阪和線の沿線から

阪和線沿線在住の筆者が記している日記です。
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吹奏楽

【ネタバレ】「特別編「響け!ユーフォニアム」〜アンサンブルコンテスト〜」をみる

去る8月4日(金)より上映が始まった特別編「響け!ユーフォニアム」。

上映開始から1週間が経過し、二度目の週末となった本日、ようやく鑑賞することができました。

劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」から4年ぶりの続編の完成・公開ということで、多くのファンが待ち続けてきた本作の感想などを記していきたいと思います。

【ネタバレ注意】
以下では、作中の内容をご紹介している、いわゆる「ネタバレ」記事となっています。

そのため、これからこの作品を鑑賞される方は、以下の内容にネタバレの内容が含まれていることをご承知いただくとともに、ネタバレが嫌な方は即刻他のページに移って下さいますようお願いします。


続きを読む

「JRグループ音楽連盟」定期演奏会が3年ぶりに香川県高松市で開催(2022.11.12)

JRグループ各社には、社員及び関連会社の社員等で構成された吹奏楽団やバンドがあり、その連合組織として2015年に「JRグループ音楽連盟」が発足しました。

以降、2016年から2019年まで毎年、各社の拠点を持ち回りで「定期演奏会」が開催されてきました。
阪和線の沿線から : JRグループ各社の吹奏楽団が集う「JRグループ音楽連盟」第3回定期演奏会が大阪府高槻市で開催(2018.11.18)
阪和線の沿線から : JRグループ各社の吹奏楽団が集う「JRグループ音楽連盟」今年の定期演奏会は福岡県北九州市で開催(2019.11.23)

しかし2019年11月に開催された第4回定期演奏会以降、新型コロナウイルス感染症の影響もあってか、演奏会が開催されない状態が続いていました。

そんな中、今回、JRグループ音楽連盟の第5回定期演奏会が、香川県高松市で開催されることが発表されました。

JRグループ音楽連盟 第5回定期演奏会の開催について
音楽でつながる一本列島 〜全国JRバンド四国大集合〜|JR四国吹奏楽部


概要は以下のとおりです。

【日時】
2022年11月12日(土)
開場:13時30分/開演:14時

【場所】
レクザムホール(香川県民ホール)大ホール


【入場料】
無料

【出演団体】
・JR北海道音楽クラブ(特別合同演奏のみ参加)
・JR東日本東北吹奏楽団、
・JR東海音楽クラブ
・マリンライナーズ(JR 西日本)
・JR四国吹奏楽部
・JR九州吹奏楽団
・JR貨物音楽部
・JRグループ特別合同楽団(各社合同演奏)

【パンフレット】
2022110201
(上記発表資料(https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2022%2011%2002.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



2019年11月に開催された「第4回定期演奏会」(福岡県北九州市)の情報を取り上げたブログ記事では、私は最後に以下のとおり述べていました。
さて、第4回がJR九州のエリアで開催された、ということは、気の早い話ですが、来年(2020年)の第5回の定期演奏会はJR四国エリアで開催されるのかも知れませんが(以下略)

しかしこの直後に発生した新型コロナウイルス感染症の影響で、次の演奏会は来年どころか3年も待つことになってしまいました。

「鉄道事業者」「音楽演奏」ともに「新型コロナウイルス感染症」と相容れることが難しいもので、まず「鉄道事業者」は人の動きが抑制されることによる収入の減少、そして「音楽演奏」は息を吹き込む管楽器の演奏やホールに観客が集まることによる感染拡大の懸念と、「鉄道事業者」の「音楽クラブ」が「演奏会を実施する」状況には全くありませんでした。

「このままJRグループ音楽連盟は消滅してしまうのではないか?」という懸念さえ感じていたわけですが、今回の発表はその懸念を払拭するに値する大きなニュースでありました。

しかも、このJRグループ音楽連盟に、今回の演奏会から「JR貨物音楽部」も参加することとなり、これまで以上に多彩なプログラムが期待できるのではないかと思われます。



そのプログラムをつぶさに見ますと、大変興味深い楽曲が演奏されることがわかります。

その楽曲とは「JR東海音楽クラブ」「アルプスの牧場」であります。

この「アルプスの牧場」、今年7月に特急「ひだ」で運行開始した新型車両「HC85系」に搭載されているチャイムでありますが、更に遡ると、国鉄時代の気動車に搭載されていたチャイムの曲でもありました。


新型特急に懐かしのチャイム 今週一週間の鉄道ニュース - 鉄道コム
【音源あり】HC85系ひだ試乗 車内チャイムは2種類の「アルプスの牧場」 | 話題 | 鉄道新聞
7/1デビュー!JR東海 特急「ひだ」運用の新車両「HC85系」の車内チャイムに起用! – sugitetsu.com

その楽曲が、このようにJR東海の音楽クラブによって演奏されるとのことで、これは吹奏楽や音楽そのものにはあまり興味がない鉄道ファンの方々も、一見、いや一聴の価値があるのではないのでしょうか。


今回はJR四国エリア・高松での開催となり、また開催直前の発表ということもあり、聴きに行くことは難しそうです。
今後、この定期演奏会が毎年開催されるようになったとしても、JR西日本エリアで開催されるのは少なくとも3年後(JR東日本エリア、JR東海エリアの翌年)と考えられます。

次の機会に間近でみることができそうなのは、暫く先になりそうですが、各社とも厳しい経営の中、この活動が続くよう、何らかの形でサポートできればいいな、とも感じたニュースでありました。



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【響け!ユーフォニアム】2023年に「アンサンブルコンテスト編」、2024年に「久美子3年生編」TVシリーズ放送が発表

「響け!ユーフォニアム」という小説及びアニメ作品は、これまでこのブログでも何度もご紹介してきました。

作品の概要としては、既にご存じの方も多いと思いますが、架空の高校(北宇治高校)の吹奏楽部を舞台に、コンクールをはじめとする吹奏楽に打ち込む高校生の青春の姿を描いた作品であります。

この作品は、2013年に小説として発表され、2015年にアニメ作品として放送されましたが、特にアニメ作品に関しては、舞台のモデルとなった京都府宇治市にほど近い「京都アニメーション」が制作を担ったこと、そして実際の吹奏楽の音や動き、また宇治市や京阪電鉄等といった作中舞台の風景が忠実に再現されていること等から、アニメファンは勿論、吹奏楽ファンや鉄道ファンも注目する作品となり、高い人気を集めることになりました。

2016年にはアニメ2期、2019年には劇場版「誓いのフィナーレ」も上映されました。
劇場版「誓いのフィナーレ」上映とともに原作小説も完結したことから、ファンの注目としては、原作小説で描かれた「久美子3年生編」の発表に期待がかかっていたと思われます。
阪和線の沿線から : 劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」を鑑賞しました(2019.4.19、ネタバレあり) #anime_eupho

ところが、この年の7月、下記記事でも触れたように、「響け!ユーフォニアム」を制作してきた「京都アニメーション」の放火事件が発生し、多数の優秀・有望な社員の命が奪われるという、痛ましい事件が発生しました。
阪和線の沿線から : 京都アニメーション

社屋・機材はもとより、アニメ制作に欠かせない「人材」をこういった不本意な形で失ったことから、今後の「響け!ユーフォニアム」アニメ化は果たして京都アニメーションで可能なのか、個人的にも厳しい予想しか考えられませんでした。

一方で、「響け!ユーフォニアム」を完結させることが、この放火事件から京都アニメーションが完全に復活できたことを広く知らしめることになるのではないか、と考えると、どれだけ時間がかかっても構わないので、単に興味本位ということを越えて、この作品を是非とも、京都アニメーションが製作するアニメとして完結させてほしい、と個人的に願ってきました。



今回ご紹介する発表内容は、そういった個人的、そして上述したアニメファン、吹奏楽ファン、京阪電鉄ファンの方々にとって、待ち遠しいお知らせになったのではないかと思います。


「久美子3年生編」TVシリーズ放送決定&「アンサンブルコンテスト編」Blu-ray発売・劇場特別上映決定!!:NEWS | 『響け!ユーフォニアム』公式サイト

概要は以下のとおりです。

【中編アニメーション『響け!ユーフォニアム』アンサンブルコンテスト編】
2023年 Blu-ray発売、劇場特別上映

【TVシリーズ『響け!ユーフォニアム』久美子3年生編】
2024年 放送決定

【イメージイラスト】
euph_2023_2024
(上記発表資料(http://anime-eupho.com/news/?id=432)より引用)




詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



「響け!ユーフォニアム」の新作、そして「久美子3年生編」と記されているとおり、小説で描かれている、久美子3年生の終わりまで、再来年の2024年にアニメで描かれることが発表されました。
小説に描かれた内容は、下記記事でまとめていますが、ネタバレ内容となっていますので、ご注意ください。
阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 前編」を読む(2019.4.21)【ネタバレ注意】
阪和線の沿線から : 「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 後編」を読む(2019.6.23)【ネタバレ注意】


この3年生編については、既に製作決定は発表されていたものの、上述の放火事件により、当然ではありますが、その後の具体的な発表はできない状況となっていたと考えられます。

そんな事情もあったことから、改めて「久美子3年生編」のスケジュールが発表されたことから、喜び、そして安堵したファンは多かったのではないのでしょうか。


そして、「久美子3年生編」に先んじて、2023年にBlu-ray発売及び劇場上映が発表された「アンサンブルコンテスト編」ですが、こちらは、下記の短編集「北宇治高校吹奏楽部のホントの話」に収録されたストーリーのうちの一編です。



響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 (宝島社文庫) [ 武田綾乃 ]
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 (宝島社文庫) [ 武田綾乃 ]

上級生の引退後、久美子が部長就任後、新たな企画として実施した「アンサンブルコンテスト」。
部内でグループを組み、曲を決め、そして素晴らしいと思ったグループに投票するという、これまでの吹奏楽コンクールをテーマとした本編とはまた違う面白さがありますが、それも京都アニメーションによるアニメ作品として描かれるとなると、こちらも楽しみであります。


個人的なことで恐縮ですが、かつて30年以上前に中学・高校で吹奏楽をしていたころ、この北宇治高校と同じく、上級生が引退して新部長が就任、そしてコンクールや演奏会イベントが手薄となる秋から冬にかけては、このようにアンサンブルコンテストを部内で実施していました。

わずか数人、そして指揮者もいない中で、自分たちで演奏を作り上げ、そして奏でることは、全体合奏とはまた違う緊張感、そして楽しみがあったように覚えています。

その当時の記憶も思い出しながら、響け!ユーフォニアムの「アンサンブルコンテスト編」も楽しんで視聴できればな、と思いました。


ともあれ、来年、そして再来年に相次いで新作アニメの発売・上映・放送が発表された「響け!ユーフォニアム」。
同作品で多く描かれてきた京阪電鉄でも、作品完成が近づくにつれて、新たなコラボ企画が実施されることが期待されますので、そういった情報も今後このブログで取り上げていければな、と思ったニュースでありました。





【関連ニュースサイト】
アニメ『響け!ユーフォニアム』、23年に新作BD発売!24年に新TVシリーズ | マイナビニュース

響け!ユーフォニアム:4年ぶり続編「アンサンブルコンテスト編」制作 テレビアニメ「久美子3年生編」2024年放送 - MANTANWEB(まんたんウェブ)



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丸谷明夫先生(淀川工科高校吹奏楽部顧問)逝去

淀川工科高校吹奏楽部顧問であり、全日本吹奏楽連盟前理事長であった丸谷明夫(まるたに あきお)さんが、昨日12月7日、お亡くなりになりました。
76歳でした。

訃報|大阪府立淀川工科高等学校
訃報|全日本吹奏楽連盟

「丸ちゃん」のあだ名で知られた丸谷先生は、1964年に大阪府立淀川工業高校(現・淀川工科高校。本記事では「淀工」と略す。)の助教として赴任し、同時に同校の吹奏楽部顧問となりました。

以降、厳しさと情熱の中にも愛情のある指導で、同校を何度となく吹奏楽コンクールの全国大会(全日本吹奏楽コンクール)に率い、同大会出場41回出場、うち32回金賞受賞という功績を残しました。
(※)
吹奏楽に無縁の方にとっては、吹奏楽コンクールの仕組みが分からない方もいらっしゃるかと思いますので、下記過去記事もご参考下さい。




誰からも愛されるキャラクターとして、メディア出演も多く、またそのメディア出演により市井の人々が吹奏楽を知るきっかけを作り出したのも、これまた丸谷先生の功績だったかと思います。

特に、日本テレビ「笑ってコラえて!」内で2004年から放送された「日本縦断 吹奏楽の旅」では、その指導ぶりがゴールデンタイムに全国ネットで放送され、その結果吹奏楽部の認知度が高まり、吹奏楽部員の増加に繋がったのは、有名な話でもあります。

吹奏楽を通した文化振興にも力を注ぎ、2005年の阪神タイガース優勝パレードや、全国高校野球の開会式で指揮をしたりしました。
また、冒頭で記しているように、全日本吹奏楽連盟の理事長を2013年から2021年にかけて務め、吹奏楽の振興に力を注がれてきました。

特に2020年には、新型コロナウイルス感染症の影響により、コンクール全国大会の中止を決定した際の理事長が、この丸谷先生でありました。
下記記事(再掲)でも書いたように、特に中学生・高校生にとっては最後のコンクールとなる学年もあり、その出場機会を奪う決断を下したことは、理事長として断腸の思いであったかと思います。
しかし、その決断が、上述のとおり出場41回の常連校を率いる丸谷先生が最終的に決断したことであるから、泣く泣くであっても納得した吹奏楽部員も、少なからずおられたのではないのでしょうか。
(参考)




吹奏楽の楽しさを、多くの方々に伝えてきた丸谷先生の訃報に、驚いた方も多かったのではないか、と思います。
ご冥福をお祈りいたします。



私自身は、中学生、高校生、そして社会人で吹奏楽を経験してきました。
中学・高校はいわゆる「弱小校」で、コンクールは大阪府の地区大会で銀賞が取れれば喜んだレベル、社会人でも種々の都合から数年の在籍でありました。

そんなことから、全国大会なんて夢の舞台としか思っていなかったわけですが、このように吹奏楽に少なからず携わっていましたので、丸谷先生、そして淀工という存在は勿論知ってはいましたし、淀工の演奏会も何度か聴きに行ったことがあります。

高いレベルの演奏をこなしつつ、随所に楽しさを織り交ぜた演奏会は、本当に満足いくものでありましたし、淀工の演奏会がプラチナチケットとなっていた理由も分かる演奏だと思いました。

勿論、演奏の主体は淀工の吹奏楽部員でありますが、顧問の指導方針や内容によって演奏のレベルや雰囲気も大きく変わる高校生の吹奏楽部でありますから、そういった演奏ができたのも、丸谷先生の指導の賜物なのかな、と思いました。

一方、そこに至るまでにはハードな練習メニューと厳しい指導内容があるわけで、果たして私自身がその環境に身を置いた際に、ついていけたのか、と考えると、全く自信がありません。
しかし、そのような厳しさの中でも、多くの脱落者を出さず、毎年コンクール出場に必要な部員数を確保し、かつそのレベルを維持してきたのは、やはり偉大な吹奏楽指導者、といえるのではないか、と思います。

加えて、淀工は大阪府立の公立高校でありますが、それが他の私立高校(推薦入学等あり)と互角のレベルで、競争厳しい関西地区大会から毎回全国に進んでいたのは、もはや今後そういった指導者が出てくるのか、と思えるくらいのギネス級の記録ではないか、と思います。


76歳という、まだご活躍を期待できるご年齢だっただけに、その死はまだ早かった気もしないでもありません。
しかし、最後まで吹奏楽に携わってきたその一生の記録と記憶は、多くの吹奏楽関係者の財産となるのではないか、と思います。

最後になりましたが、丸谷先生のご冥福をお祈りするとともに、丸谷先生が築き、残して下さった日本の吹奏楽の今後の発展を、遠くから見守り続けていただければと思います。

どうか安らかにお眠りください。




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【全日本吹奏楽連盟】2020年度全日本吹奏楽コンクールの中止を発表

全日本吹奏楽連盟では、2020年度の全国大会(全日本吹奏楽コンクール、全日本小学生バンドフェスティバル、全日本マーチングコンテスト)の中止を発表しました。

2020年度 秋季事業の中止について|全日本吹奏楽連盟

中止の理由としては、新型コロナウイルス感染症が、依然として収束予測が立たない状況の中、同連盟では秋季事業の開催について検討、協議を重ねてきたのですが、参加団体構成員、来場者、関係する全ての者の生命と安全が最優先との結論に達し、標記事業の中止を決定した、とのことです。

同連盟としては、本決定は苦渋の決断であり、吹奏楽を愛好する方々の気持ちを察すると、本当に心の痛む思いであるとする一方、この重大な経験を克服した先には、吹奏楽の輝かしい未来が必ず見えてくるものと確信しており、この緊急事態に屈することなく、吹奏楽の灯を守り続け、ますます発展するよう一層の努力を重ねていくこととしています。

なお、コンクール課題曲については、2020年度の作品を来年度の課題曲にする、としています。

なお、上記大会を全日本吹奏楽連盟と共に主催する朝日新聞社のサイトには、上記説明に加えて補足が掲載されていましたので、併せてご紹介します。
全日本吹奏楽コンクールなど3大会の中止について|お知らせ | 朝日新聞社インフォメーション

詳細は、上記Webサイトをご覧下さい。



新型コロナウイルス感染症については、緊急事態宣言が発出され、移動や集会といった、感染拡大を伴う行動を極力自粛するよう要請されているところです。
そのため、このブログでも、鉄道・バス・航空といった公共交通機関の利用者が極端に減少していることを、幾度となくご紹介してきました。

一方で、「密集」「密接」といった点では、吹奏楽をはじめとした演奏・講演等の活動も軒並み抑制がされているところです。
これらの活動については、演奏者等が練習場所において密接・密集・密閉した環境にあるのが多いこと、また本番の環境でも、ホール等の屋内施設では観客が密集・密接・密閉している環境であることから、新型コロナウイルス感染症の収束の目処が立たないと、実際に活動を再開するのは難しい状況であるといえます。

また、吹奏楽コンクールに関して言えば、例年、7月から8月にかけて各都道府県、あるいは都道府県内を更に細かく分けたブロック毎の大会が行われ、各都道府県の代表となった学校・団体が、各支部(関西・東海・中国等、概ね全国の地方区分毎に相当、但し例外もあり)大会で演奏し、支部大会の代表となった学校・団体が、秋に実施される全国大会に出場する、という流れになっています。

(※)参考までに、吹奏楽コンクールの仕組み(都道府県大会→支部大会→全国大会)については、アニメ「響け!ユーフォニアム」の作中でも説明されています。
本作品では、コンクールへの挑戦がメインに描かれていることもあり、吹奏楽コンクールの仕組みやそれ向けての練習などを感じ取るのにとって、非常に分かりやすい作品となっています。
もっとも、学校によってその姿勢に強弱はあるでしょうが、夏の本番に向けて、練習を積み重ねていく描写は、どの学校にもあり得る光景ではないか、と思います。




そのため、コンクールへの練習については、春頃から各団体・学校は開始し、夏の大会を目指すところが多いのでありますが、中学・高校でいえば、例年ならば新入生の指導を行いつつ、春のイベント演奏会を行いつつ、コンクールを見据えた練習を行うという時期であるはずのこの時期ですが、こと今年に関して言えば、新型コロナウイルス感染症の影響により、学校自体が休校措置となっている地域が多い中で、練習さえもできない状況が続いています。


今後、新型コロナウイルス感染症の収束度合いをみて、学校の事業再開も検討されるものと考えられますが、仮に再開したとしても、しばらくは感染防止策として、分散登校やオンライン授業の併用といった措置が講じられるものと考えられます。
そのような状況の元では、吹奏楽をはじめとしたクラブ活動の再開は、かなり遅い時期にずれ込むことは容易に推測されますし、そこからコンクールへの練習を始めたとしても、例年の時期でのコンクール実施は、スケジュール的に難しいものとも考えられます。

とはいえ、スケジュールの問題は調整すれば不可能ではないにしても、それまでの過程で、密集・密接・密閉の環境とならざるを得ない練習環境の中、仮に練習中に感染クラスターが発生したとすれば、それこそ今後の吹奏楽の活動自体が持続困難な状況に追いやられるのは、想像に難くありません。

一方で、この吹奏楽コンクール、特に中学・高校の部に関して言えば、学生生活における吹奏楽活動の中で、その結果が金賞・銀賞・銅賞といった目に見える形で評価されること、また金賞の中でも次の大会へ進出できる代表団体が選ばれることから、このコンクールでより良い賞や上位の大会を目指すべく、練習を積み重ねてきている生徒達も非常に多いと考えられます。

そんな生徒達の成果を発表する機会を取りやめることについては、冒頭の全日本吹奏楽連盟の発表どおり、「苦渋の決断」であり、「心の痛む思い」であったかと思われます。
特に、最高学年となる中学三年生、あるいは高校三年生の生徒達にとっては、今年が最後のコンクールとして、これまで以上に練習に打ち込もうと、意気込んでいた方も多いかと思われるだけに、最後のコンクールの機会がこのようになくなってしまったことは、非常にショックだと思われます。

なお、今回の全日本吹奏楽連盟の発表は、あくまで「全国大会の中止」であり、地方大会については、主催する各支部や県などの連盟が、開催の可否について決定することとされています。
(上記朝日新聞社のお知らせ参照)

とはいえ、上述の新型コロナウイルス感染症対策の関係上、練習や大会そのもの開催の準備に時間が必要なこと、そして特に中学生や高校生の三年生にとっては、受験や就職の関係もあり、遅い時期のコンクールを実施することが時間的に難しいこと、加えて今年度のコンクール課題曲が、来年度のコンクールに持ち越されることも併せ持って考えると、今回の全国大会中止の決定を踏まえて、地方大会についても中止の決定を行うことになるのではないか、と思われます。



私自身、中学・高校時代に吹奏楽コンクールに出場したことがありました。
どちらも、それほど高レベルな演奏技術を持った学校ではなかったので、コンクール大会は、大阪府内の地区大会で、良くて銀賞どまり、という結果ではありましたが、とはいえコンクールに向けて練習してきたことが、演奏技術の向上に貢献してきたことは確かで、その後の秋のイベントでの演奏に活かすことができた、と思っています。

勿論、吹奏楽という音楽に、金賞・銀賞・銅賞といった評価が馴染むものではないのは確かですが、ただ、より良い賞を目指して練習することで、吹奏楽コンクールが、日本の吹奏楽の全般的なレベルアップに果たしてきた役割は、大きなものだ、と個人的には評価しています。

それだけに、今年度の吹奏楽コンクールの中止は、そういったレベルアップの機会を失った、という意味でも非常に痛手ではありますが、今回の新型コロナウイルス感染症が、特にこういった演奏活動では感染しやすい環境であることも考え、何より「感染しないこと」が重要であることを考えて、「苦渋の決断」を吹奏楽に携わる、また吹奏楽を愛好する皆が受け入れたいな、と感じた次第であります。



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【全日本吹奏楽連盟】事務局職員が給与等不正受給の不祥事。約10年に渡り1億5200万円の不正か

全日本吹奏楽連盟では、同連盟の事務局職員2名が、約10年に渡り給与・賞与を不正受給していた不祥事があったことを発表しました。
本連盟事務局職員不祥事のご報告とお詫び|全日本吹奏楽連盟

上記発表資料によりますと、連盟理事会の調査委員会(外部識者の弁護士を含む)の報告を受け、当該不正を行った事務局職員2名を懲戒解雇するとともに、民事・刑事両面にわたり厳正な対処する旨を各会員連盟(各都道府県等単位で組織)の理事長・各支部(全国11支部)の支部理事長に説明・報告を行った、としています。

また、今回の事態を踏まえて、諸規定の改正や、ガバナンス体制及び内部監査の強化等を含む再発防止策を早急に実施することとしています。


一方報道によると、上乗せして不正受給していた金額は約1億5200万円にのぼり、またその手口は、伝票を偽造し、理事会などに報告する決算書類において、上乗せ分をコンクール会場費や課題曲の楽譜制作費として計上していた、としています。

1億5200万円を不正受給か 全日本吹奏楽連盟が事務局長ら懲戒解雇 - 産経ニュース



このブログでも時折吹奏楽について触れることがあるのですが、私自身、中学・高校と吹奏楽部に所属しており、様々な演奏活動に参加したことを、今でもつい最近のことのように思い出します。
その中でも、「吹奏楽コンクール」は年間行事の中でも特に大きな行事であり、それが故に練習時間も多くを割いていました。

音楽という芸術活動に、評価・順位付けというのは馴染まないのではないか、という意見は私が吹奏楽に携わっていた頃からありはしましたが、その一方で、コンクールという具体的な目標に向けて練習することで、演奏技術の向上に貢献していることもこれまた確かなことでもありました。
また、全国津々浦々で共通の課題曲、そして共通の時間制限(課題曲+自由曲で12分)等の、同一の規定に基づき実施される吹奏楽コンクールは、全国的な吹奏楽の水準向上に、一定の貢献を果たしているのかな、と今になって思っているところです。


その「吹奏楽コンクール」などの運営を全国的に担っている「全日本吹奏楽連盟」で、この度給与・賞与等の不正受給という、不祥事が発覚したとのことで、かつて吹奏楽に携わっていた者の一人として、嘆かわしく、悲しく感じたともに、こういう事件だからこそ、取り上げなければならないな、と感じ、本日の記事でご紹介した次第です。

手口としては、給与等を不正に上乗せし、その費用を(報道によれば)コンクール会場費や課題曲制作費に決算上は計上していたとのことで、ある意味単純な不正経理の事例とも思えます。

しかし、「単純な不正経理」であったとしても、本来吹奏楽の更なる振興に費やされるべき費用が、不正受給という形で悪だくみした一部の職員の私服を肥やすことに費やされたことには、憤りを感じずにはおれません。

勿論、不正受給を画策した元事務局職員は断罪されてしかるべきであります。しかし、その「単純」:ともいえる不正経理が、これまで約10年に渡り発見されていなかったのは、同連盟の監査体制が杜撰であったことをも、これまた示すものでありましょう。

全日本吹奏楽連盟の業務として、経理上のみならず、例えばコンクールの課題曲や審査員の選定等、高い厳正さが求められる業務が多数あるのではないかと思われますが、このような甘いガバナンスの元で、果たしてこれら吹奏楽の演奏そのものに関わる事柄についても、果たして公平・公正な判断が行われていたのか、と疑わざるを得ない、と考える方もおられるかも知れません。

そういう意味では、単なる不正経理に留まらず、吹奏楽に関わる、あるいは関わってきた多くの人々の信頼を一瞬にして奪ってしまった罪は非常に大きいと言わざるを得ません。

上記報道内容等によると、今後はガバナンス体制の強化等を図っていくこととしていますが、今後そのガバナンスの強化により、より厳密な内部監査の元、透明性のある情報開示を行っていくことにより、一日も早い信頼回復を願わずにはおれません。

少子化の昨今であっても、吹奏楽を目指す新入生も多く、また、吹奏楽コンクールも現在でも多くの吹奏楽部員が目指す目標として、今でもなお君臨しています。
その、ある意味「権威」的な存在は、その組織運営の「公正」さがあってからこそ成り立つものでないかと思うだけに、吹奏楽に関わる全ての人が、その運営に対する信頼感を持てるようになるために、連盟の運営体制の正常化は必須であります。

吹奏楽を楽しむ全ての人が、こんな不祥事で振り回されることなく、演奏活動等、本来の「吹奏楽」に集中できるように、連盟には根本的な運営体制の見直しを願いたいものでありますし、それを見届け、そしてより多くの人に広めていくことが、かつて吹奏楽を楽しみ、そして今は吹奏楽と関係ない話題でありますが、それなりにアクセス数のあるブログの書き手としてできることなのかな、と感じたニュースでありました。

JRグループ各社の吹奏楽団が集う「JRグループ音楽連盟」今年の定期演奏会は福岡県北九州市で開催(2019.11.23)

JRグループ各社には、社員及び関連会社の社員等で構成された吹奏楽団・バンドがありますが、その連合体として2015年に発足した「JRグループ音楽連盟」では、発足翌年より年一回の「定期演奏会」を開催しており、昨年(2018年)はJR西日本エリアの大阪府高槻市で開催されました。


上記演奏会の案内から、毎年JRグループ音楽連盟による定期演奏会が毎年実施されるようになったことを知ることとなったわけですが、今年もそろそろ演奏会の案内が無いか、と思っていたところ、JR九州のWebサイトで第4回のJRグループ音楽連盟の定期演奏会開催の発表がありました。

全国のJRグループ各社の吹奏楽団が北九州に大集結!JRグループ音楽連盟 第4回定期演奏会 開催のお知らせ|JR九州

概要は以下の通りです。

●日時:
2019年11月23日(土・祝) 開場13:00、開演13:30

●場所:
アルモニーサンク北九州ソレイユホール
(旧厚生年金会館 最寄駅:西小倉)

●入場料:
無料(事前申込み、整理券等は不要)

●出演団体:
・JR北海道音楽クラブ(特別合同楽団演奏のみ参加)
・JR東日本吹奏楽連盟(JR東日本東京吹奏楽団)
・JR東海音楽クラ ブ(JR東海吹奏楽団)
・JR西日本バンド連盟(JR 西日本吹奏楽団)
・JR四国吹奏楽部
・JR九州吹奏楽団
・JRグループ特別合同楽団(各社合同演奏(約 100 名))



詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


このJRグループ音楽連盟の定期演奏会ですが、第1回は東京(JR東日本)、第2回は名古屋(JR東海)、そして第3回は高槻(JR西日本)と、JR各社のエリアを持ち回りで開催しているように感じられましたが、今回の第4回は、その流れのとおり、JR九州エリアである北九州市での開催となります。

現時点では曲目は発表されていませんが、「鉄道にまつわる音楽」なども演奏されるようなので、北九州市に近い方は、貴重な機会でありますので、是非とも聴きに行ってみて、JRグループ各社の個性溢れる演奏を楽しんでみてはいかがでしょうか。


ところ、上記発表資料では、「JRグループ音楽連盟」のプロフィールも記載されています。
それによれば、JRの前身の日本国有鉄道の時代から、吹奏楽を趣味とする国鉄職員による定期的な演奏会が実施されていたようですが、民営化後はJR各社毎の演奏活動を行ってきたものの、各社合同での演奏家は開催されていないとのことでした。

そこで、2015年6月にJR各社の吹奏楽団の代表が集まり、「JRグループ音楽連盟」が発足、その後毎年1回演奏会を行っているとのことですが、民営化後およそ四半世紀を経て、国鉄時代を知る職員も減ってきた時代に、このようにグループ各社で合同の取り組みを行うようになった、というのは面白くも感じました。


さて、第4回がJR九州のエリアで開催された、ということは、気の早い話ですが、来年(2020年)の第5回の定期演奏会はJR四国エリアで開催されるのかも知れませんが、次回のJR西日本エリアでの開催の際には聴きに行くことができるようにしたいな、とも感じたニュースでありました。



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「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 後編」を読む(2019.6.23)【ネタバレ注意】

このブログでも幾度も取り上げてきた「響け!ユーフォニアム」。
高校の吹奏楽部を舞台とした青春物語をテーマとした原作小説、そしてそれを元にしたテレビ・劇場版アニメ、またそこから派生した京阪電鉄によるコラボ企画と、その広がりは当ブログでも幾度にも渡って取り上げてきたところです。

その原作本について、この4月に「決意の最終楽章」というタイトルで、主人公・黄前久美子(おうまえ くみこ)らの最終学年で、コンクール全国大会に向けて練習に励んでいくストーリーとなっていました。
参考:「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 前編」を読む(2019.4.21)【ネタバレ注意】 : 阪和線の沿線から

その「前編」の発売から2ヶ月経ったいま、「後編」が発売され、いよいよ久美子らの最終学年がどのように幕を閉じるのかが、明らかとなります。
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私自身も早速購入し、休日を半日使って読み終わりましたので、その内容や感想を、これまたこれまでの例にならって、適当に・ざっくばらんにご紹介したいと思います。

※注意
以降は原作本の内容が記されている、すなわち「ネタバレ」となる内容です。
本書をまだ読んでいない方など、当作品についてのネタバレを望まない方は、他のページに移っていただきますようお願いいたします。





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「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 前編」を読む(2019.4.21)【ネタバレ注意】

下記エントリーで、一昨日より公開が開始された、映画「響け!ユーフォニアム 〜誓いのフィナーレ〜」の鑑賞記をアップしました。
劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」を鑑賞しました(2019.4.19、ネタバレあり) #anime_eupho : 阪和線の沿線から

上記記事でもご紹介しましたが、この劇場版公開とほぼ同じタイミングで、原作の最新刊である「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 決意の最終楽章 前編」が発売されています。

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映画鑑賞後に、早速本書を読み終えましたので、その内容や感想を例の如くざっくばらんにご紹介したいと思います。



※注意
以降は原作本の内容が記されている、すなわち「ネタバレ」となる内容です。
本書をまだ読んでいない方など、当作品についてのネタバレを望まない方は、他のページに移っていただきますようお願いいたします。

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劇場版「響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」を鑑賞しました(2019.4.19、ネタバレあり) #anime_eupho

このブログでも、幾度も取り上げてきている「響け!ユーフォニアム」。
高校の吹奏楽部を舞台とした青春アニメでありますが、作中の宇治市内や京阪電鉄、京阪バスといった描写のリアルさが故に、当ブログでも注目の作品として追いかけてきました。

本日(4月19日)から、その最新作となる「劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜」の公開が始まりましたので、早速鑑賞してきましたので、感想を記したいと思います。
『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』公式サイト


※注意
以下では、作中の内容をご紹介している、いわゆる「ネタバレ」の内容となっています。
そのため、これからこの作品を鑑賞される方は、以下の内容にネタバレの内容が含まれていることをご承知いただくとともに、ネタバレが嫌な方は即刻他のページに移って下さいますようお願いします。

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