阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

JR西日本

【きのくに線新宮・白浜間】WESTERポイントバック・通勤モニター募集等の新たな取組を発表

和歌山県、沿線市町村、JR西日本和歌山支社及び和歌山大学で構成する「紀勢本線活性化促進協議会 新宮白浜区間部会」(以下、「新宮白浜区間部会」といいます。)では、構成員が協働して新宮白浜区間の利用促進に取り組んでいます。

今年度(2026年度)は、下記記事でご紹介したように、「紀南くろしお乗り放題特急券」の購入補助や「くろしお一択」デジタルスタンプラリー等の利用促進策を既に実施しています。
(参考)


今回、これらに加えた利用促進の取組を実施することを発表しました。

紀勢本線新宮・白浜間の更なる利用促進の取り組みについて 〜通勤・通学や校外学習・教育旅行、紀南への旅は、快適で絶景が楽しめる特急「くろしお」号、紀勢本線をぜひご利用ください〜:JR西日本

概要は以下のとおりです。
【WESTERポイントバック】
新宮・白浜間の特急停車駅から ICOCA を利用して乗車し、新宮・白浜駅間を利用するとともに ICOCA エリア内の駅で下車した方を対象に、運賃の 10%相当を WESTER ポイント(チャージ専用)で還元するもの。
(2025年11月〜12月に実施したものを改めて実施)
・対象となる利用:
新宮、紀伊勝浦、太地、古座、串本、周参見の各駅から乗車・・・ICOCAが利用できる全ての駅
白浜から乗車・・・紀伊富田〜新宮間の各駅
・利用条件:
利用前にWESTERポイント(チャージ専用)のサービス登録完了が必要

【通勤モニター募集】
新宮・白浜間を含む区間を鉄道で通勤するモニターを募集し、モニターの方の ICOCA 通勤定期券1か月分を実質無料とするもの。

〇対象者:
・定期券購入日に満18歳以上の方
・定期券有効期間内に8回以上鉄道で通勤する方
・モニターアンケートに協力可能な方
〇対象となる ICOCA通勤定期券
・有効期間の最終日が2026年8月9日(日)〜2027年2月28日(日)までで、有効期間1カ月の ICOCA 通勤定期券
〇助成額
新宮・白浜間の実費相当額(全額)
※新宮・白浜間が一部でも含まれていれば、同区間相当額を助成対象とするもの。

【現在の新宮・白浜間の利用状況】
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(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/07/10/items/260710_00_press_kiseihonsen.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



このブログでも、これまで幾度もご紹介してきた、JR西日本・紀勢本線(きのくに線)新宮〜白浜間の利用促進。
今年度(2026年度)の特急列車乗車目標を、1日1,040人としている中、そこへ向けての利用促進施策を様々に実施しているのは、当ブログでもこれまでご紹介してきたとおりです。
(参考)




今回の発表では、昨年度実施した「WESTERポイントバック」を今年度は夏のシーズン(8月〜9月)に実施するとともに、新たに「通勤モニター募集」という取組も実施することとしました。

「WESTERポイントバック」については、昨年度と同様、新宮〜白浜間の特急停車駅から乗車して、同区間を含む利用をした場合に、運賃の10%相当分がWESTERポイント(チャージ専用)で還元されるもので、実質的に1割引で乗車できる、というものです。

特に8月〜9月は、夏休みやシルバーウィークを含む期間となっていますので、昨年度以上に多くの方の利用を期待したいところです。
ポイントバックは、予算に達し次第終了するとのことですし、上述のとおり利用者の多い期間が含まれますが、まずは10%がおトクになる機会ですので、活用しない手は無いでしょう。


そしてもう一つが「通勤モニター募集」ですが、この新宮・白浜間は、他のローカル鉄道と同様、利用者の多くは高校生と高齢者となっており、通勤利用者が非常に少ない状況となっています。

(参考)
新宮市役所のWebサイト内に、紀勢本線活性化促進協議会新宮白浜区間部会が令和6年度に実施した「紀勢本線新宮・白浜間沿線住民アンケート調査報告書」が掲載されています。
その中で、通勤利用に関する内容も含まれていましたので、ご紹介します。

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▲「普段の外出の目的」のうち、「通勤」は「買い物」に次いで多い目的となっています。

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▲一方、「過去1年間の紀勢本線の利用目的」でみると、「旅行、娯楽」「通院」「買い物」が上位を占め、「通勤」は数パーセントにしかなりません。

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▲そもそも、沿線住民が過去1年間に紀勢線を利用した頻度をみると、「利用しない」が50%、「年数回程度」が35%と、沿線の9割程度の住民が、鉄道をほとんど利用していない実態が明らかになっています。

(引用)
令和6年度紀勢本線新宮・白浜間沿線住民アンケート調査報告書|紀勢本線活性化促進協議会新宮白浜区間部会

「社会人になったら鉄道に乗らない」という沿線住民の意識を少しでも変えるべく、鉄道利用による通勤のモニター制度を実施することで、今後鉄道による通勤が定着していけば、利用者の維持に繋がることになるかと思います。

公共交通機関の利用促進は、観光による誘客も重要ですが、沿線の住民が繰り返し利用することもそれ以上に大事なものといえます。
そういうった点では、今回の通勤モニター制度から、鉄道への通勤にシフトする動きが、少しでも出てくればいいのではないか、と考えています。


先に述べたとおり、1日の特急列車乗車人員の目標が1,040人に対して、2025年度は482人と、目標との開きは大きいのが現実です。
一方で、2024年度の特急乗車人員は433人であることを考えると、このご時世に利用者が増加し続けているというのも、これまた事実であるといえます。

ただその利用者増加も、2025年11月から特急「くろしお」の平日増便を実施しているものの、増便に見合ったものになっていない、というのも、これまた事実であります。

明るい徴候、という意味では、2026年5月の乗車人数が前年(2025年)をわずかでも上回っている点といえます。
昨年(2025年)はアドベンチャーワールドへのパンダ中国返還があった影響で利用者が大幅に増加しました。
(2024年:432人→2025年493人)
言わば、「パンダ特需」の反動減が避けられない中、その水準をほぼ維持している、ということは、増便をはじめとした利用促進の効果は一定あった、と解釈しても良いのかも知れません。

ただ、現在の特急列車利用人数が、6両編成の電車列車を5〜6本走らせるほどのものか、というとこれもまた議論の余地はありそうですので、今年度の目標達成状況をみた上で、今後この新宮・白浜間の持続的な運営方法がどのように議論されていくのか、引き続き注目していきたいな、と感じたニュースでありました。

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▲新宮駅に停車中の283系「オーシャンアロー」。
この8月〜9月「WESTERポイントバック」の実施により、利用区間によっては10%ポイント還元が実施されます。
また、「オーシャンアロー」が登場30周年となりますので、この機会に今年の夏は、紀勢本線の新宮・白浜間を積極的に利用してきたいものであります。




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【うれしート】大阪環状線・平日朝のQ区間快速「うれしート」に乗車する(2026.7.3)

先のブログ記事でご紹介した、阪和線の平日上り「R快速110号」うれしートに続き、大阪環状線の「うれしート」の様子をご紹介します。



【乗車日】
2026年7月3日(金)

【乗車列車】
Q区間快速307号(天王寺7:18発→大阪7:38着)

先のブログ記事でご紹介したように、天王寺駅の阪和線ホームに到着した後、大和路線ホームに向かいます。

続いて、本日2本目の「うれしート」設定列車に乗車します。

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加茂始発の区間快速・大阪環状線方面行きで、大阪環状線に入り、一周して再び天王寺まで向かう列車となっています。
「うれしート」は、始発駅の加茂から設定されています。
そのため、「大阪環状線での設定」と言いつつ、実際は「大和路線・大阪環状線での設定」というのが正しい理解だといえるでしょう。

18番のりばに、区間快速が入線してきました。
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▲18番のりばに到着した区間快速221系。

「うれしート」の車内は、大和路線から通しで大阪方面に向かう乗客がほとんどでした。
天王寺駅で数名降り、天王寺駅発車時点で16名(定員20名)での発車となりました。

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▲天王寺駅発車時点での車内の様子
一般席の区画には多くの立ち客が乗っています。
一方「うれしート」の区間にも、大和路線から通して乗っている乗客がほとんどを占めていました。

以降、
・新今宮:2名降車
・大正:1名降車
・西九条:2名降車
・野田:2名降車
・大阪:残り全員(9名)降車
で、大阪駅に到着しました。

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▲大阪駅に到着した「Q区間快速307号」

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▲大阪駅の発車案内表示。
引き続き、天王寺方面へも「うれしート」が設定されています。

大阪環状線の「うれしート」は、今年(2026年)3月のダイヤ改正で新設されたものです。
(参考)


上述のとおり、実態としては大和路線の区間快速に設定された「うれしート」をそのまま大阪環状線内に延長しているもののようで、実際の利用者も、大和路線からの通しの乗客ばかりでした。

上記の発表では、大阪環状線内で完結する利用でも「うれしート」が使えることをPRしたいように見受けられましたが、実態はまだ追いついていないのかも知れません。

ただ、どの列車も混雑する平日朝ラッシュなだけに、大阪環状線内でも「うれしート」があれば、使いたいと思う人はきっと存在すると思いますので、そういった利用者に認知されるように期待したいと思いました。



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【うれしート】阪和線平日朝のR快速「うれしート」に乗車する(2026.7.3)

当ブログでは、JR西日本の有料座席サービス「うれしート」の利用状況を、実際に乗車した際にご紹介しています。

今回は、去る7月3日(金)に乗車した、阪和線の平日上りの「R快速」うれしートの様子をご紹介します。



【乗車日】
2026年7月3日(金)

【乗車列車】
R快速110号(日根野6:23発→天王寺7:05着)


この日は大阪7:48発の特急「はまかぜ1号」に乗車するために大阪駅に向かっていたのですが、平日朝に大阪市内方面に向かうので、丁度よい機会として、この列車の「うれしート」を利用してみました。

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▲快速 天王寺行きの発車案内(「うれしート」設定あり)

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▲日根野駅で発車を待つ「R快速110号」うれしート連結列車

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▲225系5000番代に設置された「うれしート」のれん

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▲隣のホーム(4番のりば)からは、特急「くろしお4号」(日根野6:21発)が先発します。

天王寺、大阪方面へは、この「くろしお4号」が先着するので、正直日根野からこの列車の「うれしート」を利用する客はいないのかな、と思っていました。

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▲「うれしート」のれんを座席から撮影

乗ってみると、日根野駅で既に2名乗車していました(私を含めて3名)。
これはちょっと事前の予想を違っていて、特急「くろしお」との棲み分けができているようにも感じました。

6時23分に日根野駅を発車します。
その後の乗車人数は以下のとおりでした。
日根野 3名
熊取 0名
東岸和田 5名
和泉府中 3名
鳳 1名
三国ヶ丘 2名
堺市 0名
合計14名(定員15名)(管理人を含む)
全ての乗客が天王寺まで乗車

個人的に新たな発見だったのが、
・特急「くろしお」が先行しているにもかかわらず、「くろしお」停車駅の日根野、和泉府中での利用がそれなりにあり。
・熊取は意外に利用が無かった
・鳳、三国ヶ丘といった短距離の利用もあり

といったところでしょうか。
平日朝については、私が乗車した「R快速110号」が最後の列車だったのですが、もう少し前の列車だったら状況が違っていたかも知れません。

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▲鳳→三国ヶ丘間の「うれしート」側から見た車内の様子。
南海高野線との乗換駅である三国ヶ丘駅の構造上、最後尾の1号車で最も混雑するのこの区間なのですが、それでも勿論「うれしート」側には通路が塞がれることは無く、荷物が多い時でも気兼ねなく通路に置くことができます。

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▲7時5分に天王寺駅に到着しました。
天王寺駅では、駅の構造上、「うれしート」側からだと改札までの距離があるのですが、それにも増して300円(「うれしート」チケットレス)で着席が保証されるメリットを選ぶ利用者は確実に存在していました。


今回の「R快速110号」は、乗車の5日前(6月29日(月))に予約したのですが、その時点で既に残席が2席しかありませんでした。
平日夜の下り「R快速」うれしートの利用がいまいち芳しくない様子を見ているだけに、朝の「うれしート」がこれほど人気があるのは、ちょっと想定外で、早めに指定席券を確保しておいてよかった、と感じました。

夕方下りとは異なり、旺盛な利用が確認できた平日朝の上り阪和線「うれしート」。
また機会があれば他の列車にも乗車してみて、利用者の動向をチェックしていきたいと思います。



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山陽新幹線・徳山駅での撮影記録(2026.7.4)

7月3日から4日にかけて、JR西日本のWESTERポイントを活用できるフリーきっぷ「WESTERポイント全線フリーきっぷ」を利用してきましたので、その際の記録などを順次ご紹介してきます。



7月4日(土)に、山陽新幹線の徳山駅で撮影してきました。
この駅は、カーブ上にある駅なので、通過列車であっても減速して通過していきますが、丁度曲線を通過する列車を撮影できるとあって、山陽新幹線の中では著名な撮影地のようです。

この撮影のためだけに、徳山駅に行ってみたわけですが、これぞ全線フリーきっぷの威力、といえるでしょうか。

以下に徳山駅で撮影した記録をご紹介します。

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▲徳山駅を通過する「のぞみ27号」N700S J40編成。

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▲徳山駅を通過する「のぞみ38号」N700S J38編成。

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▲徳山駅に到着する「さくら757号」N700系 S10編成

徳山駅で降り立ったのは、この日は500系で運行予定であった「こだま951号」に乗車するためでしたが、残念ながらN700系8両編成に代わっていました。
なので、徳山駅に向かったのは半分無駄足になってしまったのですが、だとしても上記のような当ブログでも色んな場面で使える写真が撮影できたのは、大きな収穫でした。



徳山駅のホームからは、このよう港や海を眺めることができます。
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ここまで海に近い新幹線の駅、というのも他にあったでしょうか…
撮影の待ち時間の間、海の眺めに癒やされるという、贅沢なひとときを過ごしました。

撮影地としても、また海を眺めることができるロケーションといい、良い場所を見つけましたので、また別の機会に訪問できればいいな、と思いました。

【JR西日本】500系新幹線・ドクターイエローの引退時期発表(2027年1月定期運用終了)500系を用いた夜行新幹線のイベントも実施へ

JR西日本では、2024年に500系新幹線及び「ドクターイエロー」T5編成の引退を発表していましたが、この度これらの形式の引退の具体的な時期を発表し、併せて引退に向けた各種企画について発表しました。

〜ありがとう 500 系&ドクターイエロー〜500 系新幹線&「ドクターイエロー」T5編成の引退について|JR西日本

概要は以下のとおりです。
【引退時期】
・500系:2027年1月13日に定期列車での運転終了
定期列車での運転終了後は臨時列車等での運転を行った後、同年7月に営業運転を終了

・ドクターイエロー:2027年1月に検測運転を終了

【引退に向けた企画等】
・ロゴ・キービジュアル作成
(キービジュアル)
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(ロゴ)
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(画像はいずれも上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/06/22/items/260622_00_press_500kei_dryellow.pdf)より引用)

【各種イベント等】
「ドクターイエロー検測走行車内見学」
「V編成で一夜を過ごす500系新幹線特別運行」
「500系V4編成ラストラン 上り無対比運行 博多〜新大阪往復乗車」
「東海道・山陽新幹線直通ドクターイエロー体験乗車」
等のイベントを予定


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



既に当ブログでもご紹介してきた、500系新幹線及び「ドクターイエロー」の引退ですが、その具体的な時期が明らかとなりました。

500系については、定期列車は2027年1月13日で終了、その後臨時列車等の運転を行った後に、7月に営業運転終了。
ドクターイエローについては2027年1月に検測運転終了というスケジュールとなっています。

これ自体は、既に発表のあったこともあり、遂に来るべき時期が明らかとなった、ということですが、今回の発表はそれに向けて盛り沢山の企画が明らかになったことが、ファンの注目を集めています。

まず、「キービジュアル」については、特に子供を意識したデザインとなっており、新幹線の中でも特に高い人気を集めてきたそれぞれの車両の最後を、子供にも楽しんでほしい、という気配りを感じることができました。

加えてロゴ掲出では、営業運転で予めダイヤの分かる500系はともかく、神出鬼没な「ドクターイエロー」にまで掲出されるとは驚いた次第です。
本来事業用である車両にこのような乗客向けのアピールが施されるのも異例、といえます。

そして更に驚くのが、「500系による夜行新幹線」のツアー実施です。
これは、7月31日(金)に実施するもので、上記発表資料によれば、新大阪駅を博多行き最終列車より後に発車し、博多駅には新大阪発の始発列車より先に到着する、特別な列車を 500 系で運行します(途中駅で長時間停車)」とあるように、先日発表のあった東海道新幹線の夜行「東海道ルミエールエクスプレス」と同様の運行スタイルが、引退間近の500系で実施される、というものになります。
(参考)


まさか東海道・山陽の両新幹線で、同じ夏シーズンに「夜行新幹線」が実現する、というのも奇遇なのか何なのか、というくらいにファンの注目を集める発表内容でした。


鉄道ファンだけでなく、子供から大人まで、数ある新幹線車両の中でもひときわ注目と人気を集めてきた「500系」と「ドクターイエロー」。
その引退まで半年あるいは1年を切るということで、一目見ようという人気は更に高まることと想われます。

注目を集めるのは嬉しいことですが、一方で引退の日まで撮影等による事故が起きないよう、ルールとマナーを守って、これら両形式の最後を見送りたいものであります。

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▲岡山駅に停車中の500系。
500系については、「のぞみ」運用時代に乗車したことはありましたが、「こだま」運用の後には、あいにく乗車するチャンスがありませんでした。
もし今後、そんな機会があれば、最後の乗車を楽しみたいなと思います。

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▲新大阪駅に停車中の「ドクターイエロー」T5編成。
2015年9月に関東方面に出張の際、偶然見かけることができました。
平日だった、ということもあり、混乱が生じるほどのギャラリーがいた訳ではありませんでしたが、それでも少なくないファンが撮影をしていました。




鉄道コム関連記事】





【関連ブログ】
「さよなら500系」…2027年1月13日に定期運行終了へ | 鉄道プレス



【関連ニュースサイト】
さよなら500系新幹線、27年7月営業運転終了へ。ドクターイエローも1月引退 | 旅行総合研究所タビリス



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【うれしート】JR京都線「A快速」うれしートに乗る(2026.6.20)

当ブログでも逐次ご紹介しているJR西日本の有料着席サービス「うれしート」。
その利用実態を適宜ご紹介していくべく、今後乗車の度に当ブログでその様子をご紹介していければ、と思っています。

今回の記事では、JR京都線の快速「うれしート」の様子をご紹介したいと思います。


【乗車日】

2026年6月20日(土)


【乗車列車】

A快速779号

(京都14:09発→大阪14:50着)


京都から大阪へ向かう際に、「丁度うれしートの付いてる列車が来ればいいな」と思っていたら、その「丁度良い」タイミングで、「うれしート」設定の快速がやってきました。

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今回は、京都から大阪の利用でした。

利用者の乗降は以下のとおりでした。

京都:2名乗車

桂川:1名乗車

高槻:3名乗車

新大阪:1名下車

大阪:少なくとも3名下車(1名乗車?)

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▲新大阪発車時の「うれしート」車内の様子。

見てのとおり一般席にも空席がある程度のに空いているものの、敢えて「うれしート」を利用する乗客が見受けられました。


JR京都線・神戸線の「うれしート」は、土休日の日中は1時間に2本程度設定されています。

最速列車である「新快速」に設定がされていない点、利用者が根付くのか懸念を個人的に感じていました。

ただこの日乗車した快速列車は、午後の大阪方面に向かう時間帯で、どちらかと言えば混雑しているわけではない列車であるにも関わらず、上述のとおり「うれしート」設定区画の半数程度は利用されていたわけですから、沿線利用者には着実に定着しているのではないか、と感じました。

利用者層は、夫婦連れや大きな荷物を持った乗客など、言ってみれば「一般利用者」が敢えて選んで利用していることが分かりました。

下記記事で「新快速」の「うれしート」についてご紹介しており、その際は平日夕方の時間帯ということもあり満席の盛況でしたが、「快速」のうれしートも定着しているようであります。
(参考)



今後も引き続き、曜日や時間帯を変えてJR京都線の「うれしート」に乗車してみて、その様子をレポートしていきたいなと思います。



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京都鉄道博物館収蔵の食堂車「スシ28形」「新幹線35形」などをみる(2026.6.20)

京都鉄道博物館は、鉄道ファン的には営業線と接続した展示スペースで、様々な車両が展示されることが興味のある施設ですが、それだけでなく、常設展示されている収蔵車両についても、様々な車両が取りそろえられているのも魅力、といえます。

その収蔵車両のうち、「食堂車」(ビュフェ車含む)に分類される車両は4両存在しています。

そのうちの2両、「スシ28」と「35形」(新幹線)(※)について、通常は公開されていない車内を見学することができましたので、その様子をご紹介したいと思います。
(※)残り2両は、20系客車「ナシ20」と、24系トワイライトエクスプレスの食堂車「スシ24」。



【スシ28形301号車】
スシ28形の見学は、ワークショップ「走るレストランの歴史〜食堂車のあれこれ〜」のコンテンツとして実施されました。
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ワークショップの内容としては、パワーポイントの資料で「食堂車の歴史」「同館収蔵の食堂車の紹介」「食堂車のメニュー紹介」の説明のあと、スシ28形に移動して食堂車内を見学する、というものでした。

以下に、スシ28形の車内の様子を写真にてご紹介します。
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▲外観

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▲待合と思われる椅子

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▲テーブルまわり

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▲網戸を下ろした状態

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▲車番表示

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▲この「スシ28形301号車」は、スハシ38形102号車を交通科学博物館の食堂として利用するため、半室食堂から全室食堂に当時の国鉄高砂工場で改造した車両となっています。
そのため、実は「スシ28形301号車」として本線上で営業したことが無い車両となっています。
ただ、当時の食堂車と同様のつくりとなっているほか、厨房はスハシ38形のものを引き継いでいることから、旧型客車の食堂車の様子を今に伝える貴重な車両であることには違いありません。

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▲カウンター

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▲カウンターより厨房内部を撮影

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▲白熱灯

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▲広告枠には、当時の広告が貼られていました。

今回は、客室のみで、厨房を間近で見学することはできませんでしたが、当時この車内で食事が作られ、ウエイトレスが運び、そして車内の乗客がおなかを満たしていた、という歴史を感じることができました。



【新幹線35形1号車】
続いて、新幹線35形ビュフェ車の車内を見学します。
こちらは、午前中は案内付きの見学(定員制)でしたが、13時30分からは自由に見学できましたので、開始時刻を狙って向かうことにしました。

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▲車両外観

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▲椅子と簡易テーブル

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▲カウンターと厨房

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▲端には冷水機が設置されていました。

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▲冷蔵庫

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▲電子レンジ

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▲飲料水やクーラーボックス
当時使っていた冷蔵庫や電子レンジもそのままの状態で保存されていました。

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▲売店

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▲当時注目の的だった「速度計」。
今でこそ、スマホで誰でもいつでも手元で簡単に速度測定できる時代となりましたが、当時はこのスピードメーターで最高速度になるのを心待ちにしたビュフェ利用者も多かったのではないのでしょうか。



【昭和100年記念企画展「やっぱり鉄道食が好き」】
今回の食堂車展示は、京都鉄道博物館が実施している昭和100年記念企画展「やっぱり鉄道食が好き」の一環でした。
(参考)
昭和100年記念企画展「やっぱり鉄道食がすき!〜昭和の鉄道の食物語〜」|京都鉄道博物館

展示企画については、同館の2階で開催されていましたので、こちらも見てきました。
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図録も販売されていたので、購入しました。
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考えてみれば、京都鉄道博物館でこの手の図録を購入したのは、今回が初めてのように記憶しています。
記載されている内容も、貴重な記録といえますので、1,500円出して購入する価値のあるものといえます。

今後も京都鉄道博物館訪問の折りには、こういった企画展の図録を収集していきたいな、とも感じました。



偶然ですが、先月発売の鉄道ピクトリアルの7月号の特集が「往年の食堂車」でした。
鉄道ピクトリアル2026年7月号No.1052【往年の食堂車】
鉄道ピクトリアル2026年7月号No.1052【往年の食堂車】

こちらも食堂車に関する様々な話が満載でしたので、併せて読むことで、今はほとんど体験できない、当時の食堂車(※)について色々知ることができました。
(※)今でも観光列車やクルーズトレインといった列車に食堂車が存在していますが、当時のような、ビジネス等の様々な目的に対応した一般的な列車の車内で食事を提供する食堂車は、現在では皆無かと思われます。

ともあれ、「昭和100年」といいつつ、「食堂車」で「お腹いっぱい」となった、京都鉄道博物館の訪問でした。

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【東海道・山陽新幹線】個室・半個室の上級クラス「Supreme Class」(スプリームクラス)導入を発表。個室タイプは2026年10月1日サービス開始

JR東海及びJR西日本では、東海道・山陽新幹線にグリーン車よりも更に上質な設備・サービスを備えた上級クラス座席「Supreme Class」を導入することを、本日発表しました。

東海道・山陽新幹線における「Supreme Class」の導入について|JR東海
東海道・山陽新幹線における「Supreme Class」の導入について【一部訂正】:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【名称・ロゴ】
名称:
Supreme Class(スプリームクラス)
・Supreme Classのうち、個室タイプは「Cabin(キャビン)」、半個室タイプは「Seat(シート」)」の名称で発売

ロゴ:
000045683-0000


【サービス概要】
●各タイプの概要
◇個室タイプ「Cabin(キャビン)」
・イメージ:
2026061721-56-483
▲7号車
2026061721-57-093
▲10号車

・設備:
1編成各1室
7号車は2名利用も可能、10号車は1名利用
(座席は転換せず)

・サービス開始:
2026年10月1日(木)(初列車は同日の「のぞみ1号」(東京6:00)を予定)

・設備詳細:
2026061721-02-493


◇半個室タイプ「Seat(シート)」
・イメージ:
2026061721-57-405


・設備:
1編成6席、座席の転換により前後で対面利用も可能

・サービス開始:
2027年度中

・設備詳細:
2026061721-03-265


●発売方法:
エクスプレス予約及びスマートEX

●設置列車:
サービス開始日以降、N700S(16両編成)に順次導入
2026年10月時点で、1日あたり12本程度(上下計)の運行を予定

【Supreme Class Cabinの発売価格】
●主な区間の発売価格(大人片道1名あたり、「のぞみ」利用、通常期利用、エクスプレス予約利用)
・東京〜新大阪:
エクスプレス予約:7号車・・・60,500円、10号車・・・42,100円
スマートEX:7号車・・・60,790円、10号車・・・42,390円

・新大阪〜博多:
エクスプレス予約:7号車・・・72,510円、10号車・・・49,910円
スマートEX:7号車・・・72,690円、10号車・・・50,090円

(※)Supreme Class Cabin(7号車)の利用者に同行して同施設を利用する乗客は、当該列車を利用可能な乗車券・特急券が別途必要
(※)Supreme Class Seatの発売価格は別途発表

(各画像は、上記発表資料(https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000045683.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



東海道・山陽新幹線に個室タイプの車両が導入される、という話題は、下記記事のように折々でこのブログでもご紹介してきました。
(参考)




本日、この個室タイプの車両(半個室タイプも含む)のサービス詳細が発表されました。

名称の「Supreme Class」(スプリームクラス)は、「最高の」を意味する「Supreme」から命名されたものと説明されていますが、東海道・山陽新幹線の最新タイプの車両「N700S」もまた、この「Supreme」を表していることもまた、周知のとおりであります。
(参考)


その、「最高の」新幹線系式の中の、更に「最高の」座席が、今回の「Supreme Class」となるわけですが、その内容もまた、これまで発表のあったとおり「個室タイプ」(1名または2名)と、「半個室タイプ」の両方が用意されることとなっています。


今回の発表での注目点を挙げるとすれば、「Cabin(個室)の座席が回転しない」点と、「価格」でありましょうか。

まず、個室タイプの「Cabin」については、7号車は博多方面、10号車は東京方面に固定された状態となっています。
そのため、列車によっては進行方向と反対側に向いたままの場合もありますが、これを利用者がどのように感じるか、気になるところではあります。

いっぽう、「価格」については、管理人が利用しそうなパターンの新大阪発着でみると、東京へは42,000円程度、博多へは50,000円程度と、普通車指定席は無論、グリーン車と比較しても倍額以上と、まさに「目玉が飛び出る」価格となっています。

逆に言うと、これくらいの価格を支払っても「個室の空間で移動したい」という利用者を端から想定している、ともいえるでしょう。

そんな利用者といえば、やはり経営者や芸能人などのエグゼクティブ層が対象となり、私のような何の変哲も無いビジネスパーソンには無縁の世界にも感じます。

逆に言えば、こういった上級サービスが、需要の多い東海道・山陽新幹線で今まで無かったこともある意味不思議、といえます。
そういった上級クラスの利用者は、これまでJALやANAのファーストクラスといった飛行機の上級クラスを利用していたものと考えられますが、今回の「Supreme Class」導入により、そういった利用者層がどの程度新幹線に移行してくるのか、も見どころ、といえるかも知れません。


サービス開始時は1日あたり上下12本程度での運行とのことですが、下記「乗りものニュース」の記事によりますと、「2026年度末には30本程度、2027年度末には65本程度」となり、利用チャンスも増えてくるものと思われます。
(参考)


サービス名称や価格が発表となり、サービスの全体像が明らかとなった「Supreme Class」。
おいそれと乗れる価格や本数ではありませんが、いつの日か、少し大枚をはたいて乗ってみるのも興味がありますので、そんな機会に恵まれたならば、当ブログでもその様子をご紹介できればと思います。



鉄道コム関連記事】




【関連ブログ】
東海道・山陽新幹線の上級クラスは「Supreme Class」 | 旅するマネージャーのブログ
東海道・山陽新幹線に上級クラス席「Supreme Class」導入へ | 鉄道プレス



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【きのくに線新宮・白浜間】JR西日本和歌山支社長が特急「くろしお」実証運行利用状況を発表。目標の半分程度と厳しい状況が続く

JR西日本和歌山支社の富澤五月(とみざわ さつき)支社長は、去る6月9日、和歌山市内で記者会見を行い、JR紀勢本線(きのくに線)の新宮〜白浜間の利用状況や利用促進策を発表しました。
記者会見の内容は、和歌山県内の地域メディアを中心とした各社に取り上げられていますので、下記にてご紹介します。

JR西日本 特急くろしお増便実証実験“利用増につながらず” | NHKニュース
紀勢線 様々な利用促進策実施へ│WTVニュース│テレビ和歌山
JR西日本・紀勢線の白浜〜新宮間利用増厳しい状況「この夏が勝負」/和歌山 | WBS和歌山放送ニュース
利用促進「勝負の夏」 オーシャンアロー30周年で誘客、JR紀勢線:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト
近畿最大の赤字路線で利用者増に向けた実証実験 特急「くろしお」増便は厳しい結果に…一日あたりの乗車人数目標を1000人あまりに設定も最多の月で平均約570人 JR西日本(MBSニュース) - Yahoo!ニュース
【速報】特急「くろしお」増便で利用者増を狙った実証実験「効果みられず」新宮―白浜間の輸送密度 1987年の4分の1まで落ち込む(関西テレビ) - Yahoo!ニュース

各社の報道から、富澤支社長の会見内容を要約すると、以下のとおりとなりそうです。

【特急「くろしお」増便実証実験の結果】
・2025年11月〜2026年4月の特急「くろしお」1日平均乗車人数は475人と、目標(1,040人)の半分以下
・これまでで最も利用の多かった2026年4月でも、568人と、本数増加に見合う利用者増に結びついていない。
増便実証実験は今年度(2026年度)が期限であるため、この夏が勝負の時で、夏のハイシーズンに向けて利用者数の増加に力を入れる。
・富澤支社長は、「実証実験の結果は危機的な状況と受け止めている」「我々(特急「くろしお」)が選ばれていないとの危機感がある」と、厳しい状況と受け止めている

【利用促進策】
・この夏の利用促進策として、283系「オーシャンアロー」デビュー30周年を記念した誘客策などの利用促進策に取り組む
・「オーシャンアロー」30周年以外にも、観光特急「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースや、JAL(日本航空)との連携、特急「くろしお」乗り放題特急券の販売といった、様々な利用促進策を畳みかけるように取り組んでいく。

【上下分離について】
・JR北海道が採算性の低い路線の維持策として、沿線の自治体が線路や施設の維持管理を担う上下分離方式の導入を提案したが、富澤支社長は、「JR西日本としては今のところ何も考えていない。弊社だけで決められることではない」と述べた




富澤支社長の会見の内容について、報道記事を元に、上記のとおりまとめてみました。
会見内容からは、一言で言えば、利用促進の目標に対して厳しい状況が続いている実態が続いている、その一点に尽きるでしょう。

この利用促進目標の数値の考え方については、輸送密度2,000人/日に近い、2007年度の数値を元に設定しているとのことです。
少なくともこの数値を維持できなければ、鉄道として同社単独での維持が困難という理由から設定された、といえるでしょう。
(参考)
2026061222-39-174
(引用元:紀勢本線活性化促進協議会新宮白浜区間部会 プレスリリース(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250821_00_press_Kiline_riyousokushin.pdf))



そう考えると、現在の利用状況が続くのであれば、そもそもJR西日本単独で維持していくのが難しいので、他の方法(上下分離等)を取るか、あるいは鉄道からバス等への転換を選ぶことになるのか、ということにもなりそうです。

その上下分離に関しては、富澤支社長は「JR西日本としては何も考えていない」としており、即座に別の形を用意しているのでは無さそうです。
ただ、「弊社(JR西日本)だけで決められることではない」ともしていることから、沿線自治体等とで今後の新宮白浜間のあり方を考えていくことも考えられるかも知れません


この新宮白浜間については、特急列車が5〜6往復運行されていることからも分かるように、沿線住民だけでなく観光客も一定の利用者が存在している線区であります。

そういう意味では、沿線住民の生活に加えて観光、しかもそれは各市町村の独立した観光スポットだけでなく、各スポットを結ぶ周遊観光の手段としても、この新宮白浜間を機能させる必要があるといえるでしょう。

そうなれば、単に地域の移動を支えるだけでなく、広域観光の誘客という観点から、市町村だけでなく県としても必要な交通手段として維持していくことが求められてくるのかな、と感じています。

実際、今回の増便実証実験を実施してる「紀勢本線活性化促進協議会 新宮白浜区間部会」には、沿線市町村だけでなく和歌山県も入っていて、増便以外にも様々な利用促進の取組を実施してきたことは、これまでも当ブログでご紹介してきたとおりです。
(参考)



そのような経緯や状況も鑑みれば、今年度で終わることが予定されている増便実証実験の後のあり方についても、市町村だけでなく県も交えた議論もあり得るのではないのかな、とも思ったりしました。


この夏には、上述のとおり「オーシャンアロー」30周年をはじめとした、これまでにない利用促進を、それこそ畳みかけるように実施していくこととしています。
(参考)


これらの利用促進でどの程度利用者が上積みされ、目標とする利用者数に対し、どの程度の結果を残せるか、そしてその結果、今後の新宮白浜間をどのようにしていくのか。

和歌山県内では、この紀勢本線・新宮白浜間だけでなく、「和歌山電鐵貴志川線」や「南海フェリー」、そして「紀州鉄道」と、いくつもの公共交通機関が存廃の岐路に向き合ってきました。
(参考)




貴志川線は完全上下分離に合意、南海フェリーは2年後の撤退、そして紀州鉄道は譲渡事業者の決定と、それぞれの方向性が見えてきたいま、残るはこのJR紀勢本線・新宮白浜間の行く末、となりそうです。
数年後、この線区の方向性がどのような姿となっているのか、引き続き注目しつつ、まずは今は、JR西日本が中心となって取り組んでいる利用促進策により、一人でも多くの方が特急「くろしお」を利用するようになってほしいな、と感じた会見でありました。

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▲JR紀勢本線(きのくに線)日置川橋梁(周参見〜紀伊日置間)を通過する283系「オーシャンアロー」。

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▲新宮駅に停車中の283系「オーシャンアロー」。
283系「オーシャンアロー」については、この7月31日でデビュー30周年を迎えます。
既に記念イベントの発表もありましたが、これらのイベントが利用者の獲得に結びつくことを願っています。

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▲日置川橋梁を通過する287系「パンダくろしお」。
アドベンチャーワールド(白浜町)からはパンダはいなくなりましたが、「パンダくろしお」については、引き続き運行しています。
地元住民の利用だけでなく、観光客の利用も大きなウエイトを占めると考えられる、この新宮白浜間ですが、より一層の観光利用が求められるだけに、交通分野だけでなく観光振興の面でも利用促進に大いに取り組む必要があるのではないか、とも考えられます。


【JR西日本】「オーシャンアロー」車両デビュー30周年を記念して車内チャイム復刻放送等のイベント実施(2026.7.31〜)

JR西日本では、特急くろしお「オーシャンアロー」車両(283系)がデビュー30周年を迎えることを記念したおもてなしの取組を実施することを発表しました。

特急くろしお「オーシャンアロー車両」デビュー30周年! ご利用いただいた皆様に感謝を込めた取り組みの実施について:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【実施期間】
2026年7月31日(金)〜2027年3月31日(水)(予定)

【実施内容】
○30周年記念ロゴ:
2026060920-36-581
(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/06/09/items/260609_00_press_oceanarrow.pdf)より引用)

○おもてなしの取組:
・オーシャンアロー車内チャイムの復刻放送(7月31日〜予定)
・オープニングイベント(7月31日または8月1日に和歌山駅で実施予定)
・記念グッズ販売

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR西日本の特急「くろしお」に用いられている283系電車。
「オーシャンアロー」という愛称とともにデビューしたのが、もう30年前と、時の経つのは早いものであります。

これまでの「スーパーくろしお」や「国鉄色」の381系とは全く異なった、スマートな先頭車両となったパノラマ型グリーン車や、展望ラウンジを設けたこの車両は、登場当時から今に至るまで、JRきのくに線の特急列車の代表格として、一般客は元より鉄道ファンにも人気の高い車両となっています。

今回、「オーシャンアロー」30周年を記念して、まずは「車内チャイム」の復刻が目に付きます。
現在は、287系・289系と共通のチャイムとなっていますが、登場当時はスピード感あふれる曲調のpチャイムが採用されていましたが、これが復活する、というものになります。

その他、30周年当日には30周年記念のオープニングイベントが和歌山駅で開催され、PRイベントや記念ノベルティの配布など、ファンにとっては見逃せないイベントが開催されるとのことですので、多くの鉄道ファンが、この「オーシャンアロー」30周年を契機に、きのくに線の特急「くろしお」に乗車されることを願いたいと思います。


この283系「オーシャンアロー」ですが、下記記事でご紹介している、特急「くろしお」の増便実証運行にも充当されています。
(参考)


とかく撮影の被写体として多くのファンの注目を集めるこの283系「オーシャンアロー」ですが、その実列車の利用状況は芳しいわけではなく、むしろより多くの利用が必要な状況となっています。

ファンとしては、「車で効率良く動いて写真を撮りたい…」という心理が働くのは百も承知ですが、今この「くろしお」を利用しないことには、今後もこのきのくに線、特に利用促進が求められている新宮〜白浜間に、引き続き283系を含む特急「くろしお」が走り続ける保証はどこにもありません。

撮影の合間に、一区間だけでも乗るだけでも、少なくない利用促進の貢献になるかと思いますので、どうかこの機会に、283系を「撮る」だけでなく、特に海の綺麗な区間で「乗る」ことにも関心を持っていただければな、と思ったニュースでありました。
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▲紀伊中ノ島駅を通過する283系「オーシャンアロー」。

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▲桜の咲く山中渓駅を通過する283系「オーシャンアロー」。

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▲きのくに線・紀伊日置〜周参見間の「日置川橋梁」を通過する283系「オーシャンアロー」。




【関連ブログ】
「オーシャンアロー30周年」で車内チャイムが復活へ | 鉄道プレス



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