和歌山電鐵では、4月30日付けで鉄道事業の運賃上限変更認可申請(値上げ)を行ったことを発表しました。
貴志川線の運賃改定(申請)について | 和歌山電鐵
概要は以下のとおりです。
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
かつては南海電鉄が運営していた「貴志川線」(和歌山〜貴志)について、南海電鉄が撤退し、岡山県の両備グループの子会社である「和歌山電鐵」により運営が開始されたのが、今から丁度20年前の2006年4月でした。
それから20年の間、「たま駅長」を筆頭にした「猫の駅長」は全国的、否、世界的にも有名となり、現在のような多くの観光客が訪問できる観光路線として成長してきました。
一方で沿線住民の人口減や少子高齢化、そして沿線道路の整備と言った様々な要因により地元住民の利用者は減少傾向だったことに加え、新型コロナウイルス感染症により利用状況の変化により、利用者が今も戻らない状況が続いている模様です。
そのため、和歌山電鐵と和歌山県、和歌山市、そして紀の川市の4者で、これまでの「みなし上下分離」から「完全上下分離」へ移行することを目指すことに合意したのが、昨年11月のことでした。
(参考)
完全上下分離となれば、県や両市が鉄道インフラを保有することから、貴志川線に対する行政支援は増えることとなりますが、その一方で持続的な運営のためには、利用者負担の是正、ということも求められることとなります。
今回の運賃改定(値上げ)は、2016年以来10年ぶりの値上げとなりますが、これまでの間に上述の少子高齢化に加え、物価の上昇も相当進んだものと思われます。
そういった状況を元に近年、中小民鉄のみならず大手民手や、ひいてはJR東日本までもが運賃改定(値上げ)を実施する中、この和歌山電鐵の値上げは、今頃まで利用者の負担を強いる事を我慢してきた、という好意的な捉え方もできるでしょうが、一方で本来必要なコストを適宜運賃に反映できなかった、という意味では、もっと早く運賃値上げすべきではなかったのではないか、という評価もあるかと思います。
今回の値上げは、実際に適用される「実施運賃」ベースでは、普通運賃は約16%となっており、現在の和歌山電鐵を取り巻く状況を考えると、利用者からの理解も得られる範囲ではないかと思います。
なお、この運賃改定については、下記のとおり国土交通省近畿運輸局によるパブリックコメント(パブコメ)も実施されています。
(参考)
和歌山電鐵株式会社の鉄道事業の旅客運賃の上限変更認可申請に関するパブリックコメントの実施について - 近畿運輸局
パブコメ実施期間は2026年5月1日(金)〜5月15日(金)となっており、提出方法は上記発表資料に記載されていますので、ご意見のある方は是非パブコメを通じて意見を表明してみてはいかがでしょうか。
【関連ブログ】
たま駅長で親しまれる和歌山電鐵(電鉄)・貴志川線、2026年7月から運賃改定へ - 鉄道ブログ岡山から
貴志川線の運賃改定(申請)について | 和歌山電鐵
概要は以下のとおりです。
【改定予定日】
2026年7月1日(水)
【改定率】
●申請上限運賃:
普通旅客運賃27.4%、通勤定期運賃37.1%、通学26.8%
●実施運賃(予定):
普通旅客運賃16.1%、通勤定期運賃25.4%、通学15.9%
【申請した上限運賃及び実施運賃(予定)】
(大人旅客運賃、一部の区間を記載)
・初乗り(1〜3km)
現行190円⇒申請上限運賃240円、実施運賃(予定)220円
・和歌山〜伊太祈曽間(8.0km)
現行320円⇒申請上限運賃410円、実施運賃(予定)370円
・和歌山〜貴志(14.3km)
現行410円⇒申請上限運賃520円、実施運賃(予定)480円
【定期運賃平均割引率】
・通勤:
現行39.7%⇒改定後35.0%
・通学:
現行63.8%⇒改定後64.0%
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。
かつては南海電鉄が運営していた「貴志川線」(和歌山〜貴志)について、南海電鉄が撤退し、岡山県の両備グループの子会社である「和歌山電鐵」により運営が開始されたのが、今から丁度20年前の2006年4月でした。
それから20年の間、「たま駅長」を筆頭にした「猫の駅長」は全国的、否、世界的にも有名となり、現在のような多くの観光客が訪問できる観光路線として成長してきました。
一方で沿線住民の人口減や少子高齢化、そして沿線道路の整備と言った様々な要因により地元住民の利用者は減少傾向だったことに加え、新型コロナウイルス感染症により利用状況の変化により、利用者が今も戻らない状況が続いている模様です。
そのため、和歌山電鐵と和歌山県、和歌山市、そして紀の川市の4者で、これまでの「みなし上下分離」から「完全上下分離」へ移行することを目指すことに合意したのが、昨年11月のことでした。
(参考)
完全上下分離となれば、県や両市が鉄道インフラを保有することから、貴志川線に対する行政支援は増えることとなりますが、その一方で持続的な運営のためには、利用者負担の是正、ということも求められることとなります。
今回の運賃改定(値上げ)は、2016年以来10年ぶりの値上げとなりますが、これまでの間に上述の少子高齢化に加え、物価の上昇も相当進んだものと思われます。
そういった状況を元に近年、中小民鉄のみならず大手民手や、ひいてはJR東日本までもが運賃改定(値上げ)を実施する中、この和歌山電鐵の値上げは、今頃まで利用者の負担を強いる事を我慢してきた、という好意的な捉え方もできるでしょうが、一方で本来必要なコストを適宜運賃に反映できなかった、という意味では、もっと早く運賃値上げすべきではなかったのではないか、という評価もあるかと思います。
今回の値上げは、実際に適用される「実施運賃」ベースでは、普通運賃は約16%となっており、現在の和歌山電鐵を取り巻く状況を考えると、利用者からの理解も得られる範囲ではないかと思います。
なお、この運賃改定については、下記のとおり国土交通省近畿運輸局によるパブリックコメント(パブコメ)も実施されています。
(参考)
和歌山電鐵株式会社の鉄道事業の旅客運賃の上限変更認可申請に関するパブリックコメントの実施について - 近畿運輸局
パブコメ実施期間は2026年5月1日(金)〜5月15日(金)となっており、提出方法は上記発表資料に記載されていますので、ご意見のある方は是非パブコメを通じて意見を表明してみてはいかがでしょうか。
▲桜が咲き誇る大池遊園を走る和歌山電鐵貴志川線「たま電車」。
この「たま電車」をはじめとした、ユニークな車両を投入している貴志川線は、「たま駅長」をはじめとした猫の駅長により、一躍観光路線として注目される存在となりました。
一方で沿線住民の利用の増加が課題となっています。
元より行政の支援が必要なこの貴志川線ですが、利用者の負担も一定程度増やし、その上で行政の支援も行うことが、今後の存続という意味では、貴志川線から直接便益を受けない地域からも理解を得るためには必要なことではないか、と思います。
【関連ブログ】
たま駅長で親しまれる和歌山電鐵(電鉄)・貴志川線、2026年7月から運賃改定へ - 鉄道ブログ岡山から










