阪和線の沿線から

阪和線沿線に住まう管理人による、鉄道やバスなどのブログ。

関西空港関連

南海電鉄、「大阪出張きっぷ」を4月1日以降も継続販売

当ブログでもこちらの記事で取り上げた「大阪出張きっぷ」ですが、4月1日以降も継続して設定されることが、南海電鉄より発表されました。

平成21年4月1日(水)からも『大阪出張きっぷ』を発売します!(南海電鉄プレスリリース)

内容は、既に発売中の「大阪出張きっぷ」を4月1日以降も継続販売する内容が主です。
ただ、3月31日までは関西空港〜大阪市内の南海の女車検が片道か往復か、そして大阪市交通局の乗車券が1日券か2日券かで、合計4種類の設定がありましたが、4月1日以降は、このうちもっとも利用の多い「片道・1日券」の1種類に統一することとなりました。

このプレスリリースでも触れられているとおり、1月末までの利用実績では、1万2千万枚で、毎月1,200枚が売れたことになります。
1日で換算すると約40枚。これが多いのか少ないのか、よく分からないところはありますが、プレスリリースで具体的な発売枚数までに言及するのはあまり見たことはないので、南海電鉄の予想よりもよく売れている、と言えるかも知れません。
このきっぷの設定当初の目的であった、関西圏外からの乗客の利用、という面ではある程度目的を果たしたかも知れません。一方、関西地区の利用者が、帰阪の際に、一日乗車券とセットで購入し、帰阪後の用務に対応する、という利用方法もあったのかも知れません。

ともかく、4月以降の継続設定で、更に利用者がつくことを願いたいと思います。

南海・京急、「京急&南海 関空アクセスきっぷ」を発売

南海電鉄と京浜急行、そして関西空港株式会社の3社が共同で、「京急&南海 関空アクセスきっぷ」を発売する旨、発表がありました。

「京急&南海 関空アクセスきっぷ」を発売します(南海電鉄プレスリリース:PDFファイル)

きっぷの概要は次の通りです。
・「京急の品川(泉岳寺)・横浜〜羽田空港間片道」・「南海の関西空港〜難波・新今宮・天下茶屋間片道」・「関西空港内対象店舗の割引券」がセットになったきっぷ
・発売価格は1,000円
・発売期間は平成21年3月1日〜5月6日
・発売箇所は京急品川駅・横浜駅、南海難波駅・新今宮駅・天下茶屋駅の各駅で、関西空港では発売していません

「高くて遠い」という、実に有り難くないイメージがつきまとう関空アクセスですが、今回の割引きっぷでは、羽田空港のアクセスと併せて1,000円で済むようになります。

私としては、これにラピート特急券を付けるか(割引券でも可)、もしくは天下茶屋・難波からの大阪市営地下鉄の1区乗車券(200円相当で、2区以上は乗越精算対応)とすると、更に訴求力はあったのかな、とも思い、それが惜しい点とも言えますが、ともあれ両空港のアクセスがジャスト千円で済むとなると、関空へのアクセスの評価も幾分か変わるのかな、なんて思ったりします。

世界同時不況の折、折角持ち直してきた関空の経営も、再び暗雲が立ちこめてきていますし、今春からは更なる減便が発表されていますが、少しでも関空利用者を増やそうというこの南海と関空会社の試み、少しでも多くの人に利用して貰えれば嬉しいものです。続きを読む

「関空・りんくうICラリー」まとめ

関西国際空港株式会社が実施している「関空・りんくうICラリー」
既にこのブログでも幾度か取り上げていて、おおよその体験記はこちらのエントリーでも簡単にまとめていますが、ラリー期間もあと1ヶ月程度となってきたことから、もう一度、自分自身のおさらいという意味も含めて、まとめてみたいと思います。

ルールは、次の通り。
・ラリーの参加には、JR西日本の「ICOCA」・スルッとKANSAIの「PiTaPa」のICカードが必要。
・ラリーポイントは7カ所にあり、それぞれのラリーポイントにあるカード端末に、カードをタッチすることで、ポイントが付与。
・貯まったポイントをチェックポイント(関西空港旅客ターミナル・りんくうプレジャータウンシークル)でスクラッチカードに交換。
・但し、スクラッチカードに交換できるのは、関空エリア・りんくうエリアのポイントをともに獲得している場合のみ。
・交換される枚数は、獲得されたポイント−1枚。
・スクラッチカードをその場で削ることで、各種景品が当選。
・交換後、ポイントは0に戻り、再びポイントを貯める事が出来る。

公式Webページ等に記載のルールはこの通りですが、以下は、私が何度か参加してみて気のついた点を挙げてみます。

続きを読む

関空・りんくうICラリー

以前ご紹介した、関空・りんくうICラリー
私の住居地の近辺で行われていて、しかもICOCA・PiTaPaといった交通系ICカードを所持しているだけで参加資格があることから、早速、といっても既にラリー開始から1ヶ月ほど経過してはいるのですが、参加のご報告をさせて頂きます。

このラリーのルールは、先のエントリーでもご紹介していますし、また、ICラリーの公式Webページもあることから、これらの記事等をご参照下さい。

大まかなルールとしては、関空エリア3カ所・りんくうエリア4カ所の計7カ所に設置されている端末にICOCA・PiTaPaをタッチして、タッチした回数−1枚のスクラッチカードと交換でき、スクラッチ部分を削ることで、各種景品が当選するチャンスがあるというものです。

これまで計22枚スクラッチに交換に交換して、当選したのはPiTaPa賞の「スルッとKANSAIオリジナルグッズ」1回だけです。かなりハズレの割合が多いので、それなりの覚悟が必要かも知れません。

さて、参加してみて、気のついた点を挙げてみます。

・ICカードは、一人あたり1枚のみ、という制限はなさそうです。
複数枚のICOCA・PiTaPaをタッチし、まとめてスクラッチと交換することも可能なようです。
(公式Webページ内にも、そのような制限は明記されていません)

・特にりんくうエリアでは、各ポイントに設置されている端末にタッチできる時間、即ち施設がオープンしている時間に気をつける必要があります。
シークル・・・10時〜20時
アウトレット・・・10時〜20時(8月は21時まで)
イオンモール・・・10時〜22時
また、りんくうエリアの「りんくうタウン駅」は、改札内にラリーポイントがあるので、入場券で入るか、それとも少なくとも片道はりんくうタウン・関西空港間を列車に乗車する必要があります。
(りんくうタウン駅内のラリーポイントは始発から終電まで稼働している模様です)

・りんくうエリア内の内、イオンモール以外は徒歩圏内に隣接していますので、ちょっと歩けばすぐにポイントが貯まります。
逆に、イオンモールまで足を伸ばそうとすると、「スカイシャトル」か、りんくうタウン駅〜イオンモール間の路線バスを利用する必要が出てきます。

・一番行きにくいのは、関空展望ホールでしょうか。
バスの場合は、スカイシャトルに乗車するか、一旦旅客ターミナルからバスに乗車する必要があります。
また、車の場合も、展望ホールの駐車場は、旅客ターミナルの駐車場とは別となっています。
 ただ、KANKU CLUB CARD所有者は、旅客ターミナル〜展望ホール間のバスの無料券が貰えるので、それを利用する手もあるでしょう。

・「スカイシャトル」は1乗車100円で、関空・りんくう両エリアを行き来できるお得な手段ですが、使用車両がリムジン仕様車のため、立席乗車が不可で、満員の場合は積み残し、という事もありますので、ご注意下さい。

・先にも書きましたが、ハズレくじかかなりの割合で入っています。
ただ、期間中は同じカードで何度でも参加できますので、特に近隣の方やりんくう・関空近辺に頻繁に来る方は、何度も参加してみてはどうでしょうか。

ラリー開催は、10月19日までですので、時間があればまたチャレンジしていきたいと思っています。

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橋下知事の「伊丹空港廃止」発言(続き)

いや、他にも取り上げたいニュースや旅行記はあるのですが、後回しにせざるを得ないくらい、盛り上がっているこのニュース。

先日のエントリーでもご紹介したとおり、「伊丹空港廃止も含めて3空港のあり方を検討」という橋下大阪府知事の発言。
予想通りと言いましょうか、伊丹空港周辺の自治体首長からは、反対と批判の発言のオンパレードであります。ちょっとご紹介。
橋下知事「伊丹空港廃止含め検討」 関空発着減便受け(gooニュース、元記事:朝日新聞)
周辺自治体「ふざけるな」 橋下知事の伊丹空港発言に(gooニュース、元記事:朝日新聞)
橋下大阪知事は「素人」=「伊丹廃止検討」発言を批判−冬柴国交相(時事ドットコム)

何だか、読んでて笑いをこらえるのに必至、と書けばちょっと不謹慎?かも知れませんが、伊丹空港の騒音問題を解決するために建設されたのが、関西空港建設の経緯であるからして、そのタイミングはともかく、伊丹空港はいずれ廃止されるべき空港であることは明らかなのであります。
そういう空港が残ってきたのがおかしい状態で、それを是正するという方向は間違っているわけでは決してないと思います。

ところで、これらの批判についての橋下府知事の反論についても少し載せておきたいと思います。
伊丹空港廃止論で橋下知事「残せば沈没しないのか」(読売新聞Webページ)
前国交相に反論 「玄人がやって今の政治の状況」(読売新聞Webページ)

特に兵庫県知事の「伊丹廃止すれば関西は沈没する」に対して「伊丹を残せば沈没しないのか」と反論するあたりは、ああなるほどな、とも思いました。
確かにそうなんですよね。伊丹をまるまる残したからと言って、必ずしも関西全体が救われるとは限らないわけです。
それをこの際よく考えてみよう、というのが恐らく橋下府知事の真意ではないか、と思うのです。

そう考えると、上記2番目の記事内での「新幹線との厳しい競争になっている中、大阪―東京の区間に限れば、伊丹は存続してほしい」というJALの社長の発言のように、案外このあたりが落としどころになったりするのでは、と思ったりもします。
勿論、個人的には伊丹空港がきれいさっぱり無くなってしまうことが当然と思っているのですが、伊丹空港廃止が無理ならこの程度の機能に縮小して運用する考え方もあるのかな、とも思います。

しかし、残れば残ったで、なし崩し的に東京便以外の便も復活して、結局今のようなグダグダな状態に戻ってしまうことも十分にあり得るので、やっぱり伊丹空港廃止は、前提に据えるべきかな、と思います。

まあ、伊丹空港の廃止と引き替えに、関西空港アクセスの改善策を示せれば、きっと現実に伊丹空港が廃止となっても、「遠くなった」という声は数年で消える、いや消してしまうくらいのアクセス改善を示して欲しいと思います。

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橋下府知事、伊丹空港の廃止を検討?

先日、MBS VOICEの関空特集をご紹介した際、橋下府知事が関西3空港のあり方について見直しをしなくてはいけない時期に来ている旨の発言をご紹介しました。

きっと伊丹の存続が前提の発言なんやろな、と大して期待はしていなかったのですが、さにあらず、当の府知事は伊丹空港の廃止を本当に検討しているらしいとの発言があったようです。

橋下知事、大阪空港廃止も検討 減便の関空活性化で(gooニュース、元記事:共同通信)
伊丹廃止も含め検討を=関空活性化で橋下大阪知事(gooニュース、元記事:時事通信)

えーっと、橋下府知事、もしかして先のエントリーを読んでました?
そんな冗談はともかく、「府庁の中から伊丹不要論」云々と書いていましたが、府庁の中ではなく何と府庁のトップから伊丹廃止論が出てきたのは、意義が大きいと思っています。

そもそも関空建設の歴史的経緯からして、伊丹空港はいずれ廃止されるべきものでしたが、主に伊丹近辺の住民のエゴと、それに対する調整能力のない大阪府・兵庫県・国の不作為により今にいたり存続した結果、都心に近い空港と遠い空港が狭い大阪府内に共存することになってしまった経緯は、先のエントリーでも、更に言えばこれまでの当ブログでの関西空港・伊丹空港関連のエントリーでご紹介したとおりです。

そこいらの経緯や事情を十分承知の上、伊丹を切り、関空を残すという選択肢も含めて検討する、という趣旨の発言を行ったのでしょう。

勿論、即時伊丹の廃止を検討しているか、というとそうではなく、あくまでも検討の一選択肢であるだけに過ぎません。
しかし、これまで歴代の首長の口からは決して聞かれなかった「伊丹の廃止」という言葉を就任半年で出してくることからして、単なるリップサービスでは決してないのでは、と思ったりもしました。

今後検討していくにつれて、主に伊丹空港近辺の自治体やその首長から廃止反対論がわんさか出てくると思います。
橋下府知事には、そんな反対論に負けることなく、これまでの伊丹空港と関西空港との経緯、即ち伊丹空港の騒音問題により関西空港を建設したこと、それにも関わらず伊丹空港が存続しているという矛盾を府民に分かりやすく説明して欲しいと思います。
また、伊丹を廃止し、関空を残す理由(処理能力の差・騒音等公害問題の差)を分かりやすく説明し、空港アクセス改善の施策まで打ち出せればいいなあ、とも思います。
大阪府庁の財政再建問題のように、タブーを打ち破ってガラス張りのテーブルで議論して欲しいと思います。

いやまあ、あまりにもタイムリーにこんなニュースが出てきたので、思わず取り上げずにはいられない、本日のエントリーでした。

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毎日放送VOICE(7月25日放送分)「四面楚歌 関西空港のワケ」を見る

関西地区のローカルニュース番組である、毎日放送VOICE
このVOICEで、先日こういう特集が放送されていました。

いま解き「四面楚歌 関西空港のワケ」(毎日放送VOICE Webページ)

放送内容は、上記リンク先からご覧頂ければ当日の放送内容をテキストベースで記録されていますので、大体の雰囲気はつかんで頂けると思います。

私はこの特集の放送を直に見ることが出来ましたので、日頃関空関連のニュースを取り上げている身として、どんな内容で切り込んでいくのか、ちょっと興味が無かったわけではありません。

内容としては、秋ダイヤからの関空の減便・関空連絡橋の国直轄化による泉佐野市の税収減とその対策に対する関空会社側との対立、と言った内容で、結論めいた物として、関西3空港のあり方、特に関空のあり方を見直す必要があると、橋下府知事の言葉を借りてまとめていました。

最後まで見て、やっぱり私の疑念が解けませんでした。
疑念、というか、関西のマスコミがこの問題を取り上げる時にこぞってタブー視しているとしか思えない内容です。
それは、「伊丹空港の見直し・廃止」です。
大阪市役所のカラ残業問題や厚遇問題を鋭い切り口で取り上げてきて、見直しの端緒となった毎日放送VOICEでさえも、このタブーには触れずじまいで、大いに失望しました。

このブログでも、幾度も取り上げていて、読者の皆様に取っては今更という気もしますが、簡単にまとめると、最高裁まで争われた伊丹空港の騒音問題を解決するために建設されたのが関西空港。
関西空港計画時は、伊丹空港の廃止が前提でしたが、開港が近づくに連れ、これまでの言動とは全く逆に、伊丹空港存続を訴えだし、結局伊丹空港は存続することになりました。

首都圏ほどの航空需要があれば、国内・国際双方の空港があっても良いと思うのですが、それほどの需要がない近畿圏では、2つも第1種空港が存在するのは、近畿地区にとっては完全にオーバースペックなわけで、第1種空港を1つにまとめた方がよいのではないか、と思うのが第1点。

もう一つ、自分にとってはこちらの方がずっと大きい問題と思っていて、関西空港の建設のきっかけとなった伊丹空港の騒音問題で、空港撤去都市宣言まで出して、空港の撤去というのが地域の意思であった筈の伊丹空港近辺の地域で、どうしてそれを翻すように空港存続を訴え、そして存続させているのかと言う点です。
一体全体、伊丹空港の騒音問題は解決したのですか?
存続に転換したのであれば、騒音問題は解決した、と解釈して良いんですよね?
それなら、なぜに今も地元に対して騒音対策事業として税金が投入されているのですか?

こういう素朴な疑問に対し、関西地区のマスコミは、何一つ検証の番組や特集記事を作成して世に出した、という記憶は残念ながらありません。
日頃税金の無駄遣い云々といって役所を批判するマスコミ。(VOICE含む)
しかし、この騒音対策事業の無駄(執行段階での無駄ではなく、事業そのものの無駄)を徹底的に追求して欲しいのに、なぜかその声はマスコミからは皆無。

結局、伊丹近辺の住民の時代によって変化する地域エゴと、それに迎合する空港政策しか取れなかった大阪府・兵庫県・国。
ここまでなら、格好のマスコミのネタ、という気がしますが、なぜかこれらのことを批判せず、騒音問題を解決するためのスペックを備えた空港として整備された関空に対して無駄遣いだの四面楚歌だの批判する始末。

いや、無駄遣いなのは、関空ではなく、伊丹存続にかかる騒音対策事業をはじめとする諸々の負のコスト。
四面楚歌なのは、関空が原因ではなく、地域エゴでポンポン空港を作ってしまう関西地区全体、特に関空建設の直接原因となった伊丹空港の地域エゴが原因。私の意見としては、こう言いたいわけです。

どうして、関西マスコミは、面と向かって伊丹の批判が出来ないのでしょうか?
利便性が高い空港を批判することで、逆にマスコミ側が批判されるからでしょうか?
いえ、利便性は騒音問題という犠牲を伴っているという事実を突きつければ、視聴者・住民・利用者の意識は変わるかも知れません。
単に関西マスコミが大阪市内のキタに集中しているので、自らの利便性が損なわれるような批判は行いたくないからでしょうか?
それなら、マスコミの仕事として、失格としか言いようがありません。

毎日放送さん、VOICEの皆さん、一体なぜ関西3空港の問題を、伊丹空港の批判という形で取り上げられないのでしょうか?

勿論、関西空港側に努力が足りない、という面はなきにしもあらずでしょう。
しかし、関西空港という1会社では到底解決できない問題であることが、この問題を混迷化していることにあります。

ところで、この特集の最後で、橋下府知事が、こんなことを言っていました。
<大阪府・橋下徹知事>
「抜本的な解決策として、関空のあり方をどうするのか?これは、僕の9月からの大きな課題。もうそろそろ、伊丹・関空・神戸空港の問題を抜本的に考え直さないと、今のままで中途半端にみんななんとなく残して、なんとなくお金を使ってというやり方を改めないといけない。関西のことを考えて、抜本的な方向性を打ち出す。地元の責任として、もうそういう時期にきてる」

この発言が、関空「だけを」見直すのか、それとも「3空港の問題」を見直すのか、どちらなのかが気になりました。
発言をテレビで見た時は、前者のようなイメージ(それは編集された番組の流れでそう思ったのかも知れませんが)に思えましたが、文字に表してみると、後者のようにも思えたりもしました。

もちろん、私としては、後者であることを願うわけでして、そういう過程で伊丹不要論が府庁から出れば、橋下改革にもちょっとは賛同してもいいのかな、とう気もしないでもないのですが。

・・・とまあ、何とも長いエントリーで、支離滅裂な乱文で失礼致しました。
この問題を語る時には、いつもこんなモードになってしまい、読者の皆様にはご迷惑をお掛けしていると思いますが、関西3空港の問題を、過去・現在・未来という時間軸でとらえてもらうことで、現在の問題点がどんなものか、ご理解頂くための一助となれば、と思い、エントリーさせて頂きました。

大阪空港(伊丹空港)地元負担で、国と地元で意見交換会が実施

今年度から大阪国際空港(伊丹空港)の整備費用の一部を地元府県が負担する事となりましたが、その事もあり、今年度から標記のような意見交換会が実施されるとの事で、その1回目の交換会が先日実施されたようです。

大阪空港の地元負担で国と周辺自治体が意見交換(Yahoo!ニュース、元記事:産経新聞)
伊丹空港:「格下げ」問題 整備法改正案で、地元負担は4億円に /大阪(Yahoo!ニュース、元記事:毎日新聞)

勿論、このブログで取り上げるわけですから、反対から一転して存続に転換したという、控えめに表現すれば「節操のない」、本音でいうなれば「身勝手な」伊丹空港近辺の自治体の言い分がどんな物かを取り上げてみようと思い、本日のエントリーにしてみました。

やはりというか、いやそれ以上な言い分が出てました。その言い分は、
1:関西国際空港と神戸空港との連携強化
2:長距離国内線の復活
3:国際チャーター便の就航

まず「1:連携強化」というのは、狭い関西地区に3つも空港があるわけですから、前提として「役割分担」が必要です。
3つの空港が各々の機能を相互補完を実現するために、連携を強化していく、いわばコインの表裏の関係になっているわけです。ここまでは良いでしょう。
(個人的には、関空と神戸で相互補完すれば伊丹は不要と思っていますが、まあいいでしょう)
そのためには、役割分担を明確に分けておく必要があり、長距離便が発着しやすい関空が国際線・長距離国内線を、周辺に人家が密集し、騒音問題・発着時間帯に制限のある伊丹空港が国内中距離路線を担うのは、まあ理に適っているとは言えなくもありません。

ところが、今回の地元自治体の言い分の「2」「3」は、この役割分担を真っ向から否定するもの、と言って間違いありません。国からスタンスの明確化をなかなか確立できないできた地元自治体が業を煮やして、とうとう関空に対して喧嘩を吹っ掛け始めたのか、と思いたくなりそうな(いやまあ存続させた時点で十分喧嘩を吹っ掛けているものとも言えなくもないですが)項目です。

おそらくは、関東では羽田空港の国際チャーター便が年々拡大してきていることもあり、またその利用状況も良い事もあり、そんな事例を参考に提案してきたのかも知れませんが、国内線の移管はともかく、国際線(例えそれがチャーターであったとしても)の就航は、関空を国際線の発着する基幹空港として位置づけている以上、それを破る行為として、断じて許すわけにはいきません。

とにかく、市街地にあることにより、騒音問題という構造的に問題があり、それが一向に解決する見込みのない伊丹空港は、代替となる関西空港と神戸空港が完成した現在では、廃止前提として運用し、それも限定された枠内で運用するのが、当然と思っています。

もうちょっと面白い言い分もあるので、ご紹介します。
倉田薫・池田市長は「関西の3空港同士で足の引っ張り合いをしても仕方がない。利便性の高い伊丹空港をより活用し、互いに連携できるような仕組みを作るべきだ」と話した。

「足の引っ張り合い」をして「いいとこ取り」をしようとしているのは、伊丹近辺の自治体ではなのではないのか、という気がします。
利便性が高いのは事実ですが、そのために騒音問題を抱えている空港を、これ以上どう活用しろと言うのでしょうか?
もっとも、現在の運用時間制限を撤廃する等の英断をすれば話は別でしょうが、人家が密集している伊丹空港周辺でそんな事、出来るわけがないですよね・・・

藤原保幸・伊丹市長は「伊丹で発着制限し、その分を関空に回している現状が関空の活性化になっているとは思えない」と述べた。

どうして「活性化になっているとは思えない」と言えるのか、疑問です。
発着便数が増えれば増えるほど、利用客数が増えるのは当然で、それだけ活性化することは確実でしょう。
関空の場合は、国際線各路線への乗り継ぎ客も利用できるため、その面での活性化も無視できません。(もっとも、これは関空島内で完結するため、表に出にくいのでしょうが)
沖縄・札幌といった長距離幹線を関空に持って行かれた地元自治体のやっかみとしか聞こえません。
そもそも、伊丹空港が廃止されていない現状で、そのために地元に経済効果やら、騒音対策費やらで相当恩恵を受けているはずやないのかな、と伊丹から見て遠くの方に済んでいる同じ府民としては思うわけであります。

いつもと違い、感情的にヒートアップしたエントリーとなってしまいましたが、まあ関空近辺に住んでいる私が、伊丹空港に関することを書くと、大概こんなノリになってしまうので、ご容赦のほどを。

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空港への海上アクセスはどこも厳しいようで・・・

こういうニュースがあったので、ちょっと触れてみます。

<セラヴィ観光汽船>燃料代滞納で納入業者が提訴(Yahoo!ニュース、元記事:毎日新聞)

記事の内容は、四日市〜中部国際空港の海上アクセスを運行していたが採算の悪化で撤退したセラヴィ観光汽船が、燃料費の未払いで石油店から提訴されたというものです。

海上空港である中部国際空港には、現在四日市・津・松阪より高速船が就航していますが、そのうちの四日市航路が採算の悪化ということですが、残りの津・松阪の利用状況がどんなものか、気にならないわけではありません。

同じ海上空港の関西空港では、開港当初は徳島・淡路・神戸の3航路がありましたが、徳島・淡路は既に廃止、神戸も一時廃止の後再開していますが、現在はバス運賃並の料金で何とかそこそこの利用がある程度、と言ったところです。

このように、空港への海上アクセスが何故か利用されない点が関空・中部いずれにもあるのですが、一体原因は何なのか、ちょっと探ってみたい気もないではありません。

素人の私が考えるには、
・他のアクセス手段が充実しており、航路の優位性が低い。
・船乗り場が中心地から離れていて不便。
・逆に空港での乗り場もターミナルから離れていて、ターミナル直行のリムジンバスに利便性で劣る。
等考えられます。

関西空港ターミナルの今後の計画として、高速船乗り場をターミナルに直結させる計画があるのを、ちょっと前の新聞記事で見つけましたが、それくらいでないと、空港アクセスとしてなかなか使ってもらいにくいのかな、と思ったりもしたニュースでした。

ヒコーキの話題2題

ヒコーキ、というか航空関係の話題を2題お送りします。

飛行中も携帯通話OK スターフライヤー、09年春にも(朝日新聞Webページ)

そもそも、航空機内では離着陸を中心に、電子機器の発する微弱電波が、航空機の操縦系や無線誘導に障害を与えるので、使用が厳しく制限されている、と思っていました。
私自身がこういう関係には疎いので、本当のところどうなのかは分かりませんが、ボーイング系の航空機ではダメで、スターフライヤー(SFJ)の飛ばしているA320ならOKなのか、そこらへんの確たる理由がよく分かりません。

上記朝日新聞の記事では、「操縦系に光ファイバーを使用しているので」云々書いていますが、果たしてそういう理由で機内の携帯使用を解禁して良いものなのかどうなのか、ここは「安全」に関わってくる事柄だけに、慎重に慎重を重ねて判断して欲しいものです。

怖いのは、例えばSFJだけ解禁して、ANA・JAL等他社は引き続き禁止となった場合。
「A320だから解禁」という理由が理解出来る、賢明な航空旅客は恐らくそんなに多くないと思います。他の大多数は、そんな事情なんて理解できない恐れは多いと思います。
となると、「何でSFJで携帯が使えるのに、お前のところの飛行機(SFJ以外の他社)では携帯が使えないの?」というクレームを付ける輩が必ず発生する事でしょうから、それに対応を追われる他社という構図が目に浮かびます。

ANA・JAL等の他社にしてみれば、安全のために禁止しているのに、どうしてそんな理不尽なクレームを受けなあかんねん?ということになるでしょうから、決して肩を持つわけではないのですが、そういうことも想定されるわけですから、その理由でも慎重に慎重を重ねて判断して欲しいと思います。

ところで、携帯基地局の電波は飛行中の航空機にまで届くものなのかどうなのか、不思議に思っていたのですが、どうやらこういう解決策があるようでして・・・
上空では、人工衛星を介して地上の携帯電話基地局と通信する。スター社の堀高明社長は「インターネットも使えるようにしたい」と話す。

通話料・通信料がバカ高くなりそうな予感・・・
以前、航空機内に公衆電話が設置されていたことがありましたが、あまりにもの通話料の高さから利用が敬遠され、現在は全く設置されていないというのがありました。
そんな二の舞になりそうな気もしないでもないのですが・・・

さて、お約束通りもう1題。

伊丹空港格下げ、揺れる地元 年4億〜5億円の負担発生(朝日新聞Webページ)

もう関西3空港問題は、このブログでも何度でも取り上げているので、もう繰り返し書くのは省略しますが、私の感想としては「伊丹空港の2種格下げ、当然です。はよやって下さい。」と言ったところでしょうか。

代替空港として関西空港が整備され、基幹空港としての機能を果たすことが出来るわけですから、首都圏のような旺盛な航空需要があるわけのない近畿圏に第1種空港が2つもあるのは、関空近隣住民からみれば「理不尽」の一言です。
国土交通省には、二種格下げの諸手続を粛々と進めて欲しいと思います。

ところで、この記事で、面白いフレーズを見つけましたのでご紹介します。
大阪府池田市の倉田薫市長は「地元市の了解なしに負担を求めるべきではない」とし、空港の撤去を迫ることも検討するという。

「伊丹空港撤去」、大いに結構です。検討だけでなく、是非とも早急に実現を。

まあ所詮朝日新聞の記事だけに、大袈裟な表現となっているのは百も承知ですが、それでも地元からこの時期になって撤去論が出てくると、伊丹の将来も実は案外短いものになったりするのかも知れませんね。
まあそれが結局の所、正しい姿であるのは確かなんでしょうけどね。
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