年ほどでしたので、まだ改造したての雰囲気を感じることができました。
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▲運転席横の様子

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▲愛称及び行先表示

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▲唐草文様をモチーフにしたロゴマーク

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▲「まほろば」停車位置とロゴマーク

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▲デッキ付近の様子。
車内は落ち着いた色調となっており、外装の重厚さと対比されたものとなっています。

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▲車内の様子

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▲座席は、外装のカラーと合わせたものとなっています。

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▲コンセントは、ひじ掛け部分に装着されています。

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▲折りたたみテーブルに記載されている車内案内


14時15分、大阪駅うめきた地下ホームから発車します。
途中、新大阪に停車した後は、法隆寺まで止まりません。

新大阪発車時点では、私が乗車した3号車の乗客は11名ほどでした。
内訳は、大阪駅からが8名、新大阪駅からは3名。
大阪駅からの方が多かったのが意外なのですが、それ以上に、大阪午後発という、どちらかと言えばこれからの観光に不向きな時間の運行でありながら、空気輸送では決してなく、それなりの利用があったことが、個人的には意外でした。

列車は、新大阪からおおさか東線に入っていきます。
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▲難読駅名で知られる放出(はなてん)駅は、無停車で通過していきます。

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▲久宝寺駅では、おおさか東線から大和路線に入ることもあり、運転停車します。

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▲王寺駅に入線する「まほろば92号」。
王寺駅は、速度を落として通過していきました。

営業列車で、放出、久宝寺、王寺の各駅を通過するのは、この「まほろば」だけとなりますので、それらを体験できる、という意味でも貴重な列車といえるでしょう。

15時3分、法隆寺駅に到着します。
後の行程の関係上、ここで降りることにします。
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▲法隆寺駅に停車中の「まほろば92号」。



以上が特急「まほろば92号」安寧編成の様子でした。
大阪駅午後発、という時間帯もあってでしょうか、あまり利用者は多くありませんでしたが、それでも各車両10名くらいは乗っているというのは意外でした。

それこそ定期列車の「まほろば」ですと、秋の観光シーズンでもあったことでしょうから、外国人旅行者を中心に、賑やかな車内になっていたかも知れませんでしたが、今回の乗車した「まほろば92号」は、静かな車内となっていました。

元々、定期「まほろば」の間合いを活用したのが、臨時の「まほろば91号・92号」ですので、どちらかといえば利用者の新規開拓といった意味合いもあるのかも知れません。


一方で、この日は天気も良かったこと、そして午後の光線状態がよかったこと、何より外装にインパクトのある「まほろば」専用編成ということもあってでしょうか、沿線では多くのファンが撮影していたのが印象的でした。

注目度の高い編成でありますし、また「安寧」「悠久」2編成在籍の割には運用には余裕があるので、今後「まほろば」以外にも様々な臨時列車として運行されることもあり得るのかも知れませんので、引き続き注目していきたいな、と感じました。



今回「まほろば92号」で利用したきっぷは、「まほろばチケットレス特急券」でした。
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まほろばチケットレス特急券ですと、大阪・新大阪〜奈良間は860円、大阪・新大阪〜法隆寺間は640円となっています。
おおさか東線を経由することで、大阪・新大阪〜奈良間が50kmを僅かに超え(大阪〜奈良間:54.4km)割高な料金となることもあり、「まほろば」専用のチケットレス商品が設定されているのでありましょうか。