阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

JR西日本

【JR西日本】「J-WESTカード」会員向け特急列車の割引商品3種の発売終了を発表(2026年春)

JR西日本から「WESTERポイント超特典きっぷ」「WESTERポイント山陽新幹線フリーパス」といった、J-WESTカード会員向けにWESTERポイントを利用した格安商品の発表がありました。

\J-WESTカード会員様限定/「WESTERポイント超特典きっぷ」「WESTERポイント山陽新幹線フリーパス」を発売します:JR西日本

この発表資料の末尾に、何やら不穏な文章が記されていました。
2026年春をもちまして、J-WESTカード会員様専用の「eきっぷ」「eきっぷ(IC用)」「eチケットレス特急券」について発売を終了いたします。
詳細は、あらためてお知らせさせていただきます。

上記3つは、いずれもJ-WESTカード会員向けに、通常の特急料金から割り引かれた商品であります。
【e5489専用】【J-WESTカード会員専用】eきっぷ│トクトクきっぷ:JRおでかけネット
山陽・九州新幹線、北陸新幹線、在来線特急向け、特急券単体の割引きっぷ(きっぷの引換が必要)

【e5489専用】【J-WESTカード会員専用】eきっぷ(IC用)│トクトクきっぷ:JRおでかけネット
北陸新幹線向け、特急券と乗車券がセットとなった割引きっぷ(事前に交通系ICカードと紐付けることで、チケットレス乗車が可能)

【e5489専用】【J-WESTカード会員専用】eチケットレス特急券│トクトクきっぷ:JRおでかけネット
在来線特急向け、特急券単体のきっぷ(チケットレス乗車可能)

JR西日本のお得意さまでもある、J-WESTカード会員向けということもあってか、割引率も他に比べると比較的高く、例えば下記のきっぷの例である「和歌山→紀伊勝浦」(営業キロ185.8km)の場合、通常期の普通車指定席の特急料金が2,730円に対し、「eチケットレス特急券」の場合は2,090円と約25%割引と、通年利用可能で、購入期間の制限のない商品としては、結構太っ腹な割引率となっています。
img596
▲特急「くろしお5号」のeチケットレス特急券

一般カードよりも高い割引率であることから、これまでも気前よく特急列車を利用してきたのですが、今回これらのおトクな商品が発売終了となると、少なからず痛手になりそうです。

もっとも、これまでの割引率が高かった、と言われると返す言葉が無いわけですが、一方で、自社ブランドのカード客向けの優遇施策を無くすようなことも考えにくいので、今回の発売終了は、乱立しているJR西日本のネット予約商品の整理と、J-WESTカード会員に対する割引額でない他の方法でのへの還元への方針転換、と考えられない事も無いのかな、と感じました。

個人的な話をすると、様々な生活シーンで「J-WESTカード」等を利用して「WESTERポイント」を貯め、貯めたポイントは「WESTERポイントチケットレス」等で割引利用するという、ある意味「お得意さま」とも言える利用方法をしているわけでありますので、やはり「J-WESTカード」会員向けに新たな還元制度を期待したいところ、と感じています。

今回のJ-WESTカード会員向け商品の廃止の代替として、どのようなカード会員向け還元制度が実施されるのか、引き続き注目したいな、と感じたニュースでありました。

なお、JR西日本のチケットレス特急券関係は、上述の「eチケットレス特急券」の他にも、これだけの種類が既に存在しています。
【e5489専用】J-WESTチケットレス│トクトクきっぷ:JRおでかけネット

【e5489専用】チケットレス特急券│トクトクきっぷ:JRおでかけネット

【e5489専用】トク特チケットレス│トクトクきっぷ:JRおでかけネット

【e5489専用】[快速 うれしート]チケットレス指定席券│トクトクきっぷ:JRおでかけネット

【e5489専用】新快速[Aシート]チケットレス指定席券│トクトクきっぷ:JRおでかけネット


DSC07197-2_R
▲今月から運行開始した特急「くろしお」60周年記念ラッピング編成。
この「くろしお」にもJ-WESTカード会員向け「eチケットレス特急券」の設定がありますが、これも来年春で発売終了が発表されました。

【JR西日本】和歌山エリアでの「相乗りマッチング」実証実験実施(2025年7月・8月)

JR西日本と、JR西日本イノベーションズでは、スタートアップ企業等と新しい価値を創造する事業共創プログラム「ベルナル」を開催してますが、今回この「ベルナル」において、白浜町及び那智勝浦町で「相乗りマッチング」サービスの実証実験を実施することが発表されました。

JR西日本グループの事業共創プログラム「ベルナル」における 和歌山エリアでの「相乗りマッチング」の実証実験について:JR西日本

概要は以下のとおりです。
【実証時期及び場所】
・那智勝浦町エリア:2025年7月25日(金)〜27日(日)
・白浜町エリア:2025年8月1日(金)〜3日(日)

【利用方法】
LINEアカウントをお友だち登録の上利用可能。
観光客/地元住民向け相乗りマッチングサービス「相乗り旅」

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



「相乗りマッチング」とは、自家用車で知らない人同士が相乗りできるシステムのようで、既に全国で展開しているサービスもあるようです。
(参考)
長距離ライドシェア(相乗り) - notteco(のってこ!)

今回、JR西日本とアディッシュプラスが提供するこの実証実験は、和歌山県那智勝浦町及び白浜町という、観光客の多い地域で、バスやタクシー等以外での移動の選択肢を増やすこと、また輸送の担い手の不足が課題となるなか、観光客や地元住民にその移動を担ってもらうことによる、持続可能な移動モデルの可能性を模索するもの、としています。

「乗せる側」のドライバーは事前に登録し、「乗せられる側」の利用者は、LINEで登録すれば利用できるようです。
利用料金は無料となっていますので、気軽に使える一方、地元のバスやタクシー等の乗客を奪いかねないか、という懸念もありますが、ともあれ夏の週末を中心とした実証で、今後どのように展開していくのか、ということにも注目していきたいと思います。

ちなみに、この「相乗り」のような行為は、「道路運送法の許可又は登録を要しない運送」と位置づけられており、下記リンク先のPDFファイルで、どのような費用を受け取ることができるのか、あるいはどのような運送が認められているのか、についてのガイドラインが用意されています。
(参考)
「道路運送法の許可又は登録を要しない運送に関するガイドライン」について|国土交通省
2025071122-32-232
▲上記ガイドラインによれば、今回のような「相乗りマッチング」の場合、ドライバーは謝礼や実費の相当分を受け取ることができます。


うまくいけば、「担い手不足」の解決にもなり得るかも知れませんが、やはり無料で利用できるところに、既存の公共交通機関との棲み分けが難しいようにも思えますので、そのあたりを今回の実証運行でどのように捉え、本格運行となる場合はどのように対応していくのか、そしてそれが地域の観光でより利便性の高まるサービスとなるか、和歌山に縁のある私としても注目し続けたいな、と感じたニュースでありました。

【JR西日本】きのくに線初島駅3Dプリンター駅舎の利用開始日が発表(2025.7.22)

JR西日本では、きのくに線初島駅の駅舎について、世界初の建設用3Dプリンターを活用した駅舎に建て替えていましたが、この度この3Dプリンター駅舎の利用開始日が発表されました。

初島駅3Dプリンター駅舎 ご利用開始日について:JR西日本

概要は以下のとおりです。
【利用開始日】
2025年7月22日(火)始発〜

【施設】
・待合所(面積9.9平方メートル)
・ベンチ(2人掛け)
・券売機1台
・簡易ICカード改札機

【駅舎について】
・世界初の建設用3Dプリンターを活用して建設された駅舎。
・壁面には「みかん」「たちうお」をモチーフにした装飾を実施

【イメージ等】
2025071021-24-001
(上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250710_00_press_Hatushimaeki_riyoukaishi.pdf)より引用)

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



地方線区を中心に、老朽化した駅舎の建て替えが課題となっています。
利用者が少なくなっていることから、かつてのような規模の駅舎が不要であり、今後のメンテナンスを考えると、事業者にとってはコンパクトな駅舎にしていく必要性があります。

一方、まちの拠点として人々が集う施設としての駅舎が望む住民や自治体の声もあり、近年各地でこの地方路線の駅舎を巡っての議論が噴出することが少なくありません。

そんな中、今回供用開始する初島駅の駅舎は、3Dプリンターによる駅舎となり、施工にかかる時間が大幅に短縮されるというメリットがあることから、地方路線の駅舎の建て替えの新しい形になる可能性もありそうです。
(参考)
〜世界初、3Dプリンターによる鉄道駅舎の建設〜持続可能な駅舎建設における3Dプリンター建設技術の活用:JR西日本

今回この、「世界初の建設用3Dプリンターによる駅舎」となる初島駅駅舎について、その利用開始日が発表されました。
海の日の三連休明けの7月22日(火)始発から利用できる、とのことですので、私も実際に現地で見学しにいこうかな、と感じたニュースでありました。

特急くろしお60周年記念「スーパーくろしお」ラッピング編成をみる(2025.7.6、くろしお6号)

こちらの記事でご紹介したように、昨日(7月5日)団体臨時列車で運行開始した、特急「くろしお」60周年記念「スーパーくろしお」ラッピング編成。

本日(7月6日)より定期列車での運行が開始しましたが、このラッピング編成がどの列車に充当されるかは、JR西日本の「パンダくろしお」運行スケジュールで合わせて発表されています。
(参考)


本日、定期列車の最初となる、「くろしお6号」に充当された「スーパーくろしお」ラッピング編成を、阪和線・山中渓〜紀伊間で撮影してきましたので、ご報告します。

DSC07197-2_R
▲山中渓〜紀伊間を運行する特急「くろしお6号」、60周年記念の「スーパーくろしお」ラッピング編成が充当されました。


動画もアップしています。


本日はこの後、新大阪〜白浜を1往復した後、新大阪→新宮という運用になっていますので、沿線の方は、懐かしい「スーパーくろしお」カラーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【JR西日本】特急「スーパーくろしお」復刻ラッピング編成をみる(2025.7.5、山中渓駅)

JR西日本の特急「くろしお」が、今年運行開始60周年を迎えるにあたり、本日(7月5日)より、かつて運行されていた381系「スーパーくろしお」のカラーを施したラッピング列車が運行されました。
(参考)


本日は、神戸〜白浜の団体臨時列車として運行された、この「スーパーくろしお」ラッピング列車を、早速山中渓駅で撮影してきました。
DSC07161-2_R
DSC07166-2_R
DSC07171-2_R


同時に、動画も撮影してきました。
当ブログのX(Twitter)の引用でご紹介します。


現在の特急「くろしお」の主力車両である287系に、当時の381系「スーパーくろしお」のカラーを施したものとなっており、スーパーくろしおデビュー当時を思い出させる仕上がりとなっています。

ラッピングは先頭車(1号車・6号車)のみとなっていますが、十分見応えのあるもの、と感じました。

この「スーパーくろしお」ラッピング列車は、来年2月末頃までと、およそ半年程度の運転となっていますので、機会を見つけて、色々な場所で記録できれば、と思っています。



【関連ブログ】
Msykの業務(鉄道)日誌:くろしお60周年記念〜287系「スーパーくろしお」色編成を見る



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム

【JR西日本】「サロンカーなにわ」引退の報道(共同通信)

共同通信が報じたところによれば、JR西日本の欧風客車「サロンカーなにわ」が、6月21日の団体列車を最後の営業運転で引退していたことが明らかになったとのことです。

JR西「サロンカーなにわ」引退 お召し列車でも活躍、40年超で|47NEWS(よんななニュース)

「サロンカーなにわ」は、国鉄時代の1983年にデビューした欧風客車で、編成の両端に連結された、かつての「つばめ」「はと」を彷彿とさせる展望車が特徴の客車列車でした。

団体専用列車だけでなく、天皇皇后両陛下が乗られる「お召し列車」としても運用された実績のあるこの「サロンカーなにわ」ですが、やはりデビュー後40年以上(種車となる14系客車は50年以上)となり、流石に老朽化は否めず、しかもけん引可能な機関車の数も減少してくるなど、持続的な運行は流石に望むのは酷、といいましょうか…

今年に入ってから、それこそ今から思えば「最後の活躍」といいましょうか、山陽や山陰、九州など、そしてここ和歌山県の紀南にも姿を見せた「サロンカーなにわ」。

私自身は乗車する機会に恵まれませんでしたが、和歌山駅に通勤している特権?といいましょうか、これまで「サロンカーなにわ」が和歌山駅にやってきた様子は、下記のように記録に残すことができました。
(参考)





上記共同通信の報道によれば、「サロンカーなにわ」車両の今後の扱いは「現時点で未定」としています。
一方で上述のとおり、「お召し列車」にも充当された輝かしい経歴を有する「サロンカーなにわ」車両ですので、「京都鉄道博物館」での保存など、その活躍を末永く後世に伝える取り組みを期待したいな、と思ったニュースでありました。

DSC04836-2_R
20250418_214516_R
20250418_214704_R
▲和歌山駅にやってきた「サロンカーなにわ」の記録。
(上)2014年12月、(中)(下)2025年4月
きのくに線にもやってきて多くのファンを楽しませてくれた「サロンカーなにわ」。
営業運転としての活躍は終焉を迎えましたが、その活躍は多くの人々の記録と記憶に残っていくことでしょう。




【関連ブログ】
【JR西日本】「サロンカーなにわ」引退を公式発表 | 鉄道プレス
「サロンカーなにわ」、引退していた: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



↓↓鉄道系ブログ・ニュースポータルサイト「鉄道コム」はこちらをクリック↓↓
鉄道コム

【JR東海・西日本】東海道・山陽新幹線に「弱冷房車」導入(2025年8月中の一部の「ひかり」号)

JR東海及びJR西日本では、この8月に東海道・山陽新幹線の一部列車で「弱冷房車」を試験的に導入することを発表しました。

東海道・山陽新幹線 「弱冷房車」の試験導入について|JR東海
東海道・山陽新幹線 「弱冷房車」の試験導入について:JR西日本

概要は以下のとおりです。
【実施期間】
2025年8月1日(金)〜7日(木)及び8月18日(月)〜31日(日)

【対象列車】
東海道・山陽新幹線(16両編成)の下記の「ひかり」号
<東京〜岡山>
ひかり507号(東京10:03発)
ひかり509号(東京11:03発)
ひかり511号(東京12:03発)

ひかり518号(岡山16:36発)
ひかり520号(岡山17:36発)
ひかり522号(岡山18:36発)

<名古屋〜広島・博多>
ひかり531号(名古屋6:36発・博多行き)
ひかり535号(名古屋7:37発・広島行き)

<新大阪〜博多>
ひかり591号(新大阪6:06発)
ひかり592号(博多20:52発)

【対象号車】
3号車(自由席)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



都市圏の電車では当たり前のように連結されている「弱冷房車」。
関西地区では「弱冷車」とも称されていますが、要は他の車両に比べて設定温度を高めにし、冷たい車内を苦痛に感じる方でも快適に過ごせる車両として設定しているもので、都市圏の通勤・通学の方にとってはすっかりお馴染みの車両といえます。

20250619_214533
▲私が通勤で利用している阪和線の場合、「弱冷車」(「弱冷房車」のこと)は編成中に1両(4両編成)または2両(6両、8両編成)連結されています。


一方で、新幹線を含む特急列車には「弱冷房車」の設定はこれまでに無かったように記憶しています。
その理由は分からないのですが、例えば一般車両では、駅毎でのドアの開閉が多く外の熱気が入ることも多いので、元々冷房が強めとなっていることから、弱冷房車のニーズも一定程度ある一方、特急用車両では出入口がデッキで仕切られており、外の熱気はなかなか入り込まないので、一定の温度を維持しやすいことが理由、なのかも知れません。

ただ、快適な車内温度は人によってそれぞれで、現在の東海道・山陽新幹線の冷房温度を快適と感じる人もいれば、冷たすぎると感じる人もおられるのかも知れません。


今回、突然ではありますが、この東海道・山陽新幹線で「弱冷房車」が試験導入されることが発表されました。
導入する列車は、8月中のお盆の時期を除く、16両編成の「ひかり」号の一部列車、そして対象号車は3号車の1両と、影響の少ない範囲に限定する配慮が見られる、といえるでしょう。

対象列車の乗客には、アンケートの協力依頼も行うことがある旨、発表資料に記載されていますので、利用者の意向なども踏まえて、今後の本格導入を検討するものと考えられます。



このニュースが発表された際、SNS上の反応は賛否両論分かれていて、どちらかと言えば「否」の方が多かったように見受けられました。
とはいえ、ライバルの航空機ではその構造上、提供ができない「弱冷房車」は、競合機関との差別化、ということも考えているのかも知れません。

個人的には、夏のシーズンは「弱冷車」を避けて通勤していますが、仮に新幹線に「弱冷房車」が導入されても、避けて乗車するだけかな…とも思ったりしています。

何にせよ、今夏試験導入される東海道・山陽新幹線の「弱冷房車」が本格導入されるのかどうか、根シーズンの結果をもって、来シーズン移行の動向に注目したいな、と感じたニュースでした。

DSC_9654
▲東京駅に停車中の東海道・山陽新幹線N700系

DSC_0141
▲静岡駅に停車中の「ひかり」号
今年の8月に、一部の「ひかり」号に弱冷房車が試験的に導入されることになりました。




【関連ブログ】
東海道・山陽新幹線に弱冷房車を試験導入へ | 鉄道プレス



鉄道コム関連記事】
東海道・山陽新幹線で「弱冷房車」試験導入 「ひかり」1日10本が対象、8月に実施 - 鉄道コム

【JR西日本】パンダの中国返還後も「パンダくろしお」運行継続へ

JR西日本は、現在阪和線・きのくに線で運行している「パンダくろしお」について、6月28日のパンダの中国返還後も運行継続することを発表しました。

特急列車「パンダくろしお」の運行継続について:JR西日本

上記発表資料によれば、「アドベンチャーワールドにパンダがいる」とお客様に誤認されないように順次、適切な対応を講じることとしています。

詳細は、上記発表資料をご覧ください。



先週金曜日の2025年6月28日で、白浜町の「アドベンチャーワールド」から中国にパンダが返還されましたが、返還後の「パンダくろしお」の運行継続が注目されていました。

この点、先日行われた新社長の記者会見において、「パンダくろしお」運行継続を検討している旨の発言がありました。
(参考)


そして今回、正式に運行継続することが発表されました。
なお、先の新社長記者会見でも触れられたとおり、「アドベンチャーワールドにパンダがいることが誤認されない」対応を実施することとされています。

その「誤認されない対応」がどのようなものになるのか、気になるところですが、ともあれ、きのくに線の特急「くろしお」の今や最大のコンテンツでもある「パンダくろしお」が引き続き運行されるのは、「パンダ」という観光資源を失うこととなり、今後の観光地づくりを考えていかないといけない和歌山県南部・紀南地方にとっては少なからず救いになったことは確かでありましょう。


とはいえ、やはり失われた「パンダ」の代わりになる観光コンテンツを開発・周知していかないことには、長年築いてきた観光地としての立ち位置を即座に失うことになりかねませんので、これは地域が一体となって踏ん張らないといけないな、と感じています。

勿論そこには、輸送人員が少なく持続可能な運行が課題の紀勢本線・新宮〜白浜間も含まれる訳でありますので、この区間も含めて、今後の誘客や利用促進に注目していきたいな、と感じたニュースでありました。

DSC08447_R
▲きのくに線・日置川橋梁を走行する「パンダくろしお」。
アドベンチャーワールドで飼育されていた4頭のパンダは中国に返還されてしまいましたが、「パンダくろしお」は引き続ききのくに線で運行されることとなりました。
引き続き、「パンダくろしお」に乗車・撮影し、運行の継続を応援していきたいところですね。




鉄道コム関連記事】
パンダが去っても「パンダくろしお」は運転継続、JR西が発表 - 鉄道コム

【パンダくろしお】パンダ中国返還後も継続方針がJR西日本社長会見で明らかに

JR西日本の特急「くろしお」で運行されている「パンダくろしお」ですが、今月(2025年6月)28日に「アドベンチャーワールド」からパンダ4頭が中国へ返還された後の運行が気になるところでした。

下記「紀伊民報」の報じるところによれば、JR西日本の新社長・倉坂氏は、6月18日(水)に行われた記者会見において、パンダの中国返還後も「パンダくろしお」は運行を継続する方針を固めたことを明らかにした、とのことです。

同社によりますと、運行継続はパンダへの感謝を思いを示すものとして、また、返還後もパンダが白浜にいることが誤解されないような形で運行継続を続けたいとし、現在関係者と調整中であり、決定後に正式発表するとのことです。
(参考)
パンダくろしお継続へ 特急列車、JR西が方針、和歌山:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト


当ブログでも、アドベンチャーワールドから中国へパンダが返還されるニュースをご紹介した際、この「パンダくろしお」の去就が気になる点として、ブログ記事でもご紹介していました。
(参考)


仮に「パンダくろしお」が運行終了となれば、「パンダ」に加え、白浜をはじめとした紀南地方の観光コンテンツが更に消滅することとなり、JR西日本は勿論、沿線の観光地にとっても大きな痛手になることは間違いありませんでした。

それだけに、個人的にも何らかの形で「パンダくろしお」が運行されることを願っていましたが、一方で「『パンダ』もいないのに『パンダくろしお』が走っているのは詐欺では?」ということにもなりかねないことから、どのように折り合いをつけるのか、本当に気になるところでした。


この点、上記でご紹介した新社長の会見によりますと、「パンダへの感謝の思いを示す」ものとして運行し「パンダがいると誤解されない」ような形で運行するということとのことで、法的な懸念点をクリアしつつ、多くの人々の願いに沿った形になるのではないか、と思われます。

「パンダへの感謝の思いを示し」つつ「パンダがいると誤解されない」走らせ方がどのようなものになるのか、それも気になるところですが、いずれにせよ、何らかの形で「パンダくろしお」が走り続けることは、公私で特急「くろしお」を利用する一人としては、本当に嬉しく思ったニュースでありました。


DSC03278-2_R
▲2018年3月に阪和線・山中渓駅で撮影した「パンダくろしお」。
桜のシーズンの山中渓駅は、多くの花見客や撮影者で賑わいますが、その中でも「パンダくろしお」はやはり注目を集める列車であります。
来年の春にもこのような「パンダくろしおの花見」が見られる模様です。
詳細は、今後発表とのことですが、まずは嬉しいニュースであります。

【JR西日本】特急「くろしお」60周年記念で「スーパーくろしお」ラッピング実施

JR西日本では、特急「くろしお」運行開始60周年を記念して、287系に「スーパーくろしお」塗装のラッピングを実施することを発表しました。

特急くろしお60周年記念ラッピング列車運行開始!:JR西日本

概要は以下のとおりです。

【ラッピング列車】
・運行期間:
2025年7月5日(土)〜2026年2月28日(土)頃

・運行区間:
新大阪〜新宮間

・対象列車:
287系6両1編成
(※)1号車と6号車にラッピングを実施

・デザイン:
1989年から運行していた「スーパーくろしお」号をイメージしたデザインで、ヘッドマークは60周年記念限定のデザイン。

2025051623-12-411
▲「くろしお」60周年ラッピング全景
2025051623-13-041
▲同・前面
2025051623-15-021
▲同・側面
(いずれも上記発表資料(https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250516_00_press_Kuroshio60thwrapping.pdf)より引用)

【特急くろしお60周年記念 団体貸切列車】
ラッピング列車の初列車は団体貸切列車として運行j。
・実施日:
2025年7月5日(土)日帰り

・行程:
(往路)神戸〜北方貨物線〜新大阪・大阪〜白浜
(帰路)白浜〜天王寺

・発売:5月19日(月)13時〜
tabiwa by WESTER内「tabiwaトラベル」にて限定発売


詳細は、上記発表資料をご覧ください。



JR西日本の特急「スーパーくろしお」は、民営化後間もない1989年7月に誕生しました。

それまで全ての列車が天王寺駅発着であった「くろしお」が、初めて新大阪駅に乗り入れたことに加え、投入された車両がパノラマグリーン車を連結した新しい塗装の381系であったことから、大きな話題となりました。

当時、まだ全国にありふれていた「国鉄特急色」から一変して、南紀の太陽を象徴とした明るい赤色を基調とした塗装は、温暖なリゾート地へ向かう特急列車にふさわしい塗装として、人気を博しました。

その人気は現在も衰えていないようで、京都鉄道博物館で昨年12月に実施された381系の展示において、この「スーパーくろしお」塗装を再現したところ、こちらも多数のファンが集まったということでした。
(参考)


そして今回、特急「くろしお」の60周年を記念して、当時の「スーパーくろしお」塗装が、現在「くろしお」として運行されている287系に再現されることとなりました。

その再現の度合いも、側面の帯や全面の塗り分けは勿論、ヘッドマークや国鉄特急エンブレム、はたまたタイフォンカバーまでも忠実に再現しており、ファンの注目を集めること間違いなし、といえるでしょう。

運行初日となる7月5日(土)は、団体臨時列車として神戸始発・北方貨物線経由で運行されるとのことで、初日からいきなりレアな区間での運行となり、これまたファンの注目を集めることでしょう。

この団体臨時列車については、JR西日本のtabiwa by WESTER内から購入できるとのことです。

運行終了時期は2026年2月末までのおよそ半年間となりますので、それまでの間に阪和線・きのくに線沿線でしっかり記録に留めておきたいな、と感じたニュースでありました。



【関連ブログ】
【これはすごい】287系が「スーパーくろしお色」へ | 鉄道プレス



鉄道コム関連記事】
特急「スーパーくろしお」がラッピングで復活 「くろしお」60周年を記念、7月5日から - 鉄道コム
当ブログのTwitterアカウント
ブログ「阪和線の沿線から」のツイッターアカウントです。更新情報の通知やコメントの受付などはこちらのアカウントをフォローして下さい。
記事検索
「鉄道コム」登録ブログはこちらをクリック
鉄道コム
Archives
Categories
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ