JRグループ各社では、交通系ICカードの利用可能エリアに含まれない駅で、「モバイルSuica」「モバイルICOCA」のアプリ画面を係員に見せて定期券を利用するサービスを開始することを発表しました。

在来線における定期券サービス向上について〜交通系ICカードのエリア外の駅でモバイル定期券がご利用可能に〜|JR北海道
在来線における定期券サービス向上について|JR東日本
在来線における定期券サービス向上について〜交通系ICカードのエリア外の駅でモバイル定期券がご利用可能に〜|JR東海
在来線における定期券サービス向上について〜交通系ICカードのエリア外の駅でモバイル定期券がご利用可能に〜 :JR西日本
在来線における定期券サービス向上について 〜交通系ICカードのエリア外の駅でモバイル定期券がご利用可能に〜|JR四国
在来線における定期券サービス向上について【共同リリース】|JR九州

概要は以下のとおりです。

【サービス開始時期】
2027年春

【サービス名称】
「みせるモバイル定期券」

【サービス内容】
・駅の券売機や窓口まで行くことなく、アプリから定期券が購入可能。
・ICエリア外の駅同士や、ICエリア内外にまたがる区間の定期券を購入可能。
・ICエリア外の場合は、駅や列車内で係員にアプリの定期券画面を見せることで、定期券を利用
・ICエリア内の場合は、改札機にタッチして定期券を利用。

【対象券種】
通勤定期券、通学定期券

【サービス提供アプリと主な定期券発売範囲】
モバイルSuica:
JR北海道、JR東日本

モバイルICOCA:
JR東海、JR西日本、JR四国(※)、JR九州
(※)JR四国については、JR西日本のICエリア外の駅から JR 四国の一部の駅までを区間とする定期券に限り利用可能


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR各社の交通系ICカードのエリアは、既に利用者の多くをカバーする範囲にまで拡大していますが、一方で未だエリア外の区間もあることは事実です。

方や、駅窓口の集約が進み、定期券を購入するのにかなり離れた駅でないと購入できないケースも増えてきており、その解決の必要性も、駅窓口の整理が進むに連れて高まっています。

事実、JR北海道では「スマホ定期券」というサービスを以前から実施しており、現在では、宗谷線、石北線、釧網線、富良野線の全線と根室線の新得〜根室間と、かなり広い範囲でこのサービスを実施しています。
(参考)


ただ、こういった取組はJRグループ各社の間で差があるようで、交通系ICカード対象外の区間の定期券について、今後どうしていくのかが気になっていましたが、今回まさかの、「交通系ICカードアプリ」の画面を提示することでこの問題を解決する、という、ある意味斬新なサービスが発表されました。

対象は、「交通系ICカードエリア外」または「交通系ICカード内外にまたがる」の定期券で、エリア外の場合はアプリの画面を駅員や運転士等に提示、そしてエリア内の場合は改札機や運賃箱のカードリーダーにタッチして利用することになるとのことです。

面白いのは、利用可能なアプリで、
・JR東日本、JR北海道のエリアは「モバイルSuica」
・JR東海、JR西日本、JR四国(一部)、JR九州のエリアは「モバイルICOCA」

と、東西に完全に分かれていることでしょうか。

そしてもう一つ、JR四国に関しては、「JR西日本のICエリア外の駅〜JR四国の一部の駅」となっています。
JR四国に関しては、既に同社エリア内において「スマえき」という、スマホアプリによる定期券サービスが実施されており、同社エリア内はこちらを利用してもらう、ということになりそうです。

加えて、「JR西日本の交通系ICカードエリア外の駅」となると、「津山線の法界院駅以北、伯備線の新見駅以北、福塩線の神辺駅以北」あたりから「児島駅以南」といった、かなり限られたケースになりそうです。
(参考)
JR西日本とJR四国にまたがる定期券のうち、一部のICOCAエリアの区間については、2027年春よりICOCA、モバイルICOCAで発売されるようになることが、既に発表されています。
(岡山〜高松、倉敷〜多度津、等)
岡山県〜香川県の通勤・通学がもっと便利に! JR西日本とJR四国をまたがる定期券をICOCA・モバイルICOCAで発売します! :JR西日本


ともあれ、丁度来年の4月で分割・民営化から40年を迎える節目の時期に、こういった形でかつて分割した各社がモバイル定期券アプリの基盤を活用する、というのは何かの巡り合わせなのか、とも思ったりしましたが、ともあれ、こういった形で窓口でのきっぷ販売縮小に対する対応が行われるのは、決して悪くない方向なのかな、と感じたニュースでありました。



今回の「みせるモバイル定期券」サービス開始により、モバイル定期券が利用できるようになるのではないか、と思える線区及び駅を、私の手元にある写真をもとにピックアップしてみました。

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▲JR九州・日豊本線 佐伯駅
佐伯駅は交通系ICカードエリア外の駅です。

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▲JR九州・筑豊本線 原田駅
原田駅自体は交通系ICカードエリア内ですが、桂川方面への筑豊本線はエリア外となっています。

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▲JR西日本・芸備線 三次駅
三次駅は交通系ICカードのエリア外の駅です。

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▲JR東海・紀勢本線 熊野市駅
熊野市駅自体は、2027年春より、特急「南紀」利用の際に交通系ICカードが利用可能となりますが、
普通列車の場合はこれまでどおり対象外となります。
(参考)

そのため、「みせるモバイル定期券」の発売の可能性がありそうです。

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▲JR東日本・信越本線、弥彦線 柏崎駅
柏崎駅自体は交通系ICカード利用可能ですが、この駅を含むSuica定期券の発売はありませんので、今回の「みせるモバイル定期券」の対象にある可能性がありそうです。

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▲JR北海道・室蘭本線 室蘭駅
室蘭駅は交通系ICカードのエリア外の駅です。