阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

交通系ICカード

【JR西日本・智頭急行】鳥取地区ICOCAエリア拡大。「スーパーはくと」京都〜鳥取間でICOCA利用可能に

JR西日本と智頭急行では、現在鳥取〜倉吉間で実施しているICOCA等の交通系ICカードのサービスについて、因美線や智頭線に拡大することを発表しました。

2027年春 山陰本線下北条駅〜淀江駅・因美線・智頭線にIC改札機を導入します!:JR西日本
2027年春ICOCAエリア拡大(JR山陰本線 下北条〜淀江、因美線、智頭急行 智頭線|智頭急行

概要は以下のとおりです。
【新たにICOCAが利用できるエリア】
・山陰本線:下北条〜淀江間の各駅(11駅)
・因美線:津ノ井、東郡家、郡家、智頭(4駅)
智頭線:智頭、大原、佐用、上郡(4駅)
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(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/260226_00_press_2027_ICOCAereakakudai.pdf)より引用)

【サービス開始時期】
2027年春(予定)

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



これまで都市圏だけでなく、ローカル線にも拡大が続いてきた「ICOCA」のサービスエリア。
サービスエリアの拡大にともない、特急列車でも「ICOCA」と「チケットレス特急券」の利用により、チケットレスで特急列車を利用できるシーンもかなり拡大してきました。

一方で、ある程度の本数の特急列車が運行されていながら、未だ交通系ICカードで利用できない特急列車として、「スーパーはくと」「スーパーいなば」が挙げられます。
これらの列車は、智頭急行を経由することもあってか、これまで交通系ICカードの対応がなされてこなかったところですが、今回、来年春を目処に智頭急行や因美線が交通系ICカードのエリアに含まれることになることが、発表されました。

これにより、例えば大阪〜鳥取間で「スーパーはくと」を利用する場合、これまでは乗車券は紙のきっぷが必要だったところが、今後は交通系ICカードで利用することが可能となります。
(特急券は別途チケットレスでの購入が必要)

JR線の特急列車が乗り入れる第三セクター鉄道における、交通系ICカードの対応状況としては、奇しくも同じく2027年春に特急「南紀」」が運行されている伊勢鉄道でも、交通系ICカードの利用が可能となります。
(参考)


これに、今回智頭急行が加わるわけですが、似たような条件の「京都丹後鉄道」や「土佐くろしお鉄道(中村・宿毛線)でも交通系ICカードが使えるようになるのかどうかは気になるところですが、これらは伊勢・智頭両鉄道とは利用者数も違ってくることから、導入はなかなか難しいのかな、という気もしないでもありません。


ともあれ、今回の智頭急行への交通系ICカード導入により、「スーパーはくと」「スーパーいなば」の利用者数が更に増えることを期待したいな、と感じたニュースでありました。

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▲新大阪駅に停車する「スーパーはくと」HOT7000系。
2027年春より、「スーパーはくと」の全区間で交通系ICカードによる利用が可能となり、大阪〜鳥取間等でも、交通系ICカードによる乗車が可能となります。

【JR東日本】「モバイルSuica」でゆいレールの定期券を発売へ(2027年春以降)

JR東日本と沖縄都市モノレールでは、「モバイルSuica」で新たにゆいレールの定期券を発売することを発表しました。

「モバイルSuica」で新たにゆいレールの定期券を発売します!|JR東日本
2027年春以降 「モバイルSuica」で新たにゆいレールの定期券を発売します|ゆいレール

概要は以下のとおりです。
【サービス開始時期】
2027年春以降(予定)

【サービス概要】
ゆいレールの定期券を「モバイルSuica」で利用可能に

【画面イメージ】
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(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2025/20260217_ho01.pdf)より引用)

【対象券種】
通勤定期券
通学定期券(中学・高校・大学/専門学校等)


その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



沖縄都市モノレール(ゆいレール)では、交通系ICカードとして、ゆいレールの他にも沖縄本島内の路線バスで利用できる「OKICA(オキカ)」の他、Suica等の全国相互利用交通系ICカードが利用可能となっています。
(参考)
OKICA(ICカード)|ゆいレール
Suica(ICカード)|ゆいレール

一方、定期券については、「OKICA定期券」を利用することとなっていますが、これに加え今回、「モバイルSuica」でゆいレールの定期券を購入することが可能となりました。

これにより、駅に出向くことなく、ゆいレールの定期券を購入することが可能となり、利用者にとってはより便利になることとなります。


モバイルの交通系ICカードについては、「モバイルSuica」(JR東日本)、「モバイルICOCA」(JR西日本)、「モバイルPASMO」(PASMO協議会)がサービス提供されています。
一方で、モバイルの交通系ICカードについては、その開発にコストがかかることもあってでしょうか、上述のようにSuica、ICOCA、PASMOといった利用者が多いカードでないと、サービス開発にペイしない模様です。

そのためか、JR東海では、同社の交通系ICカード「TOICA」エリア向けのモバイルサービスとして、JR西日本の「モバイルICOCA」を活用した「TOICAのモバイルICサービス」を開始することを、既に発表しています。
(参考)
TOICAのモバイルICサービスが始まります! |JR東海

今回の「ゆいレール」での「モバイルSuica定期券」も、これに類するサービスで、東日本エリアが主体の「モバイルSuica」を活用したモバイルSuica定期券で、遠く離れた沖縄県の「ゆいレール」定期券が購入可能となるのは、もはや地域の枠を超えた連携の象徴、といえるでしょう。

JR東日本としても、今回の「ゆいレール」定期券を契機に、他の地域でもモバイル定期券の導入を進めていくこととしていますので、今後も東日本エリアは勿論、そこから遠く離れた地でも「モバイルSuica」を活用した定期券が発売されることにもなりそうですね。

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▲今回「モバイルSuica」で定期券の扱いが発表となったゆいレール。

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▲ゆいレールでは、「交通系ICカード」の他、「クレジットカードのタッチ決済」も利用可能となっています。
なお乗車券については、2014年にQR乗車券が導入されており、上述画像の交通系ICカードタッチ部分にある四角の窓で2次元バーコードを読み取る仕組みとなっています。

【JR東日本】久留里線におけるSuicaエリア拡大を発表(2027年春、木更津〜久留里間)

JR東日本では、現在Suicaエリア外となっている久留里線(木更津〜上総亀山)のうち、木更津〜久留里間で新たにSuicaが利用できるようエリアの拡大を実施することを発表しました。

久留里線におけるSuicaご利用エリアの拡大について|JR東日本

概要は以下のとおりです。
【新たにSuicaが利用できる駅】
久留里線の祇園〜久留里の各駅
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(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2025/chiba/20260217_c01.pdf)より引用)

【サービス開始時期】
2027年春を予定

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR東日本・久留里線については、末端区間である久留里〜上総亀山間の鉄道事業廃止を表明しており、今年度中に届出することが既に発表されています。
(参考)


この廃止が表明されている区間については、私自身もつい先日乗車し、代替交通への転換はやむなし、といった印象を抱いたのは、下記記事でも述べたとおりです。
(参考)



一方、残る木更津〜久留里間については、輸送密度では1,000人/km・日程度でありますが、一方で朝夕の通勤・通学ラッシュ時に一定の利用があることから、引き続き鉄道として維持することが妥当なところだ、といえるでしょう。

そんな久留里線の存続区間ですが、このように利用者が一定あることから考えて、Suica等の交通系ICカードの導入も必要ではないか、と思っていたところ、今回Suicaの導入が発表されました。


上述のとおり、輸送密度が1,000人程度と、「国が組織する再構築協議会」の対象となる水準に近いことから、これまた鉄道としての維持が必要なのか、という状況ですが、今回のSuica導入など、残された久留里線の区間についての活性化がこれまで以上に実施され、路線の永続に繋がればいいな、と感じたニュースでありました。

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▲木更津駅に到着した924D列車。
8時2分着という丁度通学時間帯ということもあり、3両編成の列車が通路まで埋まるくらいの利用状況でした。
今後、Suicaの導入により、利便性が向上することから、この存続区間の乗客が増えることを願いたいと感じています。

【JR東海】TOICAエリアの三重地区拡大。特急「南紀」停車駅に加え伊勢鉄道も一部利用可能に(2027年春予定)

JR東海では、交通系ICカード「TOICA」利用エリアを三重地区に拡大するとともに、特急「南紀」のチケットレス乗車サービスを開始することを発表しました。

TOICA利用エリアの三重地区への拡大および特急「南紀」のチケットレス乗車サービス開始について|JR東海

概要は以下のとおりです。
【サービス開始時期】
2027年春

【TOICA利用エリア拡大】
以下の2路線18駅及び伊勢鉄道鈴鹿駅の計19駅にTOICA導入
・紀勢本線(下庄〜多気間)9駅
・参宮線(外城田〜鳥羽間)9駅
・伊勢鉄道(鈴鹿駅)

【特急「南紀」チケットレス乗車サービス開始】
・特急「南紀」の主要区間の普通車指定席を対象にしたチケットレス商品を、JR西日本のインターネット列車予約「e5489」で発売
・TOICA利用エリア各駅に加え、紀勢本線の三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮の5駅において、特急「南紀」利用の場合にTOICAが利用可能に

【その他】
・拡大するTOICA利用エリアおよび特急「南紀」の利用の場合にTOICA利用可能となる駅におけるTOICAの利用条件、運賃計算方法等の詳細なサービス内容については、決定次第別途発表

【サービス開始後のTOICA利用エリア】
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(上記発表資料(https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044867.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


JR東海の交通系ICカード「TOICA」エリアですが、同社の在来線エリアはかなり網羅した感があります。
閑散線区においても、高山本線では下呂、高山、飛騨古川では、特急「ひだ」利用の場合等に「TOICA」を利用することが可能となっています。

今回、三重地区の紀勢本線及び参宮線、そして伊勢鉄道の鈴鹿駅でTOICA等の交通系ICカードが利用できるようになります。


…これだけだと、「交通系ICカードの利用エリアが増えて便利になりますよね」」という嬉しいニュースなのですが、殊にこれらのエリアでは、
・河原田〜津間の経由(亀山経由or伊勢鉄道経由)をどう判定するか?
・近鉄との共用駅(津、松阪、伊勢市)をどう判定するか?

という、交通系ICカードを導入するにあたり、なかなかややこしい問題があります。

詳細な分析は、下記「旅するマネージャーのブログ」記事をご覧いただければと思いますが、恐らく、
・三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮の各駅と、TOICAエリア各駅相互間は、伊勢鉄道経由で計算(特急「南紀」利用前提のため)
・河原田〜津間を通過してTOICAエリア相互間(上記「南紀」停車駅各駅を除く)を利用する場合は、安い方の運賃を適用
・近鉄との共用駅は、JR線利用を記録するカードリーダーを設置するか、改札を分離する

あたりが落とし所なのかな、と個人的には感じています。
(参考)


ともあれ、欧米からの訪日外国人旅行者に人気の熊野エリアを結ぶ特急「南紀」で交通系ICカードが利用できるようになるのは、観光客の受け入れ環境整備、という意味では喜ばしいことですし、より多くの利用者がストレス無く利用できるようになるのは嬉しいな、と感じたニュースでありました。

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▲新宮駅に停車する特急「南紀」HC85系。
来年(2027年)春からは、ここから名古屋方面に利用の際にも、交通系ICカードが利用できるようになります。

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▲新宮駅改札口のICカードリーダーに貼り付けられた注意書き。
現在は、新宮駅からは、和歌山・大阪方面へは交通系ICカードが利用可能ですが、三重、名古屋方面への利用はできません。
そのための注意書きが貼られているわけですが、この姿も来年春には変化するものと思われます。




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【近江鉄道】交通系ICカード「ICOCA」利用開始。こどもICOCA利用で1乗車10円に(2026.3.1〜)

滋賀県を走る近江鉄道では、これまでICOCAシステムの導入準備を進めてきましたが、この度2026年3月1日(日)から近江鉄道線でのICOCAサービスの利用を開始することを発表しました。

近江鉄道線で交通系ICカード「ICOCA」の利用を開始します! 2026年3月1日(日)スタート! :JR西日本
近江鉄道線で交通系ICカード「ICOCA」の利用を開始します!2026年3月1日(日)スタート!|近江鉄道

概要は以下のとおりです。

【サービス開始日】
2026年3月1日(日)

【サービス開始路線】
近江鉄道全線

【開始するサービス】
・ICOCA利用サービス
(チャージ残高での利用。ICOCA以外の全国相互利用可能ICカードが利用可能)
・IC定期券サービス
「iCONPASS」導入
(Webサイトで近江鉄道の定期券や企画乗車券を購入可能)
近江鉄道線ICOCA定期券
(窓口で発売)

【ポイントサービス】
近江鉄道線の運賃として1ヶ月に3,000円を超える額を利用した場合、当該超過額の10%を「WESTERポイント(チャージ専用)」として次月に付与

【交通系ICカードによるこども運賃】
「こどもICOCA」などのこども用交通系ICカードを利用する場合、運賃は1乗車につき10円

【ICカード導入に伴う乗車券類の取扱い】
・普通乗車券については、紙のきっぷは発売終了
・定期券については、新たな紙の定期券は発売終了
普通回数券、昼間割引回数券は発売終了
・信楽高原鐵道との連絡定期券、連絡乗車券の発売終了

【企画乗車券の見直し】
・1デイスマイルチケット:
(現行)おとな900円、金・土・日・祝日利用可能、窓口及びアプリで発売
(変更後)おとな1,500円、毎日利用可能、Web(iCONPASS)及びアプリで発売

・びわこ京阪奈線フリーきっぷ
(現行)おとな1,050円、土・日・祝日に利用可能、窓口及びアプリで発売
(変更後)おとな2,000円、土・日・祝日に利用可能、アプリのみで発売


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



下記過去記事でご紹介したように、近江鉄道では、JR西日本のICOCAシステムを同社鉄道線全線に導入することを、昨年8月に発表していました。
(参考)


近江鉄道では、沿線自治体が出資する「近江鉄道管理機構」が設備等を保有し、近江鉄道が列車の運行を担う「上下分離方式」に、2024年4月に移行しました。

上下分離方式への移行を伴う、近江鉄道線の再構築において、その目玉となる施策の一つが「交通系ICカードの導入」でありました。
(参考)
報道発表資料:近江鉄道線の鉄道事業再構築実施計画の認定について - 国土交通省

上下分離方式導入による再構築の2年目にして、目玉の施策がスタートすることになり、利便性の向上が図られることとなりますが、その目玉中の目玉、というべきなのが、「こどもIC運賃一律10円」でありましょう。

これまでこのブログでも、小田急電鉄の「小児IC運賃50円均一」をはじめとし、将来的に継続的な利用者になり得る沿線のこどもに、列車に乗る機会を増やすこと等を目的に、格安の「こどもICカード運賃」を導入してきた事例を紹介してきました。
(参考)


(泉北高速鉄道が導入した小児IC運賃50円運賃は、南海電鉄と合併後も、南海泉北線において実施されています。)

しかし今回は、都市部の大手・準大手民鉄ではなく、地域鉄道たる近江鉄道が、しかも「10円」という破格の運賃で乗車することができるわけですから、親子連れでのお出かけや、習い事での利用など、様々なシーンでの利用が拡大し、加えて、こどもの頃から近江鉄道に乗車する習慣を身につけることで、将来成長して定期券ユーザーとして、近江鉄道の利用を支える存在となることが期待できますので、こういった取組は大いに評価したいと思います。

一方で、これまでの紙のきっぷ・定期券は基本的に発売終了し、フリーきっぷもWebやアプリに統一される等、窓口におけるきっぷの取扱いが大きく見直されます。
きっぷを集めたりする人や、これまでICカードに縁の無かった利用者にとっては、抵抗が無いわけではないのでしょうが、持続的な運営体制構築のために、このような見直しが実施されるのであれば、十分受容レベルなのかな、とも思います。


ともあれ、この3月に新たなサービスが開始される近江鉄道。
上下分離方式による再構築が今後も続き、地域に無くてはならない路線として永続することを期待していきたいと思ったニュースでありました。

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▲近江鉄道彦根車庫で実施された、鉄道むすめ「豊郷あかね」撮影会。
この後に、上下分離方式への移行、そしてICカードの導入と、大きく変わった近江鉄道。
新しい車両も導入されたことから、再訪してその様子を見てみたいな、とも感じています。

【東武鉄道】磁気定期乗車券の発売終了(2026.3.13)IC定期券に統一へ

関東の大手民鉄・東武鉄道では、現在発売している「磁気定期乗車券」の発売を終了し、今後はIC定期乗車券のみの発売とすることを発表しました。

2026年3月13日(金)をもって、磁気定期乗車券の発売を終了いたします。|東武鉄道

概要は以下のとおりです。
【発売終了日】
2026年3月13日(金)

【発売終了する磁気定期乗車券】
通勤定期乗車券、通学定期乗車券
(※)他事業者への連絡となる実習用通学定期券は除く

【発売終了後】
定期乗車券はIC定期乗車券のみ発売

【その他】
上毛電気鉄道、わたらせ渓谷鐵道、野岩鉄道との連絡定期乗車券については、PASMOカードへの搭載ができないため、各社線区間の定期券は別途購入が必要

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



ICカードの普及により、年々その発売枚数が減少している磁気定期乗車券ですが、既に関西地区の大手民鉄では京阪電鉄、阪神電鉄、阪急電鉄の各社で発売が終了しています。
(参考)

消えゆく「磁気定期券」なぜ? 阪神も廃止 “脱・磁気券”目指す理由 | 乗りものニュース
また、南海電鉄では他社との磁気定期乗車券を発売を終了しています。

一方関東地区では、2024年5月にJR東日本や東武鉄道などの鉄道事業者8社が、磁気乗車券からQR乗車券への置き換えを既に発表しています。
(参考)


そして当の東武鉄道も、この発表の1ヶ月前の2024年4月に、同社が発表した中期経営計画において、QR乗車券による磁気乗車券の全廃を記載しています。
(参考)


このように、東武鉄道では近いうち磁気乗車券の全廃の方向性が示されていた中、ICカードという移行先が既に整備されている定期乗車券について、この3月で全廃することが正式に発表されました。

廃止後はICカード定期券を利用することになりますが、ICカードを導入していない各社(上毛、わたらせ、野岩)の各線への連絡定期券は発売終了となり、東武鉄道と各社との定期券を別々に購入する必要があります。
(※)
ところで、乗り換えが必須の上毛電鉄及びわたらせ渓谷鐵道については、東武鉄道の定期と別々に購入したところで特に問題は無いと思慮されますが、直通列車が運行している野岩鉄道との定期券は、東武鉄道のみICカードにすると、入場・出場の組み合わせが正しく記録されないことからエラーとなるトラブルが発生しかねません。
ただ、野岩鉄道と東武鉄道との連絡定期乗車券が、どの程度の枚数が発売されているのか、というのも気になりますので、あまりにも少なければ、大きなトラブルにならない、とも言えますが、果たしてどうでしょうか…?


ともあれ、自動改札機の普及に大きな役割を果たした磁気乗車券も、大手各社では終焉の時を迎えつつあるな、と感じたニュースでありました。

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▲東武東上線・小川町駅に停車中の10000系電車。
東武鉄道では磁気定期乗車券の発売を今年3月13日限りで終了することを発表しました。


【JR東日本】東京近郊区間が大糸線・白馬まで拡大(2026.3.14〜)

JR東日本では、2026年3月14日(土)より大糸線の信濃大町駅及び白馬駅において、新たにSuicaが利用可能となることを発表しました。

大糸線の信濃大町駅及び白馬駅で Suica がご利用いただけるようになります |JR東日本

このエリア拡大に伴い、首都圏エリアの「大都市近郊区間」(東京近郊区間)が白馬駅まで拡大することも併せて発表されています。
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(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2025/nagano/20251212_na02.pdf)より引用)


首都圏Suicaエリアの拡大に伴い、「東京近郊区間」も拡大を続け、現在は浪江(常磐線・福島県)や穂高(大糸線・長野県)と、およそ首都圏から離れたエリアさえも「東京近郊区間」に含まれており、もはや「東京」という名称で良いのかどうか、というくらいのエリアの広さですが、それが更に「白馬」まで拡大することとなります。
ちなみに、白馬〜浪江間の運賃は9,130円(2025年12月現在)とのことです。

今後、この「東京近郊区間」はどこまで広がって行くのでありましょうか。
広がる余地があるとすれば、大糸線を更に北上して南小谷まで、とう可能性も有り得そうです。

一方で、下記でご紹介したように、Suicaのセンターサーバー方式によりSuicaエリアの統合が可能となることから、これまで順次拡大してきた「大都市近郊区間」が形を変える、ということも十分有り得そうです。
(参考)


一方、下記の発表資料では、2027年春頃には各Suicaエリアを統合することが示されています。
(参考)
Suicaの当たり前を超えます 〜Suica Renaissance〜|JR東日本

そうなれば、「東京近郊区間」の拡大も今回が最後、ということも考えられそうですが、そもそもSuicaエリアの統合された際の大都市近郊区間がどうなるかも含めて、来年度にはその姿が見えてきそうですから、引き続き注目しておきたいな、と感じたニュースでありました。



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【こみトレ46】交通系ICカードの本3.1、4、5

開催から既に2週間が過ぎましたが、引き続き「こみっくトレジャー46」(こみトレ46)で入手した同人誌をご紹介します。



今回ご紹介するのは、「交通系ICカードの本」の3.1、4、5の3冊です。
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この「交通系ICカードの本」ですが、2024年1月の「こみっくトレジャー43」で、既に「1」「2」の2冊を入手していました。
(参考)


上記記事でも、著者の「すながわひろゆき」さんは、全国の交通系ICカードを集められており、そのコレクションを本にまとめられたのが、先に入手した「1」「2」でした。

今回入手した本のうち、「3.1」は、2024年上期の動向や、最終利用から10年超過した無記名Suicaが再び利用できるのかどうか、といった実験レポートが記載されています。

そして「4」「5」は、「総集編」として、これまで紹介されてきた交通系ICカードを、西日本(「4」)、東日本(「5」)としてまとめたものとなっています。

「4」「5」を入手すれば、全国の交通系ICカードが全て分かる…というものといえますが、一方で、その後の改廃も進んでいくことでしょうから、今後数年のうちに、改訂版の総集編が出てくることも大いに期待できそうです。

ともあれ、このブログでも交通系ICカードの話題は折に触れているだけに、その際のファクトチェック、という意味でも、今回入手できてよかった同人誌、に感じました。




【近江鉄道】交通系ICカード「ICOCA」導入を発表(2026年3月〜)

滋賀県の近江鉄道では、利用者の利便性向上等を目的に、JR西日本のICOCAシステムを同社鉄道線全線に導入することを発表しました。

近江鉄道線でICOCAなど交通系ICカード全国相互利用サービスを導入します!:JR西日本
近江鉄道線でICOCAなど交通系ICカード全国相互利用サービスを導入します!|近江鉄道

概要は以下のとおりです。
【サービス開始時期】
2026年3月(予定)

【サービス開始線区】
近江鉄道線全線(米原〜貴生川、高宮〜多賀大社前、八日市〜近江八幡)

【提供するサービス】
・ICOCA利用サービス(チャージによる電子マネー利用)
・定期券サービス


その他詳細は、上記発表資料をご覧ください。



滋賀県の琵琶湖南部を中心に走る「近江鉄道」では、利用者の減少等から厳しい経営が続いてきていました。
一方で仮に同社鉄道線が無くなれば、沿線の道路が混雑するなど社会的に影響が大きいこともあり、地域で同社鉄道路線を維持する仕組みとして、沿線自治体が出資する「近江鉄道管理機構」が設備等を保有し、近江鉄道が列車の運行等を担う「上下分離方式」に、2024年4月に移行しました。

上下分離への移行から一年半が過ぎようとしていますが、昨年度の近江鉄道の経営状況は、上下分離による効果もあり、鉄道事業で久々の黒字を経常するなど、まずは順調な滑り出しとなっている模様です。
(参考)
上下分離の近江鉄道 31年ぶりに黒字決算の見通し|NHK 滋賀県のニュース

とはいえ、「上下分離」は決して「ゴール」ではなく、いわば地域交通の「幹」である鉄道の維持のための「スタート」というべきであり、上下分離をした上で、いかに沿線住民や観光客等の利用者を増やしていく、そのためにどのような利用促進策を実施していくのかが大事であるといえます。

今回、近江鉄道全線で導入することとなった「ICOCA」の導入は、利用促進のメインとなるものといえるでしょう。

もとより、米原、彦根、近江八幡、貴生川と、JR西日本ICOCAエリアと4駅で接続している近江鉄道が、今までICOCAを導入していなかったことを、不思議に思う方ももしかしたらおられるかも知れません。

しかし、上述のとおり上下一体による民間事業者単独による運営では、投資額の大きさが故に決して実現できなかった交通系ICカードの導入が、上下分離により行政の支援も合わせて導入できた、というのは、上下分離、つまりは鉄道という交通インフラを地域が一体と支援することにより実現できた「成果」といえるのではないのでしょうか。

勿論これとて、交通系ICカードを入れて終わり、というのではなく、交通系ICカードが利用可能となったことで、乗車しやすくなった近江鉄道線に、どのように利用してもらうことができるのか、というのは、更に突き詰めていかないといけません。

もっとも滋賀県では、下記記事でもご紹介したように、「交通税」の導入も検討されていることからも、地域で公共交通を支えていく意識の醸成は他の地域よりも進んでいるのではないか、と思っています。
(参考)


そういった動きが、地方鉄道維持に課題を抱える他の地域にとっても、リーディングケースとなっていくことで、少子高齢化やコロナ禍後の行動変容により利用者の減少に苦しむ地方鉄道を抱える地域の課題解決につながればいいな、とも感じたニュースでありました。

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私自身、直近で近江鉄道を訪問したのは、上記の「鉄道むすめ」豊郷あかねのヘッドマーク撮影会でした。
(参考)

この頃には既に、上下分離方式への移行は決定していましたが、それがどのような形で実現するのかは、まだ検討段階だったかと思います。

そういったニュースを聞きながらの撮影会でしたが、その後、現在のような上下分離による維持となり、「上」を担う近江鉄道が黒字を計上できるまでになったことは、当時は思いもだにしませんでした。

近江鉄道の鉄道むすめ「豊郷あかね」「日野せりか」ともども、同路線の永続を引き続き願いたいところです。




鉄道コム関連記事】
近江鉄道、2026年3月に「ICOCA」導入 - 鉄道コム

【エクスプレス予約】「EX-ICカード」「EXご利用票」終了(2026年夏頃〜)

東海道、山陽、九州新幹線で実施されている会員制ネット予約サービス「エクスプレス予約」について、JR東海は本日、サービスの一部を変更することを発表しました。

【重要なお知らせ】「エクスプレス予約」サービスの一部変更について

概要は以下のとおりです。
【チケットレス乗車サービスの変更】
2027年夏頃を目途に、「EX-ICカード」による乗車サービスを終了し、「交通系ICカード」による乗車サービスに統一

2026年夏頃を目途に、「EX-ICカード」の新規発行及び再発行の受付終了

【EXご利用票(座席のご案内)の発行終了】
2026年夏頃を目途に、「EXご利用票(座席のご案内)」の発行終了

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



2008年3月からスタートした、東海道新幹線のネット予約サービス「エクスプレス予約」会員向けのチケットレスサービス「EX-IC」。
(参考)


サービス当初から長らくの間、チケットレス利用には、専用の「EX-ICカード」が必要でしたが、2021年3月より、「EX-ICカード」に加え、「交通系ICカード」の登録が可能となっていました。

一方、交通系ICカードを紐付けて利用する「スマートEX」のサービスが2017年9月から始まっているほか、「エクスプレス予約」会員も2021年3月より交通系ICカードを紐付けて利用することが可能となっており、「EX-ICカード」を利用せずとも、ネット予約が可能な環境が整ってきています。
(参考)



一方、「EX-ICカード」にしろ「交通系ICカード」にしろ、エクスプレス予約を利用して乗車する際には、改札口から「EXご利用票(座席のご案内)」が発行されました。
これまでの「きっぷ」に代わるものとして、乗車列車や座席の確認に役立つほか、手元に残る新幹線の乗車記録として、敢えて捨てずに手元に置いている方も少なくないのではないのでしょうか。


今回、JR東海からの発表によりますと、これらの「EX-IC」サービス開始当初より続いてきた仕組みを、来年または再来年の夏を目途に終了し、乗車カードは「交通系ICカード」に統一、座席確認は「EXアプリ」で行うこととなります。


私自身も「EX-ICカード」を2011年に保有するようになって、もう15年近くになるのか、と驚くばかりですが、これまで出張や旅行に、決して少なくない回数を利用してきましたが、遂にこの「EX-ICカード」が終了になるとは、時代の変化を痛感する次第です。

また、「新幹線の乗車記念」として何気なく受け取ってきた「EXご利用票」も、あと1年もすれば発行されなくなることから、手元に残る乗車記録がまた一つ消えることのなり、一抹の寂しさを感じる次第です。

個人的には、結構「紙のきっぷ」に引き換えて乗車することも少なくなかったわけですが、一方ではほとんどの場合「EX-ICカード」を利用して乗車していただけに、部屋を探せば相当な枚数の「EXご利用票」が出てきそうな気がしますので、それらを眺めて、いつ、どんな時に新幹線に乗ったのか、思い出すのもおつなものだと感じましたが、そんな記録を集めていくことができるのも、あと1年程度なのかな、と感じました。

「エクスプレス予約」会員であっても、「交通系ICカード」で乗車できるようになっているようなので、私自身も次回乗車からそのように切り替えようかと思っていますが、一方で長らく愛用してきた「EX-ICカード」を捨てるのも勿体ないので、しばらくは手元に置いておこうかな、と思っています。

ともあれ、そう大昔でもない時期に東海道新幹線のチケットレスサービスが始まったように思っていたのですが、もう当時発行した「EX-ICカード」が利用できなくなるとは、時の流れの早さを感じずにはいられないニュースでありました。

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▲私自身の手持ちの「EX-ICカード」と、2022年4月に山陽新幹線に乗車した際の「EXご利用票(座席のご案内)」
あと2年もすれば、いずれも「エクスプレス予約」の利用エリアから姿を消すものとなります。




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