阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

鉄道全般の話題

「鉄道insight」を読んでみました…「鉄道ジャーナル」の後継になれるかどうかはライター次第?

去る2025年6月号(4月発売)をもって休刊となった鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」。

鉄道雑誌各誌の中でも、車両そのものよりも、その輸送にまつわるシステムを中心(ダイヤや営業政策、国や自治体の政策など)に焦点を充ててきたといえるこの雑誌は、他の鉄道各誌が車両を中心とした内容であるのに対し、その独自性が故に、かつては多くの読者を集めていました。

しかし、そういった分析情報が、今やネットニュースや個人の発信により一定程度流通してきたこともあってか、主要鉄道三誌(鉄道ジャーナルに加え、鉄道ファン、鉄道ピクトリアル)の中で、真っ先に休刊となってしまいました。

その後、こういった鉄道に関する社会的分析情報をまとめて発行する、という媒体が出てこないのか、と思っていたところ、「鉄道insight(インサイト)」という雑誌が発売された、ということを聞きましたので、購入してみました。

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▲「鉄道insight」と「運輸と経済」。
「運輸と経済」は、一般社団法人交通経済研究所が発行する、月刊の交通経済・経営の専門誌で、1947年の創刊から、交通研究の発表の場として、多くの研究者・実務者が執筆してきました。
「鉄道ジャーナル」休刊に伴い、新たに連載の場を「運輸と経済」写した連載記事も4月号より始まっています。


執筆者は、鉄道ジャーナルでも記事が連載されていた佐藤信之氏が中心に、「鉄道ジャーナル」の読者が集まって始めた雑誌、とのことです。

実際にページをめくって見てみますと、デザインは著者によりまちまちである上に、所々で編集作業のミスであろう記事の重複箇所があったりと、「月刊誌」というより「毎月発行される同人誌」というノリが近いのかな、と感じました。

記事についても、それぞれ内容の濃淡があり、結局は「ライター次第」なのかな、と感じています。
結局今後このプロジェクト?が続くかどうかは、
・どれだけ編集作業に注力できるか?
・どれだけ良質なライターを見つけられるか?

になるのかな、と感じました。

前者は、上述のとおり、デザインや構成、そして校正に関するところで、「鉄道ジャーナル」の後継を目指す書誌であるのなら、こういったところにも本気を見せて欲しい、と感じています。
内容以前の問題で、失望してしまう読者も少なからずいるとすれば残念に思えてしまいます。

そして後者は、個人的に参考になる記事もある一方、北陸新幹線米原ルートが小浜ルートより早くなるという、個人的にはなかなか承服しがたい記事もあったりと、その内容の差は大きいものと感じています。
(参考)
「鉄道insight」創刊号を読む | 旅するマネージャーのブログ

結局、良質なライターにどれだけ協力してもらえるか否か、がこの「鉄道insight」の継続の鍵なのかな、と思った次第です。

創刊号となる6月号を元にご紹介しましたが、第2号となる7月号も発売されているようです。
鉄道insight 2025年7月号 1訂
加藤好啓
Independently published
2025-06-08




リアル店舗では、「書籍グランデ」「書籍ブックタワー」でしか発売しておらず、加えて価格も1,850円とのことなので、今回は購入しようかどうか、見極めたいと思います。
一方で、上述のとおり「運輸と経済」でも、かつて「鉄道ジャーナル」から移ってきた連載記事が始まったりしており、「鉄道ジャーナル」無きあと、何を読んでいこうか、とも感じつつある次第です。



【関連ブログ】
「鉄道insight」創刊号を読む | 旅するマネージャーのブログ
『鉄道insight』創刊~『鉄道ジャーナル』の後継誌に名乗り | 書斎の汽車・電車



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【JR東日本】E657系を使用した新たな「夜行特急列車」導入(2027年春)

JR東日本では、E657系特急型車両を改造した、新たな夜行特急列車を、2027年春に導入することを発表しました。

新たな夜行特急列車を導入します〜運行を通じて地域の皆さまと新たな観光需要を創出します〜|JR東日本

概要は以下のとおりです。

【運行開始予定】
2027年春

【運行エリア】
首都圏エリア〜北東北エリアなどを予定
(時期によって運行エリアの変更あり)

【車両】
E657系特急型車両10両1編成を改造

【座席・定員】
全席グリーン車指定席(個室)定員120名程度
(※)個室定員は1〜4名を予定

【列車デザイン】
●イメージ
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●エクステリアデザイン
車両全体を2色の青が包み込むように、1号車側と10 号車側に異なるカラーリングを実施。
1号車側には、夜行列車(ブルートレイン)の記憶を受け継ぐ明るい青「メモリアルブルー」を、10号車側には、真夜中から夜明けへと向かう時の流れを象徴する濃紺「ミッドナイトホライズン」を配置。
2色の青とそれらをつなぐ白いラインによって夜明け前の一瞬の輝き「ブルーモーメント」を描き出し、かつての夜行列車の旅の楽しさを受け継ぎながら、地域とともにその地域の新しい未来を切り拓いていくという意志を込めたもの。
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●インテリアデザイン
「シンプルでありながら上質な移動空間」をコンセプトに、プライベートスペースを確保するため全座席グリーン車指定席の個室タイプを設定。
また、一部座席はより快適にゆったり過ごせるプレミアムグリーン個室とする。
一人でのご利用に加え、二人以上でのご利用も想定した複数の部屋タイプとする予定。
その他、ラウンジスペースや販売スペースの設置なども予定

・プレミアムグリーン個室:
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・グリーン個室:
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・ラウンジ
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(画像はいずれも、上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2025/20250610_ho03.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



かつて全国津々浦々で運行されていた夜行列車ですが、新幹線の延伸や空港の新設・滑走路延長、夜行高速バスの台頭などにより廃止が続き、今では定期列車としては東京〜出雲市・高松の「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」のみとなりました。

一方、定期列車ではないものの、夜行列車にも使用できる設備を用意し、臨時列車としながらも、一定のシーズンを夜行列車として走る列車としては、JR西日本の「WEST EXPRESS 銀河」がよく知られているところです。

「WEST EXPRESS 銀河」は、かつて「新快速」などで運行されていた117系電車6両編成を改造し、個室や寝台、座席車などを設置し、比較的リーズナブルな運賃・料金で長距離列車の旅を楽しむことを主眼に、2020年から運行されています。
主に山陽、山陰、紀南コースを中心に、スポット的に他の線区でも運行されているのは、このブログでもご紹介しているとおりです。

「WEST EXPRESS 銀河」の特徴の一つとしては、上述のとおり117系電車を改造したものであるため、同車両が乗り入れ可能な線区、即ちJR西日本の直流電化区間(※)であれば走行可能であることから、近畿圏と地方を結ぶコースとして、様々な運行ルートを設定可能であることが挙げられます。
様々なルートが設定できることから、リピーターを獲得しやすく、列車の人気をより高めることができるといえます。
(※)JR四国の電化区間でにも乗り入れの実績あり

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▲和歌山駅に停車中の「WEST EXPRESS 銀河」紀南コース。
「紀南コース」の新宮発は昼行ですが、京都発は夜行となっており、かつての夜行列車「はやたま」を彷彿させる列車が、今の時代に合わせた設備で楽しむことができます。


そんな「WEST EXPRESS 銀河」が人気を博している一方、JR西日本よりも広い営業エリアを有するJR東日本でも、このような長距離夜行列車が運行されることを心待ちにしていたファンも多かったのではないか、と思います。
近年、JR東日本管内では、かつての夜行急行を彷彿とさせる特急「アルプス」を臨時列車として運行していたりなど、ニーズに応じて夜行列車を走らせてきた模様ではありました。

今回は、それを発展させ、専用編成を用意した夜行列車を導入し、都市圏と地方を結ぶルートを設定し、列車に乗ることを楽しむ旅行を提案する、というもので、まさにJR東日本版「銀河」といえる列車の誕生、といえるでしょう。

この「新たな夜行特急列車」ですが、まず注目すべき点として、「E657系の改造」という点でしょうか。
上述の「WEST EXPRESS 銀河」は、既に定期運用の終了が見込まれていた117系を改造したものでありました。
一方で、今回のJR東日本の夜行特急列車は、現在も「ひたち」「ときわ」で運用されているE657系を転用するというものであります。
通常、このような観光列車は、上述の「WEST EXPRESS 銀河」117系のように、定期列車での運用が終了した(あるいは見込まれる)車両を充当することにより、投資リスクを抑える、というのが常套手段であるように思えます。
そういう意味では、未だ「ひたち」「ときわ」で稼働してるE657系を充当するということが、相当の決断の上であった、ということが分かりそうです。
(通常なら、恐らくE653系が改造対象となっていたかと思います。)

また、座席が全て個室、というのも特徴で、これはJR西日本「WEST EXPRESS 銀河」には無い特徴で、「銀河」よりも価格帯は高めに設定し、ターゲットもそれ相応の客を狙っている、といえるでしょう。

編成も、10両編成となっていますが、逆に言えば、10両編成であるが故に、完全個室が実現した、ともいえるでしょう。
「完全個室」といえば、先頃引退が発表された「カシオペア」がデビュー当時有名でしたが、この「夜行特急列車」は、その「カシオペア」のコンセプトを一面で引き継いだ列車、といえるかも知れません。


運行エリアは、首都圏〜北東北等となっていますが、E657系が充当されることを考えると、首都圏から上越、羽越、奥羽本線経由で青森へ、あるいは、首都圏から東北本線または常磐線経由で盛岡へ、といったところが想定されるでしょう。

一方で、それ以外の運行エリアも可能性としてはありそうですので、デビュー後の運用が楽しみ、といえるでしょう。

かつて全国は勿論、現在のJR東日本エリアでも、多くの列車が走っていた「ブルートレイン」。
その塗色を現在に蘇らせた、この新しい夜行特急列車。
東北地方をはじめとした各地で、夜行列車の旅行を楽しむ乗客の姿が見られることを楽しみにしつつ、今後の続報に期待したいな、と感じたニュースでした。




【関連ブログ】
【速報】JR東日本、E657系を夜行特急に改造!2027年デビュー | 鉄道プレス
JR東 夜行特急列車を導入へ! E657系を改造 | 旅するマネージャーのブログ
E657系が夜行特急専用車両に: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



鉄道コム関連記事】
常磐線特急が「豪華夜行列車」に変身! JR東、2027年春に「全車グリーン車個室」の夜行列車を投入 - 鉄道コム

【交通新聞社】「列車編成席番表」「車両編成表」発行終了へ(2025年度発行が最後)

「JR時刻表」をはじめとした鉄道に関する各種資料・書籍を発行している「交通新聞社」より、これまで毎年発行してきた「普通列車編成両数表」「私鉄車両編成表」「JR電車編成表」「列車編成席番表」の各刊行物について、今年度の発行を最後とし、今後は一部の情報を鉄道情報アプリ「DJ鉄道楽ナビ」へ移行することを発表しました。

普通列車編成両数表Vol.46 | 出版物 | 株式会社交通新聞社


上記Webサイト内の「有限会社ジェー・アール・アール」(上記刊行物の編集者)によりますと、「昨今の印刷諸経費高騰が本の価格に反映せざるを得ない状況、またインターネット環境のさらなる進展を踏まえまして、誠に勝手ながら当誌は、当号(普通列車編成両数表Vol.46)をもちまして発行を終了」することとしています。

また、「当誌のほか『私鉄車両編成表2025』『JR電車編成表2026冬』『列車編成席番表2026春』の発行を紙版の最後」とし、「2026年度以降は『JR電車編成表』『私鉄車両編成表』の編成表、配置表情報等を中心として、インターネットにて手軽に鉄道に関する情報をいち早くキャッチできる鉄道情報アプリ「DJ鉄道楽ナビ」へ移行」することとしています。
(いずれもカギカッコ内は上記Webサイトより引用)



この「編成表」「席番表」シリーズは、毎回相当のボリュームの情報が、それこそ毎年発行されており、特に車両に関心のあるファンにとっては、言ってみればバイブル的な存在であったかと思われます。

そして私も含め、乗車を中心に楽しむ、いわゆる「乗り鉄」の立場としては、特に重宝していたのが「列車編成席番表」でした。
この「席番表」は、指定席が連結されている列車(JR・民鉄含む)の号車・席番の並び、いわゆる「車内見取り」を、編成単位で表に表したものとなっています。

その掲載内容は、単に座席の席番を羅列しただけではなく、
・進行方向を明記(海側・山側等が明確に分かる)
・窓の大小が記載(2列分を1窓とする大窓の場合、柱が邪魔にならない列を指定することが可能)
・JRだけでなく民鉄も大手・中小含め指定席が設置されている列車は全て網羅

と、情報の量と質において、「乗り鉄」の方々が「ベストな一席」を選ぶのには、決して離せない一冊であったかと思います。

そんな、貴重な資料である「席番表」が、次の「2026春」をもって発行終了となることが、今回の発表で個人的に最もショックを受けた内容でありました。
今後、「DJ鉄道楽ナビ」へ移行するのは、「JR電車編成表」「私鉄車両編成表」の情報が主体となることから、「席番表」の情報はオンラインに引き継がれないものと考えられます。

確かに考えてみれば、近年は事業者がWebサイトで席番情報を積極的に掲載していることもあり、この手の席番表の情報に対するニーズがかつてに比べて低下していることは否めないのかな、とも感じています。
一方で、全ての事業者が席番情報をWebで公開しているわけでも無いことを考えると、やはり「席番表」の発行終了は個人的には痛手に感じています。

とはいえ、上述の事情を考えると、発行の再開も難しいのかな、とも思いますので、最後となる「席番表2026春」はきっちり入手しておきたいと思います。

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▲手元にある「席番表」「編成表」シリーズ。
ブログで記事を執筆する際の調査資料として「編成表」を購入したこともありますが、掲載された「情報」を最も活用していたのは「席番表」でしたが、この「席番表」も終了となるのは、個人的にショックを受けました…




【関連ニュースサイト】
悲報...交通新聞社、紙版「編成表」シリーズが発行終了へ アプリ配信へ移行 | レイルラボ ニュース

【鉄道友の会】2025年ブルーリボン賞・ローレル賞投票結果発表。第2位は近鉄8A系、第3位は阪急2300系に。投票率は約57.7%

下記記事でご紹介したように、2025年の鉄道友の会ブルーリボン賞はJR西日本273系(やくも)に、ローレル賞は近鉄8A系及び福岡市交通局4000系に決定されました。
(参考)


その2025年ブルーリボン賞・ローレル賞の東洋結果が、先般発行された鉄道友の会機関誌「RAIL FAN」に掲載されていました。

同誌によりますと、得票数は以下のとおりでした。

第1位:JR西日本273系 795票
第2位:近鉄8A系 561票
第3位:阪急2300系 478票

第4位:JR東日本E8系 350票
第5位:福岡市交通局4000系 246票
第6位:熊本市交通局2400形 169票
第7位:JR西日本DEC700形 146票
第8位:JR東日本サロE233形0代・サロE232形0代 129票
第9位:仙台市交通局3000系 120票
第10位:JR西日本キハ189系7000番代 104票
第11位:JR九州2R形 56票

合計:3154票
投票率:57.72%

(同誌P4より引用)



今回の結果で特徴的なのが、第1位〜第3位がいずれも大阪市内に本社を置く事業者の車両であったことが挙げられるでしょう。

ある意味人気のバロメーターでもあるこの得票数ですが、例年人口が多く、それ故に会員数も多いと推測される、首都圏の車両がどうしても上位を占めることが多いわけですが、今年は首都圏の事業者のノミネート車両が非常に少なく、民鉄事業者に至っては皆無、ということもあってでしょうか、そういった首都圏の会員の投票が、相当数これら関西地区の車両に流れた、とも考えられます。

確かに、首都圏の会員にしてみれば、身近な車両がほとんどノミネートされていない中で、2車種を選ばないと投票無効になる、となればやはり在阪各社の車両に投票することになる、といのはある意味当然の流れ、といえるかも知れませんが…


そして今回の投票結果での課題はやはり投票率の低さでありました。

投票率は57.72%。
これが国や自治体の選挙なら決して低くない投票率といえるのかも知れませんが、この鉄道友の会の投票は、年会費を払っている会員全てに投票権のあるものです。

投票を棄権するということは、鉄道友の会会員の最も大きな権利である「ブルーリボン賞」選考への関与を放棄するものであり、果たして一体何のために会費を払っているのか、とも言わざるを得ません。

勿論、転居や入院、その他やむを得ない事情で投票できなかった方が一定数おられることは承知しています。
また、投票期間の短さや、ハガキによる投票のみを認めるというアナログな方式に改善の余地が十二分にある、といのも認識していますので、そのあたりの課題は鉄道友の会事務局に改善をお願いしたいところであります。

その一方で、半数弱が棄権している状況は、そういった会員以外の要因だけにその理由を求めるにしてはは、あまりにも棄権率が高すぎる、と思わざるを得ません。

会員のみなさまには、来年のブルーリボン賞投票については、是非忘れず投票するようにして欲しい、と思います。
勿論私も、来年の投票は忘れずに行いますし、投票期間中には当ブログその他のメディアで投票を広く呼びかけたいと思います。


ブルーリボン賞が、今でもこれだけ世間の注目を集めることができるのも、誰か特定個人の意見ではなく、会員の一人ひとりの選考結果が授賞に結びついているという、客観的な結果があるからこそ、ではないのでしょうか。

そういったブルーリボン賞に対する社会の信頼を、友の会会員自身で毀損させることの無いようにしていきたいものでありますし、投票率の改善に、個人的にできることをしていきたいな、と感じたところです。

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▲2025年ブルーリボン賞・ローレル賞の投票結果が掲載された「RAIL FAN」2025年6月号。
今回の投票率が6割を切っており、半数弱の会員が棄権している状況は、危機的な状況と言わざるを得ないので、次回投票の際には少しでも改善して欲しいところです。

【鉄道友の会】2025年ブルーリボン賞はJR西日本273系、ローレル賞は近鉄8A系と福岡市交通局4000系に

去る5月22日(木)、今年(2025年)のブルーリボン賞及びローレル賞が、鉄道友の会より発表されました。




概要は以下のとおりです。

【ブルーリボン賞】

・西日本旅客鉄道株式会社 273系
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(上記発表資料より引用)

【ローレル賞】

・近畿日本鉄道株式会社 8A系
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(上記発表資料より引用)

・福岡市交通局 4000系

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(上記発表資料より引用)



詳細は、上記発表資料をご覧ください。



私も一会員として投票した「ブルーリボン賞」「ローレル賞」。


投票したからには、その結果が気になるのは当然でありますが、上述のとおり、「ブルーリボン賞」はJR西日本273系「やくも」、「ローレル賞」は近鉄8A系と福岡市交通局4000系が受賞となりました。


今年のノミネートは11車種、そのうち上述の近鉄8A系に加え、阪急2300系もエントリーされたりと、関西在住のファンでなくともその投票先に迷った方もおられたのではないのでしょうか。
(参考)


在阪民鉄どうしで見ると、今回は近鉄に軍配が上がりましたが、コアなファンの多い阪急電鉄のノミネート車種がありながら、両賞の受賞が果たせなかったことから、結構な接戦もあるのかな、とも感じたのですが、投票結果は6月にも発行される鉄道友の会会誌「RAIL FAN」に掲載されると思われますので、改めて確認しておきたいな、と思います。


それにしても今回の受賞車両は、JR西日本、近鉄、福岡市交通局と、いずれも西日本エリアの事業者が受賞と、顕著な「西高東低」(?)となりました。


来年(2026年)の両賞にどのような車両がノミネートされ、そして両賞に選ばれるのか、また一年間楽しみにしながら、鉄道友の会会員の特権である投票権を行使できることを楽しみにしたいと思います。




【関連ブログ】



鉄道ジャーナル1995年10月号…今は無き急行「利尻」で同誌の取材に唯一遭遇した特集でした

昨日の記事で、「鉄道ジャーナル」最終号を読んだ感想をご紹介しました。

学生の頃から親しんできたこの「鉄道ジャーナル」が休刊(事実上の廃刊?)となるのは、その最終号の内容はともかくとして、寂しいのは事実であります。
その「鉄道ジャーナル」の取材現場に私は一度だけに遭遇したことがありました
それが下の、1995年10月号でした。
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▲鉄道ジャーナル1995年10月号の表紙


特集は「夜行列車 光と影」
当時はまだ、夜行列車そのものが特集として成り立つだけの本数が運行されていたことに、時代の流れを否応にも感じざるを得ない特集でありますし、それが故に今となっては貴重な記録でもあります。

この中で、急行「利尻」(札幌→稚内)の同乗レポートが掲載されており、たまたまその「利尻」に私自身も乗車していたというわけです。

乗車日は1995年7月14日。
この時、私は初めての北海道旅行で渡道し、前日の「はまなす」に続き夜行列車に連泊するため、「利尻」に乗車していました。

金曜日ということで、旭川方面への帰宅客も多いのは想定内でしたが、それとは別に何やら腕章を巻いて車内を忙しく動いている人が気になりました。
その人の腕章を見てみると、「鉄道ジャーナル」と記されているのが見えたので、「鉄道ジャーナルの取材陣が乗車している」ことに気がつきました。

あわよくば、インタビューや撮影をしてもらえるといいな、と思ったのですが、結局稚内到着後まで私にはそういったお声がかかることはありませんでした。

その日の「利尻」は、金曜日の札幌発、夏の観光シーズンということも相まって、稚内まで結構な乗車率だったようです。
それだけに、取材対象となる乗客は多く、インタビューもグループ客や若い女性などに行っていたように記憶しており、私のような男性の一人旅には見向きもされなかったように記憶しています。

ただ、車内の様子を写している写真の中に、自分の旅行バッグが写っていたようでありました。
発売当時、「これが自分のカバンだ!」と何故か喜んだ記憶がありますので…)



この特集記事では、北海道の夜行列車を網羅的に取材していました。
記事によりますと、取材した日付と列車はそれぞれ以下のとおりでした。
・1995年7月11日(火):急行「はまなす」(札幌⇒青森)
・1995年7月11日(火):快速「ミッドナイト」(札幌⇒函館)
・1995年7月12日(水):特急「オホーツク9号」(札幌⇒網走)
・1995年7月13日(木):特急「おおぞら13号」(札幌⇒釧路)
・1995年7月14日(金):急行「利尻」(札幌⇒稚内)

丁度、私の北海道旅行と入れ替わるような取材スケジュールだったようで、仮に私が旅行の出発日を数日早めていたら、現地で「オホーツク9号」や「おおぞら13号」でも取材に遭遇していたかも知れません。

それにしてもこの行程をみていると、当時は「鉄道ジャーナル」の販売部数がずっと多かったこともあってか、取材にもそれなりの人材と費用が投入できていたことが感じ取れました。
当時はこれくらいのリソースは毎月投入できるだけの体力があったのだな…というところでしょうか。

ページ数からもその差は歴然で、この1995年10月号は174ページであったのに対し、最終号の2025年6月号は130ページと、当時の7割程度のボリュームとなってしまいました。



最終号の発行を機に、改めて私が「鉄道ジャーナル」の取材現場に遭遇したエピソードを記してみました。
この1995年10月号、ふとした機会で後に入手したわけですが、当時は休刊するとは思っていなかっただけに、思い立って入手してよかったな、と感じました。
「鉄道ジャーナル」が休刊(事実上の廃刊?)した上は、今後バックナンバーの流通も厳しくなるものと考えられます。
そうなれば、自分が取材現場に遭遇したこの号も、入手のハードルが高くなるものと思われるだけに、この機会にブログで紹介したいな、と感じた次第でした。

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▲取材現場に遭遇した、急行「利尻」の記事。
「札幌〜稚内に夜行列車が走っていた」「週末であるとはいえ、結構な乗車率だった」「そこに鉄道ジャーナルが終始取材していた」という、今ではいずれも想像しがたい様子が描かれた特集記事でした。


鉄道ジャーナル最終号(2025年6月号)を読む…あっけない最終号、と感じたのは私だけか…?

発売日から半月ほど経ってしまい、今更という感も無きにしも非ずですが、節目ということできっちり記事にしておきたいと思い、遅れ承知でアップさせていただきました。


1967年の創刊以来半世紀以上に渡り、鉄道ファンなどに親しまれてきた月刊誌「鉄道ジャーナル」が、既に2025年3月号(2025年1月発売)において告知されていたとおり、この4月に発売された2025年6月号を最後に休刊となりました

私自身も、休刊前最終号となる2025年6月号を何とか入手し、公私ともに忙しい中、何とか全ての記事を読み終えることができました。
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▲鉄道ジャーナル2025年6月号表紙
左上に記された文字が「最終号」であることを物語っています。


一通り読んでみましたが、「最終号」といいつつ、特集は「東京の電車2025」として、構想から13年の時を経て、ようやく今年3月のダイヤ改正で営業開始した、中央線快速のグリーン車を取り上げた「お待たせグリーン車」(鶴通孝)、そして環状運転から丁度100年を迎えた山手線を取り上げた「山手線はきょうも走る」(土屋武之)と、あくまで「通常営業」の最終号ではありました。

勿論これとて、2025年3月号の「本誌休刊のお知らせ」において、「最終号までの各号については通常通りの誌面制作を予定しています」(同号より引用)と記載されていたことから、休刊特集を組む可能性が薄いことは、想定の範囲内ではありました。

とはいえ、半世紀以上、号数にして700号を数えた「鉄道ジャーナル」ですから、最後に何かしらの総括めいた特集を組んでほしかったと個人的には感じていましたが、もはやそんな「最終号特集」が組めるほどの体制を組める状態ではなかったのだとすれば、あっけない最後で寂しい限りでありました。

そんな寂しさに輪をかけるように、櫛田泉氏の「決算資料から垣間見えたJR東日本の鉄道事業に対する経営姿勢」という記事が目についてしまいました。
この櫛田泉氏については、下記記事において2024年7月号に掲載された「根室本線部分廃止によるネットワーク分断の問題点」という記事につき、本記事に対する様々な疑問と、これら疑問ばかりの記事を掲載した鉄道ジャーナル編集部の姿勢についての疑問について、当ブログでその記事をご紹介したところです。
(参考)
阪和線の沿線から : 鉄道ジャーナル2024年7月号を読む(下)根室線部分廃止の記事に抱いた様々な疑問…

その疑問だらけの記事を掲載した鉄道ジャーナル編集部の意図が大いに疑問で、「鉄道の将来を考える専門情報誌」としての価値を自ら毀損させているのでは?という疑問も抱いたわけですが、よりによってその最終号で同じ櫛田泉氏の記事が掲載されるとは…個人的には開いた口がふさがらなかったわけでありました。

実際読み通してみても、「JR東日本」の「決算資料」といいつつ、実際に決算資料を子細に分析している内容は皆無で、とりとめも無い個人的な感想に終始した記事でしかありませんでした。
勿論、櫛田泉氏がどんな記事を書こうと、そこは表現の自由である一方、こんな記事を掲載せざるを得ないほど「鉄道ジャーナル」が追い詰められているとすれば、こういう形で最終号を迎えるのはもはや仕方がない結末だったのかな、とも諦めに似た境地を感じたりしました。


閑話休題、「最終号」から、「最終号」を象徴する記事としては、「さよなら、鉄道ジャーナル」(鍋倉紀子)と、「惜別」(芦原伸)、そして有志一同による寄せ書き的な「Forever 鉄道ジャーナル」くらいでありました。

その中でも、「最終号」に相応しく、当時を回顧する記事としては、鍋倉さんの記事くらいしか無かったわけですが、これとて同記事によれば「4月4日、最終号に何か書かないか」(P84)と打診され、「書き始めた今は4月7日0時、締切は4月7日11時」(P84)と、その依頼スケジュールからしてこれまでの「鉄道ジャーナル」を振り返るような記事をしっかり仕上げるほどの編集体制は、もはや望むべくはなかったのかも知れません。

もっとも、鍋倉さんの記事は、本人が在籍していた頃(恐らく1990年終盤)の、最も発売部数が多かった時代の鉄道ジャーナルの制作現場が描かれており、非常に興味のあるものでした。
最終号に読者が期待していたのは、こういった内容の記事だったのにな…と思わずにはいられませんでした。

裏表紙には、過去最高部数を記録した1999年10月号の表紙デザインがプリントされていました。
当時は、インターネットについては、パソコンでは「ADSL」、携帯では「iモード」のサービスが始まった頃で、ネットが雑誌の市場を奪うことは想像だにされていなかった時代であったかと思います。
一方で、「団塊世代」「団塊ジュニア世代」がともに趣味活動に投ずることができた時期として、鉄道系雑誌の販売数も多く、加えて新たな夜行列車の幕開けを予感させる「カシオペア」が特集されたといった、いくつもの要因が重なった結果、過去最高の販売部数を記録したのではないか、と思われます。
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▲鉄道ジャーナル2025年6月号の裏表紙。
過去最高部数を記録した1999年10月号の表紙がデザインされていました。
次世代の寝台特急「カシオペア」の写真が飾る表紙、書店で飛ぶように売れたことは、四半世紀経った今でも納得であります。


それから四半世紀で、このような形で「鉄道ジャーナル」が幕を閉じるとは、一体誰が予想し得たでありましょうか…

「鉄道ジャーナル」休刊に伴い、鉄道ファンを中心とした読者は、鉄道を取り巻く社会的な分析情報を得ることが難しくなり、ジャーナルに投稿していたライターは、その収入の道が絶たれることになります。
加えて書店についても、本誌の休刊により貴重な売上が消滅することから、様々なステークホルダーが痛みを被ることになりますが、そうなる前に何とかならなかったのか、という思いも感じたりしました。

当ブログでもこれまでに、自分自身が実際に購入した「鉄道ジャーナル」について、ブログ記事でご紹介してきました。
記事では実際に私が読んだ感想を記し、より多くの方に購入していただきたい趣旨を伝えてきましたが、いまこうやって「鉄道ジャーナル」が休刊となってしまったことから、やはり当ブログからの訴えも力不足であった、と認めざるを得ないのかな、と感じました。


ともあれ、毎号ではないものの購入してきて、折々に読んできた「鉄道ジャーナル」。
私の鉄道趣味において、その知識の幅を広げ、思考の深さを掘り下げることのできた、唯一無二、他に代えがたい媒体であり、その存在自体に大いに感謝したい気持ちです。
それだけに、もっと華々しく「最終号」として締めることのできる構成にして欲しかった、というのも、正直な感想でありました。

「鉄道ジャーナル」は今回が最終号となりますが、引き続き当ブログでは、鉄道系の雑誌や書籍をご紹介し続け、ファンの知識と思考をを広げるきっかけを提供していきたいな、と思います。

【鉄道友の会】2024年ブルーリボン賞・ローレル賞投票開始。今年は阪急2300系、近鉄8A系他合計11車種がノミネート

今年も鉄道友の会「ブルーリボン賞」「ローレル賞」の投票はがきが届きました。
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今年のノミネートは合計11車種です。
・仙台市交通局 3000系
・東日本旅客鉄道 E8系
・東日本旅客鉄道 サロE233形0代、サロE232形0代
・西日本旅客鉄道 273系
・西日本旅客鉄道 キハ189系7000番代
・西日本旅客鉄道 DEC700形
・近畿日本鉄道 8A系
・阪急電鉄 2300系
・九州旅客鉄道 2R形
・福岡市交通局 4000系
・熊本市交通局 2400形

昨年のノミネート車種が8車種であったことを考えると、若干の増加で、関西地区の鉄道事業者では近鉄8A系や阪急2300系が目を惹きます。
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▲阪急電鉄2300系
(鉄道友の会主催事業で撮影)


いっぽう、JR西日本でも、273系(「やくも」)やキハ189系7000番代(「はなあかり」)、そして電気式気動車「DEC700形」といった3車種がノミネートされているのも注目でしょうか。
このうちDEC700形については、2021年より各種試験が行われていましたが、昨年(2024年)9月に初めて営業運転に供されたことから、今回のノミネートとなっています。



毎年5月下旬に発表される鉄道友の会「ブルーリボン賞」「ローレル賞」。
栄えある受賞を射止めるのはどの車種なのか、楽しみにしたいと思います。



【関連ブログ】


「鉄道むすめ」20周年記念キャラクター総選挙結果発表。泉北高速鉄道「和泉こうみ」は2位に。上位入賞により4月以降も存続するのか?

トミーテックが展開する鉄道制服コレクション「鉄道むすめ」が20周年を迎えることを記念して実施された「鉄道むすめ20周年記念キャラクター総選挙」。

投票は2025年1月27日〜2月28日の間に実施されましたが、その結果が先頃発表されました。


結果は以下のとおりです。

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【第1位】豊川まどか(大阪モノレール) 10,077票
【第2位】和泉こうみ(泉北高速鉄道) 6,623票
【第3位】松代うさぎ(北越急行) 6,500票
【第4位】西浦ありさ(松浦鉄道) 6,166票
【第5位】朝陽さくら(長野電鉄) 5,848票
(画像は上記発表資料(https://tetsudou-musume.net/special/sousenkyo2025/)より引用)

やはり特筆すべきは、「第2位 泉北高速鉄道 和泉こうみ」でありましょう。

あと1週間ほどで南海電鉄と合併することで、その歴史に幕を閉じることとなる「泉北高速鉄道」。
同社の「有終の美」を飾るに相応しい、総合第2位の得票を勝ち取ることができました。

得票数でいえば、豊川まどか(大阪モノレール)が抜きん出ていますが、これとて、車内放送で総選挙投票の自動放送が流れていたりと、一部のコアファンのみならず広く「選挙活動」を行ってきた成果といえるでしょう。

それだけに、「和泉こうみ」が第2位以下の混戦を勝ち抜いたのも、「泉北高速鉄道」のキャラクターとして最後の晴れ舞台で、同社のファンを中心とした積極的な投票活動が奏功した結果、といえるでしょう。

そうなると、気になるのが下記の泉北高速鉄道公式X(Twitter)の投稿です。

全国第2位という文句の付けようがない成績を残した「和泉こうみ」。
4月以降も南海泉北線のキャラクターとして果たして残ることができるのか。
南海電鉄の制服を着た「和泉こうみ」の姿をみたいのは、私だけでは決してないはずでしょうから、ここは是非、朗報を期待したいところであります。

鉄道ジャーナル2025年3月号を購入する。「休刊のお知らせ」も掲載

下記記事でご紹介したように、鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」が、2025年6月号(4月発売)をもって休刊することが報じられていました。
(参考)


この「休刊のお知らせ」が掲載されているのが、今月21日に発売された3月号となっていましたので、私も早速購入してみました。
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この3月号には、特集記事の他に、「シリーズ 凋落のメインライン 紀勢西線 和歌山市〜新宮」「紀伊半島西部のバス事業盛衰」(いずれも岩成政和氏著)と、和歌山県内の鉄道・バスを取り上げた記事が掲載されることから、元々購入しようと考えていたところでした。

しかし今回、上述の「休刊のお知らせ」が掲載されることとなったため、にわかに注目を集めることとなってしまったのは、ある意味皮肉なところかも知れません。


その肝心の和歌山県内の特集記事については、「凋落のメインライン」では、和歌山市〜和歌山〜紀伊田辺〜新宮の紀勢西線(きのくに線)を、主に普通列車を乗り継いだ乗車レポートとなっていました。
乗車日は2024年12月13日(金)と、観光シーズンが過ぎ去った年末の金曜日ということもあり、観光客を含めた利用者が元々少ない時期であったことは差し引いたとしても、やはり寂しい描写が多いのは、地域の現実を著したものだ、と感じずにはいられませんでした。

もう一方の「紀伊半島西部のバス事業盛衰」は、大規模な統合が行われなかった結果、県内に拠点が点在することとなった、県内の路線バス事業者の歴史について記されています。
所々に著者の感想めいた記述があるところが気になるものの、特に現在の「熊野御坊南海バス」「明光バス」が現在に至るまでどのような歴史を歩んできたかを、簡単に知ることができる記事に感じました。

鉄道ジャーナルの魅力の一つとして、「鉄道」と銘打ってはいるものの、必ずしも鉄道に限らない記事も広く取り上げており、特に「バス」については、バス専門誌が世に出回る前から「バスコーナー」と国内のバス事情を紹介するニュースコーナーを設けているのは、鉄道ジャーナルを長年読まれてきた方にとってはよくご存じのところであるでしょう。

今回の和歌山県内のバス事業者の歴史を綴ったこの記事、3ページというボリュームではありましたが、長年ジャーナルが得意としてきた、他交通分野をもカバーする広さを、休刊前にして今更ながらではありますが、感じ取ったところでした。


その、「休刊のお知らせ」は、表紙裏に大きく記載されていました。
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▲鉄道ジャーナル2025年3月号 裏表紙「本誌休刊のお知らせ」より引用

上記「お知らせ」によりますと、「近年の雑誌出版をめぐる環境および本誌を取り巻く諸般の事情に鑑み」「令和7年6月号(令和7年4月21日発売予定)を最終号とし、翌月以降の雑誌制作・発行をとりやめ、休刊とさせていただくことになりました」としています。
(カッコ内太字下線部はいずれも同誌より引用)

「雑種出版をめぐる環境の変化」とは、やはりインターネットの隆盛による雑誌メディアの発信力の低下と、それによる部数減少といえるのでしょうが、もう一つ「本誌を取り巻く諸般の事情」というのが、一体どういうことなのか、気になるところではあります。

ただ、気になるといっても、休刊の事実が変わるわけではなく、6月号で発行が終了することとなります。

ちなみにこのお知らせでは、「4月21日発売予定の最終号までの各号については通常通り誌面作成を予定」(同誌より引用)となっていますので、どうやら最終号だからといって、何か特別な特集を組むことも無さそうに思えます。

ともあれ、あと3号で休刊となる「鉄道ジャーナル」。
折角ですので、あと3ヶ月、最後まで購入してご紹介することで、長年鉄道趣味をリードしてきた同誌への感謝の気持ちを少しでも伝えることができれば、と考えています。

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