和歌山県、沿線市町村、JR西日本和歌山支社及び和歌山大学で構成する「紀勢本線活性化促進協議会 新宮白浜区間部会」(以下、「新宮白浜区間部会」といいます。)では、構成員が協働して新宮白浜区間の利用促進に取り組んでいます。

今回、既に実施している特急「くろしお」増便実証実験の効果を高めるための補助事業等の更なる利用促進の取組を実施することを発表しました。

紀勢本線新宮・白浜間の更なる利用促進策について 〜通勤・通学や校外学習・教育旅行、紀南への旅は、快適で絶景が楽しめる 特急「くろしお」号、紀勢本線をぜひご利用ください〜:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【「紀南くろしお乗り放題特急券」購入費補助】
現在発売中の「紀南くろしお乗り放題特急券」の購入代金について、一人5,000円/月を補助し、実質12,000円でこの特急券を購入できるもの。
・補助対象となる特急券:
「紀南くろしお乗り放題特急券」(2026年3月18日〜2027年1月31日発売購入分)
・補助額:
一人5,000円
・申請方法:
下記串本町Webサイトを参照
紀南くろしお乗り放題特急券購入費補助金|串本町

【教育旅行誘致事業・校外学習支援事業の利用促進補助の実施】
・概要:
新宮・白浜間を利用し、、校外学習や教育旅行、スポーツ合宿を実施する学生団体に対し、JRによる団体割引後の運賃及び特急料金のうち、新宮・白浜間の運賃等に相当する額を全額補助するもの。
詳細は、下記新宮市Webサイトを参照
和歌山県新宮市 令和8年度新宮白浜区間旅客鉄道利用促進事業

【「くろしお一択」デジタルスタンプラリー】
・概要:
特急「くろしお」号が停車する有人駅(新宮、紀伊勝浦、串本、白浜)のうち、鉄道で2駅以上を巡ると、新宮市で使える「熊野新宮e街ギフト」10,000円分を抽選で50名にプレゼント
さらに、3駅以上を巡ると当選確率がアップ。
・実施期間:
2026年5月18日(月)〜2026年11月30日(月)

・参加方法:
上記プレスリリース内二次元コードを確認

・パンフレット:
2026050821-46-065

(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/05/08/items/260508_00_press_kiseihonsen_riyousokushin.pdf)より引用)


また、上記プレスリリースでは、現状の利用状況として、各駅の1日あたりの特急列車乗車人員についても発表されています。
2026050821-46-156
▲特急停車駅各駅の1日あたりの特急列車乗車人員(人/日)

2026050822-04-227
▲各駅の特急列車乗車人員と目標との差
(いずれも上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/05/08/items/260508_00_press_kiseihonsen_riyousokushin.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



新宮白浜区間部会では、昨年度(2025年度)より、特急「くろしお」の1往復増便や「WESTERポイント」還元、地酒を楽しむ貸切列車等の様々な利用促進事業を実施してきました。
(参考)



そして、今年度(2026年度)も、引き続き特急「くろしお」の1往復増便に加え、「紀南くろしお乗り放題特急券」の発売を開始するといった、利用促進策を実施しています。
(参考)


そして本日の発表では、既に発売している「紀南くろしお乗り放題特急券」の補助事業の実施に加え、特急「くろしお」に乗車して応募できる「くろしお一択」デジタルスタンプラリーの実施が発表されました。

また、昨年度から実施している教育機関等向けの量補助金についても、引き続き実施することとしています。

これらの発表を見ますと、例えば「紀南くろしお乗り放題特急券」補助事業の担当は「串本町」、「利用促進補助金」の担当は「新宮市」、「くろしお一択スタンプラリー」の担当は「白浜町」と、新宮白浜区間の沿線自治体が分担して、利用促進事業を実施していることが分かります。

このような、沿線自治体による利用促進策の役割分担は、他のローカル鉄道の利用促進策ではあまり聞いたことが無い、ユニークなものいえるでしょう。
この自治体の分担については、既に新宮白浜区間部会の会議資料で発表されています。
2026050822-15-251
(新宮市Webサイトhttps://www.city.shingu.lg.jp/div/kikaku/pdf/JR/17kaibukaishiryo2.pdfより引用)

上記を見ますと、今回発表のあった「スタンプラリー」や「通勤通学定期利用者補助」の他にも様々な事業を実施することが発表されています。
これを見ますと、「おでかけパターンに合わせた公共交通の利用方法PR等」(和歌山県)や「ICOCA等の無料配布によるモニター調査」(太地町)といった、地元住民の利用促進に加え、「紀南エリア特別冊子作成」「観光スポットへのアクセスマップ作成」(那智勝浦町)といった、新宮白浜区間の利用促進には欠かせない観光客向けの施策も実施することとなっています。

それぞれの利用促進策についても、今後このように発表があるものと思われますので、当ブログでもどしどしご紹介したいと思います。



今回の発表では同時に、2025年度の特急列車利用者数が発表されています。
これによりますと、年度平均で482人/日(前年度+49人)となっている一方、新宮白浜区間部会の目標とする1,040人/日にはまだまだ及ばない現状となっています。

2025年11月以降の増便開始後で見ても、+30人/日の増加に留まっており、上記発表資料では「列車本数を増やしたが本数増に見合うご利用増は見られず」となっています。
ただ、11月はともかく、12月から2月は冬のシーズンでもあったことから元々利用が低調だった、ということも考えられ、その影響が和らぐ3月には+68名/日と、前年に南海トラフ臨時情報の影響があった8月を除くと最も多い増加数となりました。

この増加傾向が4月以降も続き、部会の目標に少しでも近づき、そしてこの新宮白浜区間が今後も存続するような取組を引き続き期待したいな、と感じたニュースでありました。

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▲新宮白浜区間内の日置川橋梁(周参見〜紀伊日置間)を走る「パンダくろしお」。
2026年度には、前年度以上の利用促進策が実施される予定となっています。
新宮白浜区間部会での利用促進目標は高いものとなっていますが、この目標に少しでも近づき、新宮白浜区間が地域にとって必要な鉄道として永続することを期待したいところです。




【関連ニュースサイト】
「紀南くろしお乗り放題特急券」実質1万2,000円、利用促進策を実施 | マイナビニュース



【関連ブログ】
特急「くろしお」に公的補助決定 紀勢本線は元気を取り戻せるのか? - 鉄道ブログ岡山から



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