観光庁では、令和8年熊本地震により、宿泊予約キャンセル等が多数発生している九州地方の観光復興を支援するため、国内旅行者を対象に旅行・宿泊料金の割引支援を実施する「九州ふっこう応援割」を実施することを発表しました。

令和8年熊本地震 関連情報(九州ふっこう応援割について掲載)  | 2026年 | トピックス | 観光庁

概要は以下のとおりです。
【事業内容】
九州地方における一泊以上の旅行・宿泊商品を対象に、旅行・宿泊料金を支援

【補助率】
旅行・宿泊料金の50%(一人1泊あたり)
なお、キャンセルによる観光への影響が大きい熊本県・鹿児島県は60%

【限度額】
・宿泊単体商品・交通付宿泊旅行商品1泊:2万円
・交通付宿泊旅行商品(2泊以上):3万円
・周遊型旅行商品(宿泊地が2県以上):3万5千円

【事業スキーム】
・観光庁は九州地方各県に補助金を交付
・九州地方各県は旅行業者等に大使割引価格の差額を支援
・旅行業者等は旅行者に対し割引価格で商品を販売

【事業概要図】
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(上記発表資料(https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002018981.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧ください。



去る7月28日に発生した「令和8年熊本地震」では、九州新幹線をはじめとした交通インフラが大きな被害を受けたこともあり、同県や隣接の鹿児島県を中心に多数の宿泊予約のキャンセルが発生しているとのことです。

同じ熊本県内でも、熊本市内や阿蘇地方は、今では震災前の状況に戻っているとのことですが、同じ熊本県、ということもあってか、旅行先として忌避している様子がうかがえます。

また鹿児島県では、福岡県や本州地方から観光客を大量に輸送できる手段である九州新幹線が長期運休となっており、そもそも観光客がたどり着けない状況もあってか、こちらも宿泊キャンセル等、様々な観光産業が影響を受けています。


今回、これら両県をはじめとした九州地方各県の旅行需要を喚起するために実施されるのが、本記事でご紹介する「九州ふっこう応援割」です。


事業の内容は、新型コロナウイルス感染症を期に実施された「Go Toトラベル」をはじめとしたスキームで、宿泊客対象に割引商品を販売した旅行業者・宿泊事業者に対し、割引額を支援する、というものです。
このスキームも、新型コロナウイルス感染症以降、令和6年能登地震等の復興支援でも実施されている等、もはや定番のパッケージとなっています。

「定番」として、この手の復興支援で利用されるということは、それだけ効果が期待できる、ということもあり、実際に観光に携わる事業者からも支持を得ている、と考えてよいでしょう。

この手の話では、「旅行に来れる余裕のある人よりも、被害を受けた事業者に直接支援すべきだ」という意見も一部にあるようです。

しかし、直接支援が一旦補助して終わりなのに対し、この手の割引支援だと、まず割引額(=支援額=公費投入額)を上回る売上が見込めること、そして来訪する旅行者が宿泊のみならず、交通、飲食、物販等様々な産業のサービスを消費することで、波及効果が高いことが考えられます。

そう考えると、災害復興からの観光支援に関しては、このような間接支援が効果が大きいことはもはや論を待つ必要はないのではないか、と思っています。


ともあれ、「九州ふっこう応援割」は、10月から実施される予定となっています。
9月18日には九州新幹線が全線で運転再開となりますので、熊本県のみならず、鹿児島県でも観光客が行き来しやすくなりますので、この「九州ふっこう応援割」を活用して、多くの方々に九州地方を旅行していただければな、と感じたニュースでありました。

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▲鹿児島中央駅に停車する特急「きりしま」787系。
今回の令和8年熊本地震では、観光産業への影響、という意味では鹿児島県は熊本県とともに大きな影響を受けたと考えられます。
その理由は、九州新幹線の運転見合わせにより、観光客が来訪できなかったから、といえます。
それだけに、今回の「九州ふっこう応援割」では、鹿児島県での宿泊に対する補助率が、熊本県と同様にかさ上げされているのは、妥当な方針だと感じています。

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▲島原港駅(撮影当時は島原外港駅)に停車中の島原鉄道キハ2500系。
今回の「九州ふっこう応援割」は、熊本県・鹿児島県以外の九州各県でも適用されることとなっています。
画像の島原鉄道が走る島原市でも、地震の影響により「眉山」の表層剥離などが発生しています。
熊本・鹿児島両県と同じく、観光客の減少も影響を受けているものと思われますが、ここ長崎県でも「九州ふっこう応援割」が適用されることとなっていますので、是非活用してこの島原鉄道とともに多くの方々に訪問いただければな、と思っています。