静岡県の大井川鐵道では、近年継続して実施している「きかんしゃトーマス号」が走る公式イベント「DAY OUT WITH THOMAS」の今年(2026年)の実施内容を発表しました。

「DAY OUT WITH THOMAS™」2026年開催決定 - 大井川鐵道 DAY OUT WITH THOMAS

上記発表によりますと、今年の運行では、トーマスの大親友である緑色のタンク機関車「パーシー」が大井川鐵道を走ることになります。
「パーシー」は、トーマス号に先駆けて、今年春頃からの運転を予定しており、その後トーマスが運行されることとなっています。

なおこの「パーシー」については、同社が所有しているC10形蒸気機関車の意匠を変更することが、同社社長・鳥塚氏が下記により明らかにしています。
(参考)
なぜSLを緑色に塗るか。大井川鐵道でパーシーを走らせる真相(鳥塚亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



大井川鐵道の「きかんしゃトーマス」は、2014年から運行が続いており、今や同社を代表する観光列車コンテンツとなっており、毎年の運行を楽しみにしている方も多いのではないか、と思います。

この間、2022年には台風豪雨により、大井川本線の家山以北(現在は川根温泉笹間渡以北)が長期間に渡り運休となっています。
この区間の復旧は進みつつあるものの、一方で復旧そのものの費用に加え、日々運行していくための収入も運休前よりも減少しているわけで、これまで以上に集客する必要があることも、これまた事実でありましょう。

今回の「パーシー」の追加は、そんな大井川鐵道の現状で、より多くの集客を見込める方策として、C10形蒸気機関車を改装し、「トーマス」とともに運行していくこととしています。
これにより、国鉄時代の黒色のSLは、全線復旧(2028年度予定)まで運行されないことになりますが、家族連れの利用が多く、より多くの利用が見込める「トーマス」シリーズに経営資源を投入するのは、同社として今後も路線を永続していくための判断、といえるでしょう。


事実、昨年7月に私が大井川鐵道に乗車した際も、「きかんしゃトーマス」は多くの乗客が乗車していた一方、電気機関車牽引の客車列車には空席も目立っていたことから、その集客力の差が大きいことを実感していました。
事実、上記鳥塚氏の記事でも、黒色のSLに対し「トーマス」は4〜5倍の乗車があるとのことですので、部分運休で厳しい経営が続く大井川鐵道で、限られたSLを走らせ続けるためには、トーマスシリーズを重点的に運行するという判断に対して、単にノスタルジーな観点で批判はできないのかな、とも感じました。

最も、黒いSLは、全線復旧後に運行していくことも、鳥塚氏が明言していることもあることから、今後に期待しつつ、今は「トーマス」シリーズでしっかり収入を確保してもらうしかないのかな、と個人的には感じています。


個人的には、「トーマス」と「パーシー」が互いにすれ違う光景は、「きかんしゃトーマス」のアニメや絵本で見られた光景が現実のものとなることから、非常に見てみたいものがあるので、「パーシー」の本線デビューに期待はしているのですが、このニュースがSNS上等で賛否両論で話題になっていたことから、ちょっと触れてみた次第です。


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▲「パーシー」については、現在家山駅に留置されていますが、この車両は元々部品取りであることから、本線を走行することができません。
今年は、本線を走行できるSLに「パーシー」の総称を施すこととなり、駅や本線上、大井川を渡る橋梁などで「パーシー」の姿が見られることになります。