JR西日本の小野田線には、かつて国鉄が保有していた荷物電車を改造した123系「クモハ123形」が運用されています。
このクモハ123形は1両編成で走ることのできる電車で、同社では他に125系(クモハ125形)がありますが、125系が新造車両である一方、123系は上述のとおり荷物電車からの改造であることが大きな特徴です。
かつてはJR東日本及びJR東海も保有していたこのクモハ123形ですが、両社からは既に引退しており、現在運用されているのは、ここ小野田線と宇部線のみとなっています。
そのクモハ123形も、改造元の車両が国鉄時代の荷物電車であり相当年数が経っていることから、いつまで走り続けるのものなのか、というのも気がかりなので、今回「WESTER乗り放題きっぷ」を使って乗ってみることにしました。
小野田線と宇部線の分岐駅である居能(いのう)駅から、クモハ123形に乗車します。
乗車したのは、居能17時2分発の小野田行き(1235M)です。





▲居能駅は、小野田線と宇部線の分岐駅ですが、2面2線の無人駅となっています。

▲居能駅に到着したクモハ123形に早速乗り込みます。
宇部線と分かれて山陽小野田市内に向かいます。


▲運転席まわりの様子

▲車両番号と製造銘板が、運転席後ろのアクリル板に貼り付けられているのもユニークな形状となっています。

▲車内全景
改造当初は設置されていなかったトイレが、設置されています。
もっとも、小野田線程度の運用ではトイレは不要でしょうが、過去には山陽本線でも運用されていたこともあり、設置されたものと思われます。

▲車内はロングシートが車両前後に渡り配置されています。
一人づつ座る位置が形取られた、パケットタイプの座席に交換されているようです。

▲山陽小野田市内のうち、旧・小野田市の市街地を走ります。
「小野田セメント」でも有名なこの街で、人口は5万人程度ということもあってでしょうか、利用が低迷しているようです。

▲この列車で唯一、まとまった乗車のあった雀田駅。
山陽小野田市立山口東京理科大学の最寄り駅ということもあり、若い大学生がまとまって乗車してきました。
逆にいえばその他の駅での乗り降りが限られているのは、土曜日ということも差し引いても厳しい状況に感じました。

▲南小野田駅

▲目出駅
山陽小野田市の、旧・小野田市の中心街にほど近い南小野田駅では数名の下車がありましたが、目出駅に関しては乗降ゼロでした。
沿線は人家や商業施設もあり、沿線住民が一定数住んでいるにもかかわらず、土曜日の夕方であることを差し引いても、利用者の少なさを実感せざるを得ませんでした。
居能駅から約20分乗車し、終点の小野田駅に到着します




▲小野田駅に停車中のクモハ123。

▲他の車両では連結面に取り付けられている製造・改造プレート。
1両編成の車両ですので、運転席下に設置されています。
これによると、
となっています。
最後に、折返し宇部新川行きとなるクモハ123形の動画を撮影しました。
以上が、JR西日本・小野田線で活躍するクモハ123形の記録でした。
国鉄型の荷物電車を出自とする、ユニークな改造車ですが、上述のとおり今やここ小野田線を中心とするJR西日本の山口エリアのみとなりました。
車両そのものの老朽化も気になるところですが、一方でこの小野田線自体の利用者数も厳しい状況が続いています。
JR西日本によると、2024年度の小野田線の輸送密度は391人/日・kmとなっており、偶然ですが、同じ1両編成の電車が走る加古川線・西脇市〜谷川間(輸送密度293人/日・km)とそこまで大きく変わらない状況となっています。
(参考)
2024年度区間別平均通過人員(輸送密度)について|JR西日本
この小野田線についても、並走する船鉄バス(船木鉄道)との共通利用が可能な仕組みが、社会実験として実施されています。
(参考)
とはいえ、輸送密度400人程度であれば、やはり今後の地域公共交通として鉄道を維持すべきなのか、という問題に直面することと考えられます。
状況的にも、仮にバスに転換したとしても混乱が生じるレベルとは言い難い状況といえますので、クモハ123形の寿命以前に、小野田線自体の存廃が議論される日が未来永劫来ない、とは言えないのかな、と思います。
最悪のシナリオとしては、小野田線をバス転換するタイミングでクモハ123形の引退、ということもあり得ない話ではないのかな、とも感じました。
最後はちょっと、厳しい話になっていましたが、ともあれ、この珍しい電車の「クモハ123形」、気になる方はなるべく早めに訪問し、ユニークな出自とその形態を記録とともに、実際に乗車してみてはいかがでしょうか。
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このクモハ123形は1両編成で走ることのできる電車で、同社では他に125系(クモハ125形)がありますが、125系が新造車両である一方、123系は上述のとおり荷物電車からの改造であることが大きな特徴です。
かつてはJR東日本及びJR東海も保有していたこのクモハ123形ですが、両社からは既に引退しており、現在運用されているのは、ここ小野田線と宇部線のみとなっています。
そのクモハ123形も、改造元の車両が国鉄時代の荷物電車であり相当年数が経っていることから、いつまで走り続けるのものなのか、というのも気がかりなので、今回「WESTER乗り放題きっぷ」を使って乗ってみることにしました。
小野田線と宇部線の分岐駅である居能(いのう)駅から、クモハ123形に乗車します。
乗車したのは、居能17時2分発の小野田行き(1235M)です。





▲居能駅は、小野田線と宇部線の分岐駅ですが、2面2線の無人駅となっています。

▲居能駅に到着したクモハ123形に早速乗り込みます。
宇部線と分かれて山陽小野田市内に向かいます。


▲運転席まわりの様子

▲車両番号と製造銘板が、運転席後ろのアクリル板に貼り付けられているのもユニークな形状となっています。

▲車内全景
改造当初は設置されていなかったトイレが、設置されています。
もっとも、小野田線程度の運用ではトイレは不要でしょうが、過去には山陽本線でも運用されていたこともあり、設置されたものと思われます。

▲車内はロングシートが車両前後に渡り配置されています。
一人づつ座る位置が形取られた、パケットタイプの座席に交換されているようです。

▲山陽小野田市内のうち、旧・小野田市の市街地を走ります。
「小野田セメント」でも有名なこの街で、人口は5万人程度ということもあってでしょうか、利用が低迷しているようです。

▲この列車で唯一、まとまった乗車のあった雀田駅。
山陽小野田市立山口東京理科大学の最寄り駅ということもあり、若い大学生がまとまって乗車してきました。
逆にいえばその他の駅での乗り降りが限られているのは、土曜日ということも差し引いても厳しい状況に感じました。

▲南小野田駅

▲目出駅
山陽小野田市の、旧・小野田市の中心街にほど近い南小野田駅では数名の下車がありましたが、目出駅に関しては乗降ゼロでした。
沿線は人家や商業施設もあり、沿線住民が一定数住んでいるにもかかわらず、土曜日の夕方であることを差し引いても、利用者の少なさを実感せざるを得ませんでした。
居能駅から約20分乗車し、終点の小野田駅に到着します




▲小野田駅に停車中のクモハ123。

▲他の車両では連結面に取り付けられている製造・改造プレート。
1両編成の車両ですので、運転席下に設置されています。
これによると、
昭和53年(1978年)日本車両で製造
↓
昭和62年(1987年)国鉄広島車両所で改造
となっています。
最後に、折返し宇部新川行きとなるクモハ123形の動画を撮影しました。
小野田線クモハ123形の小野田発車時の様子を動画で撮影しました。 pic.twitter.com/dYNeOSldSF
— 「阪和線の沿線から」ブログ (@hanwasen_ensen) July 5, 2026
以上が、JR西日本・小野田線で活躍するクモハ123形の記録でした。
国鉄型の荷物電車を出自とする、ユニークな改造車ですが、上述のとおり今やここ小野田線を中心とするJR西日本の山口エリアのみとなりました。
車両そのものの老朽化も気になるところですが、一方でこの小野田線自体の利用者数も厳しい状況が続いています。
JR西日本によると、2024年度の小野田線の輸送密度は391人/日・kmとなっており、偶然ですが、同じ1両編成の電車が走る加古川線・西脇市〜谷川間(輸送密度293人/日・km)とそこまで大きく変わらない状況となっています。
(参考)
2024年度区間別平均通過人員(輸送密度)について|JR西日本
この小野田線についても、並走する船鉄バス(船木鉄道)との共通利用が可能な仕組みが、社会実験として実施されています。
(参考)
とはいえ、輸送密度400人程度であれば、やはり今後の地域公共交通として鉄道を維持すべきなのか、という問題に直面することと考えられます。
状況的にも、仮にバスに転換したとしても混乱が生じるレベルとは言い難い状況といえますので、クモハ123形の寿命以前に、小野田線自体の存廃が議論される日が未来永劫来ない、とは言えないのかな、と思います。
最悪のシナリオとしては、小野田線をバス転換するタイミングでクモハ123形の引退、ということもあり得ない話ではないのかな、とも感じました。
最後はちょっと、厳しい話になっていましたが、ともあれ、この珍しい電車の「クモハ123形」、気になる方はなるべく早めに訪問し、ユニークな出自とその形態を記録とともに、実際に乗車してみてはいかがでしょうか。
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