阪和線の沿線から

阪和線沿線在住の筆者が記している日記です。
鉄道を中心に、バス・航空・フェリーといった交通全般に関する話題や、
管理人の乗車記録や旅行記、撮影記録などを気の向くままにお送りしています。
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東日本大震災関連

東日本大震災発生から10年

本日(2021年3月11日)で、東日本大震災の発生から10年を迎えることとなりました。

東北地方の太平洋沿岸一帯を襲った津波では、一瞬にして多くの生命と財産を奪い、そしてその津波により発生した福島第一原子力発電所の事故では、放射性物質の放出によって、これまで住んでいた場所に戻ることすら許されない状況となりました。

それから10年、節目の年ということもあり、マスコミでは例年以上に東日本大震災の特集を行っているような感じも受けます。
確かに10年という区切りであることから、殊更注目を集める今回の3月11日でありますが、こと当ブログで取り上げている鉄道関係では、むしろ昨年の2020年3月が、震災からの区切りの年であったのかな、と個人的には思っています。



というのも、昨年の3月には、常磐線が富岡〜浪江間の運行再開により全線で運転が再開されたこと、そして気仙沼線と大船渡線のBRT区間が鉄道事業法上廃止となったことにより、東日本大震災で被災した鉄道路線の復旧に、何らかの決着がついた年でありました。

昨年の記事をご覧いただければと思いますが、震災からの復旧では、現状通りの復旧となった線区のみならず、新しいルートに変更された線区や営業主体が変わった線区、そして鉄道からバスに転用された線区と、その復旧形態は様々なものでありました。

それぞれの線区では、それぞれの事情などにより復旧方法が選択されたわけですから、その一つ一つの判断を、沿線外の第三者が論評するのは、とてもじゃないけどおこがましいことだと、個人的には感じています。

それよりも沿線外の第三者としてできることは、そうした過程を通じて復旧した線区を再び訪問し、現在の姿を肌で感じ、そして多くの人々に広めることなのではないか、と感じている次第です。



東日本大震災以降も、自然災害により被災する鉄道は後を絶ちません。
特に近年は「ゲリラ豪雨」とも称される大雨による災害で、鉄道路線が被害し、その復旧に多額の費用が必要となることから、線区の存廃問題に発展するケースが少なくありません。

一方で、東日本大震災を契機に、被災した鉄道の復旧に対する公的資金の必要性も認識され、その後甚大な被害を受けた線区であっても公的資金による復旧が採られる線区が出てきていることは、喜ばしい限りです。


自然災害は、特に我が国のような地震大国では、避けて通ることができません。
自然災害に遭わないことは無理だとしても、自然災害からの被害を抑えることは、我々の知恵で可能ですし、不幸にも自然災害の被害を受けた際に、より迅速に復旧できる仕組みを作っておくこともまた、我々の知恵で成すことができるものであります。
本日の10周年を機に、そういった仕組みを、特に鉄道に関しては被災後の復旧という観点から、沿線自治体などで準備しておく必要性は、改めて認識しておきたいところでもあります。




当ブログでも、東日本大震災の発生した日には、改めて振り返る記事を書いてきました。








昨年の震災から9年で、被災線区の動向に決着がついたことから、今後震災復旧関係で新たな情報を取り上げることは出てこないのではないか、と思っています。
しかし、今後も被災地の鉄道は動き続けるわけで、その話題は引き続き当ブログでも取り上げていきたいと思います。


最後になりましたが、東日本大震災で犠牲となった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々の生活再建、そして被災地の復興を心からお祈りいたします。




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東日本大震災から9年。常磐線全線復旧、気仙沼線・大船渡線の一部廃止により区切りを迎えることになります

今から9年前の2011年3月11日、東北沖の太平洋を震源地とする、マグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。
後に「東日本大震災」と名付けられたこの地震により引き起こされた津波は、関東地方から東北地方北部に至るまでの太平洋沿岸を襲いました。
その津波は、高いところでは10mをゆうに越える想定外のものとなり、沿岸の住まいやインフラ、そして何よりも大切な数多くの人々の生命を一瞬にして奪いました。

そのインフラの中には、福島県の太平洋沿岸に位置していた東京電力福島第一原子力発電所も含まれ、同原発を襲った津波による放射性物質放出事故により、原発周辺の地域は現在に至るまで、帰宅困難区域に指定されるなど震災前の地域に戻れないなど、現在に至るまでその影響は続いているのは、周知のとおりです。


本日、その東日本大震災の発生から9年を迎えたわけですが、当ブログで取り上げる鉄道インフラについてみると、「常磐線の全線復旧」「気仙沼線・大船渡線の被災区間の鉄道事業廃止」という、対照的なニュースをご紹介したところです。


まず、常磐線のうち、最後まで運転を見合わせていた富岡〜浪江間が、3日後の3月14日(土)に運転再開され、震災前に直通運転していた特急列車も、これに併せて運転再開することとなっています。

震災前は、651系「スーパーひたち」が上野から直通運転していた常磐線のいわき以北に、今度はE657系の「ひたち」が、直通運転することとなります。
震災前に運転本数は若干削減されたものの、震災前には繁忙期にしか連結されなかったグリーン車も通年連結された10両編成の、言わば長大編成が、東日本大震災で最も被害を受けた地域の一つを威風堂々と運行するシーンは、更なる復興の勇気づけになるのではないか、と思います。




そしてもう一つのニュースが、気仙沼線(柳津〜気仙沼間)及び大船渡線(気仙沼〜盛間)の鉄道事業の廃止届出の提出であります。
震災後、特に被害の大きく、かつ震災前から利用者の少なかったこれらの区間について、BRTによる仮復旧の後、関係者の間で議論を重ねた結果、BRTによる本復旧で合意し、将来にわたりBRTを運行するための課題整理等の目途が概ね立ったことから、昨年11月に鉄道事業の廃止届が提出されました。

その後、廃止日が2020年4月1日に繰り上げられることとなり、上記の区間が、あと2週間ほどで手続上ではありますが、鉄道路線として廃止されることとなります。

前述のとおり、廃止区間では既にBRTによる輸送体系が構築されていることから、今回の廃止により利用者等から何か目に見える変化が生じる訳ではありません。
ただ、これらの線区が鉄道として復旧されることはないこと、将来にわたってBRTという手段で地域の公共交通を維持していくこと、そしてこれらの方向について決して後戻りせず前に進めていくこと、というこれらの地域としての意思決定が、この「手続き」に詰まっている、という意味では、大変重みのあるものではないか、と思っています。



以上のように、「復旧」と「廃止」という、対照的なできごとが、この3月から4月にかけて行われるわけですが、これらにより、東日本大震災により被災した線区において、復旧への全ての手続きが終わることとなり、そういう意味では一つの節目を迎えた被災9年、といえるのではないのでしょうか。

東日本大震災で被災した線区は、その後様々な経過をたどりました。
震災前のルートを元に、更なる地震・津波対策を施して復旧された線区。
震災後の新しいまちづくりとともに、新しいルートに変更して復旧された線区。
震災前と同じルートであるものの、運営する会社や、走行する車両が変わった線区。
そして、鉄道のルートをバス専用に転用し、新しい交通システムとして復旧された線区。

各線区を取り巻く地域や事業者の事情により、様々な形の復旧がみられましたが、これらの復旧について、来る3月14日で全て完了することとなり、また手続上4月1日をもって完了するというのは、今後絶え間ない復興への取り組みが必要なことを承知ではありますが、やはり一つの区切り、といえるのではないのでしょうか。

特に常磐線については、未曾有の原発事故があっただけに、今後の復旧自体が難しいのではないか、また、復旧するにしても、原発を大きく避けるようなルートの建設が新たに必要なのではないか、いうのが当時の私の偽らざる感想でした。
しかし、この9年という時間で、そういった素人めいた感想を全て打ち砕く「震災前のルート」で「全線復旧」という結果が成し遂げられました。
最後まで復旧に尽力された関係者の皆様には、感謝の念を記したいと思います。本当にありがとうございます。



今後、東日本大震災から10年、15年、20年を迎えていくにつれて、その記憶の風化は避けられないでしょう。
しかし、このブログでも、その復旧から復興への過程、そして復旧後の様子を、決して多くはありませんが、ご紹介してきました。
「記憶の風化」と言われるのであれば、当ブログの東日本大震災関連記事を少しでも読んでいただければ、その「風化」した記憶を少しでも取り戻せるのではないか、と思います。
そういう意味では、私自身の記憶の風化をも食い止めるという意味でも、当ブログを長く続けていくことが必要なのかな、と感じています。


最後になりましたが、この東日本大震災で犠牲となった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々の生活再建、そして被災地の復興を心からお祈りいたします。



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【JR東日本】気仙沼線(柳津〜気仙沼間)・大船渡線(気仙沼〜盛間)の鉄道事業廃止を届出(2019.11.12付け)

JR東日本は、現在BRTにより運航している気仙沼線(柳津〜気仙沼間)及び大船渡線(気仙沼〜盛間)について、鉄道事業法第28条の2(事業の廃止)に基づき、本日付で国土交通大臣に鉄道事業廃止の届出を行ったことを発表しました。

気仙沼線(柳津〜気仙沼間)及び大船渡線(気仙沼〜盛間)における鉄道事業廃止の届出について|JR東日本
鉄道事業の廃止の届出及び本届出に係る公衆の利便の確保に関する意見の聴取について|国土交通省東北運輸局

上記発表資料によりますと、概要は以下の通りです。

●廃止の届出のあった路線名及び区間:
気仙沼線 柳津〜気仙沼(43.7km)
大船渡線 気仙沼〜盛(55.3km)

●廃止の予定日:
令和2年(2020年)11月13日

●廃止を必要とする理由:
・平成23年(2011年)3月11日に発生した東日本大震災により鉄道施設等が甚大な被害を受け、復旧について関係者間で議論を重ねた結果、BRTにより本格復旧することで合意し、合意後、将来にわたりBRTを運行するための課題整理等の目途が概ね立ってきたため。



その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


東日本大震災で被害を受けた鉄道路線のうち気仙沼線(柳津〜気仙沼)及び大船渡線(気仙沼〜盛)については、施設が甚大な被害を受け、その復旧方法について、JR東日本と沿線自治体とで協議が行われてきました。
その結果、下記エントリーでご紹介したように、気仙沼市を最後にBRTによる本復旧を受け入れる方針となりました。
【気仙沼市】気仙沼線のBRT本復旧を受け入れ。鉄道での復旧は断念。 : 阪和線の沿線から

それからおよそ3年半が過ぎ、BRTを将来にわたり運航していくための課題整理等の目途が概ね立ってきたことから、今回両線区の鉄道事業の廃止の届出がなされました。

廃止日は届出から1年後の2020年11月12日となっていますが、既にBRTによる運行に地元が合意しており、現にBRTによる代替が実施されていて相当の期間が経過していることから鑑みれば、廃止日の繰り上げも考えられるのかも知れません。


ともあれ、既に鉄道による復旧は断念という合意は当事者間でなされていて、物理的にも用地は基本的にBRTに転用されていくなか、本日、手続き的にも「廃止の届出」として鉄道による復旧が断念されることが確定したことは、一つの節目といえるかも知れません。

東日本大震災で被災した鉄道線区のなかでも、今回廃止届出された両線区は、震災前からの利用者も少なかったこともあり、鉄道として維持することの必要性は、他線区ほど見いだすことは難しかったといえるでしょう。
またインフラ的にも、広範囲にわたり津波の被害を受けたことから、復旧費用も相当なものになることから、前述のように元来少ない利用者の状況では、いずれやってくる結末、とも思えなくはないのかな、とも感じました。


一方で、鉄道事業が廃止されたとはいえ、引き続きBRTによる運行は継続されることから、目に見えてサービスが変化するわけではありません。
またBRTの運行や営業案内についても、引き続きJR東日本の鉄道ネットワークの一つとして位置づけられ続けることを考えると、落ち着くべきところに落ち着いたのかなとも感じている次第です。

DSC03039_R

上の画像は、2014年9月にBRT大船渡線に乗車し、終点の盛まで乗車した際に撮影した一枚です。
この頃は、まだBRTによる本復旧は決定されておらず、鉄道による復旧の可能性もありましたが、この後に鉄道復旧は断念されることとなりました。
個人的な話で恐縮ですが、結局この区間(気仙沼〜盛)は、鉄道で乗車することは叶わないままの廃止となりましたが、上述の状況ならば仕方がないことといえるでしょうか。

名実ともにBRTの路線として存続することとなった、この両線区。
今後遠い将来も引き続き、JR東日本のBRT路線として存続し続けることができるのか、それとも沿線の更なる過疎化の進行によりBRTさえも存廃を検討せざるを得ない状況に陥るのか。
数十年以上先にならないと、分からない未来ではありますが、関係者の努力もあって、BRTという鉄道に近いシステムでの復旧で合意ができたわけですから、存続しづけることができるように、沿線の自治体も頑張っていかないといけないのかな、とも感じたニュースでありました。



●関連ニュースサイト:
気仙沼線・大船渡線柳津-気仙沼-盛間が正式に鉄道事業廃止へ 2020年11月13日を予定 | レスポンス(Response.jp)
気仙沼線と大船渡線、BRT区間の鉄道事業廃止 震災で被災 JR東日本が国に廃止届を提出 | 乗りものニュース
東日本大震災で被災の2路線を鉄道事業廃止へ、JR東 - 鉄道コム



●関連ブログ:
JR東日本、気仙沼線(柳津〜気仙沼間)及び大船渡線(気仙沼〜盛間)の鉄道事業廃止を届出 - kqtrain.net(京浜急行)
気仙沼線、大船渡線の一部が鉄道として廃止に: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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【三陸鉄道】JR山田線移管後の路線名を「リアス線」とすることを検討の報道

東日本大震災で被災し、現在運転見合わせが続いているJR山田線・宮古〜釜石間ですが、こちらのエントリーで既にご紹介したように、同区間を鉄道復旧した上で、三陸鉄道が南北リアス線と一体運営を行う旨の基本合意書・覚書が締結され、2019年春の復旧に向けて工事が進んでいるところです。

この度、岩手県の地方紙・岩手日報で、山田線区間移管後の路線名について、現行の「北リアス線」「南リアス線」を含めて「リアス線」とする方向で検討していることが、報じられていましたので、ご紹介します。

※宮古〜釜石間復旧後の路線名は、岩手日報の報道によるもので、三陸鉄道からは公式の発表はまだありませんのでご注意下さい。

三鉄、路線名「リアス線」で検討 JR山田線移管後|岩手日報

上記報道記事によれば、「リアス線」の路線名については、10月上旬に県や関係市町村に提示し、好感触を得ているとのことで、三陸鉄道では今後も関係市町村などと調整し、12月の取締役会で決定することとしています。


路線名の正式発表は12月になるものと思われますが、それに先んじて、地元メディアで報道された、この「リアス線」。
個人的には、既存の南・北リアス線の名称を解消する手間もあることから、JR山田線移管区間を「中リアス線」にでもするのだろうか、と思っていたら、まさかの全線の統一名称を検討しているとのことで、これは個人的に驚きました。

とはいえ、これまでJR(八戸線)〜三鉄(北リアス線)〜JR(山田線)〜三鉄(南リアス線)〜JR(BRT大船渡線)と、JRと三鉄が入り交じっていた三陸海岸中部の鉄道が、今回の路線移管を機に、多くの区間で三陸鉄道に統一されることから、路線名についても統一したものにしたい、という考えは十分考えられるのかな、とも感じました。

路線名の正式発表の際には、当ブログでも改めて取り上げたいと思いますが、こういったニュースが出てくるところからして、この区間の復旧に向けた作業が着実に進んでいるのを改めて感じたニュースでした。

三陸鉄道は全線がリアス線に: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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【JR東日本盛岡支社】大船渡線・盛駅〜摺沢駅前の臨時バス運行を発表(2017.4.28〜5.7)

JR東日本盛岡支社では、三陸沿岸(盛・陸前高田)から大船渡線摺沢間の臨時バスを運転することを発表しました。

三陸沿岸(盛・陸前高田)から摺沢間の臨時バス運行のお知らせ(JR東日本盛岡支社|プレスリリース)

上記発表資料によれば、上記臨時バスの運行期間は、2017年4月28日(金)〜5月7日(日)の10日間で、運行ルートは盛(盛駅前)〜陸前高田(BRT陸前高田駅)〜矢作二又〜摺沢(摺沢駅前)を予定しているとのことです。

運行本数は、1日2往復(所要時間約80分)を予定しています。
ダイヤは、下り便は摺沢駅前発11時頃・17時頃、上り便は盛駅前発8時頃・15時頃を予定しています。
いずれも、大船渡線の一ノ関方面発着の列車との接続を想定した時間で運行することとしており、詳細は、決定次第発表とのことです。

運賃は、各停留所1区間あたり500円(2区間:1,000円、3区間:1,500円)となります。
例えば盛〜摺沢間を全区間利用すると1,500円となります。
なお、乗降区間を含むJRの乗車券類を所持する場合は、当該乗車券類でも乗車が可能です。

その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。


今回発表のあった大船渡線ですが、建設当時の経緯から途中の区間で迂回している線形となっており、これが路線愛称として「ドラゴンレール大船渡線」の由来とも言われています。
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大船渡線、一ノ関発盛行きの列車(2014.9.6撮影)

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車体に描かれている「ドラゴンレール大船渡線」のロゴ(2014.9.6撮影)

それに加えて、一ノ関から盛方面へ向かう場合であっても、一旦気仙沼まで南下することとなっており、この部分をショートカットして摺沢からダイレクトに盛を結ぶことで、大幅な時間短縮になるものと思われます。
実際、一ノ関から大船渡線を利用して盛まで向かう場合、気仙沼でBRTを乗り換える場合だと、一ノ関10:19発〜気仙沼11:47着・12:10発〜盛13:31着と約3時間20分かかりますが、一ノ関10:19発〜摺沢11:03着の列車にこのバスが接続すると想定すると、12時30分頃には盛駅に到着することとなり、約1時間の所要時間の短縮となることから、利便性は大幅に向上することになるかと思われます。

今回は、GWの繁忙期に2往復の設定となりますが、好評ならば今後の設定も期待されるだけに、この時期に陸前高田や大船渡の方面へ向かう方には是非とも旅程に検討していただければな、と思ったバス運行のニュースでした。

JR東日本、大船渡線の摺沢〜盛間で臨時バス…「ナベヅル」区間を短絡 | レスポンス(Response.jp)
JR東日本、摺沢−盛間に臨時バス: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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東日本大震災から6年。この1年で常磐線の復旧も進みました。

今年もこの日がやってきました。
2011年3月11日の東日本大震災の発生から、はや6年が経過しました。

昨年のエントリーでは震災発生5年ということで、石巻線の全線復旧、仙石東北ラインの開業、そして常磐線の復旧見込みの発表がポイントとしてご紹介しました。

それからこの1年の間に、常磐線では小高〜原ノ町間、相馬〜浜吉田間の各区間が運転再開となり、常磐線の北側でみると、小高〜岩沼(仙台)間が結ばれることとなりました。
常磐線(小高駅〜原ノ町駅間)の運転再開について|JR東日本水戸支社
常磐線相馬〜浜吉田間の運転再開日の決定について|JR東日本仙台支社

また、残る運転見合わせ区間についても、浪江〜小高間はこの4月1日に運転再開、富岡〜竜田間についても10月頃に運転再開の予定が既に発表されています。
常磐線の浪江〜小高間は4月1日再開…竜田〜富江間は10月頃に | レスポンス(Response.jp)
報道発表資料:JR常磐線の富岡駅〜竜田駅間の開通の見通しについて - 国土交通省

この1年は特に、常磐線の運転再開が目に見えて進んできたのが、鉄道関係では大きな点といえるでしょうか。
その一方で、既にBRTにより仮復旧となっている気仙沼線・大船渡線についても、鉄道による本復旧を断念し、BRTによる本復旧を進めることとなったのも、この1年の間で決まったこととして、挙げておかなくてはいけません。
【気仙沼市】気仙沼線のBRT本復旧を受け入れ。鉄道での復旧は断念。 : 阪和線の沿線から

今後、東日本大震災からの復旧という意味では、福島第一原発に近い所を走る常磐線・富岡〜浪江間(2019年度末)、JR東日本から三陸鉄道へ移管される山田線・宮古〜釜石間(2018年度)の復旧により、鉄道路線に関しては一区切りになるのかな、と思われます。

とはいえ、鉄道路線が復旧したとしても、地域の復興や防災力の強化、それに加えて福島第一原子力発電所の事故後の処理については、まだまだ続く課題であるのは十分承知の上ですが、そういった意味で被災地の鉄道路線が果たしていく役割を交えながら、情報をご紹介していきたいな、とも思っています。

最後に、改めてではありますが、東日本大震災で犠牲になった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた方々の生活再建、そして被災地の今後の復興を心からお祈りして、本年の震災発生日の追悼となるエントリーの締めとさせていただきます。

竜田−富岡間4月1日から大増発、鉄路復旧も2か月前倒し: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」



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【気仙沼市】気仙沼線のBRT本復旧を受け入れ。鉄道での復旧は断念。

東日本大震災による津波で大きな被害を受けたJR東日本・気仙沼線では、現在BRTによる仮復旧となっていますが、この気仙沼線の復旧に関して、昨年7月24日の大船渡線・気仙沼線沿線自治体首長会議において、JR東日本からBRTによる本格復旧が提案されました。
その後、12月25日の同会議において、大船渡線については提案受け入れに合意、気仙沼線については気仙沼市のみがもう少し議論が必要との判断から結論を見送っていました。

その後気仙沼市では、市民からの意見聴取を行いながらJR東日本との協議を重ね、最終的な要望を行ったところ、JR東日本より回答が得られたことから、BRTによる本格復旧を受け入れる方針とすることを発表しました。

【H28.3.18】JR気仙沼線のBRTによる本格復旧受入れについて|気仙沼市|市長記者会見資料

上記発表資料によれば、気仙沼市からJR東日本へのBRT本格復旧に際する要望は以下の通りとなっています。(一部抜粋)
1.BRTによる運行頻度と速達性の確保
2.仙台へのアクセス確保
・一ノ関駅における大船渡線と新幹線の接続の改善
・大船渡線および新幹線を利用した場合の割引切符の設定
・大船渡線における快速列車の運行
・大船渡線を経由する気仙沼-仙台間の直通快速列車の運行
・大船渡線における指定席車両(回転クロスシート)の導入
・三陸沿岸道路開通後における仙台-本吉-気仙沼間の高速バス運行の保証
・本吉地区と新幹線くりこま高原駅間の直通バスの運行
3.地域振興・観光振興への硬券
4.地域事情への配慮と利便性向上の追求
5.先人への敬意
6.その他
・BRTであっても主要な地図・時刻表などにおいては従来通り、鉄路と同様に記載されるよう関係機関と確約すること


この要望に対するJR東日本からの回答は以下の通りです。(一部抜粋)
1.BRTにおける運行頻度と速達性の確保
・運行頻度の確保や専用道延伸を伴う速達性の維持向上など、更なる利便性の向上に努める
2.仙台へのアクセス確保
・大船渡線と東北新幹線の接続は、平成28年3月26日ダイヤ改正で一部列車の待ち時間短縮を図る。
・大船渡線と東北新幹線の割引切符は新たな割引を検討。但し期間限定商品とし、利用状況により継続の可否を判断。
・大船渡線の快速列車、直通列車の運行等は利用客の意見を聞きながら検討
6.その他
・時刻表への掲載をはじめ遠方からの利用客への十分な情報提供に努める


上記の要望および回答で当ブログ的に気になったところを抜粋して取り上げてみました。
震災前、気仙沼線には快速「南三陸」が一日2往復運行されており、特に午前の仙台行き、夕方の仙台発の各列車には毎日指定席が設置されていたことから、気仙沼と仙台を結ぶルートとして一定の利用があった模様ですが、このルートが気仙沼線の不通により絶たれたことから、気仙沼市としては、大船渡線経由でも仙台直通の列車を強く要望していたことが、上記の要望内容から垣間見えます。
これに対するJR東日本の回答としては、直通列車については利用客の意見を聞きながら検討するとしていますが、それにはやはり大船渡線経由の利用者が確保されないと運行の検討そのものも難しい、といった状況といえるでしょう。
そのため、ひとまずは大船渡線と東北新幹線の割引切符を設定することが回答に盛り込まれており、当面はこの割引切符の利用状況によって今後の要望内容が実現するかどうかが分かれてくるのかな、とも思いました。

また、「その他」の項目について、時刻表の掲載において、鉄道と同様に記載されるように確約することが要望として盛り込まれているところにも注目しました。
BRTによる本復旧となると、鉄道路線ではなくなることから、BRTが鉄道路線の表記からバス路線の表記へと変わることで、JR東日本、あるいはJRグループのネットワークから外れるという印象を持たれることを懸念した要望なのかな、とも感じました。


ともあれ、今回の気仙沼市の方針決定により、気仙沼線・大船渡線の復旧はBRTによる復旧となり、鉄道による復旧は断念、ということとなりました。
個人的には気仙沼線は鉄道時代に完乗しているものの、大船渡線の現BRT区間については、結局鉄道で乗れずじまいに終わることが確定となったことは、個人的には惜しい結果となったな、と感じました。
もっとも、震災前の利用状況からみて、鉄道による本復旧は難しいと感じていましたが、それだけにJR東日本によるBRTでの復旧という形が、状況から見て妥当な落としどころとなったのかな、というところでしょうか。

今後は、BRTに関しては、専用道区間の延長など速達性向上に加え、現在前谷地まで運行している区間の延長、また大船渡線に関しては快速列車の運行等が行われるのかどうか、今後も被災地の復興の観点からも引き続き取り上げていきたいな、と感じたニュースでした。

震災で一部不通の気仙沼線、復旧を正式に断念…BRTを継続運行へ | レスポンス
気仙沼市も気仙沼線の鉄路復旧を断念: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」

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東日本大震災発生から5年。常磐線の全線運転再開見通しの発表がJR東日本より発表も

2011年3月11日に発生した東日本大震災から本日で5年が経ちました。
5年という節目の年と言うこともあってか、これまでに比べて報道も少し多かったのかな、という印象でしたが、ことこのブログに関係する鉄道関連の話でこの1年を振り返ってみると、やはり象徴的だったのは昨年3月21日の石巻線の全線運転再開、5月30日の仙石線全線運転再開、そして仙石東北ラインの開通といえるでしょう。
【JR東日本】石巻線の全線運転再開日を2015年3月21日と発表 : 阪和線の沿線から
【JR東日本仙台支社】2015年5月ダイヤ改正内容を発表。仙石線全線復旧、仙石東北ライン開業の概要を発表 : 阪和線の沿線から

震災で発生した津波により流された仙石線の205系や、石巻線のキハ40系といった衝撃的な映像や写真をご覧になった方も多いのではないかと思います。
そんな線路や駅ももろとも流されたこれらの区間に、5年もかからずに再び列車が走るようになること、そして仙石線に関しては「仙石東北ライン」という新たなルートを携えて運転再開となったことは、これまた東日本大震災からの復興の象徴とも言えるのかな、とも感じました。
個人的は仙石東北ライン、石巻線ともに未乗ですので、機会を見つけて乗りに行き、そして現地の様子を見ていきたいと感じています。

さて、路線の復旧に関しては、昨日の3月10日に常磐線の全線運転再開見通しについてJR東日本より発表がありました。
常磐線の全線運転再開の見通しについて (JR東日本|プレスリリース)

上記発表資料によれば、帰還困難地区を含む常磐線の富岡・浪江間については、除染・復旧工事実施にあたっての課題解決の見通しが立ったことから、2019年度末までの運転再開を目指すこととしているとのことです。
常磐線のこの区間は、東日本大震災の津波により発生した福島第一原子力発電所の事故により、帰還困難地区となっています。
福島第一原発事故が発生した際、常磐線のこの区間はもう二度と復旧しない、もしくは復旧したとしてもこれまでとは全く違うルートを通って復旧することになるのではないか、といった感じで、現状の路線での復旧はあり得ないだろうと思っていました。
しかし、震災後5年経ってこのようなニュースを見ると、もはや復旧は困難と思われてきた被災地でも、少しずつではありますが、それで少しずつも復旧に向けて進んでいるのだな、と感じました。

勿論、福島第一原発事故が起こした甚大な被害を考えてみれば、常磐線の復旧くらいで復旧が進んでいるとはとてもじゃないが言えないんじゃないのか、という意見もあるでしょうし、私自身もそんな意見を否定する気はありません。
ですが、現にこうして原発事故周辺の路線でも復旧に向けて工事が進みつつあることも、これまた事実なわけですし、そういった事実もまたご紹介し、2019年度末に予定されている全線復旧の際には是非とも乗りに行きたいと思うのも、一つの意見であり、それが復興に向けて外から被災地を応援する方法の一つではないか、とも感じて、今回ご紹介した次第です。

最後に、東日本大震災で犠牲になった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた方々の生活再建、そして被災地の今後の復興を心からお祈りして、このエントリーの締めとさせていただきます。

常磐線、2020年に福島第一原発付近も含めて全線運転再開か?: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」

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【JR東日本】仙石東北ラインの一部列車を石巻線の女川駅まで延長(2016年夏頃〜)

昨年5月30日の仙石線全線運転再開に併せて開業した「仙石東北ライン」。
HB-210系気動車による直通運転で、仙台〜石巻間の速達性が向上していますが、この度JR東日本仙台支社では、この仙石東北ラインの運行区間を現在の仙台〜石巻から、石巻線の女川駅まで延長することを発表しました。

仙石東北ライン一部列車の女川延長運転について(JR東日本仙台支社|プレスリリース)

上記発表によれば、2016年夏頃を予定とし、仙石東北ラインの一部列車を女川駅まで延長するとのことで、具体的な運転開始日及びダイヤ等については、改めて告知することとしています。
その他詳細は、上記プレスリリースをご覧ください。

今回一部列車が女川駅まで延長される仙石東北ラインですが、冒頭で記したように、使用車両がHB-210系という気動車であるが故に非電化である石巻線への延長運転も可能となった、といえるでしょう。

東日本大震災による津波被害により、駅はもとより街自体が壊滅的な被害を受けた被災地の一つがこの女川町ですが、その後の復旧事業により、温泉施設を併設した駅舎が建設され、そして被災から約4年で鉄道路線が復旧しましたが。
更にその1年後に仙台からの直通列車が運行されることとなり、上記プレスリリースにもあるように、女川町と石巻市の復興支援の一つになるのかな、とも感じました。

今後の焦点は運転本数や時間帯と言った運転ダイヤといえるでしょうか。
現在仙台〜女川では宮城交通の高速バスが1往復運行されていますが、これに対して仙石東北ラインの女川直通列車はどれだけの本数が設定されるのかがやはり気になるところといえるでしょう。
また、宮城交通のバスは仙台発15時台、女川発8時台となっていますが、対して仙石東北ラインはどの時間帯に直通列車を設定してくるのか、というのも今後の興味になるかと思います。
参考:高速バス 石巻−仙台|宮城交通

加えて、今回の延長により、仙石東北ラインに使用されるHB-210系の運用が増加することも考えられますが、それによりHB-210系の追加増備はあり得るのか、といったところも同時に気にしておきたいな、と感じました。

ただ、石巻〜女川間に関しては、現行の普通列車を仙石東北ラインの列車に振り替えることになるものと考えられることから、単純な増発等が行われる訳では無いとは思われます。
それでも仙台と直通することのメリットは、今後復興を目指す女川町にとっても力強い支援になる、ともいえるのかな、とも感じただけに、詳細が発表されれば改めてご紹介したいな、と思ったニュースでした。


JR東日本の仙石東北ライン、石巻線の終点・女川まで延長…夏頃から | レスポンス
仙石東北ライン、夏に女川延長: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」

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【JR東日本】5月30日に開業する仙石東北ラインの列車ダイヤを発表。併せて開業・運転再開記念の往復割引きっぷ発売を発表(2015.6.1〜8.31)

この5月30日に開業する「仙石東北ライン」のダイヤについては、こちらのエントリーでご紹介しましたが、この度詳細なダイヤの発表がJR東日本仙台支社よりありました。

仙石東北ラインの列車ダイヤについて|JR東日本仙台支社|プレスリリース

発表資料によると、仙石東北ラインの列車の時刻は、仙台発6:26〜20:23、石巻6:35〜20:58で、上下14往復が設定されています。
このうち、仙台〜石巻間を最速52分で結ぶ「特別快速」は仙台発9:24、石巻発20:58の1往復が設定され、その他は概ね1時間に1本程度の設定ですが、仙台発11時台、石巻発7時台・12時台の設定はありませんので注意が必要です。
その他、仙石線のあおば通〜高城町・石巻の列車の時刻表も掲載されており、これらも併せてみると、仙石線仙台方面の列車と仙石東北ラインの列車との接続もほぼ取れており、仙石線あおば通〜高城町の各駅と石巻方面への利便性も確保されている模様です。


一方、今回の仙石東北ライン開業・仙石線全線運転再開を記念して、期間限定で往復割引きっぷを発売することも併せて発表されています。
「仙石東北ライン開業」・「仙石線全線運転再開」記念 期間限定のオトクなきっぷを発売します|JR東日本仙台支社|プレスリリース

今回発売されるのは、「仙台⇔石巻・女川開業記念往復割引きっぷ」という名称で、仙台駅→石巻駅〜女川駅の各駅、及び女川駅〜石巻駅の各駅→仙台駅の往復がセットとなったきっぷです。
発売期間は2015年6月1日(月)〜8月31日(月)で、利用期間は6月1日〜9月1日(2日間有効)となっています。仙石東北ラインの開業・仙石線全線運転再開日当日からの発売・利用開始ではありませんので、注意が必要です。

発売価格は大人1,200円・小児600円で、発売箇所は仙台駅および石巻駅の指定券券売機で、石巻線の女川〜陸前稲井からの利用でこの商品を利用する場合は、石巻駅で購入することとなります。

利用区間は仙石線・仙石東北ラインどちらの経由でも利用できますが、途中下車および乗車区間の変更はできません。

その他詳細は、上記プレスリリースをご覧下さい。

仙台〜石巻間の運賃は840円、仙台〜女川は1,140円(いずれも現金利用の場合)となっていることから考えると、今回の往復割引きっぷが割安に設定されているのがわかります。
仙台〜石巻間に関しては、宮城交通バスが概ね1時間に2〜3本の高頻度で運行されており、仙石線の運転見合わせの間にバスに流れた利用者を少しでも取り戻そうという考えもあるのかな、とも感じたニュースでした。

仙石東北ラインダイヤ発表&記念格安切符も: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」

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