阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

その他関西地区事業者

「3・3・SUNフリーきっぷ」19年ぶりの再登場はデジタルきっぷで発売へ【南海・近鉄・名鉄】

かつて、近鉄・南海・名鉄の3社が共同で発売していた「3・3・SUNフリーきっぷ」。
大人1人5,000円でこれら3社の鉄道路線が3日間乗り放題という破格なきっぷで、鉄道ファンの人気を集めていました。

さらに、これら3社のグループであるバスや船舶等の路線も乗り放題な「ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」に至っては、奈良交通バスの八木新宮線や南海フェリーにも乗車・乗船できて6,000円と、究極の破格度を有するきっぷとして、今なお語り継がれる商品でありました。

しかし、この「3・3・SUNフリーきっぷ」、2006年を最後に惜しまれながら発売終了となりました。
(参考)


それから19年、今回この「3・3・SUNフリーきっぷ」が復活することが発表されました。
−近鉄・南海・名鉄が連続3日間乗り放題 −「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場 | 南海電鉄
― 近鉄・南海・名鉄が連続3 日間乗り放題 ― 「3・3・SUN フリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場 〜 連続2 日間利用の商品も発売 〜
―近鉄・南海・名鉄が連続3日間乗り放題―「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルきっぷになって19年ぶりに再登場〜連続2日間利用の商品も発売〜

19年という時代の変化を反映して、今回の「3・3・SUNフリーきっぷ」はデジタルきっぷとして発売され、QRコードを改札にかざして利用するものとなっています。
そのため、各社のQRコード利用可能なエリア・駅での利用が限定されており、南海電鉄では汐見橋線・多奈川線・高野線:下古沢駅〜極楽橋駅で利用ができず、名鉄では、中部国際空港、名鉄名古屋、金山、東岡崎、神宮前、国府宮、名鉄一宮、新木曽川、笠松、名鉄岐阜、犬山、知多半田、西尾の計13駅でのみ、利用が可能となっています。

また価格も、連続3日間は8,200円、連続2日間は6,200円と、かつての「3・3・SUNフリーきっぷ」より割高になっています。

総じて、かつてよりもおトク度は減っている(逆に以前の方が破格すぎた)のですが、それでもかつてのおトクなきっぷの代名詞でもあった「3・3・SUNフリーきっぷ」が復活したのは、嬉しい限りですし、個人的にも使える機会があれば、是非利用してみたいな、と感じたニュースでありました。

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▲今回復活する「3・3・SUNフリーきっぷ」で訪問可能な各社の終端駅の様子をご紹介します。
(上)南海電気鉄道 関西空港駅
(中)近畿日本鉄道 賢島駅
(下)名古屋鉄道 中部国際空港駅
既に訪問したことのある方も、今回新たな「3・3・SUNフリーきっぷ」で訪問してみるのも面白いかも知れませんね。

【阪神電鉄】8000系車両に「赤胴車」デザイン復活へ。全19編成に実施(2025年から3〜4年間で施行)

阪神電鉄では、来る4月12日に開業120周年を迎えるにあたり、急行用8000系車両を、2015年以前の「赤胴車」デザインに順次変更することを発表しました。

急行用8000系車両を「赤胴車」のデザインに変更します|ニュースリリース|阪神電気鉄道株式会社

概要は以下のとおりです。
【対象車両】
8000系(全19編成)

【実施時期】
2025年から3〜4年かけて順次施行
第1編成:8215編成は2025年5月下旬頃運行開始予定

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



平成中期頃までの阪神電車では、青色とクリーム色に施された各停車両用の車両を「青胴車」、オレンジとクリーム色に施された急行用車両を「赤胴車」とファンを中心に呼ばれていました。
しかしその後、急行用車両はオレンジ、各停車両用の車両は青色を基調としつつ、「赤胴車」「青胴車」の頃とは違う塗り分けが採用されたこともあり、「赤胴車」「青胴車」は順次その数を減らしていきました。

「赤胴車」については2020年6月に、青胴車についてはつい先頃運行を終了したわけで、懐かしい阪神カラーの車両は見納め…と思いきや、ここにきて「赤胴車」デザインの復活が発表されました。

しかもこの「復活」、一編成のみの特別塗装といった類いのものではなく、在籍する8000系全てに「赤胴車」のデザインを施すというのが、これまた注目の内容であります。

まさかの赤胴車の復元、しかも「全編成」という驚くべき内容。
現在の新しい塗装の方が、今後レアとなる珍しい現象が今後出てくることとなります。

手元の写真を調べますと、運良く「赤胴車」「現行」の両方の8000系を撮影していますが、機会があれば、現行の8000系の写真も、もう少し記録しておきたいな、と感じたニュースでした。

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▲8000系の「赤胴車」時代(2009年)

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▲現行塗装の8000系。
今後、こちらの塗装の方が貴重になってくるとは、予想だにできませんでした…

大阪メトロ中央線「夢洲駅」を訪問する(2025.2.5)

今年1月19日(日)に開業した、Osaka Metro(大阪メトロ)中央線の「夢洲駅」。
今年4月13日から開催される「大阪・関西万博」の会場最寄り駅として、そしてその後はIR(統合型リゾート)の最寄り駅となります。

この夢洲駅、開業日はおいそれと外出できない事情があったので、万博開業前までに訪問してみようと思っていたところ、本日(2月5日)に寄れる時間があったので、行ってみることにしました。

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▲コスモスクエア⇒夢洲の車内案内表示

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▲夢洲駅に到着しました。
新型車両「400系」と統一感が取れた光のデザインが特徴です。

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▲駅名標

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▲ホームとエスカレーター

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▲改札内通路
大阪・関西万博での多くの来場客に対応すべく、通路は広く取られています。

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▲改札内コンコースの巨大デジタルサイネージ

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▲改札口
多数の自動改札機が並ぶ姿は壮観そのものです。
ただ、勿論万博開催前なので、改札口の規模に比べると人はまばらに見えます。

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▲自動券売機
こちらも、万博開催中の多数の来訪者に対応すべく、十分なスペースが取られていますが、開催前の今は、そのうちの数台のみが稼働しています。

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▲精算機。
といっても、こちらも万博を前に準備されている機会で、開催期間中は十分な広さが取れた通路に、多数の券売機が置かれることになるのでありましょう。

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▲駅構内に設けられた「ローソン」。
現在のところ、駅周辺で(工事関係者ではない)一般の乗客が利用できそうな店は、このローソンのみのようです。

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▲地上へ通じる階段
こちらも万博来訪者に対応すべく、幅が広く取られています。

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▲夢洲駅舎。

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▲駅舎の向かい側には、大阪・関西万博の東ゲートが設置されています。
とはいえ、万博開催前には勿論立ち入ることはできません。

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▲万博工事エリアの出入口。
丁度、工事関係者の終業時間となった頃で、関係者が絶え間なく退勤していました。
中央線・コスモスクエア〜夢洲間が、当初の予定よりも繰り上げて開業した理由として、工事関係者の地下鉄利用による工事用車両の混雑緩和が挙げられていました。

工事関係者が続々と帰宅する光景を目の当たりにして、やはり繰り上げ開業は正しい判断だったのだな、と実感しました。

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▲そのまま夢洲駅から折り返します。
帰りは近鉄の車両に乗車となりました。



以上が、先月19日に開業した大阪メトロ中央線・夢洲駅の様子でした。

この日は工事関係者以外の利用は全く見かけなかったのですが、万博が開催されれば、それこそ多数の入場者がこの夢洲駅を利用することになるかと思います。
その時に、多数並んだ自動改札機や十分な広さを取ったコンコース、エスカレーター等が本領を発揮するものと思われます。

私自身、既に万博の入場券は購入していますので、開催期間中には一度くらいはこの夢洲駅を利用するものと思われます。
その時には、今日とは全く違う、賑わった様相の駅構内の様子が見られるものと思われますので、その様子も見に来ることができれば、と思っています。

【近鉄】伊勢志摩ライナーにミジュマルをラッピングした「ミジュマルライナー」デビュー(2025.2.27)

近畿日本鉄道(近鉄)では、同社の特急「伊勢志摩ライナー」に、みえ応援ポケモン「ミジュマル」をラッピングした「ミジュマルライナー」を運行することを発表しました。

― 伊勢志摩ライナーに「ミジュマル」が登場 ― ラッピング列車「ミジュマルライナー」がデビュー|近畿日本鉄道

概要は以下のとおりです。
【運行期間】
2025年2月27日(木)から当分の間

【運行区間】
大阪難波・京都・近鉄名古屋〜賢島、その他

【対象車両】
伊勢志摩ライナー 1編成(6両)

【特徴】
特急「伊勢志摩ライナー」の外装・内装(DX 車両を除く)に、みえ応援ポケモン「ミジュマル」と、三重の自然あふれる景観などのイメージがデザイン

【特設サイト】
ミジュマルライナー|近畿日本鉄道
(運行ダイヤも上記Webサイトに掲載)

【イメージ】
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(上記発表資料(https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/3c4c22f1975646f6abb6bc5515906212/20250122rw.pdf)より引用)

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



「志摩スペイン村」が開業した1994年に運行開始した「伊勢志摩ライナー」。
伊勢志摩方面への観光輸送を主体とした車両として、向かい合わせでのグループ利用が可能な「サロン席」「ツイン席」が設定されていたり、また、運転席後方から前面展望が楽しめる「パノラマデッキ」が用意されていたりと、その後「しまかぜ」「青の交響曲」「あをによし」と続く、同社の観光特急車両のはしり、といえる車両であります。

登場して約20年となる2013年には、伊勢神宮式年遷宮に合わせてリニューアルが行われ、その際上半分が黄色と赤色の2種類のデザインとなり、現在に至っています。

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▲「黄色」の伊勢志摩ライナー
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▲「赤色」の伊勢志摩ライナー


その「伊勢志摩ライナー」に、今回新たに「水色」の編成が登場することとなります。
この「水色」は、三重県と(株)ポケモンとが締結している包括連携協定に基づき、「みえ応援ポケモン」として就任した「ミジュマル」のカラーで、車体側面にも「ミジュマル」がデザインされており、子供を中心としたポケモンファンにとっては、是非とも乗ってみたい列車になるのではないかと思われます。



この「伊勢志摩ライナー」ですが、元々車両形状がJR西日本283系「オーシャンアロー」とよく似ているのでありますが、今回「オーシャンアロー」にも近い水色となったことから、いよいよ「オーシャンアロー」と瓜二つの伊勢志摩ライナーが誕生、といえなくも無さそうですね…

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▲紀勢本線(きのくに線)日置川橋梁を通過するJR西日本283系「オーシャンアロー」。

元々先頭車両の形状が「伊勢志摩ライナー」とよく似ているわけですが、今回の「ミジュマルライナー」では、カラーリングも同様なものとなりますので、ますます似通ったものとなりそうですね…

【阪急・JR西日本】阪神・淡路大震災から30年の取り組みを発表。阪急ではヘッドマーク掲出

JR西日本及び阪急電鉄では、来る1月17日に阪神・淡路大震災発生から30年を迎えるにあたり、発災当時の被災状況や復旧までの過程などのパネル展示や、ヘッドマーク掲出などの取り組みを実施することを発表しています。

阪神・淡路大震災から30年を契機とした取り組みについて :JR西日本
阪神・淡路大震災 30年 西宮北口駅管区の取り組み | 阪急電鉄からのお知らせ | 阪急電鉄

概要は以下のとおりです。

【JR西日本】
・パネル展示:
2025年2月下旬ごろまで、六甲道、新神戸、三ノ宮、新長田、鷹取の各駅で展示。

・自治体等主催イベントへの参加
「ひょうご安全のつどい」(1月17日)、第30回神戸ルミナリエ(1月24日〜2月2日)

【阪急電鉄】
・震災パネル展:
2024年12月19日(木)〜2025年1月31日(金)に、西宮北口駅構内 駅長室前で実施

・1.17震災メモリアルウォーク(事前申込制)
2025年1月17日(金)に、西宮北口駅〜夙川駅でメモリアルウォークを実施

・ヘッドマーク掲出
2025年1月10日(金)〜1月31日(金)予定
神戸本線を運行する8両編成1編成に掲出
ヘッドマークデザイン:
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(上記発表資料(https://www.hankyu.co.jp/topics/detail/013756.html)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



年が明けて来月の1月17日には、阪神・淡路大震災発生から丁度30年となります。

当時、神戸市灘区内の大学に通っていた私は、その日も授業に向かおうと起きようとしていたところ、尋常ではない揺れで飛び起きたのですが、しばらくしてテレビの画像に映し出された神戸市内の様子に目を疑ったことを、ついこの間のことのように覚えています。

勿論、大学はその日から休校となり、後期試験はレポート提出または平常点で単位付与となりましたが、そのレポート提出も、郵便事情が疑わしいこともあったので、大学まで直接持参したりしました。

年度が明けて、JR神戸線が全線で運転再開となり、通学は可能となったものの、最寄りの阪急神戸線が完全復旧するのは6月まで待たなければなりませんでした。


そんな、丁度阪神・淡路大震災とその後の状況をリアルに体験した一人としては、あれから30年の月日が経過したのだな、と思うばかりであります。

この震災から30年を振り返る企画として、JR西日本及び阪急電鉄でパネル展示などの取り組みを実施していますが、どちらも震災当時の様子を後世に伝えていこう、という意図が伝わってきます。

また、阪急電鉄では、神戸線の列車1編成にヘッドマークを掲出するとのことで、これまた震災から30年を、鉄道ファンを含む多くの人々に伝える方法の一つとして、面白い取り組みだな、と感じました。

ヘッドマーク掲出時期は20日ほどで、また編成も1編成のみとのことですので、記録するのは難しそうですが、震災から30年の節目ですので、何らかの機会を見つけて記録できればいいな、と思っています。

【阪神電鉄】2025年2月22日(土)ダイヤ改正実施。阪神なんば線快速急行の増発や深夜時間帯の特急増発を実施へ

阪神電鉄では、2025年2月22日(土)にダイヤ改正を実施することを発表しました。

2025年2月22日(土)にダイヤ改正を実施します|ニュースリリース|阪神電気鉄道株式会社

概要は以下のとおりです。

【ダイヤ改正実施日】
2025年2月22日(土)

【改正内容】
阪神なんば線「快速急行」の増発(平日)
平日昼間時間帯の「快速急行」(大阪難波〜神戸三宮)を1時間当たり1本増発
(30分間隔⇒20分間隔へ増発)

深夜時間帯の増発(平日・土休日)
大阪梅田24時発「急行 甲子園行き」を「御影行き」に延長
大阪梅田発24時15分発「特急 神戸三宮行き」を新設


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



コロナ禍による行動変容により、近年減便などが多く見られるダイヤ改正。
しかし今回の阪神電鉄の発表は、そんな流れとは一線を画す、積極性の見られる改正となっています。

柱としては、「阪神なんば線増強」「深夜時間帯の充実」といえます。
まず「阪神なんば線」は、来春から開催の「大阪・関西万博」も見据えた輸送力増強といえ、平日昼間に30分間隔の「快速急行」を、20分間隔(1時間当たり2本⇒3本)に増発することとしています。

神戸方面から大阪・関西万博の会場である「舞洲」へは、阪神なんば線の苦九条駅(大阪メトロ中央線)か、西九条駅(JRゆめ咲線⇒連絡バス)で乗り換えることでアクセスできます。

特に前者の九条乗り換えは、乗り換え回数が少ないことから、多くの利用者が見込まれそうですので、輸送力の増強は必然、といえるでしょう。

既に平日昼間以外は1時間あたり3本以上の間隔で走っており、今回の改正で手薄だった平日昼間も、他の時間帯と合わせることで、速達性の向上を図っています。


加えて、深夜時間帯の増発は、ここ近年の新型コロナウイルス感染症による行動変容で、深夜時間帯の利用者が減少していた動きから一転した改正内容、といえます。
大阪梅田駅から神戸三宮駅に向かう際の最終列車が一気に30分繰り下げとなりますが、ここ近年終電繰り上げの話は多くありましたが、逆に「繰り下げ」というのは、随分久しぶり、とも感じたりしました。


来年4月から開催される大阪・関西万博でも、多くの来場者が阪神なんば線を利用することになろうかと思いますので、そういった国内外の利用者で賑わう姿が見られる日が間もなくやって来るのかな、というのを改めて実感したニュースでありました。

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▲西宮駅に停車中の阪神電鉄8000系。
平日昼間の阪神なんば線快速急行の増発に伴い、当駅を折り返す急行についても本数の修正が実施される見込みです。


【阪急電鉄】神戸線・宝塚線ダイヤ改正(2025.2.22)塚口通過の「快速」新設に加え、夕ラッシュ時の特急を「準特急」に変更(塚口・六甲停車)

阪急電鉄では、2025年2月22日(土)に神戸線・宝塚線のダイヤ改正を実施することを発表しました。

神戸線・宝塚線のダイヤ改正について | 阪急電鉄からのお知らせ | 阪急電鉄

概要は以下のとおりです。

【改正日】
2025年2月22日(土)初発

【神戸線:主な改正内容】
・平日朝ラッシュ時間帯:
大阪梅田行き特急を通勤特急に変更。
10両編成の通勤特急を8両編成に変更

・平日夕ラッシュ時間帯:
特急を塚口・六甲に停車する準特急に変更

・平日朝・夕ラッシュ時間帯共通:
通勤急行の停車駅のうち、塚口を通過に改め、列車種別を新設の快速に変更


【宝塚線:主な改正内容】
・平日夕ラッシュ時間帯:
急行の停車駅に曽根・岡町を追加した通勤急行を新設し、大阪梅田発宝塚行き急行を通勤急行に変更


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



かつて大学生のころ、阪急神戸線を利用して神戸市内に通学していたこともあって、阪急神戸線の動向には少しばかり着目しており、今回のダイヤ改正もそういった観点から紹介してみました。

今回のダイヤ改正では、混雑の平準化を図ることが目的となっているよう、平日朝夕の時間帯を中心に種別の入れ替え等が実施されています。

特に塚口駅に関しては、これまで停車していた「通勤急行」が、同駅を通過する「快速」と変更され、これだけ見ると塚口駅の利便性が著しく低下するのでは?という懸念も考えられます。

一方で、朝ラッシュ時は特急(塚口通過)を通勤特急(塚口停車)、夕ラッシュ時は特急(塚口通過)を準特急(塚口停車)に入れ替え、塚口駅の利便性を落とすこと無く、混雑を平準化させようとしていることが見て取れます。

そしてもう一つの注目として、平日夕ラッシュ時間帯の特急を「準特急」に変更することが挙げられます。
準特急への変更により新たに塚口・六甲が停車駅に追加されることとなりますが、そのうち塚口に関しては同駅を通過する「快速」が上述のとおり新設されるされることから、本数の増減は基本的に無さそうですが、もう一つの六甲駅については、これまで通過だった特急が、準特急として停車することから、純粋に乗車チャンスが拡大することとなります。

この六甲駅は、隣接してJR神戸線の六甲道駅がありますが、JR六甲道駅は快速列車が終日停車する一方、阪急六甲駅には準特急が停車するものの、その運行は深夜時間帯を中心とした限られたものとなっており、梅田界隈への利便性では、JRの方に部があった、といえました。

しかし今回、夕ラッシュ時間帯という、かなり多くの時間帯で準特急が運行されることから、帰宅時間帯の梅田⇒六甲への利便性が高くなることから、このダイヤ改正を機にJR神戸線から阪急神戸線に変更する利用者も出てくることも、同社では期待しているかも知れません。


もっとも、発表資料では平日夕ラッシュ時間帯の「準特急」変更は、大阪梅田発については記載されている一方、神戸三宮発については記載されていないことから、同駅を最寄りとする大学生の梅田方面への帰宅が便利になるわけでは無さそうなので、こちらは注意が必要でしょう。


つい最近まで京都線に設定されていた「快速」が、今度は神戸線に復活(神戸線としての「快速」は恐らく初めて?)しますので、ダイヤ改正後の神戸線「快速」を見かける機会に恵まれるといいな、とも感じた発表でありました。

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▲阪急神戸線・芦屋川〜御影間を走る8000系「特急」。
平日夕ラッシュ時の大阪梅田発「特急」が「準特急」に変更となり、これまで深夜時間帯を中心にしか見られなかった「準特急」を、神戸線でも見かける機会が増えるのではないかと思われます。


【和歌山電鐵】第18回「貴志川線祭り」を見にいく(2024.11.3)

本日(11月3日)、和歌山電鉄貴志川線の伊太祈曽駅及び伊太祁曽神社で、「第18回貴志川線祭り」が開催されました。
(参考)

このイベントは、貴志川線が和歌山電鉄に承継されてから基本的に毎年開催されているようで、昨年は調子電鉄との調印式も行われたとのことです。
(参考)


今年は「貴志川線の未来をつくる会」の発足20周年記念式典があるとのことです。
このブログでも、過去に訪問したことのあるこのイベントですが、今回久々に訪問してみることにしました。

会場は伊太祈曽駅前と、伊太祁曽神社に分かれています。
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これらの写真は伊太祈曽駅前の会場で、和歌山電鐵のグッズ販売やJR西日本、和歌山バス、そして大阪・関西万博のPRコーナーが設けられていました。

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▲「たま電車ミュージアム号」の車内見学コーナー。
2021年12月に運行開始した、現在貴志川線のデザイン電車の中で最も新しい「たま電車ミュージアム号」が、休憩スペースを兼ねて開放されていました。

下記記事でご紹介したように、当ブログからもクラウドファンディングをしています。
(参考)

記載されていたブログ名も、しっかり確認してきました。

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▲たま電車の撮影コーナー。

検車場内に留置されている「たま電車」が撮影できるスペースです。
本来のターゲットは家族連れの記念撮影でしょうが、誰もいないタイミングを見計らって、手持ちのスマホで、編成全体を撮影してみました。

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伊太祁曽神社の会場に向かいます。

伊太祁曽神社の境内が会場となっており、パトカーや消防車などが展示されていました。
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ステージに到着し、11時20分から開催される記念式典をみることにしました。

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▲小嶋社長による挨拶

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▲「つくる会」代表挨拶

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▲感謝状贈呈

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▲最後に記念撮影で、記念式典は終了しました。


昨年は、銚子電鉄(千葉県)との連携協定締結もあり、大勢の人が来られたようですが、今年はそこまでの混雑もなく、じっくり楽しむことができました。

銚子電鉄との協定、という意味では、和歌山電鐵グッズ販売コーナーの一角で、銚子電鉄の濡れ煎餅が販売されていました。
帰りに見ていたら、ものの見事完売となっていました…

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▲伊太祈曽駅構内に停車していた「うめ星電車」。
帰りの列車に乗車する際に撮影しました。



上述のとおり「つくる会」が20周年を迎え、そして貴志川線も、和歌山電鐵として運行開始して18年半、まもなく20年の節目の年を迎えます。

少子高齢化やコロナ禍による生活様式の変化、加えて沿線の道路整備により、地方鉄道再生のモデルケースと言われてきたここ和歌山電鐵貴志川線でも、これまで以上に厳しい状況であることは確かであります。

貴志川線がこれまで同様、鉄道として維持されていくためには、事業者の自助努力や行政の支援も勿論必要ですが、何より沿線地域の住民の継続的な利用が不可欠と思います。

イベントでは沿線の住民らしき方々の来場もあったようですが、これらの方々が少しでも、日常生活で貴志川線を使うようになれば良いですし、この「貴志川線祭り」がそのきっかけになればいいな、と思いました。



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【神戸電鉄】運賃改定申請を発表。認可の際にはバリアフリー料金は廃止へ(2025.1.19改定予定)

神戸電鉄(神鉄)では、去る10月22日に旅客運賃上限変更(運賃改定)の認可申請を行ったことを発表しました。

旅客運賃上限変更認可申請について|神戸電鉄

概要は以下のとおりです。

【運賃改定予定日】
2025年1月19日(日)

【運賃改定額等】
・初乗り運賃
(現行)180円+バリアフリー料金10円=190円
(改定)210円

・改定額
区数に応じ、現行運賃+バリアフリー料金の金額から20円〜90円の値上げ

・平均改定率
運賃改定率:合計12.536%
運賃+バリアフリー料金からの改定率:9.841%

【鉄道駅バリアフリー料金制度について】
2023年4月より活用している「鉄道駅バリアフリー料金制度」については、本申請が認可されれば、「鉄道駅バリアフリー料金」は廃止
但しこの場合でも、既に公表している2031年3月までのバリアフリー整備計画は、前倒しで推進するとともに、更なる内容の充実を目指す

【今後の主要な投資内容】
・新型車両の導入及び車両のリニューアル:
1000系車両に比べ約60%の省エネ効果のある6500系車両などへの更新を進めるとともに、既存車両のリニューアルも実施
・運転保安システムの更新:
運転保安システム(PTP・CTC)やATSを全面的に更新
・枕木のPC化、変電所の更新:
枕木のPC化を継続的に進めるとともに、老朽化の進む各変電所の更新を進める


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



神鉄では、2023年4月より、「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用して、エレベーター・エスカレーターの新設・更新等を実施することとしています。
(参考)


一方で、沿線の利用者の減少や、モータリゼーションの進行、特に沿線ニュータウンと都心部を直結するバス路線などへの利用者の流出もあり、構造的に厳しい状況が続いています。

特に粟生線の末端部については、利用者の減少が深刻となっており、存続に向けた利用促進活動が続けられている状況となっています。
(参考)
神戸電鉄粟生線活性化協議会

また、車両についても逐次置き換えが進んでいるものの、今なお50年以上経年した車両も現役で運用されているなど、持続的な運行のための設備投資も避けられず、「鉄道駅バリアフリー料金制度」の対象外となるこれらの設備投資の原資も求められる状況もあり、今回運賃本体部分の改定を申請することとしました。


今回の申請で特徴的なのは、「鉄道駅バリアフリー料金の廃止」といえるでしょう。
2021年12月に創設された「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、2023年から利用者から料金を徴収する事業者が、大手民鉄やJRグループに広がり、ここ神鉄でも、大手民鉄・JRグループ以外で初めて「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用しています。

今回の値上げが実施されれば、神鉄では現在実施している「鉄道駅バリアフリー料金」を廃止することとしており、値上げ後の運賃は現在の「鉄道駅バリアフリー料金」を含んだもの、と理解すればよいでしょう。

ともあれ、ほんの2年ほど前から実施されるようになった「鉄道駅バリアフリー料金」、運賃改定の共連れとはいえ、およそ2年で廃止となる事例が出てくることに少し驚いたニュースでありました。

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▲神戸電鉄1100系。
当該車両も登場して半世紀が経っており、今後置き換えが進められるものと考えられます。




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【和歌山電鐵】第18回「貴志川線祭り」開催(2024.11.3)

和歌山電鐵及び貴志川線運営委員会では、この11月3日(日)に「第18回貴志川線祭り」を開催することを発表しました。

第18回 貴志川線祭り | 和歌山電鐵

概要は以下のとおりです。

【開催日】
2024年11月3日(日)
(少雨決行、荒天中止)

【会場】
・第1会場:伊太祁曽神社
・第2会場:伊太祈曽駅構内及び周辺

【主な内容】
・公共交通PR(和歌山電鐵、JR西日本、和歌山バス)
・こども縁日
・出店、出展(大阪・関西万博PR、紀の川市観光PR、里親支援PR、生活日用品)
・車庫内コンサート(13:00〜)
・たま電車ミュージアム号展示見学会
・貴志川線の未来をつくる会 結成20周年記念式典(11:20〜11:50)
・フードコート

【チラシ】
2024kishigawasenmatsuri
(上記発表資料(https://wakayama-dentetsu.co.jp/event/15172/)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



和歌山電鐵貴志川線で、毎年この時期に開催されている「貴志川線祭り」。
今年も、11月3日(日)に開催されることが発表されました。

昨年は、銚子電鉄との「姉妹鉄道提携締結」といった目玉のイベントもありましたが、今年は結成20周年を迎える「貴志川線の未来をつくる会」の記念式典も開催されるとのことです。
(参考)


会場周辺は駐車場がありませんので、是非貴志川線を利用して来場してみてください。
当日は、和歌山電鐵のグッズ販売もありますし、「たま電車ミュージアム号」の展示見学会も行われますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。
ついでに、「たま電車ミュージアム号」の車内にある、当ブログ管理人の名前も見つけていただければ幸いです。
(参考)


DSC05979_R
▲和歌山駅で発車を待つ「たま電車ミュージアム号」。
「貴志川線祭り」当日は、この「ミュージアム号」の展示見学会も行われます。




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