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▲画像・名鉄広見線・御嵩駅の駅名標。


名古屋鉄道(名鉄)の広見線のうち、新可児〜御嵩間については、2023年度から国、岐阜県、名鉄及び沿線3自治体(可児市、御嵩町、八百津町)による勉強会を設け、2026年度以降の線区のあり方について検討し、「みなし上下分離方式による鉄道存続」の方針で、2027年4月からの移行を目指して協議を進めていました。

本日(2026年5月29日)、御嵩町が発表した「名鉄広見線(新可児駅〜御嵩駅間)の今後について」と題するWebサイトによりますと、沿線市町としてみなし上下分離方式による鉄道存続協議を終了することになったとのことです。

名鉄広見線(新可児駅〜御嵩駅間)の今後について | 御嵩町

上記発表によりますと、みなし上下分離方式による鉄道存続断念の理由としては、
・車社会の更なる進展や人口減少、少子高齢化、生産年齢人口の減少により、利用者の減少に歯止めがかからず、恒常的な利用者増加が見込めないこと。
・みなし上下分離方式として沿線市町が担う「下」部分の財政的負担(3.4億円/年)が大きく、他の住民サービスへの影響が避けられないこと。
・近年の物価高騰や人件費上昇により、事業費や沿線市町負担額が今後更に増える可能性があること。
・みなし上下分離方式の性質上、災害時に沿線市町が担う「下」部分の復旧費用を負担する必要があり、突発的な費用負担への対応が難しいこと。

が挙げられています。

また沿線市町としては、バス等の他の方法による地域公共交通を協議・準備する必要もあることから、現協定を延長の上、2028年度末までの運行継続を名鉄に要望していることも、併せて示しています。



名鉄広見線の新可児〜御嵩間については、遡ること2007年に名鉄から沿線市町に対して、単独での路線維持が困難である申し出から、この存続問題が続いてきました。
2010年度から、御嵩町と可児市で年間1億円で名鉄への財政支援を開始し、現在に至るまで支援を実施してきていました。

一方で、2023年度からの3年間については、運営費支援を行う一方、2026年度以降のについては、沿線市町と名鉄とが当該区間の状況等を総合的に評価を行い、存廃の判断を含む対応について協議したうえで決定することとしていました。

それを踏まえて発足した「名鉄広見線(新可児駅〜御嵩駅間)の今後に関する勉強会」において、調査実施及び設備投資の必要額などを踏まえた結果、「みなし上下分離方式による鉄道存続」または「鉄道廃止し、バス路線転換」のどちらかを選択肢として確認し、昨年(2025年)8月に、「みなし上下分離方式」による鉄道存続の方針で、2027年9月からの移行を目指して名鉄と協議することとしていました。
(参考)
名鉄広見線(新可児〜御嵩駅間)の今後についての検討状況|御嵩町役場Webサイト
2026052922-55-342
2026052922-55-343
▲広見線・新可児〜御嵩間のこれまでの動きについてぇあ、上記御嵩町Webサイト内の資料に記載がありましたので、引用しています。


しかし今回、利用者の減少が続くことに加え、財政負担が増大すること等から、「みなし上下分離方式」による存続協議の終了(=存続断念)が発表されました。

既に「みなし上下分離方式による存続」か「バス路線転換」かどちらかを取り得る選択肢、としていたことから考えると、みなし上下分離方式による存続協議修了は、即ち鉄道廃止・バス転換を意味することが濃厚である、といえるでしょう。


その鉄道廃止の時期について、沿線市町では2028年度末(2029年3月)までの運行を名鉄に要望していることから、この時期に廃止、となることになろうかと思います。

現在、可児市が3,000万円、御嵩町が7,000万円の計1億円を支援していますが、その3倍以上となる負担が難しい、というのが存続断念の理由の大きなところ、といえるでしょう。
一方で、報道によれば、可児市としては現行の3,000万円が限度額、と以前から表明していたことから、路線長の割合の長い御嵩町にとっては、町財政規模と勘案して、鉄道存続断念とした、といえるでしょう。


これにより、当初の名鉄による単独での路線維持について困難なことを表明してからおよそ20年で、当該区間の廃止がほぼ確定となりそうです。
この間、沿線人口、特に主要な利用者となる御嵩町では2割程度減少していることから、将来的に鉄道を存続させることが、地域全体としてメリットがあるのか、ということを考えた結果、このような選択になった、といえるでしょう。

とはいえ、バスに代替するとしても、現状でもバス運転士不足から廃止や減便が全国的に生じている中、新たな運行系統の確保がそもそも可能なのか、といったまた別の課題がありますので、それをどのように解決し、引き続き地域交通を維持していけるのか、引き続き見守る必要があるといえます。



私自身は、この名鉄広見線の新可児〜御嵩間は、2008年7月に乗車してきました。
丁度、上述のとおり名鉄による単独の路線維持が困難なことが明らかになってしばらくしてからで、遠からずこの線区が廃止になるのでは?という思いもあり、なるべく早めに乗車しておこうと思い訪問した記憶があります。

当時は、名鉄名古屋方面から新可児まで直通運転する列車もありましたが、これに乗車し、新可児〜御嵩間をワンマン運転で折り返す6000系に乗車してきました。

それから約20年でその使命を終えることになることが濃厚となった名鉄広見線の末端区間。
当時の乗車記録を見ると、夏の暑い日に、長良川鉄道と合わせて訪問しているようでした。
(参考)



機会があればもう一度、廃止前に現地を訪問できればいいな、とも思ったニュースでした。

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▲2008年7月に名鉄広見線・新可児〜御嵩間を訪問した際の写真です。
当時から既にワンマン運転が実施されており、6000系2両編成が行き来していました。
3枚目の画像にあるように、当時から存続活動が行われていて、ささやかながら募金箱も用意されていたようでした。
あれから18年、この度この線区の鉄道としての存続が断念されることとなり、時代の流れを改めて感じた次第です。




【関連ブログ】
名鉄広見線(新可児〜御嵩間)廃止へ 存続協議終了 | 旅するマネージャーのブログ



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名鉄広見線、新可児〜御嵩を廃止し代替バス転換へ。みなし上下分離方式での運行存続を断念 - トラベル Watch



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