阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

JRグループ

【JRグループ】2025年春季「青春18きっぷ」発売発表。「利用開始後の他人への譲渡・貸与不可」が明記される

JRグループでは、去る1月22日(水)に2025年春の「青春18きっぷ」の発売について発表しました。

「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売について :JR西日本

概要は以下のとおりです。

【概要】
全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席等を、連続する3日間、または、連続する5日間乗り降りできるきっぷ。

【発売・利用期間】
・3日間用:
発売期間・・・2025年2月14日(金)〜2025年4月8日(火)
利用期間・・・2025年3月1日(土)〜2025年4月10日(木)

・5日間用:
発売期間・・・2025年2月14日(金)〜2025年4月6日(日)
利用期間・・・2025年3月1日(土)〜2025年4月10日(木)

【価格】
3日間用:10,000円
5日間用:12.000円

【利用方法等】
・1枚につき1人、購入時に指定された利用開始日から連続する3日間または連続する5日間利用可能。
・1枚を複数人で利用することや、1枚購入してこども2人で利用することは不可。
・利用開始後、きっぷを利用者本人以外の使用は不可(他人への譲渡・貸与不可)
・自動改札機が利用可能

詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



この冬季発売分より制度が大きく変更となった「青春18きっぷ」。
これまで1日乗り放題が5回分利用可能で、複数人での同日利用や飛び飛びの日付でも利用可能だったものが、1枚につき一人で、連続3日間または連続5日間利用可能というスタイルに変更となりました。

制度の変更が発表された際には、これまでの青春18きっぷで可能だった使い方ができなくなったことから、批判も含めた様々な意見が見られました。

そして今回、春の青春18きっぷの発表がありましたが、基本的に冬季から大きな変更は無く、連続3日間または連続5日間利用可能なスタイルは継続されることとなりました。


ところで今回の発表では、先の冬季発表ではなかった一文がありました。
まず、2024年度冬季の発表資料を引用します。
2025012523-37-582
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241024_00_press_Seisyun18kippuHanbai.pdfより引用)


次に、今回(2025年春季)の発表資料を引用します。
2025012523-38-282
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250122_00_press_seisyun18kippu.pdf)より引用、赤色下線部は管理人による。)


赤色下線の箇所が追加されていることに注目です。
今回の発表では、「利用開始後の他人への譲渡・貸与は不可」の旨が明記されました。
これまでの青春18きっぷでは、元々5枚1組のきっぷであったという経緯から、1日あるいは1回ごとに他人どうしが使っても構わない仕組みとなっていました。

しかし、この冬からの発売分では、その形態が大きく変わり、「1枚につき1人」で「連続3日間または連続5日間」利用可能となりました。
その際、これまでの青春18きっぷと同様に、他人とシェアできるのかが必ずしも明記されていませんでしたが、今回、利用開始後は、同一人物が使い切らないといけないことが明確化されました。

恐らく、この冬の利用開期間、現場で相当の問い合わせ等があったことから、明記すこととなったのではないか、と思われます。
これにより、例えば5日間用を1日目だけ利用し、残り4日が残っている状態で金券ショップに持ち込んだりすることは、きっぷの規程上できないこととなりますので、注意が必要です。


他人への譲渡・貸与も不可となったことから、いよいよ一人旅で利用することがメインになりそうな「青春18きっぷ」。
今春は、大きく変更を加えずに発売する一方、今年夏にはどのような見直しが実施されるのか、おトクなきっぷの中ではベストセラーと考えられるのか、引き続き皆さんに情報を提供していければと思っています。

【JR東日本】仙石線に新型車両「E131系」投入を発表(2025年度冬頃)205系を置き換えへ

JR東日本では、仙石線に新型車両「E131系」を導入することを発表しました。

仙石線への新型車両投入について

概要は以下のとおりです。

【形式及び編成数】
E131系
4両編成14本、合計56両を新造

【スケジュール】
2025年度冬頃から営業運転予定

【投入線区】
仙石線(あおば通〜石巻)

【その他】
・現在使用している205系は順次、E131系に置き換え
全ての編成をE131系置き換えた後、仙石線あおば通〜石巻間でワンマン運転を実施

【デザインイメージ】
2024122421-38-121
(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2024/sendai/20241223_s01.pdf)より引用)
詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



仙石線では、首都圏の新車投入により移籍してきた205系が長らく活躍してきました。
しかしこの205系も経年が進み、日光線や鶴見線、相模線のように比較的最近まで残っていた線区でも、E131系による置き換えが進められています。

現在、JR東日本管内でまとまった編成数の205系が在籍しているのは、仙石線を残すのみとなりますが、今回この仙石線でもE131系投入が実施されることが発表されました。

投入開始は来年度の冬頃となっていますので、丁度一年後を目途に投入が開始されるイメージでしょうか。
また、これまでの例からして、短期間で集中的に投入されることと思われるため、現存する205系の乗車・記録も早い目に済ませておきたいところです。

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▲高城町駅に停車中の仙石線205系(2019年1月撮影)
この光景も、あと1年ちょっとすれば、205系からE131系に変わるものと思われます。
その際、ワンマン運転が実施されることとなりますが、これに合わせて仙石線の運行体系も変化するのか、気になるところです。

【JR北海道】キハ143形「赤い星」「青い星」運行ルート等発表。「ノロッコ号」は2025年度で引退

JR北海道では、これまでとは異なる全く新しい観光列車「赤い星」「青い星」を走らせる「スタートレイン計画」を進めていますが、この度この「赤い星」「青い星」の運行時期やルートの概要が発表されました。

スタートレイン計画〜「赤い星」「青い星」運行時期とルート、車両の改造状況について〜|JR北海道

概要は以下のとおりです。

【「赤い星」編成】
・2026年4月下旬〜7月中旬:
釧網線 釧路〜知床斜里

・2026年7月下旬〜11月上旬:
北海道周遊

・2027年1月下旬〜3月上旬:
函館線・石北線 札幌〜網走

【「青い星」編成】
・2026年6月上旬〜9月中旬:
富良野線 旭川・美瑛〜富良野

・2027年1月下旬〜3月上旬
釧網線 網走〜知床斜里

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▲運行ルートイメージ
(上記発表資料(https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241218_KO_startrain.pdf)より引用)

【現行「ノロッコ号」の運行終了】
現行の「ノロッコ号」に使用している機関車は経年45年以上、客車は40年以上が経過し、老朽化が進行するとともに、使用部品の生産中止が相次いでいることから、現行「ノロッコ号」(機関車+展望客車)での運行は、2025年度をもって終了


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



下記記事でご紹介したように、JR北海道では、キハ143形を改造した観光列車を導入することを、既に発表しています。
(参考)


今回、この運行時期とルート等が発表されましたが、釧網線と富良野線と、多くの観光客に親しまれているルートが選ばれています。

釧網線と富良野線が選ばれているのにはもう一つ理由があるようで、同時に発表された「ノロッコ号」の運行終了も関連していると思われます。

釧網線の「くしろ湿原ノロッコ号」、富良野線の「富良野・美瑛ノロッコ号」は、機関車と展望客車の編成として長年運転されてきましたが、機関車、客車ともに老朽化が進んでいること、そして交換部品も入手が難しく、持続的な運行が困難となっていることから、今回終了が発表されました。

これら「ノロッコ号」の後継として、「赤い星」「青い星」が投入されるという意味からも、釧網線と富良野線は外せないのかな、と思いました。


気になる料金等は、2025年春に発表されるようですので、その際にはこのブログでもご紹介していきたいな、と思います。

【JR東日本】2025年3月15日ダイヤ改正発表。中央線快速グリーン車サービス開始の一方、特急「はちおうじ」「おうめ」廃止

2025年3月15日(土)JRグループダイヤ改正について、JR東日本での改正内容についてご紹介します。

2025年3月ダイヤ改正について:JR東日本

概要は以下のとおりです。

【新幹線】
・東北・山形新幹線「E8系」追加投入

【在来線】
・中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始
・特急「はちおうじ」「おうめ」廃止
・特急「あずさ」東京駅発着列車増発
・塩尻〜長野間の特急「信州」「しなの」で「在来線チケットレス特急券」開始


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



2025年3月JRグループダイヤ改正のご紹介で、最後はJR東日本のご紹介です。

JR東日本の今回のポイントとしては、これまで当ブログでもご紹介してきた「中央線快速電車・青梅線のグリーン車サービス開始」といえるでしょう。
既に一部編成にグリーン車(2両)が組み込まれており、ダイヤ改正までは普通車として運用されていますが、改正後は本来の姿である「グリーン車」としてサービスを開始します。
(参考)


その一方で、東京〜八王子の特急「はちおうじ」、東京〜青梅の特急「おうめ」の運転が終了となります。
2025年3月ダイヤ改正について|JR東日本八王子支社

これまで新規にグリーン車が投入された線区では、引き続き特急列車が運行されてきましたが、中央線快速に関しては、グリーン車導入によって、有料着席サービスの供給が十分行われることも踏まえて、「はちおうじ」「おうめ」が廃止されることになりそうです。

現在でも朝通勤時を中心とした利用の多い「はちおうじ」「おうめ」ですが、一方で、全ての快速電車にグリーン車が連結されるとなると、他線区よりもグリーン席の供給席数はずっと多いわけですので、「はちおうじ」「おうめ」の廃止をもって、一気に供給不足になるのか?というと、そのあたりは微妙かも知れません。

一方で、現在の「はちおうじ」「おうめ」以上に有料着席サービスへの潜在ニーズを掘り起こした結果、グリーン車の混雑が常態化すれば、「はちおうじ」「おうめ」の復活があり得なくもないのかも知れませんが、それこそ今後の動向次第、といったところでしょうか。



長野支社管内に目を向けますと、臨時特急「信州」の全車指定化、また「信州」「しなの」の指定席を利用できる「在来線チケットレス特急券サービス」が開始されます。
(参考)
2025 年 3 月ダイヤ改正について|JR東日本長野支社

「しなの」はJR東海383系を使用した特急列車ですが、これがJR東日本のチケットレスサービスで乗車できるのも、意外に感じる方もおられるかも知れませんが、長野・松本の県内二大都市を結ぶこの区間、今回のチケットレス特急券、そして下記に記した長野〜松本間でのSuica導入も含めて、一気に利便性が高まるのではないか、と感じました。
(参考)
2025年3月15日(土)長野県の Suica 利用がますます便利になります|JR東日本長野支社

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▲中央線快速電車のグリーン車(東京駅)
改正前までは、普通車として運用されていますが、改正後にはグリーン車としての営業が開始されます。

【JR東海】2025年3月15日ダイヤ改正発表。6時台首都圏発「のぞみ」最大14本運転の他、新幹線車内トイレの約半数は女性専用に

2025年3月15日(土)JRグループダイヤ改正について、JR東海での改正内容についてご紹介します。

2025年3月ダイヤ改正について|JR東海

概要は以下のとおりです。

【「のぞみ」設定拡大】
利用客の多い時間帯を中心に、臨時「のぞみ」増設。
・6時台首都圏発「のぞみ」を最大14本運転
・最終列車時間帯の東京発新大阪行き臨時「のぞみ」増設
・山陽新幹線直通臨時「のぞみお」増設

【新幹線女性専用トイレ増設】
東海道・山陽新幹線の16両編成車両の全ての車内共用トイレの約半数を女性専用に


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



東海道新幹線改正内容が主体のJR東海では、今回の改正でも需要に応じた臨時「のぞみ」設定が主体となっています。
特に首都圏朝6時台は、東京始発12本に加え、品川・新横浜の両駅始発各1本の、合計で最大14本で運転することが可能となっています。
長期連休の初日など、朝6時台から混雑する時期には、この増発は決して少なくない効果を発揮するものと思われます。

その東海道新幹線及び山陽新幹線では、新幹線車内トイレの約半数を女性専用とすることが発表されています。

現在、16両編成車両において、車内の共用トイレは、奇数車両に2箇所ずつ設置されていますが、そのうち1箇所を女性専用(11号車は除く)としています。

今年12月以降に順次供用を始め、ダイヤ改正時には全ての16両編成車両の約半数が、女性専用トイレとなるものです。

当方は男性ですが、箇所数がそれなりに有るのであれば、男女別にしてもらえるといいなとも思っていましたので、この措置は有り難く感じています。
(男性の場合、小用が別にあるので、多くの場合はこちらで用が済む。)

該当する女性トイレには、扉に識別のための帯が貼られるとのことですので、改正後に東海道・山陽新幹線に乗車した際には、注目しておきたいと思います。
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▲東海道・山陽新幹線の女性専用トイレ表記イメージ
(上記発表資料(https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043984.pdf)より引用)


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▲東京駅で発車を待つ東海道新幹線N700系。
今回の改正でも、需要に応じた臨時列車の設定拡大が行われます。

【JR九州】2025年3月15日ダイヤ改正発表。豊肥本線の特急列車体系変更。熊本〜大分間は1往復増、「あそぼーい!」は熊本〜宮地に変更

2025年3月15日(土)JRグループダイヤ改正について、JR九州での改正内容についてご紹介します。

2025年春ダイヤ改正について|JR九州

概要は以下のとおりです。

【九州新幹線】
・新大阪に9時台に到着する臨時「さくら」(鹿児島中央6:00発)設定


【豊肥本線特急】
・特急「あそ」(熊本〜宮地)取り止め
・特急「あそぼーい!」の運転区間を熊本〜宮地に変更
・特急「九州横断特急」(熊本〜大分)の運転本数1往復増

【新駅開業】
・日豊本線 竜ヶ水〜鹿児島間に新駅「仙巌園」開業


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



近年、列車本数削減や編成短縮などで、特に福岡・北九州都市圏で苦情も報道されていたJR九州ですが、今回のダイヤ改正では、混雑が激しい時間帯を中心に輸送力増強を行っています。

今回の改正で目立つ変更点は、豊肥本線の特急列車といえます。

2016年の「熊本地震」で大きな被害を受けた豊肥本線は、その4年後の2020年8月に全線で運転再開しましたが、その際、震災前から特急体系を大きく変更しました。

すなわち、
【熊本〜大分】
「あそぼーい!」または「九州横断特急」で、合計2往復(震災前は3往復)

【熊本〜宮地】
「あそ」(現在は「かわせみ やませみ」含む)で1日1〜2往復

と、熊本〜大分間の通し利用をから、熊本〜阿蘇・宮地間の観光客を主体としたダイヤに変更することとしました。

その後、コロナ禍後や南阿蘇鉄道の全線運転再開を経て、今回のダイヤ改正で再び見直しが行われることとなりました。
見直し後の内容は、上記と対比しますと、
【熊本〜大分】
「九州横断特急」3往復

【熊本〜宮地】
「あそぼーい!」0〜2往復

となっています。

どちらかと言えば、震災前のダイヤに戻し、熊本〜阿蘇〜大分の通し利用のチャンスも拡大し、また利用者の増える土休日を中心に、輸送力の大きい(4両)「あそぼーい!」を熊本〜阿蘇・宮地に充当することとしています。

この豊肥本線、私自身が通し乗車したのが、今から35年も前の話で、「九州横断特急」や「あと」と言った特急が走る前、急行「火の山」の時代に乗ったきりであります。
当時と現在とでは、特に訪日外国人旅行者の数が段違いであり、その利用動向も反映しての運行体系変更なのかな、と思いました。

確かに、熊本城⇒阿蘇山⇒別府というルートは、外国人にも受け入れられやすいゴールデンルートであり、これらを結ぶ列車が1日2往復しか無い、というのは心細いものがあると以前から感じていました。

一方、「あそぼーい!」に使用されるキハ183系1000番台は、4両固定編成であることから、利用者の多い列車に集中的に投入することが、利用者増加にも繋がるものと考えます。
このキハ183系1000番台も、登場から35年以上も経過しているので、老朽化も考えられなくはないことも考えると、これらトータルで検討して、震災前に近いパターンへの変更になったのではないか、とも思われます。

ともあれ、「あそぼーい!」での豊肥本線通し乗車は、今回の改正でできなくなるのは惜しいところですが、今や地方のローカル線を支えるのは訪日外国人旅行者、といっても過言ではないので、彼らの利用形態に合わせた改正であれば、線区の永続的な運営に寄与することにもなりますので、個人的には評価したいな、と感じた内容でした。

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▲特急「九州横断特急」に使用されるキハ185系(画像は鳥栖駅に停車中の特急「ゆふ」)
今回の改正により、熊本〜大分間が3往復となり、熊本地震前の運行体系に近い変更が行われることとなりました。

【JR北海道】2025年3月15日ダイヤ改正実施。特急「大雪」特別快速へ格下げの一方網走発着では増発も。「おおぞら」は下り1本が大幅にスピードアップ

2025年3月15日(土)JRグループダイヤ改正について、JR北海道での改正内容についてご紹介します。

2025年3⽉ダイヤ改正について|JR北海道

概要は以下のとおりです。

【札幌・旭川〜網走間】
・特急「大雪」を、特別快速「大雪」として毎日運転。
・特別快速「きたみ」を、快速「きたみ」とし、網走まで延長

【札幌〜釧路・函館】
・特急「おおぞら7号」、特急「北斗2号」の停車駅を見直してスピードアップ。

【駅の廃止】
・花咲線 東根室駅
・根室線 東滝川駅
・宗谷線 雄信内駅、南幌延駅、抜海駅


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR北海道のダイヤ改正については、既に「特急『大雪』の快速化」「東根室駅の廃止」について、先行して報じられた内容について、当ブログでもご紹介しました。

(参考)



今回、これら事前に報道された内容が、正式に発表されたことになります。

特に「東根室駅」については、開設以来「日本最東端の駅」として有名な駅でしたが、その最東端駅が、東根室駅の廃止により、根室駅に変わることとなるので、報道があった際に大きな話題となりましたが、今回、正式に発表された次第です。

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▲今回のダイヤ改正で正式に廃止となる「東根室駅」。
今回の廃止により、「日本最東端の駅」は「根室駅」となります。




一方、旭川〜網走の「大雪」について、特急から快速(特別快速)に変更となることも、事前報道のとおりとなりました。

一方、JR北海道の発表を見ますと、特別快速「大雪」に投入されるH100形については、座席数増加や乗り心地改善を行うこととなっており、快速化に伴う長時間の乗車に耐えられるのか、といった点についての対応も同時に行っていくこととしています。

「大雪」の快速化が目立つ発表ですが、存続する特急「オホーツク」も含めて、ダイヤの改善が図られています

即ち、利用者が多く見込まれる時間帯に特急「オホーツク」のダイヤを変更するとともに、快速「きたみ」を北見〜網走間を延長することで、札幌・旭川〜網走間では、現在の4往復から5往復に利用チャンスが拡大することとなります。

「特急の快速格下げ」となると、後ろ向きの内容と聞こえは悪いかも知れませんが、実質的に見れば「値下げ」「増発」とも言えることから、線区の経営も苦しい中で、頑張って練ったダイヤ改正の内容だと感じました。



「頑張った」という点では、特急「北斗2号」「おおぞら7号」の所要時間短縮も評価したいところです。
特に「おおぞら7号」は、改正前の停車駅から、追分・新夕張・池田・白糠の4駅を新たに通過駅としましたが、これにより約30分のスピードアップが図られることとなります。

これまで、「おおぞら」に関しては、最速の列車が釧路発のみで、札幌発については、いずれも所要時間が4時間以上要していましたが、今回の短縮により、往復利用でのスピードアップも図られることとなります。

かつて「スーパーおおぞら」が走っていた頃の3時間30分には及びませんし、もはやその当時のスピードが今の状況で実現できる訳はありませんが、それでも利用者のニーズに対応し、可能な範囲で大幅なスピードアップを図ったことは、前向きに評価していいのかな、と感じました。

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▲特急「おおぞら」にも使用されているキハ261系(画像は2019年1月に撮影した「スーパー北斗」)。
かつての振子式気動車のようなスピードは、もはや実現できませんが、それでも可能な範囲で、大幅なスピードアップを図ることができました。


【JR四国】2025年3月15日ダイヤ改正発表。「むろと」廃止・「剣山」減便・「うずしお」岡山乗入廃止等の特急列車の見直し実施へ

2025年3月15日ダイヤ改正について、JR四国での改正内容についてご紹介します。

2025年3月ダイヤ改正について|JR四国

概要は以下のとおりです。

【パターンダイヤの導入・拡大】
・予讃線でパターンダイヤ導入・拡大
・予土線にパターンダイヤの導入
・土讃線でパターンダイヤ導入・拡大
・高徳線・鳴門線でパターンダイヤ拡大
・牟岐線でパターンダイヤ拡大
・徳島駅でのタクトダイヤ時間帯拡大

【特急列車の見直し】
・特急「むろと」廃止
・特急「剣山」減便(現行6往復から2往復減)
・特急「うずしお」岡山〜高松間取り止め(全列車高松発着)
・特急「宇和海」八幡浜〜宇和島間ワンマン運転実施
・特急「しまんと」のうち、「南風」併結列車の取り止め(現行4往復から2往復減)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR四国の改正を見ますと、これまで「パターンダイヤ」「タクトダイヤ」と、ここ近年県庁所在地近辺での利用を積極的に進めてきたのに対して、今回の改正では減便が目立つ改正となりました。

特に徳島発着の特急列車では、特急「むろと」の廃止・特急「剣山」の減便・特急「うずしお」岡山〜高松間取り止めと、一気に見直しが実施されることとなりました。

特に「むろと」の廃止により、長年牟岐線で運行されてきた優等列車が、今回の改正で遂に姿を消すこととなります。

かつては3往復程度あったように記憶があり、現在のような深夜・早朝のみならず、日中にも観光・用務利用でも設定のあった牟岐線の特急列車でしたが、特に阿南以南の利用者減少もあってか、近年は通勤・通学客を主体とした設定となっていました。

一時期、「ホームエクスプレス阿南」といった、徳島〜阿南間の短距離特急も設定されていたこともありましたが、こちらも早々に姿を消し、近年は徳島発の夜間、牟岐発の早朝の「むろと」1往復のみが設定されていましたが、これも今回の改正で見納めとなります。

ただ、今回「剣山」の減便もあり、キハ185系の運用に余裕が出てくる可能性もありますが、この捻出された編成を活用した牟岐線の観光列車等が登場してくるのか、と言った点も気になるところです。


一方、「うずしお」に関しては、瀬戸大橋線開業時から継続してきた、岡山発着の列車が運行取り止めとなり、全ての列車が高松発着になります。
新幹線と接続の利便性を図る設定といえる、この岡山発着の「うずしお」ですが、現在では明石海峡大橋経由の高速バスが新神戸駅から発着している等、新幹線接続の機能を果たせているのか、という点も気がかりでしたが、今回こちらにも見直しの波がやって来ることになりました。

この岡山発着の「うずしお」は、岡山〜宇多津間で特急「南風」に併結し、宇多津駅で連結・切り離しを行っていましたが、今回の改正では、この宇多津駅で連結・切り離しを行ってきた「しまんと」も見直し(快速「南風リレー号」に置き換え)が実施されることとなりました。

これらの見直しにより、宇多津駅で他の列車と連結・切り離しを行う特急「南風」は消滅することになります。
(予讃線特急「しおかぜ」「いしづち」の連結・切り離しは従来どおり実施)

列車の併結により利用者の利便性を高めるのは、鉄道の得意とするところですが、今回の見直しは、そもそもの利用者減少もありますが、そういった連結・切り離し作業を少しでも無くしていくことも視野に入れているのではないか、とも感じました。


利用者が減少する中ではありますが、一定規模の特急列車の運行を維持してきたJR四国ですが、利用者減少に加え労働力不足もあってでしょうか、特急列車で色々と見直しが実施されるのも、ある意味いまを象徴したダイヤ改正内容でもあるのかな、とも感じた発表でした。

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▲徳島駅構内に停車するキハ185系「剣山」。
同系列を使用した「むろと」は全廃、「剣山」も減便されることとなり、キハ185系の活躍の場が狭まることが見込まれます。

【JRグループ】2025年3月15日ダイヤ改正発表(各社公式発表リンク)

JRグループ各社では、来る2025年3月15日(土)にダイヤ改正を実施することを発表しました。

この記事では、各社の発表資料へのリンクと、概要をご紹介します。
個別の内容の詳細やコメントについては、追って記事をアップしていきたいと思います。

【JR北海道】
2025年3月ダイヤ改正について|JR北海道
・石北線特急「大雪」を特別快速「大雪」として毎日運転
・特急「北斗2号」「おおぞら7号」の停車駅を見直し、所要時間短縮
・根室線「東根室」駅廃止

【JR東日本】
2025年3月ダイヤ改正について:JR東日本
・山形新幹線「E8系」追加投入
・中央線快速・青梅線でのグリーン車サービス開始
・特急「はちおうじ」「おうめ」廃止

【JR東海】
2025年3月ダイヤ改正について|JR東海
・6時台首都圏発「のぞみ」最大14本運転
・新幹線車内トイレの約半数を女性専用化

【JR西日本】
2025年春のダイヤ改正について:JR西日本
・万博アクセス「エキスポライナー」(新大阪〜桜島)設定
・有料座席サービス「快速 うれしート」拡大
・「らくラクはりま」増発

【JR四国】
2025年3月ダイヤ改正について|JR四国
・予讃線、予土線、土讃線、高徳線、鳴門線、牟岐線でパターンダイヤ導入・拡大
・牟岐線 特急「むろと」(1往復)廃止
・徳島線 特急「剣山」2往復減便
・予讃線 特急「宇和海」一部区間ワンマン化
・高徳線 特急「うずしお」岡山発着列車廃止(全列車高松発着)

【JR九州】
2025 年春ダイヤ改正について|JR九州
・九州新幹線 鹿児島中央6時発臨時「さくら」新規設定
・豊肥本線 特急「あそ」廃止、「九州横断特急」増発、「あそぼーい」運転区間短縮・増発


例年どおり、解説記事は、管理人に最も影響がある「JR西日本」から作成していきたいと思います。
その後は、特に順番を決めていませんが、気の向いた順番で、気の向いたタイミングで作成していきたいと思いますので、気長にお待ちください。

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▲2025年3月15日(土)ダイヤ改正で廃止となる、日本最東端の駅「東根室」。
後ほどアップする「JR北海道ダイヤ改正」解説記事でご紹介したいと思います。

【JR九州】津久見駅に残る415系の廃車回送見送りイベント実施(2024.12.23)

JR九州大分支社では、津久見駅に最後に残る415系(4両)の小倉総合車量センターへの廃車回送に併せて、見送りイベントを実施することを発表しました。

「さよなら、415 系白電」お見送りイベント|JR九州大分支社

概要は以下のとおりです。

【開催日】
2024年12月23日(月)

【開催場所】
津久見駅

【見学時間】
2時30分〜4時
(物品販売、車内見学を実施)

【見送り】
津久見駅発車 4時28分頃

【その他】
・入場券(170円)が必要
・車内見学には、別途見学券(500円)が必要
・イベントに合わせた臨時列車の運行は無し。車で来駅の場合は、近隣駐車場を利用すること。


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



かつては北部九州を中心に多く見られた415系「白電」も、新型車両の投入により既に定期運用から撤退していますが、今回、津久見駅に留置されていた最後の編成の廃車回送に合わせた見送りイベントが実施されるとのことです。


実は私が今年7月に、大分〜佐伯で日豊線に乗車した際、津久見駅に、この415系「白電」が止まっていたのを見かけました。
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▲津久見駅ホームに停車中の車内から見た415系「白電」。

この時、「何故こんな所に止まっているのか?」と不思議に思ったのですが、後から調べると、どうやら定期運用が終了した後に、長らく留置されていたとのことでした。

情報に疎いせいか、てっきり定期運用があるものと思っていたら、全くそうではなかったようでして…

今回、その最後の編成(恐らく私が遭遇した編成)が廃車回送されるということで、深夜から早朝にかけての見送りイベントが実施されます。

勿論、列車で来ることはできないので、宿泊するか車で来る必要があります。
車で来る際には、深夜・早朝に出入りできる駐車場も併せて探しておく必要がありますね…

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